パチンコ店にいた4歳の横山ゆかりちゃんが行方不明になった事件ですが、20年以上経った現在も未解決です。
今回は事件の詳細、炎上した両親や自宅、犯人とされる防犯カメラのルパン似の男、霊視結果や現在をまとめました。
この記事の目次
横山ゆかりちゃんは太田市で行方不明になった女の子
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横山ゆかりちゃんは、1996年7月7日、両親と一緒に群馬県太田市のパチンコ店に行き、そこで男性に声を掛けられ、そのまま行方不明になった4歳の女の子です。
警察による捜索が行われましたが、遺体は発見されておらず、行方知れずのままです。
犯人はパチンコ店内の防犯カメラに映っていた怪しい男と見られていますが、いまだに犯人逮捕には至っていません。
横山ゆかりちゃん行方不明事件の詳細
両親と一緒にパチンコ店に
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横山ゆかりちゃんが行方不明になった1996年7月7日は、日曜日で七夕でした。
その日、本来は横山ゆかりちゃんは家族でデパートに行く予定でしたが、父親が「七夕感謝デー」というパチンコ店のチラシを見つけ、パチンコ店に行くことになりました。
そのため、ゆかりちゃんは「パチトピア」というパチンコ店に両親と生後8ヶ月の妹の4人で10時30分ごろに出かけていったのです。
父親は1人でパチンコ台に向かい、母親は妹をおんぶした状態でパチンコをしていて、ゆかりちゃんは店内で遊んでいました。
男の後にパチンコ店を出た
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昼過ぎになり、母親は横山ゆかりちゃんを店内の長椅子に座らせて、ジュースとおにぎりを昼食として与えました。
その後、防犯カメラの映像によると、サングラスの男がゆかりちゃんの隣に座り、親しげに話しかけます。
母親の証言によると、一度ゆかりちゃんは母親のところに来て、「優しいおじちゃんがいる」と嬉しそうに耳元でささやいたそう。そして、ゆかりちゃんはまた長椅子へ戻っていきました。
防犯カメラでは、サングラスの男がゆかりちゃんに話しかけながら、パチンコ店の外を3回ほど指さしています。そして、男は1人で店を出ていきました。
その3分後、ゆかりちゃんは男の後を追うように、1人で店を出ていってしまったのです。
必死に捜索するがゆかりちゃんは行方不明に
横山ゆかりちゃんが母親の耳元で「優しいおじちゃんがいる」とささやいてから約10分後、母親がゆかりちゃんの方を見ると、ゆかりちゃんは長椅子にはいませんでした。
長椅子には、ゆかりちゃんが食べていたおにぎりとジュースだけが残されていました。
両親はパチンコ店内や駐車場、近隣を探しますが、ゆかりちゃんを見つけられず、14時10分に父親が近くの交番に駆け込んで、ゆかりちゃんが行方不明になったことを届け出ます。
その後、事件・事故の両面で捜査が進められ、自宅には身代金要求の連絡に備えて、捜査員を配置し、テープレコーダーや逆探知機を準備しました。しかし、犯人からの連絡はありません。
同時に、パチンコ店周辺や河川敷などを徹底的に捜索しましたが、ゆかりちゃんの行方はもちろん、手掛かりすら見つけることができず、有力な目撃情報もありませんでした。
横山ゆかりちゃんの両親と自宅の様子
横山ゆかりちゃんの両親は、父親は保雄さん、母親が光子さんと言います。
ゆかりちゃんが行方不明になった後に、妹が1人生まれていますので、家族構成は次のようになります
・母親:光子さん
・長女:ゆかりちゃん
・次女:ゆかりちゃんより3歳下
・三女:ゆかりちゃんより8歳下
事件当時、自宅には営利目的の誘拐だった時に備えて、私服の捜査員がたくさん来ていました。
しかし、犯人からの連絡はなく、公開捜査になった後にいたずら目的の電話が来ただけでした。
両親は横山ゆかりちゃんが行方不明になった後も、毎年ゆかりちゃんの誕生日を家族みんなで祝っているとのことです。
横山ゆかりちゃんの両親が大炎上した理由
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横山ゆかりちゃん行方不明事件は、たびたびテレビの「行方不明者を探せ!」のような番組で取り上げられています。
しかし、ゆかりちゃんが行方不明になった時の状況が報道されるたびに、横山ゆかりちゃんの両親は炎上しています。
炎上の理由は、当然「4歳の子供をパチンコ店に連れていって、放置した」からですね。
・母親は生後8ヶ月の子をおんぶしてパチンコをしていた
・両親ともにパチンコに熱中していた
・3時間以上もゆかりちゃんをパチンコ店内で放置していた
・母親に「おじちゃんがいる」と言っていたにも関わらず放置を続けた
・ゆかりちゃんがいなくなったことに全く気付かなかった
確かに、幼い子供を連れてパチンコに行き、両親ともにパチンコに熱中して、3時間以上も4歳の子供を放置していたというのは、褒められた行為ではありません。
しかも、横山ゆかりちゃんが行方不明になってからも、両親はパチンコを続けていたという情報もあります。
10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/22(金) 16:04:38 ID:WTgK1XYq
この子の親はパチンコ大好きで我が子が行方不明となった後も「自分達が大好きなパチンコを辞めてしまったら、ゆかりが悲しむ」とパチンコをやってたらしいね。
普通の親なら自分達のせいでこんなことになったと反省してパチンコなんてやる気しなくなると思うけど。
しかも、同じ店でパチンコをしていたこともあったようです。もしこの情報が本当なら、さすがにちょっと引いてしまいます。
ただ、横山ゆかりちゃんの両親は、最愛の娘がいなくなってしまったという苦しみを25年以上も味わってきています。自分たちの過ちは自分たちが一番分かっているはずです。
それを考えると、インターネットで一方的に攻めるのも良くないですよね。そもそも、一番悪いのは犯人ですから。
ただ、親がパチンコに熱中していたことが行方不明の原因の1つだと世間に広まることで、横山ゆかりちゃんのような放置が原因で誘拐・行方不明になってしまう子供が減るかもしれません。
もちろん、横山ゆかりちゃんの両親が炎上する以外の形で、「パチンコ店に子供放置は絶対にダメ!」ということが啓蒙できるのが一番良いのですが。
横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人① 足利事件と同一犯?
横山ゆかりちゃん行方不明の犯人は誰なのかを見ていきましょう。
この事件の犯人は、足利連続幼女誘拐殺人事件と同一犯かもしれないんです。
半径10km以内で5人の女の子が行方不明に
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横山ゆかりちゃんは1996年に群馬県太田市で行方不明になりました。
実は、1979年から1990年の11年間で、半径10km圏内で4人の幼女・少女が誘拐・殺害されています。ゆかりちゃんで5人目になります。
・1984年11月17日:栃木県足利市で5歳の女の子が行方不明→白骨化した遺体発見
・1987年9月15日:群馬県太田市で8歳の女の子が行方不明→白骨化した遺体発見
・1990年5月12日:栃木県足利市で4歳の女の子が行方不明→遺体発見
・1996年7月7日:群馬県太田市で横山ゆかりちゃん(4歳)が行方不明
・4~8歳の女の子が被害者
・5件中3件が河川敷で遺体が発見されている
・5件中3件がパチンコ店で行方不明になっている
・5件中4件が土日祝日に発生している
・すべての現場で子供が泣いたりしている目撃証言はない
これだけの共通点があると、この5件は連続幼女誘拐事件と見るのが妥当かもしれません。
犯人逮捕後に横山ゆかりちゃんが行方不明に
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先ほどの5件の連続幼女誘拐事件ですが、「連続」というには、どうしても矛盾する点が出てきました。
なぜなら、4件目に起こった1990年5月12日の松田真実ちゃん誘拐殺人事件(足利事件)の犯人が1991年に逮捕されているからです。
逮捕されたのは、当時栃木県足利市で幼稚園バスの運転手をしていた菅家利和さんです。
菅家さんは1991年12月2日に「女児の下着に付着していた体液のDNA型と菅家のDNA型とが一致した」という理由で逮捕されました。
嫌疑不十分で不起訴になりましたが、松田真美ちゃん誘拐殺人事件だけでなく、福島万耶ちゃんと長谷部有美ちゃん誘拐殺人事件も、栃木県警は菅家さんの犯行と見て、送検しています。
つまり、警察は1990年までの連続幼女誘拐事件は同一犯(菅家さん)による犯行だと考えていたのです。
状況だけ見ると、横山ゆかりちゃん行方不明事件も連続幼女誘拐事件のはずです。
ですが、菅家さんは1991年に逮捕されており、1996年は裁判中でした。横山ゆかりちゃんは1996年に行方不明になっています。
身柄を拘留されていた菅家さんは、どうやっても横山ゆかりちゃんを誘拐することはできません。
ということは、横山ゆかりちゃん行方不明事件だけが犯人が違うということになってしまうのです。
菅家利和さんは冤罪だった…
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「連続幼女誘拐事件のはずなのに、菅家さんは1991年に逮捕されている。これっておかしいのでは?」と思った記者がいました。その記者とは清水潔さんです。
清水潔さんは、桶川ストーカー殺人事件の真相に、警察よりも先にたどり着いた敏腕記者です。
清水潔さんはこの連続幼女誘拐事件に目を付けます。横山ゆかりちゃんは菅家さんが逮捕された後に行方不明になっていることに疑問を持ち、そこから取材を進めていきました。
そして、菅家さんは冤罪であるという結論に至り、冤罪を証明する手助けをします。逮捕の決め手となったDNA鑑定の信頼性に疑問が残るということで、DNAの再鑑定に持ちこみました。
DNA再鑑定の結果、「菅家のDNA型と女児の下着に付着した体液の型が一致しない」と裁判所が認めたのです。
そして2009年、菅家さんは清水記者に付き添われて刑務所から釈放され、2010年には無罪を勝ち取っています。つまり、菅家さんは冤罪だったということです。
菅家さんが冤罪ということは、先ほどの5件の連続幼女誘拐事件は同一犯の可能性が再浮上したということになります。
横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人② 防犯カメラのルパン似の男?
横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人は、1979年~1990年に起こっていた4件の幼女誘拐事件の犯人と同一人物の可能性があります。
そして、その人物とは「ルパン」ではないかと言われているんです。
防犯カメラの男が犯人
まず、横山ゆかりちゃんが行方不明になったパチンコ店の防犯カメラの映像を見てみましょう。
防犯カメラの映像によると、ゆかりちゃんは1人で店内のあちこちを行ったり来たりしながら、景品交換所前で遊んでいます。
そして、その後に怪しい男がパチンコ店に入ってきます。
・年齢は30~50代(1996年時点で)
・ニッカズボン
・サンダルっぽいものを履いている
・サングラス
・キャップ帽(野球帽)
・黒いジャンパー
・がに股で歩いている
男はパチンコ店に来たはずなのに、パチンコ台の方にはほとんど目を向けずに、店内を物色するような感じでウロウロと歩いています。
そして、その男の前をゆかりちゃんが通ると、男はゆかりちゃんと接触する機会をうかがうようなそぶりを見せています。
ゆかりちゃんが店内の長椅子に座ると、男はすかさずゆかりちゃんの隣にピッタリと座ります。
その後、ゆかりちゃんの耳元で何かを囁きながら、店の外を3回指さしています。まるで、「外に行こう!」とコッソリと誘っているかのようです。
怪しい男がゆかりちゃんの隣に座って話していたのは、たった7分だけです。
・13時35分:横山ゆかりちゃんの隣に座って話しかける
・13時42分:男が1人でパチンコ店を出る
・13時45分:ゆかりちゃんがパチンコ店を出る
このような時系列になります。
防犯カメラの映像では、ゆかりちゃんが1人で寂しかったのもあると思いますが、男にもたれかかるようにするなど、たった7分で怪しい男にすっかり気を許しているように見えます。
しかも、男はゆかりちゃんを連れ去ったわけではありません。男が1人で先に店を出て、3分後にゆかりちゃんが自分から店を出ています。
男が「少ししてからおじちゃんのところにおいで」とか「お菓子を買ってくるから、おじちゃんが店の入り口に戻ってきたら、ゆかりちゃんも出ておいで」と言った可能性もありますね。
ともかく、この怪しい男はパチンコ店に来たのに、パチンコを打つことなく、たった15分程度で店を後にしています。
この男がゆかりちゃん行方不明事件の犯人と言って間違いないでしょう。
松田真実ちゃん誘拐事件の「ルパン」の男に似ている
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この防犯カメラに映っている横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人は、「ルパン」の男に似ています。
1990年に起こった松田真実ちゃん誘拐殺人事件では、赤いスカートの少女(事件当日、真実ちゃんは赤いスカートをはいていた)と犯人と思われるルパン似の男が目撃されています。
そして、そのルパン似の男を目撃した人が、この防犯カメラの映像を見た時、「あのルパンに似ている!」と証言したのです。
つまり、松田真実ちゃん誘拐殺人事件と横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人は、同一人物の可能性があるということです。
こうなると、栃木県と群馬県の県境である足利市と太田市で起こった5件の連続幼女誘拐事件は、防犯カメラに映ったこのルパン似の男が犯人だったという可能性も出てきます。
ただ、防犯カメラの男は「ルパン」には見えないところが、ちょっと気がかりではありますが。
記者の清水潔さんは、ルパン似の男を特定しているとのことです。
ただ、ルパン似の男を警察が逮捕しないのは、理由があるようです。
松田真実ちゃん誘拐殺人事件の犯人と横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人が同じだと判明すると、警察のプライドはズタズタになります。
松田真実ちゃん誘拐殺人事件の時に、きちんと捜査していなかったから、横山ゆかりちゃんが行方不明になってしまったということになります。
それでなくても、既に冤罪を生んでしまっている事件です。だから、警察も逮捕に踏み切ることができないまま現在に至っているのでしょう。
横山ゆかりちゃん行方不明事件の霊視結果とは?
横山ゆかりちゃん行方不明事件は、霊視番組や行方不明者捜索番組で頻繁に取り上げられています。
2015年には、テレビ朝日の「信じるか?信じないか?トリハダ!世界の超能力捜査 第4弾 3時間スペシャル!」で霊視が行われました。
霊視を行ったのはイギリス人超能力者のジョー・パワー氏です。
ジョー・パワー氏の霊視によると、横山ゆかりちゃん行方不明事件の犯人と、1979年~1990年に起こった4件の誘拐殺人事件の犯人は別人で、犯人は前の4件の模倣犯とのこと。
さらに犯人は犬を飼っていて、犯行に使った車は薄い色のカローラタイプの車とのこと。
この霊視が本当なら、防犯カメラに映っていた男はルパン似の男ではないし、ルパンは連続誘拐犯ではないということになりますが、犯人が捕まっていないので真相は分かりません。
横山ゆかりちゃん行方不明事件の現在
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横山ゆかりちゃん行方不明事件は1996年に起こりました。ゆかりちゃんは当時4歳でしたので、2021年時点では29歳になります。
事件から25年が経過した現在も、横山ゆかりちゃんのご両親は現在でも諦めることなく、ゆかりちゃんを探し続けています。
2020年は新型コロナウイルスが流行しましたので、チラシ配りは自粛し、イオンモールの映画館で動画を流して、情報提供を呼び掛けることもしていました。
横山ゆかりちゃんは現在、どこで何をしているのでしょうか?無事でいてくれることを祈るばかりです。
横山ゆかりちゃん行方不明事件のまとめ
横山ゆかりちゃん行方不明事件の詳細や両親・自宅の様子、両親が炎上した理由、防犯カメラに映っていたルパン似の犯人、霊視結果や現在についてまとめました。
事件の犯人は、本当にルパン似の男なのでしょうか。防犯カメラの男はルパンだったのでしょうか。また、5件の連続誘拐事件は同一犯人なのか等謎はたくさんあります。
早く犯人が捕まって欲しいですし、横山ゆかりちゃんが元気に、そして少しでも幸せを感じながら生きていてほしいですね。