中嶋しゅうさんは舞台を中心に活躍した俳優で、嫁は女優の鷲尾真知子さんです。
今回は中嶋しゅうさんのプロフィールや経歴、若い頃の活動、嫁の鷲尾真知子さんとの馴れ初めや結婚時期、子供の有無、死去した場所と死因をまとめました。
この記事の目次
中嶋しゅうは舞台俳優
出典:oricon.co.jp
中嶋しゅう
生年月日:1948年4月18日
没年月日:2017年7月6日
出身:東京都
身長:172cm
所属:COME TRUE
活動:俳優
中嶋しゅうさんは主に舞台で活躍していた俳優です。
1977年に劇団NLT(喜劇を主にやっている劇団)に入団し、その後は1979年に東宝芸能アカデミーを卒業しました。
この頃から俳優としての活動を本格化させ、1989年には劇団NLTを退団します。
それからは舞台での活動が中心になり、次々に話題作に出演して存在感がある演技で注目させるようになります。
・火の鳥:1994年
・欲望という名の電車:2000年
・コーカサスの白墨の輪:2005年
・母・肝っ玉とその子供たち:2005年
・かもめ:2008年
・BLUE/ORANGE:2010年
・今は亡きヘンリーモス:2010年
・マクベス:2013年
・炎 アンサンディ:2014年
・スポケーンの左手:2015年
・あわれ彼女は娼婦:2016年
・いま、ここにある武器:2016年
・ヘンリー四世:2016年
2000年以降は、特に有名演出家による舞台・話題作に次々に主要登場人物として出演するようになり、第45回紀伊國屋演劇賞個人賞も受賞しています。
中嶋しゅうさんは主に舞台で活動していた俳優ですが、映像作品にも出演しています。
中嶋しゅうさんの実力を広く知らしめたのは、「日本のいちばん長い日」です。
「日本のいちばん長い日」は半島一利作のノンフィクション作品で、1967年に映画化され、さらに2015年にも映画化されました。
中嶋しゅうさんが出演したのは2015年版です。中嶋しゅうさんは前首相で陸軍大将の東條英機を演じました。
存在感がある重厚な演技はもちろんですが、何よりもビジュアルが素晴らしかったんです。
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東條英機本人の写真と中嶋しゅうさんが演じる東條英機。モノクロとカラーの違いはありますが、そっくりですよね。
このビジュアルで重厚な演技をしていた中嶋しゅうさん。主要キャストと同じくらい濃い印象を残していました。
中嶋しゅうは若い頃は黒澤組だった
中嶋しゅうさんは劇団NLTに入った1977年頃から俳優として本格的に活動を始めていますが、最初から売れっ子俳優だったわけではありません。
最初は下積みで、あまり仕事には恵まれていませんでした。しかし、中嶋しゅうさんは黒澤明監督の作品に出演していた黒澤組だったんです。
1980年の「影武者」。
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1985年の「乱」。
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1990年の「夢」。
1993年の「まあだだよ」。
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このように、中嶋しゅうさんは晩年の黒澤明監督作品に次々に出演していきました。
「チョイ役」ではあったものの、これだけ連続して黒澤明監督作品に出演していたことから、黒澤明監督に気に入られていたことは間違いありませんし、「黒澤組」と言って良いでしょう。
中嶋しゅうの嫁は鷲尾真知子
鷲尾真知子
生年月日:1949年6月2日
出身:神奈川県
所属:シス・カンパニー
活動:女優
中嶋しゅうさんの嫁は女優の鷲尾真知子さんです。
鷲尾真知子さんは高校卒業後の1969年に劇団NLTに入団し、女優としての活動を始めます。
現在では、鷲尾真知子さんの顔を知らない人はいないほど、名女優となりましたが、実は鷲尾真知子さんの仕事で一番最初の当たり役となったのは、女優ではなく声優でした。
鷲尾真知子さんは1981年から1986年まで、アニメ「うる星やつら」のサクラ役を務めたんです。
その後は徐々にドラマに出演するようになり、2003年のフジテレビのドラマ「大奥」で「大奥スリーアミーゴス」の1人として一躍有名に。
そして名脇役・バイプレーヤーとしてたくさんの作品に出演するようになりました。
中嶋しゅうさんと同じように、嫁の鷲真知子さんも年齢を重ねて50代になってから、たくさんの仕事が入ってくるようになり、俳優として注目されるようになっています。
中嶋しゅうと嫁・鷲尾真知子の馴れ初め
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中嶋しゅうさんと鷲尾真知子さんの馴れ初めは、劇団NLTです。
中嶋しゅうさんは劇団NLTに1977年に入団しました。鷲尾真知子さんは1969年に入団していますので、鷲尾真知子さんの方が1歳年下ですが、劇団では先輩でした。
そこで出会った2人は恋に落ち、1978年頃から交際をスタートさせています。
しかし、すぐに結婚したわけではありませんでした。交際をスタートさせた当時、まだ2人とも売れない役者でした。2人が世間に注目されるようになったのは2000年以降になります。
売れない役者同士、経済的に安定しない状況で結婚して籍を入れたことでお互いの負担になるのは嫌だという結論になったため、長く結婚はしていませんでした。
「私たち若い頃劇団員って経済的に成り立たない職業だったんですね。2人の関係がいいパートナーとしていくのであれば、籍を入れることによって負担になるのも嫌だな」
引用:鷲尾真知子 25年以上事実婚状態から入籍した理由は…生命保険のため― スポニチ Sponichi Annex 芸能
そのため、中嶋しゅうさんと鷲尾真知子さんは1978年から交際を始めていても、ずっと結婚はせずに事実婚を続けていたんです。
中嶋しゅうと嫁・鷲尾真知子の結婚時期
中嶋しゅうさんが結婚したのは2003~2004年頃のことです。もちろん、お相手は嫁の鷲尾真知子さんですね。
25年近く事実婚を続けていましたが、やっと正式に入籍して法律上も夫婦となりました。
結婚した詳しい日時は明らかにされていませんが、嫁の鷲尾真知子さんが2015年に受けたインタビューで「11~12年前に入籍した」と明かしています。
長年にわたり事実婚でしたが、結婚したきっかけはお互いの親族が立て続けに亡くなったことでした。
自分の近しい人が亡くなったことで、中嶋しゅうさんと鷲尾真知子さんは生命保険の受取人の話になったようです。
「社会のシステムがこうなっているのであれば、入れちゃおうかね」
引用:鷲尾真知子 25年以上事実婚状態から入籍した理由は…生命保険のため― スポニチ Sponichi Annex 芸能
長く事実婚状態だったので、結婚したからと言って特別に2人の関係性は変わらなかったとのことです。
事実婚状態なら、入籍していないのですから、別れようと思え、離婚届を出すわけでもなく、すぐに別れることはできたはずです。
しかし、事実婚で25年も長く連れ添い、そこからお互いに仕事がうまくいくようになって余裕ができた状態で結婚に踏み切るなんて、本当に素敵なご夫婦ですね。
中嶋しゅうと嫁・鷲尾真知子に子供はいない
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中嶋しゅうさんと鷲尾真知子さんは1978年に交際を始めていて、それから長く事実婚を続けていますが、子供はいません。
交際を始めたのは、中嶋しゅうさんが30歳、鷲尾真知子さんは29歳でしたので、年齢的には子供ができてもおかしくはありません。
ここからは推測になりますが、入籍せずに事実婚状態だった理由がお互いの経済的な理由でしたから、子供を作る余裕はなかったのでしょう。
籍を入れていなくても、子供がいなくても、ずっと寄り添いあっていたというのは、本当に相性が良く、「運命」とも言える夫婦だったのかもしれません。
中嶋しゅうは舞台中に転落事故で死去している…
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中嶋しゅうさんは2017年7月6日に死去しました。
この日は、東京芸術劇場シアターウエストで寺島しのぶさん主演の「アザー・デザート・シティーズ」が初日で、中嶋しゅうさんは寺島しのぶさんの父親役で出演していました。
初日の第一幕上演中の午後8時10分頃、中嶋しゅうさんは地べたに座った状態から立ち上がり、その時にバランスを崩すようにして、約75cm下の客席に頭から転落しました。
すぐに寺島しのぶさん達が中嶋しゅうさんに駆け寄って、「しゅうさん!しゅうさん!」と呼び掛けていましたが、まったく反応はなかったそうです。
その場にいた医師によって救命処置が行われ、病院に救急搬送されましたが、午後10時に死亡が確認されました。
中嶋しゅうの死因は急性大動脈解離
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中嶋しゅうさんの死因は急性大動脈解離です。死去した後に検死が行われ、死因が判明しています。
舞台の上演中、中嶋しゅうさんは立ち上がった時に急性大動脈解離を起こし、そのまま意識を失う形で舞台下に転落した模様です。
転落した際に頭を強く打ちましたが、その前に既に致死的な急性大動脈解離を起こしていましたので、頭を強く打ったかどうかは死因には関係なかったようです。
嫁の鷲尾真知子さんは、中嶋しゅうさんが倒れたことを知らされ、すぐに病院に駆け付けて、中嶋しゅうさんの最期に立ち会ったようです。
鷲尾真知子さんは翌日から明治座で「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の初日を控えていました。
初日の前日に最愛の夫が急逝したとなれば、代役を立てて降板する可能性も考えられましたが、鷲尾真知子さんは気丈にも舞台に立っています。
それぞれ1日違いで開幕する舞台でしたので、中嶋とも互いに励まし合いながら、ここ数週間を共に過ごして参りました。
まだ私自身が信じられない気持ちの中におりますが、今はただ、公演初日から千秋楽まで、無事に務め上げることに集中したいと思っています。
中嶋もそうすることを一番に願っていると思います。
長年連れ添ったお互いに尊敬しあっている夫婦だからこそ、鷲尾真知子さんは舞台に立ち続けたのだと思います。
中嶋しゅうのまとめ
中嶋しゅうさんのプロフィールや経歴、若い頃の黒澤組での活躍、嫁の鷲尾真知子さんとの馴れ初めや結婚、舞台中の死去と死因などをまとめました。
中嶋しゅうさんを調べれば調べるほど、素晴らしい俳優であることはもちろんですが、鷲尾真知子さんと素敵なご夫婦だったことが見えてきます。
中嶋しゅうさんの舞台で映像化されているものは多くありませんが、ぜひ「日本のいちばん長い日」を見て下さい。本当に素晴らしい役者であることが分かります。