小川博は元ロッテのプロ野球選手＆強盗殺人犯

小川博はロッテに所属していた元プロ野球選手ですが、華麗なプロ野球選手から殺人犯に転落した人物でもあります。

プロ野球選手としては、サイドスローの速球が持ち味のピッチャーで、1988年には最多奪三振のタイトルを獲得します。

しかし、現役引退後に借金を重ねるようになり、借金苦から遂には強盗殺人まで起こしてしまいました。

小川博の経歴

プロ入り前まで

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小川博は栃木県足利市で生まれます。しかし1歳の時、子どもがいなかった群馬県在住の夫婦の養子となりました。

ロッテのプロ野球選手として

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ドラフト2位でロッテに入団した小川博は、ルーキーイヤーから先発ローテに入りました。1988年にはキャリアハイの活躍を見せています。

また1988年には、ロッテ対近鉄の伝説のダブルヘッダー「10.19」がありました。

近鉄が連勝すれば近鉄が優勝、ロッテが1勝でもすれば西武ライオンズの優勝となるダブルヘッダーの試合です。

この「10.19」で、小川博は第1試合の先発として活躍し、8回1/3を投げる力投を見せています。

しかし、1989年以降はケガに泣かされ、1992年オフに引退しています。

引退後はコーチに

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1992年に引退した小川博は、ロッテに残ってコーチをしています。

引退したプロ野球選手の中でコーチになれるのは一部の人だけです。

引退翌年から二軍コーチに就任し、ずっと途切れることなくロッテのコーチだったのは、功労者という意味合いもあったのでしょうが、それ以上にコーチとして有能だったのかもしれません。

2000年からは球団職員になっていますが、それでもロッテが雇用し続けたのは、人柄が良かったことは間違いないでしょう。

ロッテを解雇（退団）になってからは、台湾の球団から年俸700万円でコーチのオファーがありましたが、年俸の折り合いがつかずに断っています。

産廃業者として

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2002年オフに小川博はロッテから解雇されました。

表向きは「球団の主導権を巡る内部抗争で敗れた一派の排除」という理由でしたが、小川博の場合は金銭問題もあったと言われています。

借金が2000万円近くあった小川博は、2003年1月には産業廃棄物処理会社に就職し、2003年4月には自己破産をしています。

自己破産によって借金は一度はチャラになったものの、また再び借金をするようになりました。

そして、2004年11月に強盗殺人事件を起こしてしまうのです。

小川博の野球選手時代の成績

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小川博のロッテでの成績を見ていきましょう。

引退は1992年ですが、1991年1992年は登板がありませんでしたので、1985年～1990年までの成績になります。

小川博は1988年がキャリアハイになりますが、この年は最多奪三振のタイトルを獲得し、オールスターにも選出されています。

小川博の年俸推移

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小川博の年俸の推移を見ていきましょう。

プロ野球選手としての総年俸は8420万円です。

1993年からはコーチをしていますが、二軍コーチの時は年俸700～800万円、一軍コーチの時の年俸は1500万円程度と思われます。

プロ野球選手としては一流とは言えない年俸です。それでも、普通のサラリーマンよりも稼いでいることは間違いありません。

また、引退後もコーチや球団職員として、サラリーマン程度～それ以上を稼いでいました。

それでも、小川博の借金はかさんでいきました。

小川博の結婚歴：嫁や子供

小川博は2回結婚し、2回離婚しました。この2回の結婚を詳しく見ていきましょう。

1度目の結婚

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小川博は、プロ入り1年目の1985年5月頃に1度目の結婚相手と知り合い、夏には結婚を意識する関係になっていました。

そして、オフにプロポーズして、1986年4月に入籍しています。この入籍は親に内緒で入籍したという情報があります。

もともとは結婚式はしない予定でしたが、親の要望もあり、その年のオールスター休みの時に挙式をしています。

奥様は美人な方で、この時の結婚式は俳優・女優のようだったと言われていたようです。

この年の12月に長男が誕生しました。

しかし、小川博の浮気や金遣いの荒さが原因で、小川博の現役中に離婚しています。

2度目の結婚

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小川博は最初の嫁と離婚後、1994年ごろに再婚し、2人の子どもが誕生しました。

この嫁とは現役引退後も結婚生活を続け、2003年4月に自己破産した後も家族4人でさいたま市にある賃貸マンションに引っ越しています。

しかし、小川博が強盗殺人を犯して逮捕された後の2005年1月には離婚しています。

2人目の嫁は、小川博が子供に手紙を出すことも拒否したとされています。

小川博が起こした強盗殺人事件の詳細

小川博は2004年11月、強盗殺人の罪を犯して逮捕されました。

この事件について、詳しく見ていきましょう。

女性を突き飛ばしてお金を奪う

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小川博は、2004年11月18日の午後6時30分ごろ、勤め先だった産廃処理会社の会長の家を訪れました。お金を借りようとしたようです。

しかし会長は不在で、住み込みの家政婦をしていた67歳の女性しかいませんでした。

小川博は家政婦の女性に3万円を借りようと頼みますが、女性は断ります。土下座をしてなんとかお金を借りようとするものの、再度断られたようです。

借金を拒絶された小川は逆上して女性を突き飛ばし、女性は転倒して気絶しました。

そして、小川は会長宅の居間から現金175万円を奪い、さらに犯行の発覚を恐れて、気絶している家政婦の女性を車に乗せます。

小川博は車を3km先の旧荒川まで運転し、川に女性を投げ入れて水死させました。

捜査線上に浮上して逮捕

事件から2日後の2004年11月20日、旧荒川で女性の水死体が発見されました。

この水死体は産廃処理会社の会長宅の家政婦だとわかり、警察が本格的に捜査に乗り出します。

産廃処理会社の会長宅はオートロックでしたが、外部から無理やり侵入した形跡はありませんでしたので、被害者の家政婦と面識がある人物が犯人と見て捜査を進めました。

2004年8月に会長宅が荒らされる事件があり、事件1週間前の11月11日には社員寮で50万円が盗まれる事件がありました。

11月11日は給料日の翌日だったことから、この一連の事件は産廃処理会社の社員の犯行と、当初から見られていました。

捜査を進めていく中で、「事件現場で犯行時間帯に、大柄な男が女性を黒っぽい車で運ぶ姿を見かけた」という目撃証言が出てきてます。

この目撃者は、男性が具合の悪い女性を病院に連れていくために運んでいると思ったために、その時は特に通報などはしなかったようです。

そして「大柄で黒っぽい車に乗っている社員」という条件に当てはまったのが、小川博でした。

しかも、小川博は借金を抱えていることもわかっています。

その後、小川博の車の中から被害者の血痕が発見され、これが決め手となり、小川博は犯行を認め、2004年12月21日に逮捕されました。

ちなみに、その前日の2004年12月20日付で産廃処理会社を解雇されています。

小川博が強盗殺人事件を起こした動機は「お金」

小川博の動機は、お金です。

小川博は借金がかさんでいて、事件当日は借金の利子（約3万円）の返済期限でした。

事件前年の2003年4月には自己破産をしていますので、それまでの借金はチャラになったはずです。それでもまた小川博は借金を重ねていたのです。

産廃処理会社では営業部長の職に就き、月収は40万円ほどでした。

家族4人で暮らしていくには、贅沢をしなければ十分の額です。しかし、小川博の金銭感覚は壊れていたようです。

会社の焼肉パーティー代として預かった会社経費の10万円のうち3万円を使い込み、そこから闇金に手を出すようになります。

闇金から借りたお金は利子でどんどん膨れ上がり、借金は80万円になっていました。

借金返済のために別の闇金から10万円を借りますが、この10万円はパチンコで使い果たすという始末…。

そして、事件当日の11月18日は80万円の借金のうち、利子3万円の返済期限でした。この3万円をなんとかしようと、会長宅に金の無心に行ったようです。

ちなみに、強盗殺人で小川博は現金175万円を奪っていますが、この175万円で借金を全部返したわけではありません。

返したのは返済期限迫っていた3万円だけです。残りの172万円はギャンブルで使い果たしたようです。

小川博は現役時代からお金にだらしない性格だった

豪遊＆ギャンブル好きだった

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小川博は、1989年にキャリアハイの10勝をあげ、最多奪三振のタイトルを獲得し、年俸は2倍に跳ね上がりました。

この時、すぐに高級外車を購入するなどお金を湯水のように使い、豪遊生活をしていたようです。

自分で稼いだお金で豪遊するのは問題ないのですが、小川博は最高年俸が2200万円で、それ以降の年俸は下降線をたどり、1992年に現役引退となります。

その後はコーチになりますが、現役の時ほどの収入は得られません。

もちろん、贅沢をしなければ生活するのに困らない収入はありましたが、現役時代の華やかな生活を忘れることができず、借金をしてでも豪遊していたようです。

「前妻への慰謝料で借金をした」という情報もありますが、前妻への慰謝料は数百万円。しかも、小川博自身の浮気が原因での離婚です。

現役中の年俸なら、数百万円の慰謝料を払うのには困らなかったはずですから、借金の主な原因は豪遊だったと言えるでしょう。

また、携帯電話のアダルトサイトの使用料なども借金の要因の1つでした。

ロッテ解雇の理由も金銭面

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小川博は現役引退後もずっと、ロッテのコーチや球団職員をしていましたが、2002年オフに解雇されています。

これは、内部抗争で敗れたためというのが表向きの理由ですが、実際は小川博の金銭トラブルでの解雇だったと言われています。

このころの小川博の借金は2000万円近くに膨れ上がり、借金取りが球団事務所に押しかけてきたこともあったようです。

球団職員時代には選手と高額の賭けをして、選手から借金をしていたこともあったようです。

そんな人物をロッテ側としては雇用しておく理由はないですよね。

親の貯金も食いつぶす

小川博は、自分の借金で親の貯金も食いつぶしました。

小川博は入団時の契約金を両親に預けていましたが、それは借金で消えましたし、両親が一生懸命働いて貯めておいたお金も、小川博の借金返済に消えてしまったんです。

それでも、小川博は母親にお金の無心をしてきたようです。母親は小川博の逮捕後に次のように話しています。

「子供ができず、養子の博を溺愛（できあい）した。でも２年前に初めて『もうお金がない』と突き放してしまった」と、悔いる。

 

引用：小川博５ちゃんねる

事件の2年前ということは、2002～2003年の頃でしょう。小川博は40歳前後です。

自分たちの老後の貯金すら食いつぶし、それでもまだ頼ってくる40歳の息子に「もうお金がない」としか言えなかったのでしょう。

養母は後悔しているとのことでしたが、当時はそうするしかしょうがなかったはずです。

事件前には窃盗の噂も…

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小川博が強盗殺人を犯した事件の数か月前には、ロッテ二軍で盗難事件が相次いで起こっていました。

この時、小川博は選手控室に入ったところを目撃されています。

今年夏ごろ、ロッテの２軍施設の浦和グラウンドに姿を見せて選手の控室にふらっと入って、すぐに姿を消したことがあったという。ロッテ関係者は「その直後にロレックスの腕時計や選手のクレジットカードがなくなる事件があって選手は被害届を出していた。小川容疑者がやったのではないかとうわさになっていた」と衝撃的な証言をした。

 

引用：元奪三振王ロッテ小川　借金苦で６７歳女性を殺害！川に投げ込む非道ぶり　/野球/デイリースポーツ online

これは「小川博がロッテの二軍の控室に入った」ことを目撃されただけで、実際に小川博が窃盗をしたかどうかはわかりません。

でも、状況的にみると、小川博が疑われるのは仕方がないと思えてしまいます。

小川博の判決などその後

小川博は逮捕後、犯行自体は認めましたが、計画性については否定しています。

裁判所も「小川が被害者を突き飛ばした時点で殺意を有していたとは認められない」として事後強盗殺人を認めました。

ですが、犯行後に会社の同僚や闇金業者にアリバイ工作を頼んでいるなどの悪質性を認め、求刑通り無期懲役を言い渡しました。

小川博は無期懲役は重過ぎるとして控訴しましたが、高裁でも無期懲役となり、2006年に無期懲役が確定しています。

そして、千葉刑務所に収監されました。

小川博の現在①　刑務所に収監されている状態

小川博は現在も刑務所に収監されています。

刑務所内のソフトボール大会では、元プロ野球選手として大活躍が期待されましたが、守備位置はショートでノーヒットだったため、まったくプロ野球選手としての面影はなかったようです。

小川博は無期懲役の判決ですので、最低でも30年は刑務所にいることになります。

小川博が刑務所に入ったのは2006年で44歳の時ですから、仮出所の可能性が出てくるのは2036年以降、74歳以降になるでしょう。

ただ、仮出所は身元引受人がいて、さらに更生の可能性がないと認められませんので、事実上小川博は一生刑務所の中で過ごすことになると思われます。

小川博の現在②　獄中から知人に手紙

刑務所に収監されている小川博ですが、2022年2月22日に日本テレビの「ザ！世界仰天ニュース」に取り上げられて話題になりました。

小川受刑者が獄中から知人宛てに送った手紙の中身も公開され、そこには面会に来てくれた母親について「久しぶりに会う母は私の前では気丈に振るまっていましたが、顔にしわが増え、老いた様子でした。私が犯罪者になったことにより母には寂しい思いをさせてしまっています」などと後悔がつづられ「父が建てたあの家。今の私にはあそこしか帰る場所がありません」「一瞬の迷いとはいえ、いま思えばなぜあんなことをしてしまったのかと後悔の念です」「日々、事件で亡くなられた被害者の冥福を祈っています」などとも書かれていた。

 

引用：【元ロッテ】小川博受刑者　プロ野球選手から強盗殺人犯に　獄中から知人へ手紙「なぜあんなことをしてしまったのか」 

番組では小川博が逮捕されるまでの経緯と逮捕の詳細、そしてその後が報じられ、獄中から知人宛てに送った手紙の中身も公開されました。

小川博は事件を後悔しているようで、被害者についての謝罪の言葉も綴られていました。

小川博のまとめ

小川博のプロフィールや経歴、プロ野球選手としての成績や年俸の推移、結婚した嫁や子供、強盗殺人事件の詳細と動機、判決などその後と現在をまとめました。

華やかなプロ野球選手から強盗殺人犯への転落。小川博は特にお金にだらしなかったようですが、プロ野球選手のセカンドキャリアがいかに難しいかを感じさせる事件です。