元人気女子プロレスラーで現在はタレントとして大活躍中の北斗晶さんですが、2015年に乳がんに侵され、乳房全摘出手術を受け、辛い闘病生活を送られた事でも注目されました。
今回は北斗晶さんの乳がん発覚までの経緯や病状、ステージや手術、旅先での杖姿が心配された件、現在の様子などについてまとめました。
この記事の目次
北斗晶のプロフィール
北斗晶さんは、元大人気女子プロレスラーで、デビュー後から連戦連勝の大活躍を見せ様々なタイトルを獲得。1990年代の女子プロレス界を中心になって引っ張り続けてきたスター選手の1人でした。
北斗晶さんはレスラー引退後は、その明るく朗らかな性格でテレビタレントとしても人気者になり、バラエティ番組などを中心に大活躍されています。北斗晶さんの夫は元プロレスラーの佐々木健介さんで、結婚後は佐々木健介さんの「鬼嫁」マネージャーとしてその活躍を支続けました。その夫婦の絆の強さはよく知られており、テレビ番組の夫婦共演で見せるラブラブな姿も人気を集めています。
また、2人の子供(男子)の母親でもあり、その家族仲の良さは芸能界でも屈指です。北斗晶さんは元プロレスラーという肩書とは裏腹にとても料理が上手で家庭的な一面もあり、主婦タレント、ママタレントとしても多くのファンを獲得しています。
そんな北斗晶さんでしたが、2015年9月23日に乳がんを告白し、その翌24日に右乳房の全摘出手術を受けています。手術は無事成功し、北斗晶さんはその後の抗がん剤治療や放射線治療などの苦しい闘病生活についても、努めて明るく、しかし赤裸々にブログに綴り大きな反響を呼びました。
今回はそんな北斗晶さんの乳がんのステージや病状、手術や治療法などについて見ていきたいと思います。
北斗晶の乳がん発見までのいきさつや発見時の病状
北斗晶さんの乳がんが発覚したのは、2015年7月7日、七夕の日の夜の事だったそうです。
元々、北斗晶さんは自分の家系に乳がんになった人が誰もいない事や、毎年秋頃に欠かさず乳がん検診を受けていたこともあって、乳がんの告知を受けた時には「なぜ自分が?」と青天の霹靂のような気分だったそうです。
まずは、北斗晶さんの乳がんが発見前に感じていた病状と、発見までのいきさつを見てみましょう。
最初の違和感は右胸のチクっとする痛み
北斗晶さんが、一番初めの違和感は2015年の初め頃だったそうで、自宅でうつ伏せになって床に寝転がったときに右胸にチクっとする痛みを感じた事だったそうです。しかし、北斗晶さんはその時には、毎年マンモグラフィーやエコー検査を受けているからと、まさか自分が乳がんだとは思わなかったという事でした。
その後、北斗晶さんは太平洋戦争の時にサイパン島近くで亡くなったという祖父の供養や、次男の誠之介君の小学校卒業のお祝いもかねて、サイパン島に家族旅行へ行ったそうなのですが、ホテルで水着に着替えるために鏡の前で裸になった時に、右の乳頭の位置が真ん中からズレているように見え、ひきつるような感覚もあったのだそうです。
その時は、北斗晶さんも少し不安を感じたそうなのですが、触ってみてもシコリのようなものはなく、「年齢によるたるみかな?」とあまり深くは考えなかったという事でした。
検査を受けたところ乳がんが確定
そうしてその年の春が過ぎ、夏が来る頃になると、北斗晶さんは右胸にチリチリするような痛みを感じるようになったのだそうです。北斗晶さんはさすがにこれはおかしいと感じたそうで、秋になるのを待たず、いつも乳がん検診を受けている医師に相談したとの事でした。
そして、病院で胸を少し切除しその細胞を検査してもらったところ、医師から「がんの陽性反応が出た」との告知を受けたことで、乳がん発覚に至ったという経緯だったそうです。
その翌日にはすぐに旦那の佐々木健介さんがセカンドオピニオンを手配し、血液検査、CTスキャンやMRI、レントゲンにエコー検査と、あらゆる方法で再検査を受けたそうです。その結果もやはり右乳房にある腫瘍は「乳がん」という残酷な結果となります。
乳がん発見時の病状は?
北斗晶さんの乳がんは、判明した時には既に「2cm」の大きな腫瘍になっており、前回乳がん検診を受けた時からわずか1年でここまでの大きさになってしまうという異常に進行の早いものだったという事でした。
また、悪い条件が重なり、乳がんできた場所がちょうど乳頭の真下あたりだったために、注意して見ても、直に触ってチェックしてみてもシコリがわかりづらい位置にあり、それによって発見が遅れてしまったという部分もあったようです。
さらに、胸だけではなく脇のリンパにもがんが転移しているなど極めて深刻な病状であり、担当した医者からは「右乳房の全摘出手術」が必要だと説明され、それにショックを受けた北斗晶さんは、「なんとか乳房を摘出せずにガンだけ切除できないか?せめて乳頭だけでも残せないか?」と随分と悩まれたそうです。
しかし、担当の医者から「胸の事よりも今は5年先、10年先、生きることを考えましょう。」と諭され、改めて「自分は命まで危険な状態なのだ」とはっきりと事の重大さを認識したという事でした。
北斗晶は乳がんで右乳房全摘出手術を選択
こうした経緯を経て、北斗晶さんは「右乳房全摘出手術」を選択します。
手術が行われたのは北斗晶さんがブログでファンに向けて乳がんを告白された翌日の2015年9月24日でした。手術については無事成功し、発見時は「2cm」だった腫瘍は、摘出時には「2.5cm」になっていたとの事などを北斗晶さんは手術後の9月26日に更新したブログで明かされています。
胸の腫瘍は、手術で取り出した時には直径2.5㎝になっていたそうで、やはり脇のリンパにも転移してしまっていたらしく、手術は脇の腫瘍も取る事になったそうですが…脇の腫瘍を取った事で、右手が鈍く今後もリハビリが必要になるそうで。リンパ浮腫と言って浮腫が出ない様に暮らしていく事が1番の課題の様です。
また、北斗晶さんは9月29日にもブログを更新し、脇のリンパ(腋窩リンパ節)に転移したがん細胞の摘出手術も行い、その際に「腋窩神経」も取る必要があり、そのせいで脇に感覚が全く無くなってしまった事なども明かされています。
術後びっくりしちゃったんだけど…脇のリンパまで転移しちゃってた癌を取り除いたらね。手術で脇の神経をも取るしかないみたいでね、感覚が全く無いのよ脇に…熱いも冷たいも感じなくてね命と引き換えに失うものも多かったんだ
「命と引き換えに失うものも多かった」と言われているように、相当大きなショックを受けられたようです。
また、この脇の神経を取った事で右手の動きにも影響が出てしまいリハビリが必要になるという事で、北斗晶さんは絵を描くなどしながらリハビリに励んでいる事なども、このブログの中で明かされています。
スケッチブックに水彩式の色鉛筆で書いたかわいらしいお花の絵やバナナの絵も公開してくれています。精神的には大変辛い時期だったでしょうが、明るいメッセージをファンに向けて発信してくれた北斗晶さんに対して応援のコメントが多数寄せられました。
北斗晶は手術後の会見で乳がんのステージや5年生存率などを包み隠さず発表
その後、手術が無事成功し一時退院となった北斗晶さんは、2015年10月3日に夫の佐々木健介さんを伴って記者会見を開き、乳がんのステージや現在の病状などを説明されています。
北斗晶さんは時折涙ぐみながらも気丈に振る舞って会見に応じ、乳がんのステージについては「極めて3に近い2のB」と説明し、主治医からは「胸のがんだけなら5年生存率は70パーセントだったけれど、脇にまで転移してしまったので5年ん生存率は50パーセント」というかなり深刻な宣告を受けた事なども明かしました。
この衝撃的な報告には会場にいた記者達も思わず言葉を失うほどでしたが、北斗晶さんがステージや5年生存率などのを包み隠さず告白した理由は、自分の病状を説明する事で、乳がん検診を受ける人が増え「少しでも乳がんで苦しむ女性が減ってほしい」との思いからだったと北斗晶さんをよく知る関係者が会見後に明かしています。
会見では、右乳房が無くなった事にも質問が飛びましたが、北斗晶さんは次のように答えています。
家に帰って泣くかもしれませんよ。でもおっぱいなくなったっていいじゃん、生きていられるから。(抗がん剤で)髪の毛なくなったっていいじゃん、生きていられるから。泣きますよ。でもいいじゃんって。生きていけるだけいいなと。生きるように頑張ります。
そして、北斗晶さんはいずれは切除した乳房の手術痕も公開すると宣言されました。これも、世の中の1人でも多くの女性に乳がん検診を受ける事を促したいとの思いからという事です。
会見で北斗は「この手術と胸の痛みに比べたら、マンモグラフィー(乳がんの早期発見のための検査)なんてちっとも痛くない。(啓発のために)いつかはこれ(手術痕)を見せるべきだと思う。たくさんの人に見てもらいたい」と言い切った。
北斗晶が乳がんで選択した治療法は「標準治療」
北斗晶さんの手術後の治療法についても見てみましょう。北斗晶さんは、2015年10月下旬から都内の病院に入退院を繰り返しながら合計9回の抗がん剤による治療をスタートし、半年後の2016年の春頃からは、放射線治療とホルモン治療を行うという、オーソドックスな治療法、いわゆる「標準治療」を選択されたようです。
抗がん剤の副作用はかなり強かったとの事
北斗晶さんは抗がん剤治療では転移のリスクを考えてかなり強い抗がん剤を使ったそうです。そのため副作用もかなり強かったようで、北斗晶さんは、脱毛の他に強い吐き気や全身の倦怠感、味覚障害などに襲われ、かなり辛い闘病生活を送っていたとの事でした。
強い副作用に苦しむ北斗晶さんをみかねて、主治医が抗がん剤の投与量を減らしたため、当初は8回の予定だった投与計画が9回に増やされたという事もあったようです。
こうした辛い治療を受ける中でも、前向きに振る舞い苦しい姿を決して見せなかった北斗晶さんでしたが、2015年11月26日に投稿されたブログで、実はかなり副作用に苦しんでいる事を明かし、副作用が収まるまでブログを休止する事を発表されました。
また、副作用による自身の具体的な症状についても触れられています。
北斗は、抗がん剤の副作用について触れた26日のブログで「この先は、読みたくない方は見ないでね」と断った上で、「1回目の時に実は、元気なふりをしてたけど…かなり辛くて。色んな副作用が出て、かなり肉体的、精神的に凹んで」と明かした。
顔が真っ赤になってパンパンに腫れるなど体が反応、「ムカムカや倦怠感、頭痛と体のキシム様な痛みが強かった」と副作用の症状をまとめてつづった。
北斗晶さんは、苦しい抗がん剤治療の副作用を明かしつつも、ブログの後半では、自分と同じようにがんで闘病しているブログ読者たちを気遣う文章を続けられています。
「(副作用が)治って来るとね、自分が癌だって忘れるくらい快適に過ごせたしね」と、抗がん剤治療を恐れてはいないことを強調した。
脱毛が始まり、頭を丸刈りにした北斗。病気や悩みで苦しむ閲覧者たちに向けて「大丈夫!!大丈夫!!大丈夫!!また数日後にね」とブログの最後にはおまじないのコメントを添え、前向きに締めくくった。
この言葉通り、北斗晶さんは、2015年11月29日には再びブログの更新を再開し、改めて明るく前向きな様子を見せくれました。
北斗晶の現在① 2016年11月にタレント業復帰
苦しい抗がん剤治療についても明かされていた北斗晶さんですが、幸いな事に治療は順調に進んだようで、1年後の検診ではがんの転移は見られず、2016年11月、休業から1年2ヶ月ぶりに無事タレントとして仕事復帰を果たされています。
復帰となったのは、2016年11月29日にTOKYO MXで放送された「5時に夢中!」への生出演でした。抗がん剤で抜け落ちた毛髪も再び生え始めたという事で、髪型はベリーショートの姿での登場でした。
北斗晶さんに仕事復帰を決断させたのは、なかなか生えてこなかった前髪がようやく生えてきた事と、何よりもファンから「病気に打ち勝ち元気になった姿を見せてほしい」という応援の声が多数届いた事だったそうです。
また、11月30日にはTBS系の情報番組「あさチャン!」にも生出演。その後は徐々にバラエティ番組などにも以前のように復帰し、休業前と変わらず明るく元気な姿を見せてくれています。
2020年3月現在の時点でも北斗晶さんは元気な様子でバラエティ番組などで活躍されており、直近では、3月27日に放送された深夜バラエティ「テレビ特区」に夫の佐々木健介さんと共に出演。美人シェフと料理対決を繰り広げる「料理の愛人」という企画に挑みました。
北斗晶の現在② 治療後の病状は?乳房再建手術も受けていた
2017年5月13日、北斗晶さんは、TBSの朝のトーク番組「サワコの朝」にゲスト出演されました。
司会の阿川佐和子さんから体調について聞かれた北斗晶さんは「すこぶる良くて、着々と太っている」と笑顔を見せ、全摘出した乳房についても、手術後に乳房再建手術を受けていた事を明かし、「今は明るく(乳房を)見てって、再建したらこんな綺麗なおっぱいだって」と伝えられるとし、同じ病気で苦しむ人に自分が唯一できる事は「元気な姿を見せる事だけ」と話されていました。
北斗晶さんは自らが苦しい闘病生活の末に復帰し元気な姿を見せる事で、少しでも同じ病気で辛い思いをしている人に勇気や元気を与えたいとの思いから行動されているようです。
北斗晶の現在③ 旅行先で杖をつく姿に心配する声が殺到
元気に復活した様子を見せてくれている北斗晶さんでしたが、2019年5月31日にブログに豪華客船に乗ってファンと共に世界一周を楽しむという企画での様子を公開しました。その記事の中で旅先で杖をつく画像がアップされた事から「大丈夫ですか?」「怪我されたんですか?」「古巣が痛んでいるのではないかと心配です」など読者から体調を心配する声が殺到しました。
北斗晶さんは、海外でwi-fiがようやく繋がりLINEをチェックしたところ、色々な人から心配するメッセージが届いており、自分の杖をついていた事で大騒ぎになっている事を知り驚いたという事です。
北斗晶さんは杖については、「膝が悪いから長旅の時はいつも杖を持って来てる」と説明されています。
なお「旅先でケガをしたのか」と憶測が飛び交った杖の件だが、北斗は膝が悪いために長旅にはいつもウォーキング用の杖を持参しており、珍しいことではないという。「何故そんな大袈裟な事になっているのか」と彼女は不思議そうだが、心配してくれたファンには感謝の意を伝えていた。
なんにせよ、仕事を兼ねた海外旅行に行けるほどに元気になられたという事で本当に良かったと思います。
北斗晶の現在④ 新型コロナ騒動にカナダ留学中の長男を案じる
2020年3月16日、北斗晶さんは、世界中で騒動になっている新型コロナウイルスに関してもブログに投稿されています。
北斗晶さんの長男の健之介さんは現在カナダに留学中という事なのですが、その健之介さんから、食料品が買いだめされてスカスカになった現地のスーパーの棚の写真が送られてきたのだそうです。
北斗晶さんは異国の地でコロナパニックに巻き込まれた形の長男・健之介さんの身を1人の母親として案じ「食料品だけは尽きないよう願うしかない」「遠すぎて何もしてやれないし」ともどかしい気持ちを吐露されていました。
まとめ
今回は、元プロレスラーで現在はタレントといて人気を集める北斗晶さんについてまとめてみました。
北斗晶さんは、元気で明るいキャラクターと夫の佐々木健介さんとのラブラブな夫婦ぶりが人気のタレントでしたが、2015年9月に自身が乳がんを患っている事を告白し、その明るいキャラクターとのギャップもあって世間に大きな衝撃が走りました。
その後、北斗晶さんは乳房の全摘出手術を受けた後、抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン治療を受けるなどの1年半に及ぶ闘病生活を送りました。激しい副作用に悩まされながらも幸いな事に治療は順調に進み、2016年11月、北斗晶さんは無事にタレントとしてテレビへの復帰を果たされ、多くのファンに勇気を与えてくれました。
2020年現在も北斗晶さんは、バラエティ番組を中心に活躍を続けられており、今のところがんの転移などもなく元気に過ごされている様子です。これからも明るく元気な姿をファンに見せ続けてくれるように北斗晶さんの活躍を応援していきたいと思います。