2007年10月に発生し、現在も未解決のままの「加古川小2女児殺人事件」の被害者・鵜瀬柚希ちゃんが話題です。
ここでは、鵜瀬柚希ちゃんが殺害された「加古川小2女児殺人事件」の概要を改めて解説、犯人と疑われている別の事件の殺人犯・勝田州彦や、鵜瀬柚希ちゃんの母親など家族についてもまとめました。
この記事の目次
鵜瀬柚希ちゃんは「加古川小2女児殺人事件」の被害者
鵜瀬柚希ちゃんは、2007年10月16日に兵庫県加古川市別府町で発生した殺人事件「加古川小2女児殺人事件」の被害者です。
鵜瀬柚希ちゃんは事件発生当時7歳で、「市立別府小学校」に通う小学2年生でした。
鵜瀬柚希ちゃんが殺害された「加古川小2女児殺人事件」の概要
鵜瀬柚希ちゃんが殺害された「加古川小2女児殺人事件」の概要を見ていきます。
2007年10月16日の夕方の午後6時過ぎ頃、自宅から約300メートルほど離れた公園から自転車に乗って帰宅した鵜瀬柚希ちゃんは、自宅の東側の裏手に自転車を停めて自宅に入ろうとしました。
鵜瀬柚希ちゃんが路地から自宅玄関に入ろうとした時、突然何者かの襲撃を受け、身体の正面側から左胸上部と腹部の2カ所をを細い小型ナイフのような刃物で刺されました。
鵜瀬柚希ちゃんの悲鳴を聞いた母親・水間江梨香さん(当時27歳)ら家族4人がすぐに路地へと駆けつけますが、すでに犯人の姿はなく、鵜瀬柚希ちゃんは玄関の前に血だらけで立っており、その場に倒れる寸前の状態でした。
午後6時5分、鵜瀬柚希ちゃんの母親・水間江梨香さんは「娘が誰かに刺された」と119番通報、それから約2分後に救急隊員が現場に到着し鵜瀬柚希ちゃんは直ちに病院に搬送されました。
救急搬送中、鵜瀬柚希ちゃんは朦朧とする意識の中で、救急隊員に犯人について聞かれ「大人の男の人」と答えています。
その後鵜瀬柚希ちゃんは、搬送先の病院で午後7時46分に死亡が確認されています。警察の発表によると、鵜瀬柚希ちゃんの死因は左胸上部を刺された事による失血死という事でした。
鵜瀬柚希ちゃん殺害の犯人は現在も捕まっていない
鵜瀬柚希ちゃん殺害の犯人は、現在もいまだに捕まっていません。
警察の発表によると、鵜瀬柚希ちゃんの刺し傷などから犯人は右利きの可能性が高い事が発表されていますが、目撃者が一人もおらずそれ以外の犯人の特徴については何一つわかっていません。
鵜瀬柚希ちゃんは死の間際に犯人を「大人の男の人」と表現しており、捜査関係者は「犯人が顔見知りならこういう言い方はまずしない」と、鵜瀬柚希ちゃんが知らない男性が犯人である可能性が高いと推測しています。
その一方で、鵜瀬柚希ちゃんが犯人と争った形跡がなく、犯人が極めて短い時間の間に犯行に及んでいる事や、事件現場となった自宅前の生活道路は見通しが良いのに目撃者がいない事などから、犯人は一方的に鵜瀬柚希ちゃんを以前から知っており、待ち伏せをして1人になるタイミングを見計らい、計画的に襲撃した可能性もあるとの見解も示されています。
事件の少し前には、周辺では若い男が周囲を見回りながら歩いている姿が目撃されており、事件との関係も捜査されていますが手がかりはつかめていません。
また、犯行に使われた凶器もいまだに見つかっていません。
兵庫県警はこれまでに延べ3万7千人以上の捜査員を投入して捜査にあたっていますが、事件から10年以上が経過した現在もいまだ犯人の手がかりはつかめておらず、事件は未解決のままとなっています。
鵜瀬柚希ちゃん殺害の犯人は勝田州彦との疑惑も浮上
鵜瀬柚希ちゃん殺害の犯人として、「津山市小3女児殺害事件」の犯人として逮捕された勝田州彦(かつたくにひこ)を疑う声があります。
勝田州彦は、2018年5月の時点で39歳、住所は鵜瀬柚希ちゃんの自宅のある兵庫県加古川市で、これまでに何度も兵庫県や岡山県などで女児に暴行を加えるなどして逮捕される事を繰り返していた男で、2018年5月に、2004年9月に岡山県津山市で発生し14年もの間未解決となっていた「津山市小3女児殺害事件」の犯人として殺人容疑で逮捕されたのです。
「津山市小3女児殺害事件」は、当時小学3年生だった筒塩侑子ちゃん(当時9歳)が正面から腹や胸を刺されて殺害された事件で、犯行の手口が「加古川小2女児殺人事件」と酷似しています。
また、この事件の他にも、勝田州彦は幼い少女を狙った凶悪な犯行を何度も繰り返しています。まずは、現在までに明らかになっている勝田州彦の犯行を時系列順に見てみます。
2000年、勝田州彦は兵庫県明石市にて小学生女児6人の腹部を突然殴るなどし逮捕されています。この明石市は、鵜瀬柚希ちゃんの自宅のある兵庫県加古川市に隣接する市です。勝田州彦はこの最初の逮捕の時、この他に10件もの暴行の余罪がある事を認めています。
2004年、岡山県の津山市で当時小学3年生の筒塩侑子ちゃんを刃物で複数回さして殺害。(2018年に逮捕)
2009年、兵庫県姫路市にて当時小学1年生女児の腹を突然殴り内臓から出血するほどの怪我を負わせて逮捕。この時には他にも5人の女児をすれ違いざまに殴っていたことも取り調べで判明。懲役4年の実刑判決を受けています。兵庫県姫路市も加古川市に隣接する市です。
2015年、またしても兵庫県姫路市にて、当時中学3年生の少女を突然ナイフで刺し、肺に達するほどの重傷を負わせて逮捕。懲役10年の実刑判決を受けています。
勝田州彦には、警察の取り調べでの供述や裁判記録などから、「少女や女児の腹を刺して血を流して苦しんでいる姿を見ると興奮する」という異常な性癖を持っている事が明らかになっており、精神鑑定では「性的なサディズム」、「サディズム型ペドフィリア」という診断結果が出されています。
勝田州彦の周辺には、未解決になっている少女や女児が被害にあった事件が複数あり、その中の一つが鵜瀬柚希ちゃんが殺害された「加古川小2女児殺人事件」なのです。
そして、勝田州彦の実家は「加古川市平岡町新在家」という場所にあり、これは鵜瀬柚希ちゃんの自宅からわずか1〜2キロメートルの距離です。
当然、警察も勝田州彦が関わっている事を疑っていると見られ、「今後勝田州彦から事情を聞くことも視野に入れている」との捜査関係者の発言も報じられています。
仮にこの勝田州彦以外に犯人がいた場合の事を考えれば、この男が犯人だと決めつけてしまう事は危険ですが、これまでに勝田州彦が兵庫県加古川市周辺で起こしている多数の犯行の内容を見れば、限りなくこの男が犯人なのではないかという印象を抱かせます。
ちなみに、この勝田州彦の両親は共に兵庫県警に勤務していたそうです。
鵜瀬柚希ちゃんの母親など家族について
鵜瀬柚希ちゃんの母親など、家族の構成についてもまとめておきます。
鵜瀬柚希ちゃんの母親や家族については、「週刊新潮」、「週刊文春」、「女性セブン」などの複数週刊誌がかなり詳しく報じています。
当時の週刊誌報道によれば、鵜瀬柚希ちゃんは母親、母方の祖父母、当時小学3年生の姉、当時幼稚園児の妹、叔父2人(母親の弟2人で、当時高校生と当時中学生)の鵜瀬柚希ちゃんを入れて合計8人の家族で暮らしていたようです。
鵜瀬柚希ちゃんの母親・水間江梨香さんは、事件当時27歳で、身長150cm細身の小柄な美人だとも書かれています。また事件発生時は無職だったと報じられているので、専業主婦だったのでしょう。
また、母親や他の家族の名字が「水間」で鵜瀬柚希ちゃんだけが名字が違うことについては、鵜瀬柚希ちゃんだけが離婚した父親の名字を名乗っていたからだとも書かれていました。
また、鵜瀬柚希ちゃんの父親については、キムタク似のイケメンで、中学卒業後に土木作業員として働き、小中学校の同級生だった母親・水間江梨香さんの高校卒業後に結婚、しばらくは近くのアパートで家族で暮らしていた事などが書かれています。
おそらくその後夫婦は離婚し、母親・水間江梨香さんが子供達を連れて兵庫県加古川市別府町の実家に戻ってきたのだと思われます。
さらに、鵜瀬柚希ちゃんの家族は、地域から浮いている家族だったとも当時の週刊誌に書かれており、事件から20年以上前に引っ越してきたがほとんど近所付き合いがなく、祖父母が何をしている人なのか、母親・水間江梨香さんがいつ実家に戻ってきたのかなど、近隣住人は誰も知らなかったという事でした。
鵜瀬柚希ちゃんの葬儀は創価学会の友人葬で行われ、公明党の元市議も出席していたとも書かれています。どうやら鵜瀬柚希ちゃんの家族は創価学会員だったようです。
そして事件発生当時、鵜瀬柚希ちゃんの家族は、ある20代前半の男性を容疑者として警察に訴え出ていた事なども書かれていました。しかしその後、この20代男性のアリバイは証明されており、この誤った情報によって警察の初動捜査が遅れた事が事件が未解決になった原因の一つとも言われているようです。
まとめ
今回は、2007年に発生し未解決のままとなっている「加古川小2女児殺人事件」の被害者・鵜瀬柚希ちゃんについてまとめてみました。
鵜瀬柚希ちゃんは、近所の公園から帰宅したところを自宅前で何者かに襲われ、刃物で右胸と腹部を刺されて殺害されました。
犯人はいまだに逮捕されていませんが、2004年9月に岡山県津山市で発生した「津山市小3女児殺害事件」の犯人・勝田州彦がこの事件も起こしたのではないかと疑われています。
一刻も早く犯人が逮捕され事件が解決する事を願います。
最後に、鵜瀬柚希ちゃんの冥福を祈りたいと思います。