子宮内膜症とは

出典：jsog.or.jp

子宮内膜症とは、本来なら子宮の内側にできるはずの子宮内膜が子宮外にも増殖してしまうという病気です。子宮内膜とは、わかりやすく言うと、「経血の一部」です。（実際はちょっと違いますが）

生理で排出される経血が子宮の内側以外にも出来てしまう。それが子宮内膜症なんです。子宮内膜が増殖する場所は、次のようなところがあります。

このような場所に、生理の経血ができると思うと、とても怖い病気であることがわかると思います。

子宮の内側に子宮内膜ができると、毎月生理が来ると、体外に排出されますよね。でも、子宮外にできた子宮内膜は、生理が来ても、体外に出すことができません。

体外に排出できない子宮内膜は、その場所で炎症を起こしたり、組織の癒着が起こったりすることがあるんです。

子宮内膜症は20～30代の女性が発症し、30代前半で発症のピークを迎えます。そして、閉経するまで少しずつ進行していき、閉経すると、症状が落ち着いてくることがほとんどです。

子宮内膜症の芸能人・有名人10名

1．松浦亜弥さん

「あやや」こと松浦亜弥さんは、2011年に子宮内膜症であることを公表しています。その4年前ごろから腹痛等で体調不良を起こすことがあり、子宮内膜症と診断されたそうです。

個人的でデリケートな問題ですが、「少しでも沢山の女性の方にこの病気について知ってほしいし、気になることがあるという人には迷わず少しでも早く病院に行く事を勧めたい。何かキッカケになれば」と思い公表したそうです。

この病気が判明してからは、音楽活動をセーブし、無理のない範囲で活動をしていましたが、2013年からは無期限の活動休止に至っています。

その後は、w-indsの橘慶太さんと結婚され、2人のお子さんを出産されています。

2．穴井夕子さん

タレントの穴井夕子さんは、2000年にプロゴルファーの横田真一さんと結婚しますが、結婚後に子宮内膜症であることが判明します。

子宮内膜症による不妊もあったようで、子宮内膜症の治療を続けながら不妊治療も行い、人工授精で妊娠し、2002年には第一子を出産しました。2007年には第二死を出産しています。

今でも子宮内膜症は治っていないものの、２回の妊娠・出産で症状は緩和したそうです。

3．大黒摩季さん

シンガーソングライターの大黒摩季さんは、2010年に無期限の活動休止に入ります。その原因は「子宮腺筋症」「子宮内膜症性のチョコレート嚢腫」、「子宮内膜症」、「子宮筋腫」です。

これだけの子宮疾患を、1996年ごろから抱えていて、だましだまし音楽活動を続けてきましたが、いったん療養に集中するために、活動休止という形になりました。

2015年に子宮全摘出の手術を受けて、音楽活動を再開しています。

4．石田ひかりさん

女優の石田ひかりさんは、高校生の頃から子宮内膜症を抱えていました。子宮内膜症がひどく、芸能活動を続けるのが難しくなったため、ホルモンバランスを閉経状態に近づけたところ、26歳にして更年期障害が強く出てしまったとのことです。

その後は、結婚されて2人のお子さんを出産されています。

5．平松愛理さん

シンガーソングライターの平松愛理さんは、デビュー後から子宮内膜症を患っていました。1996年には子宮内膜症で母子ともに危険な状態になりつつも、無事出産します。2001年には子宮内膜症が進行し、症状が悪化したため、子宮を摘出しています。

その後、乳がんを患いますが、克服されて、現在も音楽活動を続けています。

6．金澤朋子さん

ハロー！プロジェクトのJuice=Juiceのメンバーである金澤朋子さんは、2016年に子宮内膜症と診断され、公表しました。薬を服用しながらアイドル活動を続けているようですが、現在のところ、活動休止などはなく、Juice=Juiceのリーダーを務めています。

7．さゆりさん

お笑いコンビの「かつみ・さゆり」のさゆりさんは、2004年に一時的に芸能活動を休止します。その原因は子宮内膜症です。しかも、子宮内膜症だけでなく、卵巣嚢腫と子宮筋腫も患っていました。

1ヶ月の療養の後、芸能活動に復帰しています。

8．藤崎奈々子さん

タレントの藤崎奈々子さんは、2015年に子宮内膜症の一種である「チョコレートのう胞」と診断され、摘出手術を受けることになりました。

入院した時はお腹の激痛があり、虫垂炎の疑いもあったとのことですから、子宮内膜症の症状はかなり深刻だったようです。

9．坂井泉水さん

ZARDの坂井泉水さんは、2000年以降に体調を崩し、子宮内膜症をはじめ、子宮筋腫や卵巣嚢腫を患います。そして、その後は子宮頸がんが発見され、治療を続けますが、入院中に転落事故に遭い死亡しました。

10．レナ・ダナムさん

アメリカの女優のレナ・ダナムさんは、子宮内膜症を患っていることを告白しています。2015年に自身のエッセイの中で発表しました。5回もの手術を受け、いろいろな治療法を試していたものの、あまり効果はなかったようで、卵巣のう胞破裂で緊急入院したりしています。

そして、2017年には子宮を摘出する手術を受けました。

子宮内膜症の症状

出典：cocokara-clinic.com

子宮内膜症の症状は、生理が来るたびに進行していき、生理の回数が多い人ほど重症化しやすいことが特徴です。

子宮内膜症の人は、生理が来ると、日常生活を送ることが困難になり、学校や仕事を休まざるを得ないという状態になることも珍しくありません。

また、子宮内膜症で怖いのが不妊です。卵巣など子宮内膜が増殖することで、きちんと排卵できなくなり、不妊になることがあります。子宮内膜症の人の20～70％で不妊症を合併すると言われています。

子宮内膜症の原因

子宮内膜症の原因は、よくわかっていません。なぜ子宮の内側以外に経血が発生してしまうのかは不明なんです。

1つの説として、子宮の内側にある子宮内膜が逆流しているというものがあります。

子宮内膜を含む経血が卵管からお腹に逆流する。さらに血液やリンパ液に乗って、子宮内膜の細胞が体内に移動する。

だから、子宮の内側にあるはずの子宮内膜が子宮の外で増殖してしまうというわけですね。ただ、この説は有力というだけであって、あくまでも仮説の段階です。

また、子宮以外の部位にあった上皮細胞が子宮内膜細胞に変化して、子宮内膜症になるのではないかという説もあります。

子宮内膜症の患者が増えている原因はライフスタイルの変化！？

近年、子宮内膜症の患者が増えているとされています。これは、女性のライフスタイルの変化が関係しているとされています。

子宮内膜症は月経回数が多ければ多くなるほど、症状が悪化していきます。現代の女性は昔と比べて、初潮が早いです。さらに、出産回数が減っていますよね。

だから、昔の人に比べると、月経の回数が増えているんです。だから、子宮内膜症に悩む患者さんが増えているのではないかと言われているんです。

まとめ

子宮内膜症の芸能人・有名人、子宮内膜症の症状や原因をまとめましたが、いかがでしたか？子宮内膜症は完治させるのは難しいです。でも、早期にきちんと治療することで、症状を抑えることはできます。

特に、将来的に妊娠を考えている女性は、「生理痛が辛くて動けない」のように子宮内膜症と思われる症状があるなら、早めに婦人科を受診すると良いでしょう。