脳出血とは

脳出血とは、脳の血管が破れて脳の中に出血が広がっていく病態のことです。一昔前は「脳溢血」とも呼ばれていまいた。

脳出血は、脳溢血と呼ばれることもあります。脳の血管が破れて脳の中に出血し、その血液の塊が脳細胞を圧迫して壊してしまうことで、突然に頭痛、運動麻痺や言葉の障害、意識が悪くなるなどさまざまな症状が起こります。

 

引用：[114] 脳出血 最新情報と対処法 | 脳 | 循環器病あれこれ | 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス

脳内に出血が広がると、脳細胞を圧迫するようになって、脳圧が上がり、脳細胞が死滅していきます。脳細胞は一度ダメージ受けると、元に戻ることはありませんので、重い後遺症が残ることがありますし、死に至ることもあります。

くも膜下出血や脳梗塞との違い

脳出血と似たような病気にくも膜下出血や脳梗塞があります。脳出血とくも膜下出血、脳梗塞の3つを合わせて脳卒中と言います。この3つの病気の違いを確認しておきましょう。

脳出血の中にくも膜下出血を含めることもありますが、基本的には脳卒中はこの「脳出血」、「くも膜下出血」、「脳梗塞」の3つに分けています。

脳出血の芸能人・有名人13名

1．河合美智子さん

女優の河合美智子さんは、2016年に脳出血を発症しました。開頭手術はせずに済んだものの、右半身に麻痺が残ってしまいます。その後、リハビリを続けながら仕事に復帰し、現在はリハビリの成果で、歩くことはできるようになっています。ただ、走ったり、重い靴を履いたりするのは難しいそうです。

現在は脳出血の経験を活かし、女優業以外にも医療系専門学校で講演などを行っています。元々かなりの酒豪だったとのことで、それが脳出血の1つの原因かもしれませんね。

2．竹脇無我さん

俳優の竹脇無我さんは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っていました。そして、2011年8月に脳幹出血を起こして、自宅で倒れ意識不明の重体となります。集中治療室で懸命の治療が続けられましたが、さらに小脳出血を起こして亡くなっています。

3．HIROさん

安田大サーカスのHIROさんは、何度かダイエットをしていましたが、そのたびにリバウンドしていて、2017年にもリバウンドをし、その後脳出血を起こして入院しています。

幸いにも命に別状はなく、後遺症もないまま仕事に復帰できています。脳出後はリバウンドせずに、ある程度体重を保っています。

軽い脳出血がHIROさんの寿命を延ばしたのかもしれませんね。

4．桜金造さん

コメディアンであり、2007年には東京都知事選にも立候補したことがある桜金蔵さんは、2013年2月に自宅の浴室で脳出血を起こし倒れます。その後、緊急手術を受けるものの、左半身と口元に麻痺が残っています。

現在は、身体障害者１級となっていると、ブログで告白しています。

5．桑名正博さん

ミュージシャンの桑名正博さんは、2012年7月15日に自宅で脳出血（脳幹出血）を起こして倒れ、救急搬送されています。搬送当時からかなり状態が悪く、気管切開等をして、懸命の治療が続けられましたが、2012年10月に死亡しています。

6．宮川大助さん

宮川大助・花子の宮川大助さんは、2007年2月に軽い脳出血を起こして倒れます。しばらく療養しますが、その間は奥さんで相方の宮川花子さんが1人で舞台に立ち続けました。

その後は、宮川大助さんの体調を優先して芸能活動を続けていましたが、2019年12月には奥さんの宮川花子さんが多発性骨髄腫であることを公表し、今度は大助さんが看病しています。

7 ．寺田嘉代さん

双子姉妹の歌手ユニットのドリーミングのメンバーだった寺田嘉代さんは、アンパンマンマーチを歌っていたことで有名ですが、2019年1月31日に脳出血を起こして死亡しています。ドリーミングの活動は千代さんだけで続けていくそうです。

8．内藤やす子さん

歌手の内藤やす子さんは、2006年に福島県でコンサート中に脳出血を起こして緊急入院をします。約1か月半後には退院することができましたが、「記憶障害」、「認識障害」、「失語症」、「右半身マヒ」など自分が歌手だったことを忘れるほどの記憶障害が起こり、後遺症に悩まされます。

現在は仕事に復帰されていますが、本人曰く倒れる前の3年と倒れた後の5年の合計8年は記憶がないのだそうです。

9．東八郎さん

Take2の東貴博さんの父親で、コメディアンとして活躍していた東八郎さんは、1988年に自宅で就寝中に脳出血を起こし、緊急搬送されます。治療を受けましたが、意識が回復することはなく、亡くなりました。

10．山下清さん

「裸の大将」として知られる画家の山下清さんは、晩年は高血圧の持病を持っていて、眼底出血を起こすほどでした。1971年に脳出血を起こして、帰らぬ人となっています。

11．河西昌枝さん

「東洋の魔女」として1962年に世界選手権で優勝、1964年の東京オリンピックではコーチ兼主将として、金メダルに貢献したバレーボール選手の河西昌枝さんは、引退後も様々な活動でバレーボールの普及に貢献していましたが、2013年に脳出血を起こして死亡しています。

12．上杉謙信さん

戦国武将の上杉謙信は、1578年に遠征準備中にトイレで倒れ急死しています。この時代は当然CTやMRIなどもありませんので、きちんとした病名は不明ですが、倒れてから意識不明だったことなどの記録から、脳出血で死亡したという説が有力になっています。

13．清原翔さん

ファッション雑誌「MEN’S NON-NO」の専属モデル、および俳優として活躍されている清原翔さん。2020年6月に体調不良を訴え、脳出血の症状があることが発覚しました。

緊急手術後を複数回受けましたが、現在は体調も安定し、復帰に向けてリハビリに専念しているとのことです。

脳出血の原因

脳出血はその原因によって2種類にわけることができます。

高血圧になる原因には、次のようなものがあります。

さらに高血圧の人が、脳出血を起こすきっかけになるものもあります。

これらのものは、血圧を上げることになるので、脳出血を起こしやすくなるんですね。

原因：非高血圧のもの

高血圧以外の原因でも、脳出血は起こります。高血圧以外の脳出血の原因には、次のようなものがあります。

ただ、脳出血の原因の多くは高血圧によるものなので、脳血管の異常などによる脳出血はあまり多くありません。若者が脳出血を起こした場合は、高血圧以外の原因であることが多いですね。

脳出血の症状

脳出血の症状は、脳のどこの部分に出血が起こるかによって細かい症状は変わってきますが、ここでは脳出血に共通する主要な症状を説明していきます。

出典：ncvc.go.jp

脳出血の症状は胃腸炎の症状とあまり見分けがつかないこともありますが、FASTを覚えておくと良いです。

顔や腕、言葉に突然急激に麻痺や障害の症状が出てきたら、脳出血（脳卒中の可能性も）が起こっている可能性がありますので、早急に病院を受診するようにしてください。

脳出血の前兆

脳出血はほとんど前兆が見られない病気です。脳梗塞やくも膜下出血は前兆が見られることもあるのですが、脳出血はいきなり発症するので、前兆がないんです。

脳出血の場合は前兆がほとんどありませんが、くも膜下出血では、2-3割が事前に頭痛を経験しています。

 

引用：脳卒中の3タイプ：脳梗塞、脳出血、くも膜下出血　違いや前兆とは | NHK健康チャンネル

脳出血が起こると、先ほど説明したような症状が現れます。

まとめ

脳出血を起こした芸能人・有名人と脳出血の原因、症状、前兆をまとめましたが、いかがでしたか？脳出血は命に関わる怖い病気です。重い後遺症が残ることもあります。

脳出血を防ぐためには、ストレスをかけないようにしたり、温度差のない生活をすることも大切ですが、何よりも高血圧を予防することが大切です。

高血圧は生活習慣病ですから、まずは健康的な生活を送るように心がけましょう。