伊吹吾郎のプロフィール

伊吹吾郎さんはティー・アーティストに所属する俳優で、1968年に俳優デビュー。

現代劇や時代劇、舞台と幅広いジャンルで活躍し、様々な世代の視聴者から愛されています。

「侍戦隊シンケンジャー」にレギュラー出演していた時には、外食先で出会った小さな子供から「外道衆（敵キャラクター）に負けないで」と応援されて仰天したこともあったそうです。

趣味はギター

伊吹吾郎さんは学生時代に始めた趣味のギターを今でも続けています。

また、自宅にフラメンコギターを飾り、それを眺めながらお酒を飲むことが楽しいそうです。

さらに、新しいギターが自宅に届いた日は、興奮しすぎて眠れなくなってしまうとのこと。

伊吹吾郎さんはドラマ「江戸川乱歩の黄金仮面II／桜の国の美女」に出演した際に、ギターの腕前を披露したこともあります。

伊吹吾郎の若い頃の経歴①　芸能界に入ったきっかけはギター

伊吹吾郎さんが芸能界に入ったきっかけは、高校生の頃に出会ったギターにありました。

ギターがなぜ俳優への道に繋がったのか、若い頃のエピソードを紹介します。

職員室から聞こえるギターの音色に魅了された

北海道釧路工業高校に入って1ヶ月が経過した頃、学校の廊下でギターの音色を耳にした伊吹吾郎さん。

どこから聞こえて来るのだろうと音の方へと廊下を進むと、職員室で教師が弾いている姿が見えたそうです。

そのギターの音色に感動した伊吹吾郎さんは、その場で「教えてください」とマンツーマンレッスンをお願いしたんだとか。

ギターを弾いていたのは演劇部の顧問だった永田先生という方で、伊吹吾郎さんは部活が終わるのを待ち、その後にレッスンを受ける日々を送ることになりました。

永田先生の教え方は非常に優れており、伊吹吾郎さんは作詞家でギタリストでもある古賀政男さんの楽曲「酒は涙か溜息か」が初めてギターで弾けるように。

そして高校を卒業して国士舘大学に進学した伊吹吾郎さんは、以前から気になっていた芝居を始めてみようと演劇部に入部。

伊吹吾郎さんが演劇への道に進んだのは、高校時代に演劇部の稽古を見ているうちに芝居に心惹かれたからのようです。

伊吹吾郎の若い頃の経歴②　大学時代に東宝ニューフェイスに合格

伊吹吾郎さんは大学で演劇部に入ると、すっかり芝居に魅入られてしまったようです。

ここでは、伊吹吾郎さんの学生時代のエピソードを紹介します。

大学の演劇部に講師としてやってきた東宝所属の監督から、オーディション「東宝ニューフェイス」を勧められた伊吹吾郎さん。

東宝ニューフェイスとは、1946年～1968年まで開催された新人発掘オーディション。合格すると、研修生として東宝演技研究所で演技指導が受けられるようになります。

同オーディションは、宝田明さん、岡田真澄さん、前田美波里さんといった著名な俳優、女優を多く輩出しています。

1万3千人の応募者が殺到する狭き門でしたが、最終審査で「一番得意なことをやれ」と言われた伊吹吾郎さんはギターを披露したところ、見事合格者の10人に入りました。

半年に渡る研修生期間を終えた伊吹吾郎さんは、大学を中退して劇団「東宝現代劇」に入団し、舞台俳優としての一歩を踏み出したのです。

ちなみに、研修生の期間は、銀座のヤマハ楽器店や山野楽器に通い、ギターを眺めることが楽しみの1つだったそうです。

伊吹吾郎の若い頃の経歴③　舞台俳優からテレビへ進出

伊吹吾郎さんは「東宝現代劇」に入団後、舞台俳優として2年8ヶ月ほど活動します。

しかし、舞台だけで食べていくことに限界を感じ、テレビと映画に活動の場を移すことを決意。

以降は、ドラマや映画のオーディションをたくさん受けるものの、落選続きだったといいます。

「もう地元の北海道に帰ろうかな」と心が折れかかった時、ドラマ「無用ノ介」の主人公・無用ノ介役に合格。

無用ノ介とは、同名の漫画が原作で、ドラマ化におけるオーディションには1万通の応募があったそうです。

そして伊吹吾郎さんが演じた無用ノ介は、原作とイメージがピッタリだと話題になりました。

しかし、番組はプロ野球中継が優先されてしまい、なんと最終回は未放送のまま終わってしまったそうです。

伊吹吾郎さんによると、「雨傘番組（代替番組の通称）扱いで視聴率は苦戦していた」と当時を振り返っています。

伊吹吾郎の若い頃の経歴④　新国劇や東映と契約

1969年、新進気鋭の俳優として注目を集めた伊吹吾郎さんは、ほぼ同時期に東映と新国劇と契約を結んでいます。

東映の映画統括本部長は伊吹吾郎さんのことを「風貌がいい。時代劇と現代劇の両方に出てもらう。次世代の東映を担うに足るスケールの大きさを感じる」と語り、ベタ惚れだったようです。

それ以降の伊吹吾郎さんは、東映で映画に出演し、新国劇で舞台に出演するという多忙な生活になりました。

また、時代劇ドラマ「水戸黄門」で三代目の格さんこと渥美格之進役を1983年から17年間に渡り演じ、国民的な知名度を得ています。

伊吹吾郎の若い頃の経歴⑤　バラエティ番組や司会にも挑戦

2000年以降の伊吹吾郎さんは、水戸黄門の格さんを四代目にバトンタッチすると同時に、これまで控えてきたバラエティ番組への出演やMCに挑戦しています。

伊吹吾郎さんと言えば、出演作品を見る限り真面目で堅物のイメージがありますが、バラエティなどでも正にそのままの人柄。

ぎこちない笑顔を精一杯浮かべ、ADが出すカンペを芝居口調で大仰に読む様子が返って面白いと話題に。

フリートークも苦手なようで、素人が見ても伊吹吾郎さんが悪戦苦闘している様子が伝わってきました。

スクリーンで見る伊吹吾郎さんの姿と異なり、しどろもどろになりながらも頑張っている姿勢が、視聴者からすると良い意味でのギャップに映ったのかもしれませんね。

さらに、2007年に放送された深夜帯バラエティ番組「環境野郎Dチーム」にも出演し、リーダー兼MC「ブッキー」として親しまれました。

伊吹吾郎の代表作品①　仁義なき戦い

これまで数々の作品に出演してきた伊吹吾郎さんですが、代表作品と言えば「仁義なき戦い」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、東映の大ヒット作品として知られる「仁義なき戦い」の概要とともに、伊吹吾郎さんが苦労した撮影エピソードについて紹介します。

仁義なき戦いとは

仁義なき戦いは、1950年頃から1972年にかけて広島で起こった暴力団の抗争「広島抗争」について当事者の1人・美能幸三が獄中でしたためた手記をベースに作られた1973年公開の映画。

1973年の邦画年間2位を記録するなど大ヒットとなり、シリーズ5まで制作されました。

手持ちカメラによる撮影方式を採用し、ドキュメンタリータッチに仕上がっています。

脚本家の笠原和夫さんが膨大な資料から執筆したことで知られ、飛び交う広島弁はリアルで、巧みに作られた掛け合いが「広島弁のシェークスピア」、「血風ヤクザオペラ」と称されるほど。

伊吹吾郎さんが演じた上田透は、愚連隊上田組組長から山守組舎弟になるという異色の経歴を持つ人物で、理髪店で敵対勢力に射殺されるという最期を遂げました。

血のりのシーンに苦労していた

伊吹吾郎さんは2019年に行われたテレビ朝日のインタビューで、床屋での最期のシーンの苦労を語っています。

銃撃されるのと同時にスイッチを押し、導火線を使った機材で血のりが飛ぶ仕組みでしたが、いざ撮影してみるとタイミングがなかなか合わなかったそう。

何回も撮り直しているうちに、前に置かれた鏡に血のりがベッタリとこびり付いてしまい、掃除しながらのリテイクだったとのこと。

こればかりは伊吹吾郎さんの演技力でカバーできるものではありませんよね。苦労した分、今では良い思い出の1つになっているようです。

伊吹吾郎の代表作品②　水戸黄門

伊吹吾郎さんの代表作品から「水戸黄門」の格さんを外すことはできません。

二代目の大和田伸也さんからバトンを引き継ぎ、1983年10月から2000年3月まで三代目格さんを演じました。

格さんとは

格さんこと渥美格之進は、常陸水戸藩の第2代藩主・水戸光圀に仕える水戸藩の侍です。

隠居の商人として日本中を旅する水戸光圀の護衛役で、護衛中は町人に扮している、という設定でした。また、日本刀ではなく脇差を携帯し、柔術が得意です。

真面目で実直、子供好きで女性に弱い性格で、母親から持ち込まれる縁談からいつも逃げ回っているというエピソードも知られています。

毎回ラストシーンでは、「静まれ、静まれ、静まれ！この紋所が目に入らぬか！こちらにおわすお方をどなたと心得る！恐れ多くも前の副将軍・水戸光圀公にあらせられるぞ」が決め台詞。

最終回では、水戸光圀の重臣の娘と結婚し、一男一女の父親になっている様子が描かれました。

印籠の持ち方にもこだわりが

葵の御紋の入った印籠を掲げるのも、格さんの大事な見せ場でした。

格さんを演じるにあたり、伊吹吾郎さんは過去の「水戸黄門」を見直して、オリジナルの格さんを出すことを強く意識したそうです。

その中でも特にこだわったのは「この葵の御紋が目に入らぬか！」と印籠を出すシーンだそう。

過去の映像を見ていくと、歴代の格さんは印籠を5本の指で持っている点に気が付きます。そして、印籠は小さいので、指が葵の御紋に被ってしまっていることも多々あったそう。

そこで、伊吹吾郎さんなりに持ち方を工夫し、印籠を指3本で持ちつつ、紐がブラブラしないように残りの2本の指で押さえるスタイルを考案。

また、悪人を倒す激しい立ち回り後に印籠を出す必要があるのですが、あまりに動き過ぎて印籠が移動してしまい、「あれ、印籠どこいった？」ともたついてしまうことも懸念事項でした。

立ち回りは1カットだったため、印籠でNGを出さないために、いつでもサッとできるよう練習を重ねたそうです。

一瞬のシーンではありますが、伊吹吾郎さんの役者としてのこだわりが伝わってきますよね。

ちなみに、伊吹吾郎さんが17年間で印籠を出した回数は5千回を超えているとのことです。

撮影の合間は1人ぼっちだった？

「水戸黄門」の撮影は京都の撮影所で行われており、1週間の大半を撮影所で過ごすスタッフを慰労する意味で、撮影の合間にはゴルフコンペが行われていたそうです。

伊吹吾郎さんはゴルフをしないためコンペには不参加でしたが、「水戸光圀賞」、「助さん賞」、「格さん賞」があったため、受賞者に賞品を渡すためだけにゴルフ場に通っていたそう。

ある時、どうせゴルフ場に行くのならとゴルフに挑戦してみますが、あちこち飛ぶボールを追いかけ続けて疲れるだけだったとのこと。

伊吹吾郎さんはゴルフが性分に合わないと自覚してスッパリ辞め、撮影の合間は1人でギター三昧の日々を送っていたそうです。

マニキュアを塗っていた理由

伊吹吾郎さんは日頃から、ギターの練習で爪を傷つけないようにとマニキュアを塗っているそうです。

しかし、「水戸黄門」では印籠を出す時に手がアップになるので、マニキュアが視聴者に見えてしまうことに。

そのため、プロデューサーから「何とかなりませんか？」と相談を持ち掛けられました。

しかし一度マニキュアを落とすと、帰宅してレッスンをする時にまた塗り直し作業が発生してしまい面倒になります。

伊吹吾郎さんはしばらくはのらりくらりとかわしていたそうですが、時代劇で光る爪をアップにするわけにもいかないため、つや消しスプレーを爪にかけてなんとかごまかしていたそうです。

伊吹吾郎と元嫁の結婚と離婚

ここからは、伊吹吾郎さんの結婚について紹介します。

伊吹吾郎さんは週刊誌の取材に応じ、2018年に離婚していたことを認めました。

元嫁はどんな人なのでしょうか。気になる熟年離婚の理由についても調査しました。

元嫁は一般人

伊吹吾郎さんは25歳の時、一般女性と結婚しました。

嫁に関する詳細な情報は不明で、名前や顔写真も公表されていません。

2013年になると、『週刊新潮』が別居を報じますが、当時の伊吹吾郎さんは離婚を認めず、誤報かと見られていました。

2019年に再び『週刊新潮』が「伊吹吾郎さんと嫁の仲が今度こそ危機的状況のようだ」という情報を入手。

そこで芸能記者が伊吹吾郎さんに突撃取材を試みたところ、伊吹吾郎さんはアッサリ「はい。離婚しました。昨年7月でした」と認め、離婚が知れ渡ることになりました。

伊吹吾郎と元嫁の離婚の理由はすれ違いだった･･･

気になるのは離婚理由ですよね。

伊吹吾郎さんによると、結婚してすぐに撮影所がある京都に泊まり込む生活が始まりました。そのため、週末くらいしか帰宅できなかったそうです。

さらに、週末さえも東京の自宅に帰る頻度が減っていき、離婚する10年前から完全な別居生活に踏み切りました。

そして別居から10年が経過した頃、「ずっと中途半端な状態でいるのは良くない」と考えるようになり、嫁ときちんと話し合って離婚を決意。

嫁も同じような気持ちでいたのか、円満に離婚できたそうです。

伊吹吾郎さんは取材で「原因は私にあり、彼女に寂しい思いをさせてしまい申し訳なかった」と過去を振り返り、離婚の原因を語っています。

なお、伊吹吾郎さんは今でも必要に応じて嫁と連絡を取り合っているそうです。

伊吹吾郎の子供は息子と娘が1人ずつ

伊吹吾郎さんには、元嫁との間に2人の子供が誕生していたことが判明しています。

長男は俳優として活動する伊吹廉太郎さん、長女は一般人のようです。

息子の伊吹康太郎

伊吹廉太郎さんは1998年の「水戸黄門」にゲスト出演し、俳優デビューと伊吹吾郎さんとの親子共演を同時に果たしています。

その後、ドラマ「はるちゃん5」、「ダムド・ファイル」、「土曜ワイド劇場」などに出演。

近年は「日曜ミステリー」の信濃のコロンボシリーズに出演することが多いようです。

娘は一般人で結婚している

伊吹吾郎さんには一般人の娘がいます。残念ながら、名前や年齢、顔写真といった情報は出回っていませんでした。

そんな娘さんは既に結婚しているようで、子供が2人います。伊吹吾郎さんにとっては孫にあたりますね。

伊吹吾郎は孫も2人いる

孫の伊吹遼平

伊吹吾郎さんの娘さんの長男は、プロボクサーの伊吹遼平さんです。なお、次男は一般人のようで詳しい情報はわかっていません。

伊吹遼平さんは、2020年頃に三迫ジムの門を叩き、2022年に本格的にボクシングを開始。2022年11月にプロテストに合格しています。

ボクサーの他にも、モデル、キッチンカーの出店、鍼灸師、スポーツ&メディカルトレーナーなど色々な仕事をしているとのこと。

なお、伊吹吾郎さんは伊吹遼平さんのインスタに度々登場していることから、孫との関係は良好なようです。

伊吹吾郎の自宅は月島？勝どき？

ファンの間では、伊吹吾郎さんの自宅は勝どきか月島にあると噂されています。

噂のきっかけは、伊吹吾郎さんが勝どきや月島周辺のグルメにとても詳しいからのようです。

実際、2015年に放送された「にじいろジーン」では、ぐっさんこと山口智充さんを慣れた様子で月島のスイーツの店に案内していました。

また、SNSで「伊吹吾郎さんを勝どきで見かけた」という目撃情報をツイートするファンもいますので、自宅が勝どき、月島近辺である可能性が考えられますね。

伊吹吾郎の現在：孫のプロ初勝利に大喜び

現在の伊吹吾郎さんについて紹介します。

2023年、孫の伊吹遼平さんがプロボクサーとしてデビュー戦初勝利を飾りました。伊吹吾郎さんは試合会場に応援に駆けつけています。

鮮やかなTKO勝ち

2023年5月6日、伊吹遼平さんのプロ初試合が後楽園ホールで開催されました。対戦相手は小林壮太さん。

伊吹遼平さんは「水戸黄門のテーマ」で入場。

試合のゴングが鳴ると、第1ラウンドから得意の接近戦を仕掛けた伊吹遼平さんは、右フックを決めます。

しかし、第2ラウンドではスタミナが切れかけ、伊吹吾郎さんはハラハラしながら見守ったそうです。

その後、伊吹遼平さんは盛り返し、右フックからの左フックを決めると、対戦相手の小林壮太さんは防戦一方になりました。

レフリーが途中で割って入り、伊吹遼平さんのTKO勝ちが確定。伊吹吾郎さんはリングサイドで「遼平いいぞ！」と力いっぱいの祝福を送りました。

試合後、伊吹吾郎さんは芸能記者からの取材に応じ「身内の試合を見るとなると胃が痛くて、こんなにも違うものかと思った。よくやったと抱きしめてやりたい」と、笑顔で語っています。

今後の伊吹遼平さんの活躍とともに、伊吹吾郎さんの応援にも注目ですね。

まとめ

伊吹吾郎さんの若い頃の活躍や出演作品、元嫁との結婚生活と離婚原因、子供（息子と娘）や孫、自宅に関する噂、現在の様子についてもまとめました。

現在の伊吹吾郎さんの年齢は77歳。孫の伊吹遼平さんがプロボクサーとして華々しいデビュー戦を飾り、祖父として勝利を喜んでいるようです。

まだまだ現役俳優として活動中の伊吹吾郎さん。子供や孫のためにも、元気でいて欲しいものですね。