中村珠緒のプロフィール

中村珠緒さんは、京都府京都市に生まれました。中学生の頃に近所の旅館に訪れた際に、偶然滞在していた映画監督に見出されて映画に出演しました。

当時、父親は芸能界入りを反対していたのですが、中村珠緒さんが出演した作品「景子と雪江」を見て考えを改めたようです。

そんな父親から、女優として頑張るように背中を押された中村珠緒さんは、本格的に女優を目指すことになったのです。

中村珠緒の父親・兄・義理の姉…家系図がスゴイと話題に

中村珠緒の家系図

出典：https://orionfdn.org/

父親は二代目中村鴈治郎

父親の中村鴈治郎さんは、歌舞役者である初代の中村鴈治郎の息子として大阪に生まれています。

立役も女形もどちらも演じる芸域の広さを持っていますが、特に力を発揮したのは二枚目役でした。人間国宝に指定されていますが、晩年は映画やテレビでも活躍しています。

性格は、いたって気さくで、趣味にパチンコや競馬などギャンブルを好んでいました。

人間国宝に指定されるにあたり「国宝になったら、ギャンブルを止めないと駄目だろうか?」と真剣に心配していたそうです。

兄は四代目坂田藤十郎

中村珠緒さんの兄として生まれた坂田藤十郎さんは、父親と同様に歌舞伎の世界に足を踏み入れました。父親と同様に人間国宝に指定されています。

近松門左衛門作品を勉強し直すために、劇団近松座を結成しました。

嫁は、元宝塚女優で後年は政治家として活躍した扇千景さんです。

義理の姉は扇千景

1954年、宝塚女優として初舞台を踏んだ扇千景さんは、当時の宝塚歌劇団の意向により、映画科に編入して、テレビやドラマに早い内から出演することになりました。

四代目坂田藤十郎さんとの結婚が決まり、暫く芸能界から遠ざかった時期もありましたが、復帰後は、多くの作品に出演しています。

結婚生活では、四代目坂田藤十郎さんが女性問題を起こすことが多く、始終浮気沙汰を週刊誌に取り上げられてきました。

しかし、扇千景さんは「女遊びは芸の肥やし、女性からモテない男性はつまらない」と言い切り、旦那の浮気を気にも留めていませんでした。

1977年、自由民主党からの要請により参議院選挙に立候補して、当選しています。当時は、タレント議員と揶揄されることが多かったそうです。

運輸大臣、建設大臣、国土交通大臣などを歴任し、2007年に政治界を引退しました。

中村珠緒の若い頃　【芸能界デビュー～演技が評価されるまで】

中村珠緒さんは、度々バラエティー番組で若い頃の写真を取り上げられることがあります。

可憐な容姿に驚く視聴者が多いのですが、デビューした当時は売れっ子とは言える状態ではありませんでした。

若い頃の中村珠緒さんがどのように、女優としてのキャリアを形成したのか見てみましょう。

親族を頼り大映に入る

中村珠緒の旦那は勝新太郎～馴れ初めや結婚生活について

中村珠緒さんは1962年に、勝新太郎さんと結婚しています。2人の馴れ初めや結婚生活を紹介します。

勝新太郎のプロフィール

中村珠緒さんの旦那となった勝新太郎さんの父親は長唄の名人で、日本を代表する俳優である若山富三郎さんは兄です。

10代の頃は、若山富三郎さんと共に父親から長唄と三味線を習いました。将来は、跡を継ぐことを期待されて育ち、勝新太郎さん自身もそう生きることを考えていたようです。

23歳の頃にアメリカで巡業中に、若い頃のジェームス・ディーンと出会い、これからの映画界のスーパースターになる男だと紹介されました。

雷に打たれたような気持ちになった勝新太郎さんは、自身もスターになりたいと考えて、俳優の道を目指します。

そして、映画「不知火検校」において一躍有名になりました。

中村珠緒と勝新太郎の馴れ初めとは？

出会った当初の中村珠緒さんは、新太郎さんに対して恋心と言うよりも、スターに対する憧れの気持ちを抱いていました。

そして何度か共演する内に、次第に勝新太郎さんが中村珠緒さんに好意を抱くようになったのです。

勝新太郎さんが、歯を浮くようなセリフで口説く、ということはなく、「交際して欲しい」という言葉を、勝新太郎さんのマネージャーを介して耳にしたそうです。

豪放磊落と言われる勝新太郎さんは、本当に好きな女性に対してシャイになってしまう性分であったことから、何ともまどろっこしい馴れ初めでした。

勝新太郎の中村珠緒へのプロポーズ作戦とは？

交際が順調に続き、いよいよ結婚となった際、なんと勝新太郎さんからのプロポーズも、マネージャーを通して「結婚してください」と伝達されたそうで、中村珠緒さんは呆れたそうです。

結婚を前提に勝新太郎さんと交際していることを家族に伝えたところ、父親や兄に結婚を反対された中村珠緒さん。

それでも、中村珠緒さんが頑なに勝新太郎さんとの結婚を望んだことから、家族も折れて結婚することができたようです。

所属している大映にも交際することを報告していましたが、中村珠緒さんが若かったので「結婚は1年待ちなさい」と言われていました。

ところが、勝新太郎さんがいる東京に通い詰めていた頃に子供を授かったことで、結婚に踏み切っています。今で言う「できちゃった婚」になります。

現在と違って、結婚式の際に「新婦のお腹には新しい命が」というカミングアウトをしづらい世の中でした。

そのため、中村珠緒さんは、お腹の中に子供がいることを伏せて結婚式に臨んだと、勝新太郎さんが亡き後に「徹子の部屋」に出演時に結婚秘話として語っています。

中村珠緒と旦那・勝新太郎の子供①　娘は奥村真粧美

長女の奥村真粧美さんは、女優をしていた時代もありました。1980年10月から放送された連続ドラマ「警視-K」に出演していたことが確認されています。

よく喋る女性のようで、スピードワゴンの井戸田潤さんが、一時期同じマンションに住んでいた時の強烈エピソードを披露していました。

敷地内で、奥村真粧美さんに捕まると話が長く、早口すぎて何を喋っているのか分からないと、マシンガントークぶりは母親譲りのようです。

中村珠緒と旦那・勝新太郎の子供②　息子は雁龍

勝新太郎さんの容姿を受け継ぎ、将来のビッグスターを期待されて育った鴈龍さん。

勝新太郎さんによってリメイクされた「座頭市」で、華々しくデビューが決まっていました。

しかし、デビューした矢先の1988年、殺陣の立ち回り稽古をしていた際に、使用した剣で相手の俳優の首を斬ってしまったのです。

後に斬られた俳優は死亡し、事故として鴈龍さんも事情聴取を受けています。実は立ち回りの稽古で使われた剣が真剣だったのです。

鴈龍さんは、「まさか真剣が稽古場にあるとは思わなかった」と主張し、裁判ではその主張が認められて、実刑を免れました。

謹慎期間に数年に渡りましたが、1994年に舞台「不知火検校」に出演して、芸能界に復帰しています。

中村珠緒の旦那・勝新太郎と子供たちは薬物で逮捕されていた

子供2人と勝新太郎さんの3人には、過去に麻薬がらみで逮捕された過去という共通点があることをご存知でしょうか。

勝新太郎さんは1990年、ハワイで下着の中にマリファナとコカインを隠し持っていた所を現行犯逮捕されて、日本では大々的にニュースで取り上げられました。

日本に帰国後の記者会見では、「もうパンツを履かない方がいいかな」という仰天のコメントをし、令和になった現在も勝新太郎さんの名言として有名です。

長男の雁龍さんと長女の真粧美さんは、1982年に大麻密売の罪で揃って逮捕されました。さらに、雁龍さんは1984年にも大麻取締法違反容疑で再逮捕されています。

中村珠緒の金銭面での苦労エピソードを紹介

勝新太郎さんは豪快な金遣いが伝説、と言っても過言ではない程、数々の豪遊エピソードがあります。

しかし、その度に嫁の中村珠緒さんが、頭を下げて回っていたのだそうです。

「お金には恵まれなかったけれど人には恵まれた」と語る中村珠緒さん。

ここでは、勝新太郎さんの仰天の金銭感覚エピソードを紹介します。

一晩で数百万円を使っていた

勝新太郎さんが、スタッフや共演者を連れて飲みに行くと、飲みに行った先の女性を全員引き連れて次のお店にハシゴしていたので、最後には人数が膨れ上がっていたそうです。

飲み代を全て勝新太郎さんが払ってしまうため、一晩で数百万円が消えてしまうことが日常だったそうです。

中村珠緒さんが、仕事でタクシーに乗った際に料金を支払おうとしたところ、以前に勝新太郎さんを乗せたことがあるという、運転手にあたったことがありました。

降りる時に、「勝新太郎さんは、初乗り料金なのに1万円を渡して、お釣りを受け取らなかったので今日の運賃は要りません」と言われました。

そうもいかないと支払ったものの、「こんなことだから借金が増えてしまうのだ」とため息をついたのだとか。

勝プロダクションが莫大な借金で経営困難に

元々は大映に所属していた勝新太郎さんですが、1967年に「勝プロダクション」を設立しています。

当時、日本の映画界は衰退を始めており、次第に作品はなりふり構わない内容で質が落ちていたようで、勝新太郎さんは納得する映画を作るためにプロダクションを立ち上げたそうです。

しかし、映画をいざ作ってみると、品質にこだわり抜く勝新太郎さんの気質もあって、時間と製作費がとにかく膨れ上がり、赤字が積みあがったそうです。

例えば、テレビ局が連続ドラマに2000万円の予算でと依頼されても、1本撮り終わった段階で予算分を使い切ってしまったこともありました。

当然のことながら経営が立ち行かなくなり、最終的に12億円という莫大な借金を作って倒産しました。

次期社長は中村珠緒

勝プロダクションの次に誕生した会社は「勝プロモーション」で、社長に就任した中村珠緒さんは長い年月をかけて、無事に借金を返済しました。

事務所を再建するために、効率良く稼ぐ方法を考えて、勝新太郎さんに協力してもらい、沢山ディナーショーを入れたんだそうです。

泰然としたイメージの強い勝新太郎さんの素顔は、あがり症で開演直前になると腹痛に見舞われてトイレに駆け込むことが多かったのだとか。

そんな勝新太郎さんのことを「来てくれたお客様を楽しませようと気張って大仕事にしすぎて失敗してしまうんですかね」と、分析していました。

一方の中村珠緒さんは、借金返済のためと割り切って、ホテルのクラブで踊って歌うという仕事を自身に課していたと語っています。

そんな中、クラブで出会った人友禅の世界で有名な千地泰弘さんと出会い、着物作りのデザイン部分を手伝って欲しいとオファーされました。

それを聞いた中村珠緒さんは、薔薇の花をモチーフにした着物の柄を思いつき、デザインを渡したところ、薔薇の着物は大ヒットしたのです。

その後、着物ブランド「珠緒のきもの」を立ち上げることになりました。2015年には、創作活動25周年を迎え、パーティを開いています。

中村珠緒のバラエティ番組デビュー秘話

バラエティー番組では、独特のしゃべり口調や発想で、面白いキャラクターとして欠かせない中村珠緒さんですが、元々は女優として生きてきました。

莫大な借金を返すために模索する中で、明石家さんまさんからのオファーがバラエティー女優として転身するきっかけとなったのです。

さんまのまんまで淑やかキャラクターを捨てた

勝プロダクションが無くなり、新たに設立された「勝プロモーション」の社長になった中村珠緒さんでしたが、芸能界から干された状態でテレビの仕事に困っていました。

その最中に、明石家さんまさんからバラエティトーク番組「さんまのまんま」への出演オファーが届いたのです。

イメージのために、大人しい健気な女性を演じるつもりでしたが、明石家さんまさんの放つジョークに、つい大爆笑してしまった中村珠緒さん。

この時、「正体をばらしてしまえ」と決意し、何かが吹っ切れたのだそうです。

以後は、天然ボケキャラクターで豪快な笑い方をする楽しいタレントとして、各局のバラエティー番組から沢山のオファーが来るようになったと語っています。

感謝してもしきれないと、明石家さんまさんを「恩人」だと称しているのは、このためです。

中村珠緒は1999年にCM女王へ

抜き出たキャラクターから、徐々にCMの契約本数も多くなっていきました。

そんな中で「マロニーちゃん」のアドリブ満載のCMが中村珠緒さんの魅力を存分に引き出しました。

1999年には、藤原紀香さんを抑えて、遅咲きのCM女王へと君臨したのです。

中村珠緒と旦那・勝新太郎の闘病生活とは

勝新太郎さんが闘病生活を始めた1996年頃の2人の生活を見てみましょう。夫婦2人作った新たな日課とは、どのようなものだったのでしょうか。

結婚して34年目に作った初のお雑煮

実は中村珠緒さんは、料理が苦手なんだとか。

新婚時代に作ったスクランブルエッグを食べた勝新太郎さんに「料理は作らないで良い」と言われてから、お手伝いさんに任せてきました。

1996年のお正月に初めてお雑煮を作り、恐る恐る出したところ勝新太郎さんは「うまいなぁ」と笑顔で完食したのだそうです。

この年は、結婚して一番お金を使わずに家族でノンビリ過ごして、一番楽しいと感じたお正月だったと中村珠緒さんは語っています。

旦那が咽頭がんに罹った

入院生活が始まり、次第に勝新太郎さんはベッドで過ごす時間が長くなっていきました。

そんな勝新太郎さんの楽しみは、中村珠緒さんの出演するバラエティー番組を見ることだったそうです。

勝新太郎さんが笑い転げる姿を見るのが嬉しくなった中村珠緒さんは、病室のテレビを2人で楽しむ日課を作りました。

手を繋いだ1度だけの思い出

勝新太郎は中村珠緒を残して他界

1997年6月21日、勝新太郎さんは家族に見守られて旅立っていました。享年65歳と、まだまだこれからという早い訃報に、各地で号外が出されています。

築地本願寺で行われた葬儀にはファン1万１千人が訪れ、大物俳優の死を悼みました。

中村珠緒の旦那・勝新太郎への愛の名言

もし勝新太郎と会えたら？

映画のトークイベントに参加した中村珠緒さんは、勝新太郎さんを俳優として、夫としてどのように思っていたのか、もし再会できたら？という質問に答えています。

「わたしも、勝新太郎を俳優として尊敬していた。『玉緒は女優を続けたほうがいい。うまくいくから』と言ってくれましたね。別れようと思うことはなく、何をされても憎めない人でしたね。もしまた会えたら？　会話よりも抱きつきたい！」

引用：中村玉緒、サッチャー元首相にふんして会場大ウケ！ – シネマトゥデイ https://www.cinematoday.jp/

地獄行きも厭わない中村珠緒の愛

中村珠緒の現在～息子の雁龍は孤独死

中村珠緒さんは、現在どのように過ごしているのでしょうか。近年、親子関係がギクシャクしていると言われていた雁龍さんについても調査しました。

息子の雁龍は孤独死していた

中村珠緒は雁龍と絶縁状態だった

雁龍さんの墓参りに行き、愛飲していたテキーラのボトルを手向ける姿を、週刊誌「女性自身」に激写されています。

憔悴した様子を見せながらも、スケジュールを調整して気丈に仕事をしています。

まとめ