ホストクラブ「愛」の経営者であり、メディア出演も多く知名度も高かった愛田武さんですが、自宅売却や資産ゼロなど晩年の落差が話題です。
今回は愛田武さんの本名、生い立ちや若い頃の経歴、結婚した嫁や子供、晩年や死因を紹介します。
この記事の目次
愛田武の本名などプロフィール
名前：愛田武（あいだ たけし）
生年月日：1940年7月1日
出身地：新潟県
愛田武さんはホスト・実業家です。
本名は「榎本武（えのもと たけし）」さんといい、「愛田武」はホスト時代の源氏名で、歌手・愛田健二さんのファンだったことが由来となっているそうです。
愛田武の生い立ちや若い頃の経歴① 名家の養子となるも家出同然で上京
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愛田武さんは1940年7月1日、9人兄弟の6番目として新潟県で誕生しました。
16歳だった1956年、地元の名家に養子として迎えられますが、その家が営んでいた農業になじむことができず、家出に近い形で上京。
若い頃からトーク力が高く、上京後にベッドメーカー「東京フランスベッド」に就職すると圧倒的な営業成績を誇り、全国250店舗の中でもNo.1の売上を記録したそうです。
また、1966年には防犯器具会社「日本ベル」を設立。ただ、すぐに倒産しています。
愛田武の生い立ちや若い頃の経歴② ホストデビュー・ホストクラブ「愛」オープン
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愛田武さんは、1968年にホストクラブ「ロイヤル」でホストデビュー。その後、「ナイト宮益」や「ナイト東京」などを経て1971年に独立しました。
愛田武さんが新宿2丁目にオープンしたホストクラブ「愛」は高い人気を誇り、1972年には2号店もオープン。
1973年には、両店を歌舞伎町へと移転させました。
その後も、自身はホストとして活躍しながら、おなべクラブ・パブ・クラブなどをオープンさせ、ホストと各店のオーナーを兼任。
- 2000年代に入ると、パブをショットバーにリニューアルしたり、バーを出店したりと、時代に合わせた戦略で事業を拡大していきました。
愛田武の生い立ちや若い頃の経歴③ 「マネーの虎」に出演し全国区の知名度へ
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さらに、2001年頃よりリアリティ番組「マネーの虎」（日本テレビ）に出演したことで、一般層にも幅広く認知されるようになった愛田武さん。
2006年には「歌舞伎町ホストクラブ協力会」を発足し、初代会長に就任。
愛田武さんのホスト業界への貢献は大きく、1970年代当時にはまだ珍しかった明朗な会計システムを導入。
さらに、自身が広告塔として積極的にメディアへも出演し、顧客獲得に努めていました。
また、業界のイメージを向上させるための数多くの逸話が残っています。
「黎明期には、暴力団とズブズブの関係になるホストクラブも多かった。そんな中で、武社長はしつこくミカジメを求められても断固突っぱねた。トラブルになった際、そのトラブル元の関係者の前で切腹をしてまで店を守ろうとしたのは有名な話。ホストのクリーンなイメージを作り上げた功労者です」（知人男性）
愛田武の生い立ちや若い頃の経歴④ 半生が映画化・ドラマ化
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ホストクラブ「愛」の知名度がアップし、愛田武さんのメディア露出が増えると、世間は愛田武さんの事業よりも愛田武さん自身に注目するようになります。
2009年には、愛田武さんの半生をモデルにした映画「NIGHT☆KING ナイトキング」が公開されます。主演をいしだ壱成さんが演じました。
- また、妻の朱美さんが自伝『ホストの女房』を出版。同書を原作とした同名のドラマ「ホストの女房」（フジテレビ）も放送されています。
愛田武のホストクラブに在籍した有名人① 城咲仁
愛田武さんが経営するホストクラブ「愛」には、現在タレントとして活動する城咲仁さんが在籍していました。
城咲仁のプロフィール
生年月日：1977年9月23日
出身地：東京都
職業：タレント
所属事務所：フリー
城咲仁さんは、2000年から2005年頃にかけて「愛」に在籍。
当初は「浅樹仁」という源氏名で活動し、”年収1億円超えのカリスマホスト”として数多くのメディアに出演していました。
2005年に突然ホストを引退すると、芸能事務所「サンミュージック」に所属し、タレント活動を開始。
以降、バラエティ番組やドラマ・ラジオなどに出演するほか、テレビショッピングのバイヤーとしても活躍しています。
2019年には、老朽化が進み取り壊しの決まったホストクラブ「愛」のために、1ヵ月の期間限定でホストに復帰したことが話題に。
復帰期間には、かつての顧客や同業者であるホストの団体などが来店し、中には城咲仁さんに憧れて「白咲仁」という漢字違いの源氏名のホストもいたそうです。
城咲仁さんは期間限定復帰を終えて、インタビューで次のように語りました。
復帰のテーマが｢ライバルは自分。テーマは『城咲仁 VS 城咲仁』｣だったんですが、本当に｢しろさきじん｣がやって来たという（笑）。
その白咲くんは本当に僕のファンだったそうで、手が震えていて思いっきり緊張していたんですよ。ちょっと感激しましたね。
また、城咲仁さんは2021年にサンミュージックを退社。現在はフリーで活動しているようです。
愛田武のホストクラブに在籍した有名人② ゴージャス松野
ホストクラブ「愛」には、女優・沢田亜矢子さんの元旦那で、離婚騒動で話題となったタレント・ゴージャス松野さんも在籍していました。
ゴージャス松野のプロフィール
生年月日：1961年4月18日
出身地：福島県
職業：タレント・プロレスラー
所属団体：DDTプロレスリング
ゴージャス松野さんは2001年頃、愛田武さんの経営するホストクラブ「愛」に在籍。
妻で女優の沢田亜矢子さんとの離婚裁判に破れたところ、愛田武さんに声をかけられたのがホストデビューのきっかけのようです。
ホストになるにあたり、愛田武さんからの進言もあって、ゴージャス松野さんは整形したことも話題になりました。総額132万で目や歯、輪郭などを整えたといいます。
ゴージャス松野さんは「整形を機に気分が上向きになり、前を向いて話すことができるようになった」と語りました。
ただし、ホストは長くは続かず、その後はセクシー男優やタレントとして活動。
現在は、プロレス団体「DDTプロレスリング」でプロレスラーとして活躍しています。
愛田武が結婚した嫁は朱美さん
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愛田武さんは1984年に妻の朱美さんと結婚しています。
朱美さんが友人に誘われ、愛田武さんが勤めるホストクラブを訪れたことで出会ったそうです。
元々お嬢様育ちだった朱美さんは、当時すでにエリート銀行マンだった男性と結婚していました。しかし、元夫にはなかった愛田武さんの”野生味”に強く惹かれてしまったといいます。
2人は頻繁に会うようになり、出会いから2年後にはまるで夫婦のような関係となりましたが、それでも朱美さんは離婚できずにいました。
当時の銀行員は離婚がキャリアに大きく影響していたため、元夫がなかなか離婚に応じなかったようです。
そして、出会いからおよそ7年後に朱美さんの離婚が成立。
すでにその頃の愛田武さんは社長業に専念していましたが、”元”とは言え、ホストとの再婚に、朱美さんは周囲から大反対されたそうです。
そのため、朱美さんは愛田武さんとの再婚を機に親戚や友人と絶縁したといいます。
2018年に取材を受けた際には「今会ったりしているのは妹ぐらい」と語り、愛田武さんとの結婚について次のように心境を明かしました。
好きな人と朝昼晩、いつも一緒にご飯を食べて、仕事の話が中心ですが、何でもざっくばらんに話し合い、相談もできる。だから、とても幸せなんです。世間一般では受け入れてもらえないかもしれませんが、愛田と出会えて本当に良かったと思っています
愛田武の子供は息子が3人 【社長を継いだのは妻の連れ子】
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お互いに連れ子がいた
- 愛田武さんにとっても朱美さんとの結婚は再婚で、お互いに連れ子がいる状態での再婚でした。
愛田武さんには前妻との間にできた2人の息子、朱美さんにも磨里さんという娘がいたのです。
愛田武さんは2011年に脳梗塞で倒れたことをきっかけに、それまで経営していた「愛田観光」の社長を2014年に退任していますが、その翌年に社長となったのは磨里さんでした。
しかし、磨里さんが社長になった後、ホストクラブ「愛」の経営が悪化しています。
愛田武さんにせがんで社長にしてもらったとも言われる磨里さんの言動が、経営悪化に関係しているのでは？との噂もありました。
「愛」の実権を握った磨里氏は、老舗をもり立てるどころか、現場に混乱を招いたという。「磨里はお気に入りのホストに入れあげて、かなりの大金を貢いでいました。昨年9月には、6年間で1億3000万円の所得隠しを国税局から指摘されましたが、そのことと無関係ではないでしょう」（クラブ「愛」関係者）
離れて暮らしていた長男と、自殺してしまった次男と三男
愛田武さんには朱美さんとの再婚時に2人の息子（次男・三男）がいましたが、実はもう1人息子がいました。
それが、長男の孝さんです。
孝さんは愛田武さんとは共に生活しておらず、祖父母の元で離れて暮らしていたようです。
愛田武さんは養育費を渡しに孝さんの元へ来たこともあったそうですが、祖父母は受け取りを頑なに拒否していたといいます。
さらに、父親が愛田武さんであることを知ったのも成人後だったようです。
過去に孝さん自身もホストとして働いていたことから、「あの（ホスト界の重鎮である）愛田武が父親？」と驚いたと語っています。
その後、孝さんが30歳の時に親子初対面を果たし、孝さんは愛田武さんの元で働くようになったそうです。
しかし、愛田武さんが認知症を患ったあたりから家族による財産争いが勃発し、愛田武さんに孝さんの悪い噂を吹き込む人物もいたんだとか。
そして磨里さんが社長に就任することになり、孝さんは「愛」を離れ、別のホストクラブを開店しています。
この時、一緒に「愛」を離れた次男の元さんは2014年に自ら命を絶ち、さらに三男も自殺したことが分かっています。
本日父が亡くなりました…
— 愛田 孝 (@takashi_19651) October 25, 2018
2014年に父の会社を辞めた理由は記事のままです。
下の弟二人は自殺です…
愛田 武の血をひいた人は僕だけになりました…
今後は全て話していきます…#東京 #新宿 #歌舞伎町 #ホストクラブ #ホスト #愛田 #武 #孝 #元 #彰 場所: Tokyo, Japan https://t.co/viq0RnH08X
愛田武の晩年：自宅は売却・資産はほぼゼロ
愛田武さんは2011年、酒好きがたたって脳梗塞を発症。また、それと同時に認知症を患ってしまいます。
2014年には前述の通り、「愛田観光」の社長を退任し、その翌年から老人介護施設で暮らすようになったようです。
当時、すでに愛田武さんの手元には十分な資産が残っておらず、入居施設も年金で支払っていたと言われています。
それまで自宅兼事務所だった都心のマンションは、社長を退任した年に数千万円で売却。
売却を決めたのは娘の磨里さんで、自宅の売却金は愛田武さんには渡らなかったそうです。
また、磨里さんは愛田武さんの愛犬の殺処分も検討していました。しかし、周囲に反対されて殺処分は断念したようで、愛犬はホストクラブ関係者の実家に引き取られているとのことです。
愛田武の死因は肺炎
出典：www.host2.jp
- 愛田武さんは2018年9月頃、体調を崩して入院していました。
ペースメーカーと胃ろうを施されましたが、それからわずか1ヵ月半ほどで亡くなっています。
死因は肺炎、享年78歳でした。
ホストクラブ界における偉大な功労者の死に、城咲仁さんをはじめとする多くの著名人からは追悼の意が表されていました。
資産はほとんど娘が持っていってしまったようで、遺産は1円もないと言われています。
まとめ
愛田武さんはホストとして活躍したのち、タレントの城咲仁さんやゴージャス松野さんが在籍していたホストクラブ「愛」の経営者・実業家として成功した人物です。
明朗会計の導入や「歌舞伎町ホストクラブ協力会」の発足など、ホスト業界全体の底上げ、イメージアップのために尽力。
リアリティ番組「マネーの虎」に出演していたことで、一躍知名度がアップしました。
しかし、2011年に脳梗塞・認知症を患うと状況が一転。経営していた「愛田観光」の社長を退任後、みるみるうちに自宅を含む資産を失ってしまったようです。
老人介護施設に入居後は穏やかに過ごしていたようですが、息子3人のうち2人が自ら命を絶ち、老人介護施設の費用を年金で賄うなど、ギリギリの生活を送っていた愛田武さん。
ホスト業界に多大な貢献をしてきたにもかかわらず、寂しい晩年となってしまったようです。
最後に、愛田武さんのご冥福をお祈りいたします。
