常に風邪症状があったりノロやインフルエンザに毎年かかる人はカルタゲナー症候群の可能性があり、カミングアウトしたお笑い芸人もいます。
今回は難病・カルタゲナー症候群の症状、遺伝との関係や寿命、芸能人・有名人を紹介します。
この記事の目次
カルタゲナー症候群とは
カルタゲナー症候群とは、先天性の異常で気道の線毛がきちんと動かない「線毛機能不全症候群」に加え、気管支拡張症・慢性副鼻腔炎・内臓逆転症の3つの症状が伴う病気のことです。
私たちの気道には線毛という細かい毛がたくさんついています。
そしてその線毛が 鞭のようにウネウネと動くことで、気道に入ってきた異物を口や鼻へと押し出してくれるので、細菌やウイルスが肺に入らないようにしてくれます。
しかし、カルタゲナー症候群は染色体の異常で、この線毛が上手く働きません。それに伴って、気管支拡張症や慢性副鼻腔炎などが起こります
・気管支拡張症
・慢性副鼻腔炎
・内臓が左右逆になっている
カルタゲナー症候群は珍しい難病
カルタゲナー症候群は、1万5000人~4万人に1人の割合で発症する、非常に珍しい難病です。
内臓逆位がなくても、線毛機能不全があればカルタゲナー症候群と診断されることもあるようですが、線毛機能不全の患者さんの50%に内臓逆位があるとされています。
また、内臓逆位の10~25%はカルタゲナー症候群とされています。
カルタゲナー症候群の症状
カルタゲナー症候群の症状は、とにかく風邪を引きやすいということです。
カルタゲナー症候群は気道の線毛が動きません。気道の線毛が動かないと、簡単に細菌やウイルスが気道に入り込んでしまいますので、気管支炎や肺炎になってしまいます。
だから、カルタゲナー症候群の人はすぐに風邪を引いてしまいます。常に風邪を引いているという人も少なくありません。
・鼻水
・発熱
・慢性鼻炎
・中耳炎
常に風邪を引いて気管に炎症が起こっていることで、カルタゲナー症候群の主症状の1つである気管支拡張症が起こります。
また頻回に風邪を引いていると、鼻の奥にある副鼻腔にも常に炎症が起こっている状態になりますので、慢性副鼻腔炎になるんですね。
線毛運動がないから、カルタゲナー症候群の主症状である気管支拡張症と慢性副鼻腔炎が起こってくるというわけです。
そして副鼻腔と中耳はつながっているので、慢性副鼻腔炎が起これば、中耳炎も起こりやすくなります。
風邪を引く以外の症状も
カルタゲナー症候群の方は、将来的に不妊になるかもしれません。
なぜなら、線毛が上手く動かないのは気道だけではないからです。
男性の精子には鞭毛がありますが、鞭毛が上手く動かないので動きが悪くなり、卵子に到達できずに受精できません。
女性は受精しても卵管の線毛が動かないため、卵管を受精卵が移動できず、着床できないために不妊になることもあります。
さらに、脳室の線毛運動がうまくいかずに水頭症になることもありますし、嗅細胞の線毛運動がなければ匂いが分からない嗅障害になります。また、視覚障害が起こることもあります。
このように、カルタゲナー症候群はいろいろな病気を併発してしまうというわけですね。
カルタゲナー症候群は遺伝する?
カルタゲナー症候群の原因は遺伝です。
線毛が上手く動かないという常染色体劣性遺伝によって、カルタゲナー症候群は発症します。
遺伝病ですので、兄弟がいたらどちらもカルタゲナー症候群になることも珍しくありません。
カルタゲナー症候群の原因となる遺伝子は1つだけではありません。線毛運動には多数の遺伝子が関与しています。
カルタゲナー症候群の原因遺伝子は現時点で30以上も発見されていて、今後もさらに発見されていくと考えられています。
カルタゲナー症候群の寿命とは?
カルタゲナー症候群の患者さんの寿命については、きちんとした統計は出ていません。
ただ、風邪を引きやすく、それが重症化しやすいですので、呼吸不全になりやすく、それに関しては注意が必要です。
気道の線毛運動がないために、痰を出しにくいですから、1日に何度か痰を出しやすい姿勢を取ったり、風邪などを引いた時には早めに対処して、重症化しないようにする必要があります。
カルタゲナー症候群を告白したお笑い芸人・山本ズバーン
山本ズバーン(山本くん。)
生年月日:1989年7月6日
本名:山本幸輔
出身:神奈川県川崎市
身長:165cm
体重:50kg
血液型:B型
所属事務所:浅井企画
活動:タレント
山本ズバーン(山本くん。)とは?
カルタゲナー症候群の芸能人・有名人は、お笑い芸人の山本ズバーンさんです。
山本ズバーンさんは、ワタナベコメディスクール時代、「アントワネット」の山口いくさんとコンビを結成、その後は大野アドゥドゥドゥさんと「ヤマダイラー」として活動していました。
しかし4年間の活動後、2020年1月に解散して、現在は「山本くん。」という名前で、主にYoutuberとして活動しています。
また、山本ズバーン(山本くん。)さんは、なかなかすごい経歴の持ち主なんです。
バドミントンが得意で、中学生の時には県大会でベスト8になり、専門学校の時には都大会で優勝しています。
しかも、おじさんはあの忌野清志郎なのだそうです。
そもそもが、お笑い芸人をやっていたとは思えないほどの今どきのイケメンですよね。ずばり、ルックスが良いです!
山本ズバーン(山本くん。)はカルタゲナー症候群
2019年2月、日本テレビの「世界仰天ニュース」に山本ズバーン(山本くん。)さんが出演し、カルタゲナー症候群であることが紹介されました。
山本ズバーン(山本くん。)さんは子供の頃からずっと風邪を引いていて、毎週風邪を引いている状態だったそうです。
それはお姉さんも同じで、お姉さんが高熱を出して精密検査を受けたところ、カルタゲナー症候群であることが判明します。
そして、山本ズバーンさんも精密検査を受けたら、カルタゲナー症候群であることが判明。
インフルエンザやノロウイルスが流行した時には、ほぼ確実に感染したとのことです。
出典:twitter.com
毎日のように熱が40度くらいまで上がっていたとのことです。
そんな山本は舞台にベストの状態で上がるため、自宅では体調管理を徹底。
まず感染症予防のため、2台の加湿器と空気清浄機は基本付けっ放し。
そして鼻洗浄用の道具は常備し、外出から帰ると必ず鼻を洗うようにしている。
さらに、痰を出しやすくする薬を1日3回服用。
こうした処置を毎日してなんとか高熱が出ないように常に気を付けている。
このカルタゲナー症候群について、自身のYoutubeチャンネルで、詳しく語っています。
カルタゲナー症候群疑惑のある芸能人・有名人7名
カルタゲナー症候群をカミングアウトしている芸能人・有名人は、今のところ山本ズバーン(山本くん。)さんしかいませんが、疑惑のある芸能人・有名人を紹介していきます。
カルタゲナー症候群かもしれない芸能人・有名人というのは、内臓逆位の人たちです。
内臓逆位の10~25%はカルタゲナー症候群とされていますので、今から紹介する人7名の中にカルタゲナー症候群の人がいるかもしれません。
1.ティム・ミラー
出典:ameblo.jp
アシュタンガヨガの指導者で世界最大のヨガのティーチャーと言われているティム・ミラーさんは、内臓逆位であると言われています。
2.ランディ・フォイ
NBAプレーヤーのランディ・フォイさんは、7歳の時に内臓逆位であると診断されています。
体が資本のNBAのトッププレーヤーがカルタゲナー症候群とは考えにくいですが、山本ズバーン(山本くん。)さんもバドミントンはかなりの腕前でしたから、一概に否定はできませんよね。
3.ダニー・オズモンド
出典:amazon.co.jp
アメリカの俳優・歌手のダニー・オズモンドさんは、内臓逆位でした。
虫垂炎になった時、誰も内臓逆位だとは思わなかったので、なかなか診断できなかったというエピソードがあります。
4.キャサリン・オハラ
「ホームアローン」でマコーレ・カルキンの母親役を演じたカナダの女優、キャサリン・オハラさんも、内臓逆位の人です。
5.エンリケ・イグレシアス
スペイン出身の歌手であるエンリケ・イグレシアスさんは、内臓逆位であることを告白しています。
ただ、今のところ合併症はないとのことですので、カルタゲナー症候群の可能性は低いですね。
6.チャンス大城
吉本興業の芸人のチャンス大城さんは、内臓逆位です。
ただ、テレビに出演する時に、風邪を引きやすいなどのエピソードはありませんでしたので、カルタゲナー症候群の可能性はあまり高くないかもしれませんね。
7.桜真琴
元AV女優の桜真琴さんも、内臓逆位であることをインタビューで公表しています。
カルタゲナー症候群かどうかは不明ですが、可能性はありますね。
まとめ
カルタゲナー症候群の症状や遺伝との関係、寿命、カルタゲナー症候群をカミングアウトしたお笑い芸人、疑惑がある芸能人・有名人7名をまとめましたが、いかがでしたか?
・カルタゲナー症候群は遺伝性疾患
・お笑い芸人の山本ズバーン(山本くん。)はカルタゲナー症候群
・内臓逆位の芸能人・有名人の中にカルタゲナー症候群の人はいる可能性が高い