木下紗佑里はフリーダイビングの世界記録保持者

フリーダイビング選手の木下紗佑里さん。

フリーダイビングの世界選手権でアジア人初の優勝を果たし、さらにアジア人初の世界記録を樹立するなど、フリーダイビングの第一人者として活躍していました。

木下紗佑里の生い立ち

出典：oceana.ne.jp

木下紗佑里さんは長崎県大村市で生まれます。子供の頃から競泳の選手として活躍し、諫早商業高校卒業まで競泳選手をしていました。

高校卒業後は日本体育大学に進学し、中高体育教諭免許を取得します。

大学卒業後はそれまでの競泳経験を生かして、スイミングスクールにインストラクターとして就職しました。

2013年2月、24歳の時にフリーダイビングに出会い、一気にフリーダイビングの魅力に取りつかれた木下紗佑里さんは、フリーダイビング選手としての才能を開花させていくのです。

木下紗佑里がのめり込んだフリーダイビングとは

出典：greenfield.style

フリーダイビングとは、酸素ボンベなど呼吸のための機材を使わずに行うダイビングを指します。

競技としてのフリーダイビングには次の6種目があり、海面に浮上してから15秒以内にゴーグルなど顔を覆うものをすべて外した後に、「I’m OK」と言わないと、記録は認定されません。

■STA

呼吸を止めて水面に浮き、どのくらい息を止めていられるか

■DNF

フィンをつけずに水平に何メートル潜水できるか

■DYN

フィンをつけて水平に何メートル潜水できるか

■CWT

フィンをつけて垂直に何メートル潜れるか

■CNF

フィンをつけずに垂直に何メートル潜れるか

■FIM

フィンをつけずに、ガイドロープを伝って垂直に何メートル潜れるか

■VWT

ザボーラに乗って潜り、ロープを手繰って浮上する

■NLT

ザボーラに乗って潜り浮上する

NLTの世界記録は－214mです。呼吸をせずに人間は214mまで潜ることができるということですね。

木下紗佑里さんは主にCWT（コンスタント・ウェイト・フィンあり）、CNF（コンスタント・ウェイト・フィンなし）、FIM（フリー・イマージョン）をやっていました。

フリーダイビングは危険と隣り合わせのスピリチュアルな競技

出典：diver-online.com

フリーダイビングは危険と隣り合わせの競技です。普通のスキューバダイビングのように酸素を持たずに、自分の身体1つで深海に挑んでいくのですから。

深海は酸素がなく、光も届かない暗闇で、水圧が体に負荷をかけてくる世界です。そんな世界に自分の意思で潜っていかなければいけません。

そして、浮上する余力を残したギリギリの状態、つまり自分の限界を見極め、浮上します。

浮上する途中でブラックアウトし、意識を失うことも珍しくありません。

彼は雑念を極限まで振り払うために瞑想しているのだ。頭の中に何らかの雑念を浮かべばそれだけでエナジーを浪費し、その結果貴重な酸素を失ってしまう。

「ダイブ直前の5分間は、ダイブラインに入水した状態で呼吸を整え、リラックスする。呼吸を荒くしてしまってはダメだ。過呼吸状態のままダイビングするのは危険なので、呼吸を多くしすぎないことが大事なんだ」

 

引用：静寂と危険が同居するフリーダイビングの世界｜Red Bull

フリーダイビングはあらゆる競技の中で、最も危険で最もスピリチュアルな競技と言えるかもしれません。

木下紗佑里のフリーダイビングの経歴まとめ

出典：prtimes.jp

木下紗佑里さんがフリーダイビングを始めたのは2013年のこと、24歳の時です。

初心者講習を受けた後に記録会に参加した木下紗佑里さんは、STAで早くも日本記録に迫る6分28秒という記録を出し、世界選手権の日本代表に選出されました。

そして、世界選手権では7位に入賞します。

2014年、練習のために拠点を沖縄に移し、同年12月にバハマ国際大会で日本記録を2つ樹立し、女子総合準優勝に輝きます。2015年5月の同大会では女子総合優勝を果たしました。

2015年9月の世界選手権では、CNFでアジア人初の優勝、2016年にはCNFでアジア人初の世界記録を樹立します。

フリーダイビングを始めてから世界記録を樹立するまで、わずか3年しか経っていません。

その後、2017年には世界選手権を連覇し、2018年にはFIMの世界記録を2度更新、2019年にはCWTの世界記録を樹立しました。

木下紗佑里さんのフリーダイビングの主な世界記録はこちらです。

フリーダイビングを初めて5～6年でこれだけの記録を樹立するなんて、本当にすごいの一言です。

木下紗佑里は情熱大陸にも出演

木下紗佑里さんが世界記録を樹立したことで、フリーダイビングは広く知られるようになり、木下さん自身もメディア出演が増えました。

2017年に情熱大陸に出演

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木下紗佑里さんは2017年にTBS系列の「情熱大陸」に出演しました。108日間にわたり、木下さんに密着し、ホンジュラスでの世界大会にも同行しています。

この情熱大陸でフリーダイビングという競技、さらに木下紗佑里さんという選手を知ったという人も多いんです。

2019年にスポーツ内閣に出演

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2018年、フジテレビの「ジャンクSPORTS」に「命懸けアスリート」という特集で出演。

2019年には武井壮さんが出演している「スポーツ内閣」にも出演し、フリーダイビングの魅力を伝えていました。

木下紗佑里は人魚のように泳ぐことで話題に

木下紗佑里さんは泳ぐ姿がとても美しくて、人魚のようだと言われていました。

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出典：mainichi.jp

出典：webchronos.net

出典：cubex.jp

ディズニーのアリエルの映画を思い出しますね。

この動画は海の美しさ、木下紗佑里さんの美しさと共にフリーダイビングの神秘性・恐怖なども伝わってきます。

木下紗佑里は2019年7月に死去している…

出典：prtimes.jp

フリーダイビングの第一人者である木下紗佑里さんは、2019年7月に死去しました。

2019年7月11日の朝6時30分ごろ、沖縄県読谷村内の自宅アパートの駐車場で倒れているところをアパートの住人が発見し、119番通報しました。

意識不明の状態で救急搬送され、懸命の治療が行われましたが、7月15日夕方に死去しました。

この木下紗佑里さんの死は、姉である木下さなえさんがFacebookで報告しています。

先日、沖縄県内のアパートから不慮の事故で転落し、病院で治療しておりました。

普通では即死の事故と言われるものでしたが、皆さんもご存知の通り、人並み外れた健康で丈夫な体をもっていたので、5日間も命を繋ぎとめ、たくさんの方々に駆けつけて頂きました。

 

引用：Sayuri Kinoshita freediverフリーダイバー木下紗佑里

報道などの情報によると、4階建てのアパートから転落したようです。

木下紗佑里の死因　【事故説と自殺説を紹介】

木下紗佑里さんは2019年7月11日にアパートから転落し、15日に死去しました。

死因は明らかになっていませんが、状況から考えると、頭部損傷の可能性が高いです。

では、なぜ木下紗佑里さんは転落してしまったのか？事故なのでしょうか？

誤って転落？

出典：oceana.ne.jp

木下紗佑里さんの死因で最も考えられるのは、「ただの事故」です。

アパートの4階（？）から、足を滑らせたり、何らかの拍子に転落したりした可能性は十分にあります。

フリーダイビングの後遺症？

出典：powerwatch.jp

転落した原因は、フリーダイビングの後遺症が間接的な原因・死因になっていた可能性も捨てきれません。

フリーダイビングは極限まで自分を追い込み、長時間低酸素状態になる競技です。水圧との戦いもあります。

フリーダイビングをしていたことで、脳に何らかの損傷が生じていたことが考えられ、三半規管などに障害が出ていたのかもしれません。

それにより軽いめまいが起こって、転落してしまった可能性もあります。

大麻の影響？

出典：watch-media-online.com

5ちゃんねるでは木下紗佑里さんの死因は大麻ではないか？という噂もあります。

あらかじめ言っておきますが、木下紗佑里さんは大麻をやっていたという証拠は一切ありません。あくまでも噂です。

フリーダイビングはスピリチュアルな部分がある競技で、恐怖との戦い・自分自身との戦いをする競技です。

そういう競技をしている人の中には、大麻を使い、自分自身の意識をぼんやりとさせることで、恐怖に打ち勝とうとする人もいます。

また、この噂の根拠として、何より高樹沙耶（益戸育江）さんの印象が大きいと思われます。

彼女は大麻推進者で大麻所持で逮捕されたことがあります。そして、2002年にはフリーダイビングで日本記録を樹立しています。

だから、高樹沙耶さんの影響で「フリーダイビング＝大麻」のイメージがついてしまったんです。

ただ、フリーダイビングをしているからといって、みんな大麻を使っているわけではありませんし、木下紗佑里さんの健康的な雰囲気を見ると、大麻はやっていないのではないでしょうか。

5ちゃんねるの噂はデマの可能性が高いですね。

自殺の可能性も？

出典：facebook.com

木下紗佑里さんは自殺の可能性もあると言われています。やっぱり、アパートから転落して死亡した場合、事故よりも自殺の可能性を考えますよね。

ですが、彼女のFacebookや活動を見る限り、自殺の原因になるような事柄はなかったようです。

一時は燃え尽き症候群になっていたようですが、新たな目標を見つけ、フリーダイビングを続けていました。

また、水難事故から身を守るための講演や活動、さらに子供たちにスノーケルを教えるための免許も取得して、事故直前まで精力的に活動していたんです。

ただし、インターネット上には出ていない悩みなどがあったのかもしれません。

木下紗佑里のまとめ

フリーダイビングの木下紗佑里さんのプロフィール・経歴、情熱大陸などへの出演、死去・死因と事故なのかどうかをまとめました。

木下紗佑里さんの死因は、家族が発表した通り、事故の可能性が高いようです。

彼女のフリーダイビングの才能を考えると、本当に惜しい人を亡くした…としか言いようがありませんね。