朱崇花さんはジェンダーレスプロレスラーで、タイガークイーンの正体ではないかと話題です。
今回は朱崇花さんの身長と本名などプロフィール、性別や手術の有無、家族や結婚歴、入場曲、ずるいという批判の声、現在の活躍を紹介します。
この記事の目次
- 朱崇花のプロフィール:性同一性障害の女子プロレスラー・本名は非公開
- 朱崇花の性別① 男性として誕生するも、性自認は女性
- 朱崇花の性別② ホルモン注射を打っており、体は一部手術済み
- 朱崇花の性別③ 女子プロレスラーとして活動するのはずるい?
- 朱崇花の性別④ 女子プロレスラーだからこその苦悩も
- 朱崇花の家族:姉と妹がおり、父親は格闘家
- 朱崇花の経歴① レスリング推薦で仙台育英に入学
- 朱崇花の経歴② プロレス業界初のジェンダーレスプロレスラーに
- 朱崇花の経歴③ WAVEで活躍後、退団しフリーに
- 朱崇花の入場曲を紹介
- 朱崇花の恋愛対象は男性・結婚への憧れもあり
- 朱崇花の現在① 現役のプロレスラーとして活躍中
- 朱崇花の現在② 覆面女子レスラー・タイガークイーンの正体だと噂に
- 朱崇花の現在③ 2023年にジェンダーレスレスラー同士の戦いが実現
- まとめ
朱崇花のプロフィール:性同一性障害の女子プロレスラー・本名は非公開
生年月日:1998年10月27日
出身地:宮城県
身長:174cm
所属事務所:フリー
朱崇花さんはプロレスラーで、本名は非公開のようです。身長は174cmと公表されています。
ただ、リングネームである朱崇花の「崇」は本名が由来となっているとのことです。
リングネームの由来は本名から一文字【崇】を使いまして、中性的な名前にしたかったので朱崇花(あすか)にしました。
引用:WAVE 8.9後楽園で性同一性障害を抱えながらも幼い頃から女子プロレスラーを目指してきた16歳、朱崇花のデビューが決定
朱崇花さんは日本人プロレスラーにおいて、初めて性同一性障害を公表。身体は男性、心が女性で、”女子プロレスラー”として活躍されています。
また、海外でも活動をしていますが、WWEで活躍するASUKAさんと同じ読みとなってしまうため、海外では「VENY(ベニー)」名義で活動しているとのことです。
朱崇花の性別① 男性として誕生するも、性自認は女性
朱崇花さんは性同一性障害を公表しており、男性の体で生まれたものの、性自認は女性だといいます。
性同一性障害とは、医学的な概念である「男女」という2つの性別の原理に基づき、「体は男性だけど自分は女性」、あるいは、「体は女性だけど自分は男性」という認識を持つことです。日本では、2000年前後に性同一性障害の概念が広がるようになりました。
引用:性同一性障害
そんな朱崇花さんが自身の性別に違和感を感じるようになったのは、小学校3年生の時でした。
幼い頃の記憶は自分自身ハッキリと覚えてはいないのですが母親から聞くところによると姉の服を好んで着たりお人形遊びをしていました。自分自身心の変化に気づいたのは小学3年のとき。周囲との違いを感じ、受け入れる事ができず他人との距離をとるようになっていました。
引用:WAVE 8.9後楽園で性同一性障害を抱えながらも幼い頃から女子プロレスラーを目指してきた16歳、朱崇花のデビューが決定
その後も自身の感じていた違和感を隠しながら、男性として生き続けますが、高校生になると寮生活を機に女性の恰好をするようになったといいます。
一人なので自由にできて、レスリング部で丸刈りだったからウイッグかぶりやすいなとか。お化粧もしたくて、化粧品売り場に行くのは恥ずかしかったので百均でクレヨン買ってマッキーでアイラインひいて。仙台の繁華街の国分町へ行くとモテてナンパされたんです。『私、世界一可愛いわ』みたいなテンションで肩で風切って歩いていました。
そして、16歳の時に限界を迎えて父親にカミングアウト。
父親が母親に伝える形で、家族全員にカミングアウトしたのち、病院で検査などを受けて正式に性同一性障害であると診断されたそうです。
両親は離婚して父が宮城にいてちょこちょこ会っていました。16歳の誕生日、父に『ママには言えないけど』って泣きながら打ち明けたんです。父は『俺が言える立場じゃないけど好きに生きていいんじゃないか。ママには俺から言っておく』って
朱崇花の性別② ホルモン注射を打っており、体は一部手術済み
朱崇花さんは16歳で女子プロレス団体「WAVE」でデビューを果たしていますが、当時はまだ男性としての身体的特徴が目立つ状態でした。
朱崇花さんはそういった自身の状況を踏まえ、デビューの際のコメントでも以下のように心境を語っています。
見た目は男性の私が女性の中で戦う姿には違和感を感じる方も多いと思います。すぐに理解して頂けるとはおこがましい事と思っています。時間はかかる事と思いますが、リング上での結果で皆さんに理解して頂けるよう頑張りますので見守って頂けると幸いです。
引用:WAVE 8.9後楽園で性同一性障害を抱えながらも幼い頃から女子プロレスラーを目指してきた16歳、朱崇花のデビューが決定
それから朱崇花さんはホルモン注射などの治療を開始。2022年の時点では、詳細は明かしていないものの一部手術も終えていると明かしていました。
また、手術を経て体を完全な女性にすることに関しては、希望しつつも女子プロレスラーとしてのキャリアを優先させているとのことです。
体も全部女性に変えたいなって。ただ、そうなると入院期間とかリングに上がる体をつくる期間とかもあるし欠場期間は年単位になるので、今はやっぱり自分の気持よりも仕事を優先です。
ちなみに戸籍については明言していませんが、性別変更をするには「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」において、すべての条件を満たす必要があります。
朱崇花さんは過去の発言からも性別適合手術を受けていない可能性が高く、条件を満たせていないのではないでしょうか。そのため、戸籍上は未だ男性のままだと推測されます。
その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること
朱崇花の性別③ 女子プロレスラーとして活動するのはずるい?
朱崇花さんは前述のとおり、男性の体のまま女子プロレスの世界へと足を踏み入れています。
しかし、「選手&スタッフ全員一致」で迎え入れてくれたWAVEをはじめ、プロレス業界の中からは体格などの性差について指摘されることはなかったそう。
朱崇花さんはデビュー当時に受けたインタビューで、その点について以下のようにコメントしています。
一般の意見はわからないですけど、とくに言われたことはないです。プロレスの世界にはいろんな人がいるし、男性より強い女子レスラーも多いですから(笑)。でも、自分の中では女子としてデビューすることに意味がありました。だから、女子プロの選手として憧れだったリングに立てたことに素直にうれしかったです。
しかし、やはりすべての人に受け入れられた訳ではなく、2022年のインタビューでは、一部のプロレスファンなどから「ずるいのでは」と体格差などを指摘されることもあると語りました。
そのため、たとえ試合で勝利したとしても「女性が男性の体に勝てるわけがない」などと批判されることも少なくないそうです。
朱崇花の性別④ 女子プロレスラーだからこその苦悩も
体格差で有利と見られがちな朱崇花さんですが、しかし実際は、ホルモン注射を打った後の絶不調の中でリングに上がらざるを得ないなど、性同一性障害ならではの知られざる苦労も。
ホルモン注射はレスラーとしての体を維持することと矛盾するんです。よく『男が女と戦って勝てないわけないだろ』とか言われるんですけど、ホルモンバランスも崩れてるし胸もふくらんでいて痛いし、吐き気とか頭痛もある状況のなかでリングに上がっているんです。『男が女と戦って勝てないわけない』なんて一言で片付けられちゃうと、いやいや違うんだけどなって。
確かに昨今は、各スポーツ競技において男性から女性となったトランスジェンダー女性の参入について、度々議論が巻き起こる傾向にあります。
2023年3月には、世界陸上連盟がトランスジェンダー女性の国際大会女子カテゴリー出場を禁止。
トランスジェンダーの権利を守るべきなのか、身体的性差がある以上女性カテゴリーを守るべきなのかが問題となりました。
そんな情勢の中でも、朱崇花さんが女子選手として第一線で活躍できるのは、プロレスがショービジネスであり、WAVEが全員一致で迎え入れたことが大きく影響しているのかもしれません。
朱崇花の家族:姉と妹がおり、父親は格闘家
朱崇花さんは長男で、姉と妹がおり、3人兄弟の真ん中として誕生しました。
両親は、朱崇花さんが高校へ入学した時点で離婚していたのだとか。
なお、朱崇花さんは小学校の頃からレスリングを始めていますが、父親が格闘家であったことが大きく影響したのだそうです。(ネット上では日本拳法の指導者だという噂もあります)
一方の母親は、幼い頃から女性らしい趣味や雰囲気を持っていた朱崇花さんを心配していたそうで、朱崇花さんが格闘技を始めた際には「男らしい面があった」と安堵していたといいます。
朱崇花の経歴① レスリング推薦で仙台育英に入学
出典:https://pixabay.com/
朱崇花さんは小学校の頃からレスリングを始め、6年生の時に全国3位となっています。
その後、仙台育英高校にレスリング推薦で入学しますが、当時は家族で神奈川県に住んでいたため、仙台で寮生活を送っていたといいます。
しかし、性同一性障害をカミングアウトしたことを機に、「レスリングをやめたい」と思うようになり、自主退学したそうです。
朱崇花の経歴② プロレス業界初のジェンダーレスプロレスラーに
高校退学後、かねてより憧れだった女子プロレスの道、さらにはファンだった浜田文子さんとプロレスをやりたいと考え、女子プロレス団体「WAVE」の門をたたくことを決意します。
今までやってきたレスリングっていうものプラス、自分のなりたい女性像をうまい具合に活かした仕事はないかなと思ったときに『一番最初の夢は女子プロレスラーだったな』って思い、仙台にいたときにメールして『オーディション受けたいんですけど』って。そしたらGAMIさんが『面白い!そういうの好きやで!』っていうのから東京に戻りまして、寮生活しながら学校に通って、っていうのが最初でしたね。
浜田さんが所属した団体にメールを送ったんです。女子プロレスラーとしてデビューできますか?って。そのときの団体がコミカルな面があって男子も募集していたし、なんでもウエルカムだったのでタイミングよかった。入門までトントン拍子でした
WAVEを運営するZABUNは当時、ZABUNの選手&スタッフ全員一致で朱崇花さんの全面バックアップを決意、朱崇花さんを温かく迎え入れて欲しいと呼びかけていました。
まだ16才の彼女です。困難苦難に押しつぶされる事もあるかと思います。でも現在の気持ちを忘れず、心も身体も強くて美しい女子レスラーに成長する事を会社は期待しております。そして最後に、皆様の温かい声援、応援を朱崇花に届けて頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
引用:WAVE 8.9後楽園で性同一性障害を抱えながらも幼い頃から女子プロレスラーを目指してきた16歳、朱崇花のデビューが決定
2015年には、後楽園ホールで山縣優さんとの試合でデビュー。
初戦敗退となるも、その後、桜花由美さんとタッグを組み、華名さん・山下りなさんとのタッグ戦で初の勝利を収めました。
朱崇花の経歴③ WAVEで活躍後、退団しフリーに
出典:https://proresu-today.com/
2017年には「WAVE10周年記念大会」でメイン試合に抜擢され、桜花由美さんに勝利した朱崇花さん。
2018年からは、ヒールユニット「VOODOO-MURDERS」に加入。「天下一Jr.」などの試合に出場しました。
同年の「Regina di WAVE王座」で初の王座戴冠を経験するも、年末でWAVEを退団。
以降、フリーとして、「DDTプロレスリング」や「東京女子プロレス」などに参戦しています。
朱崇花の入場曲を紹介
朱崇花さんの入場曲は以下のとおりで、洋楽が多めとなっています。
Run the World (Girls) / Beyoncé
bad guy / Billie Eilish
残響散歌 / Aimer
Land Of Lola / BILLY PORTER
Telephone / Lady GaGa (※タッグ戦で使用)
朱崇花の恋愛対象は男性・結婚への憧れもあり
朱崇花さんの恋愛対象は男性で、「レスラータイプよりはジャニーズ」なのだとか。
いわゆる“王道イケメン”が好きで、アイドルグループ「Hey!Say!JUMP」の山田涼介さんなどがタイプだといいます。
また、朱崇花さんいわく”恋愛体質”なのだそうですが、その一方で「恋愛に向いてない」とも告白しました。
一人が好きだし相手に合わせたくない。わがままで、一緒になる男性は迷惑だろうなって。そう思うと付き合う必要ないかなとも思うけど、一方ではすごい寂しがり屋。恋もしたいですけど向いてない……ジレンマですね
人を好きになると、プロレスラーを辞めたいと思ったり結婚を考えるようになったりと、気持ちが揺らいでしまうとも語っています。
朱崇花の現在① 現役のプロレスラーとして活躍中
朱崇花さんは現在も、現役の女子プロレスラーとして活躍中。
2023年6月には、東京・新宿FACEにて開催された「センダイガールズプロレスリング 新宿大会」に同大会王者として出場。
挑戦者である愛海さんとの試合に勝利して第11代王者となり、2度目の防衛に成功しました。
朱崇花の現在② 覆面女子レスラー・タイガークイーンの正体だと噂に
朱崇花さんは、覆面女子レスラー「タイガークイーン」の正体なのではないか、と兼ねてより噂になっています。
タイガークイーンは2021年にデビュー。試合数は少ないものの、佐藤綾子さん・彩羽匠さんなどの名だたる選手を倒してきたその実力から、高い注目を集める存在です。
また、その破竹の勢いから”女子プロレスの生態系を破壊している”とまで評されています。
タイガー・クイーンは初代タイガーマスクである佐山聡の「ストロングスタイルプロレス」でデビュー。佐山と女子プロレスのレジェンドであるジャガー横田が育てた選手だ。80年代に一世を風靡し、今なおファンが多い伝説的レスラーの“直系”の後継者ということになる。しかもそれが女子レスラーという新しさ。
引用:タイガー・クイーンは“女子プロレスの生態系”を破壊している? 男女タイガータッグ結成で無敗継続も、今後求められる“世界観の構築”
そんなタイガークイーンですが、マスクから見える目元や口元、身長などから朱崇花さんではないかと推測されるように。
また、タイガークイーンも朱崇花さんも空中戦が得意。
さらに、タイガークイーンがほぼ言葉を発しないことから、声に特徴があるのでは?(声が低い朱崇花さんでは?)といった点も注目されています。
朱崇花の現在③ 2023年にジェンダーレスレスラー同士の戦いが実現
朱崇花さんは、2023年2月に「Love&Party2023~愛と恍惚の遊宴~」へと出場。同じジェンダーレスプロレスラーであるエチカ・ミヤビさんと対戦しています。
エチカ・ミヤビさんは2022年にデビュー。高校生まで男性として過ごし、現在は女性としての人生を歩んでいるといいます。
元々ちゃんよたが働いているマッスルガールズバー『筋肉女子・マッスルガールズ』でともに働いており、ちゃんよたの試合を見て憧れを持ちPPPへ入門。小学校までソフトボールを、中学では軟式野球、高校では硬式野球で投手を務め、140km/h近い速球を投げるなど運動神経に優れている。
試合は朱崇花さんが勝利。試合終了後に握手を求めるエチカ・ミヤビさんに対し、口から水を吹きかけるなど、ヒールらしさを見せつけるも、エチカ・ミヤビさんを高く評価しています。
バックステージに戻った朱崇花は、リング上での厳しい態度とはし、「私のデビューから10戦以内を考えたら、中々やったんじゃないかなって思う。色々道なき道を歩む感じになっちゃうと思うけど、また強くなったら対戦してあげていいかなって」と優しい笑顔を浮かべながらエチカを評価。
朱崇花さんに続いてエチカ・ミヤビさんがデビューしたことで、ジェンダーレスプロレスラーも徐々に増えていくのではないでしょうか。
まとめ
朱崇花さんは女子プロレスラーとして活躍していますが、正確には男性として誕生するも性自認が女性だという”ジェンダーレスプロレスラー”です。
小学校の頃からレスリングを始め、その実力はレスリング推薦で仙台育英高校に入学するほど。
しかし、幼い頃より女性であるという自覚があり、性同一性障害と診断されるとともに、レスリングを辞めて高校も自主退学してしまいます。
そして、かねてより憧れていた女子プロレスラー・浜田文子さんの所属するプロレス団体「WAVE」へ男性の体のまま、女性として加入。女子プロレスラーとしてデビューを果たしました。
体が男性のままという状態ではありましたが、WAVE所属のレスラーをはじめプロレス業界の中からは特に性差を指摘されることはなかったそう。
その一方で、ネットなど一般のプロレスファンからは「ずるいのでは」と批判的な意見が寄せられることもあるといいます。
そんな朱崇花さんは、現在もプロレスラーとして活躍しており、2023年には同じジェンダーレスプロレスラーのエチカ・ミヤビさんと対戦したことが大きな注目を集めました。
また、近年は覆面女子プロレスラー「タイガークイーン」の正体は朱崇花さんではないかとも噂されており、ますます注目が集まっています。
朱崇花さんの今後の活躍はもちろん、タイガークイーンとのカミングアウトはあるのかにも期待したいですね。