K-1のレジェンド、シリル・アビディがブレイキングダウンで安保瑠輝也さんと対戦し話題を呼んでいます。
この記事ではシリル・アビディの年齢や身長、体重などプロフィールや若い頃や現役時代の戦績や強さ、結婚した嫁や子供、安保瑠輝也さんとの試合や現在についてまとめました。
この記事の目次
シリル・アビディのプロフィール
シリル・アビディのプロフィール
生年月日:1976年2月25日
出身地 :フランス・ブーシュ=デュ=ローヌ県マルセイユ
身長 :190cm
体重 :107.7kg(ブレイキングダウン計量時)
シリル・アビディ(Cyril Abidi)は、1999年から2007年にかけて格闘技イベント「K-1」のリングで活躍したキックボクサーで、少年時代に故郷のマルセイユで喧嘩に明け暮れた経歴から「マルセイユの悪童」の異名で呼ばれ、その真っ向勝負を挑んでいく喧嘩ファイトスタイルで日本のK-1ファンからの絶大な人気を得ていました。
シリル・アビディはK-1の現役時代に、当時「20世紀最強のキックボクサー」とも評されたあのピーター・アーツを2度撃破した輝かしい戦績を持ち、現役を退いた現在も伝説的に語られるキックボクサーの1人として格闘技ファンの間でその名前はよく知られています。
そんな元伝説的K-1選手であり、往年の名キックボクサーであるシリル・アビディと、元K-1 WORLD GPスーパーライト級王者で、2022年にK-1を引退した人気キックボクサーの安保瑠輝也(あんぽ・るきや)さんが、2023年2月19日に1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown7」のリングで対戦し大きな話題となりました。
この記事では、BreakingDown7への出場で現在再び注目の存在となっているシリル・アビディについて改めて紹介していきます。
シリル・アビディの年齢
シリル・アビディは1976年2月25日生まれ(一部、1976年2月15日生まれとされているが誤り)なので、2023年2月25日の誕生日で年齢は「47歳」です。
BreakingDown7出場時の年齢は「46歳」で、対する安保瑠輝也さんの年齢は27歳であったため、その年齢差は約20歳もありました。
しかもシリル・アビディは実質的に現役を引退してから16年が経過しており、この年齢差でバリバリの現役選手である安保瑠輝也さんとの3Rを戦った事は(大きな体格差があるとはいえ)多くの格闘技ファンを驚かせました。
シリル・アビディの身長
シリル・アビディの身長は「190cm」です。
BreakingDown7で対戦した安保瑠輝也さんの身長は180cmで、10cmの差がありました。
格闘技の中でもキックボクシングでは特に身長が高い方が有利というデータがはっきり出ているため、いくら現役を退いてから長いベテラン選手が相手とはいえ厳しい戦いになるのではないかと予想する声も一部ありました。
しかし、1Rはシリル・アビディがそのリーチの差と体重差を活かして押し込むシーンが見られたものの、すぐに安保瑠輝也さんがスピードと技術で圧倒し始め、3Rで計4ダウンを奪って勝利しています。
シリル・アビディの体重
出典:https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/
シリル・アビディの体重は、ブレイキングダウン7の公開計量の時点で「107.7kg」でした。
シリル・アビディは現役時代の体重も「105kg」前後であったため、体重的には現役時代からほとんど変わらないところまでブレイキングダウンに向けてのトレーニングを積んできたようです。
一方、ブレイキングダウンで対戦した安保瑠輝也さんの公開計量のでの体重は「80.6kg」でした。体重差約27kgで、これも格闘技の試合としては極めて大きな差でした。
この体重差の面も大きな話題となり、安保瑠輝也さんは厳しい試合になるのではとの見方をする声も少なからず上がっていましたが、やはりシリル・アビディは年齢的な面で現役時代のような動きではなく、試合は安保瑠輝也さんが圧倒する結果となりました。
シリル・アビディが107.7kg
— 皇治軍団3150虎党⚾ (@kouzigundan3150) February 19, 2023
(Tシャツ、試合用トランクス)
安保 瑠輝也が80kg
(私服着た状態)
両者の体重差は30kg近いと思う。
アビディが勝つと思ってるのは、俺だけかな?
実はアビディって、めっちゃ打たれ強くてKO負けって少ない選手やったんよね!#シリル・アビディ#ブレイキングダウン7 pic.twitter.com/Uz4ZeZ4NMu
【速報】BD 2023.2.19
— (@kixaboxa) February 19, 2023
元K-1王者 安保瑠輝也
体重差30kgシリル・アビディ 1R凄まじい圧力!! しかし安保右ロングフックと飛び蹴りで2度ダウンを奪う。2R二段蹴り、三日月、左ボディでアビディダウン。3R危険な接近しての打ち合い!! 左フックのダブルでアビディダウン! 安保TKO勝利!! pic.twitter.com/thM1Hn5B1j
シリル・アビディの若い頃や現役時代の戦績(安保瑠輝也戦も記載)
シリル・アビディの若い頃の現役時代のキックボクシングでの戦績です。
日付 | 大会名 | 対戦相手 | 勝敗 | 試合内容 |
1999年6月5日 | K-1 FIGHT NIGHT ’99 | ピーター・マエストロビッチ | 勝利 | 5R終了判定3-0 |
1999年7月18日 | K-1 DREAM ’99 GP予選トーナメント 1回戦 | カークウッド・ウォーカー | 勝利 | 1R 0:33 KO(右ローキック) |
1999年7月18日 | K-1 DREAM ’99 GP予選トーナメント準決勝 | ステファン・レコ | 敗戦 | 3R終了判定0-3 |
2000年3月19日 | K-1 BURNING 2000 | ノブ・ハヤシ | 勝利 | 2R 1:52 KO(3ノックダウン 右フック) |
2000年7月7日 | K-1 SPIRITS 2000 | ピーター・アーツ | 勝利 | 1R 2:13 TKO(右ストレート) |
2000年8月20日 | K-1 WORLD GP 2000 in YOKOHAMA GP予選トーナメント1回戦 | ピーター・アーツ | 勝利 | 1R 2:42 TKO(背筋挫傷でタオル投入) |
2000年8月20日 | K-1 WORLD GP 2000 in YOKOHAMA GP予選トーナメント準決勝 | レイ・セフォー | 勝利 | 2R終了TKO(タオル投入) |
2000年8月20日 | K-1 WORLD GP 2000 in YOKOHAMA GP予選トーナメント決勝 | フランシスコ・フィリォ | 敗戦 | 2R 0:25 TKO(タオル投入) |
2000年12月10日 | K-1 WORLD GP 2000 決勝戦(WORLD GP 準々決勝) | ピーター・アーツ | 敗戦 | 3R終了判定0-3 |
2000年12月10日 | K-1 WORLD GP 2000 決勝戦(WORLD GP 準決勝) | レイ・セフォー | 敗戦 | 1R 1:45 KO(2ノックダウン フック) |
2001年3月17日 | K-1 GLADIATORS 2001 | グレート草津 | 勝利 | 5R終了判定2-1 |
2001年7月20日 | K-1 WORLD GP 2001 in NAGOYA GP予選トーナメント1回戦 | アンドリュー・トムソン | 敗戦 | 1R 1:15 TKO(レフェリーストップ) |
2001年10月8日 | K-1 WORLD GP 2001 in FUKUOKA | 富平辰文 | 勝利 | 4R 2:30 TKO(ローキック) |
2002年5月25日 | K-1 WORLD GP 2002 in PARIS | ニック・マレー | 勝利 | 1R 2:05 KO(3ノックダウン 左ストレート) |
2002年7月14日 | K-1 WORLD GP 2002 in FUKUOKA | クイントン・”ランペイジ”・ジャクソン | 敗戦 | 1R 1:55 KO(左フック) |
2002年9月22日 | K-1 ANDY SPIRITS 2002 〜JAPAN GP 決勝戦〜 | ボブ・サップ | 敗戦 | 1R 1:17 KO(3ノックダウン パンチ連打) |
2002年12月31日 | INOKI BOM-BA-YE 2002 | クイントン・”ランペイジ”・ジャクソン | 敗戦 | 3R終了判定0-3 |
2003年4月6日 | K-1 BEAST 2003 | 子安慎悟 | 勝利 | 5R終了判定3-0 |
2003年6月14日 | K-1 WORLD GP 2003 in PARIS (ヨーロッパ・ロシア地域予選 1回戦) | アジス・カトゥー | 勝利 | 3R終了判定3-0 |
2003年6月14日 | K-1 WORLD GP 2003 in PARIS(ヨーロッパ・ロシア地域予選 準決勝) | ハリッド”ディ・ファウスト” | 勝利 | 2R 1:32 KO(2ノックダウン パンチ連打) |
2003年6月14日 | K-1 WORLD GP 2003 in PARIS(ヨーロッパ・ロシア地域予選 決勝) | アレクセイ・イグナショフ | 敗戦 | 3R 0:20 TKO(タオル投入) |
2003年7月13日 | K-1 WORLD GP in FUKUOKA | アーネスト・ホースト | 敗戦 | 2R終了 負傷判定0-3 |
2003年10月11日 | K-1 WORLD GP 2003 開幕戦 ALL STARS(WORLD GP 1回戦) | フランソワ”ザ・ホワイトバッファロー”ボタ | 勝利 | 1R 0:19 反則失格 |
2003年12月6日 | K-1 WORLD GP 2003 決勝戦(WORLD GP 準々決勝) | フランソワ”ザ・ホワイトバッファロー”ボタ | 勝利 | 3R終了判定3-0 |
2003年12月6日 | K-1 WORLD GP 2003 決勝戦(WORLD GP 準決勝) | レミー・ボンヤスキー | 敗戦 | 1R 1:46 KO(右跳び膝蹴り) |
2004年3月27日 | K-1 WORLD GP 2004 in SAITAMA | 堀啓 | 勝利 | 3R 2:58 KO(3ノックダウン 左フック) |
2004年9月25日 | K-1 WORLD GP 2004 in TOKYO 開幕戦(WORLD GP 1回戦) | 武蔵 | 敗戦 | 3R終了判定0-3 |
2004年12月4日 | K-1 WORLD GP 2004 決勝戦 | ゲーリー・グッドリッチ | 敗戦 | 1R 3:00 KO(2ノックダウン 右フック) |
2005年5月27日 | K-1 WORLD GP 2005 IN PARIS | ジェロム・レ・バンナ | 敗戦 | 5R 2:53 TKO(右フック) |
2006年3月5日 | K-1 WORLD GP 2006 IN AUCKLAND(オセアニア GP予選トーナメント 1回戦) | 堀啓 | 敗戦 | 2R終了時 TKO(タオル投入) |
2007年3月4日 | K-1 WORLD GP 2007 IN YOKOHAMA | 野田貢 | 敗戦 | 3R終了判定0-3 |
2023年2月19日 | BREAKING DOWN 7 | 安保瑠輝也 | 敗戦 | 3RKO |
シリル・アビディのキックボクシングの現役時代、若い頃の通算の戦績は「41試合25勝(17KO)16敗」です。(安保瑠輝也戦を含まない通算戦績)
さらに、シリル・アビディの若い頃の現役時代の総合格闘技での戦績は以下です。
日付 | 大会名 | 対戦相手 | 勝敗 | 試合内容 |
2001年12月31日 | INOKI BOM-BA-YE 2001 | ドン・フライ | 敗戦 | 2R 0:34 チョークスリーパー |
2004年12月31日 | K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!! | ボビー・オロゴン | 敗戦 | 3分3R終了判定0-3 |
シリル・アビディの若い頃や現役時代の強さ
出典:https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/
シリル・アビディの若い頃や現役時代の強さへの関心も高まっているようです。
シリル・アビディの若い頃や現役時代は、K-1に参戦した当初の1999年から2000年前半にかけては当時最強と言われていたピーター・アーツに2連勝するなどしその圧倒的な強さは、当時のファンに強い印象を残しています。
ただ、若い頃、現役時代のシリル・アビディは精神的なムラがかなり激しい選手で、勢いに乗っている時は圧倒的な強さを示すものの、乗れていない時は格下と思われていた相手にあっさりと一方的に敗れたりもし、非常に強さに上下の幅があり、やってみないとわからない選手という印象を持たれていました。
そのため、安保瑠輝也さんとのBREAKING DOWNでの試合前にも何が起こるかわからない、シリル・アビディが全盛期の強さを見せてくれるかもしれないと期待する声も多くみられました。
シリル・アビディが圧倒的な強さを示して当時のK-1ファンを驚かせた、ピーター・アーツとの試合(1度目の対戦)の動画がYouTubeに上がっていたので紹介しておきます。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=niUtd6VvmZk]
シリル・アビディの結婚した嫁
シリル・アビディはK-1デビューする前の1990年代半ば頃にフランス人の一般女性と結婚されています。
シリル・アビディの結婚した嫁についての情報は公開されていませんが、シリル・アビディは日本で人気だった頃によく格闘技雑誌で「妻や子供達に大きな家をプレゼントしたい」と、嫁や子供のためにK-1に参戦したと語っていました。
シリル・アビディは日本のファンをとても大切にしていた事も知られていて、あるファンがシリル・アビディと一緒に撮った写真を引き伸ばしてプレゼントしたところとても喜び、グッズのTシャツや試合で使ったバンテージをプレゼントしてくれたそうです。
その後、このファンの方はシリル・アビディの嫁と話す機会があり「あなた達との写真は寝室に飾ってあるわよ」と教えてもらいとても感動されたそうです。
シリル・アビディの子供は息子2人が柔道をやっている
シリル・アビディは結婚していて子供が合計で4人います。
最初の子供が生まれたのは1990年代の半ば頃で、それをきっかけに嫁とは結婚されたようです。
シリル・アビディの子供でわかっているのは上の2人の息子のセドリック・アビディ(Cédric Abidi)とアレックス・アビディ(Alex Abidi)の2人で、ともに柔道をやっています。
安保瑠輝也さんと対戦したBREAKING DOWN7の試合会場にも、シリル・アビディの子供達や家族(嫁がいたかは不明)が駆けつけてリングサイドで応援されていました。
そして、ブレイキングダウンが、シリル・アビディの息子のアレックス・アビディに出場をオファーするとの情報も出ています。
シリル・アビディの息子アレックス・アビディ(柔道出身)に、ブレイキングダウンへの参戦オファーをかけるとのこと pic.twitter.com/pvqKkGHj49
— (@kixaboxa) February 19, 2023
これが実現すれば、シリル・アビディの子供達が父のリベンジマッチを戦うという熱い展開も期待できそうです。
シリル・アビディの現在① 安保瑠輝也とブレイキングダウン7で対戦
出典:https://prcdn.freetls.fastly.net/
ここまででも触れていますが、2023年2月19日に開催された格闘技イベント「BreakingDown7」で、シリル・アビディは元K-1 WORLD GPスーパーライト級王者のキックボクサー・安保瑠輝也さんと対戦して大きな話題を呼びました。
試合は、第1R前半こそ、シリル・アビディが身長差と体重差を活かして圧倒するシーンも見られましたが、安保瑠輝也さんが次第にペースを掴み、スピードで圧倒する展開となりました。
安保瑠輝也さんの公式YouTubeチャンネルで、シリル・アビディとの試合の動画が上がっていたので紹介しておきます。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=xLu4wwYK_9Q]
ちなみに、シリル・アビディはこの安保瑠輝也さんとの試合の1Rの途中に左手の親指を骨折していたようです。その影響もあって1R後半から多少動きが悪くなったところもあったようです。
シリル・アビディは試合後にFacebookやインスタグラムで骨折した親指のレントゲン写真とともに、「試合の始めに親指を骨折したけどだから勝てなかったわけじゃない」とコメントされていました。
また、この投稿では、日本のファンに向けて「みんな、おじいちゃんを励ましてくれてありがとう」と感謝の想いも綴られていました。
「マルセイユの悪童」と呼ばれていた現役時代のシリル・アビディを知る往年のファンからは「年齢を重ねて丸くなった雰囲気が見れて嬉しい」、「この骨折では試合を棄権してもおかしくないが、3Rまで戦い抜いた根性は現役時代と変わらない」といったコメントが寄せられています。
シリル・アビディの現在② フランスでトレーニングジムとレストラン経営
出典:https://www.nikkansports.com/
現役を引退後のシリル・アビディが現在どうしているのかが気になった方も多かったようです。
シリル・アビディは2007年に実質的に現役を引退後は、祖国であるフランスで「Abidi SARL」という会社を立ち上げて、ベーカリー工房の経営などをされていたそうです。その後、この会社は他社へ譲り、現在は「Le Gym Plan de campagne」というトレーニングジムと、レストランを経営されているようです。
まとめ
今回は、1999年から2007年にかけて活躍したK-1の元レジェンド選手で、2023年2月19日に「BreakingDown7」で安保瑠輝也さんと対戦した事で大きな話題となったシリル・アビディについてまとめてみました。
シリル・アビディは2023年2月の誕生日で「47歳」、身長は「190cm」、体重は「107.7kg」でした。
若い頃の現役時代のキックボクシングの戦績は通算で「41試合25勝(17KO)16敗」で、当時最強と言われたピーター・アーツに2度勝利するなど伝説的な強さを誇りました。
シリル・アビディは1990年代半ばに結婚されており、嫁との間に子供もいます。子供のうち2人の息子は柔道をやっており父に負けない体格を持つ格闘家です。ブレイキングダウンはシリル・アビディの子供の1人アレックス・アビディにオファーをかけているとの情報も出ています。
シリル・アビディは安保瑠輝也さんとのBreakingDown7での試合には敗北したものの、往年のファンからは再びリングでシリル・アビディを見られた事に対して喜びのコメントが多数上がっているようです。