1998年11月24日に三重県伊勢市で女性記者が行方不明になった事件がありました。行方不明になった女性はまだ発見されておらず、生死もわかっていません。
辻出紀子さん行方不明事件の詳細と真相と犯人、霊能者を使っての捜索などをまとめました。
この記事の目次
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件の詳細
1998年11月24日、三重県伊勢市で辻出紀子さん(当時24歳)が行方不明になった事件が発生しました。辻出紀子さんは、会社を出た後に行方不明になり、その後は消息が分かっていません。
生きているのか、亡くなっているのかも不明であり、現在でも必死の捜索が続けられていますが、いまだに行方不明のままなんです。
辻出紀子さんは旅行好きの女性記者
辻出紀子さんは、1997年3月に立命館大学法学部を卒業し、伊勢文化舎に入社します。地域雑誌の「伊勢志摩」の編集記者として活躍していました。
明るく、人当たりが良い性格をしていたと言われています。
学生時代は東南アジアなどを放浪し、タイやミャンマー、バングラデシュなどの国境地帯や難民キャンプを訪れていました。社会人になってからもタイなどの東南アジアが好きで、連休が取れるとフラッとタイに出かけていくことがあったそうです。
事件の前にもタイに行っていて、事件前日の11月23日にタイから帰国しています。
辻出紀子さんは11月24日に帰宅しなかった
辻出紀子さんは11月24日にウォーキングコースの取材に出かけ、その後は伊勢文化舎に戻り、編集や溜まっていた仕事などを片付けています。前日までタイ旅行に行っていたので、仕事が溜まっていたのは当然のことかもしれません。
デスクで仕事をしているうちに、夜11時ごろになっていました。伊勢文化舎の社長は「もう遅いから帰っていいよ」と声をかけ、辻出紀子さんは会社を後にします。
11月24日の深夜。この時はまだ本格的な冬には入っていないものの、辻出紀子さんはダウンジャケットを着て出社していました。11月下旬になると、朝晩は冷え込みますので、ダウンジャケットを着るのは当然のことです。
でも、11月24日に退勤する時、辻出紀子さんはなぜかダウンジャケットは席に置いたままだったんです。もしかしたら、いったん会社を出るけれど、帰宅せずに、また会社に戻るつもりだったのかもしれません。
11月25日の午後に行方不明になっていることが判明!
11月24日の午後11時ごろ、伊勢文化舎の編集部を後にした辻出紀子さんは、そのまま自宅に戻ることはなく行方不明になります。しかし、すぐに行方不明であることは判明しませんでした。行方不明になっていることがわかったのは、11月25日の午後になってからです。
辻出紀子さんは、仕事が忙しく、編集部に泊まり込みになることもあったようで、深夜になっても帰宅しないことに、両親は「また編集部に泊まっているのだろう」と思い、特に辻出紀子さんの行方を確認したり、伊勢文化舎の編集部に問い合わせることはありませんでした。
そして、11月25日の朝。伊勢文化舎に辻出紀子さんは出勤しませんでした。普通の会社であれば、朝に社員が無断欠勤すれば不審に思うものです。でも、伊勢文化舎は社長が辻出紀子さんが昨日は深夜まで残業していたことを知っていたため、遅く出勤してくるのだろうと思い、午前中に出勤しないことを不審に思わなかったのです。
おそらく、普段から伊勢文化舎はフレキシブルな勤務時間だったのかもしれませんね。
ただ、このように、家族も会社も辻出紀子さんが行方不明になっていることに気付くのが遅くなったことで、捜査開始が遅れ、事件から20年以上経った今でも辻出紀子さんが見つからないのかもしれません。
駐車場にマーチが残されていた
辻出紀子さんが行方不明になっている可能性があると発覚したのは、警察からの電話です。
その保険会社の駐車場に辻出紀子さんのマーチが駐車されていて、それが迷惑であるとして、辻出紀子さんの実家に「お宅の娘さんの車がうちの駐車場に停まっているから、車を移動させてもらいたい」と三重県警が電話をしたんです。
この電話を受けた辻出紀子さんのご両親は、ただの交通違反だろうと思い、伊勢文化舎に電話をします。
ここで、ようやく辻出紀子さんが出社しておらず、行方不明になっていることが判明したんです。携帯電話に電話をしますが、電話は通じませんでした。
辻出紀子さんは会社に泊まり込んでいると思っていたのに、出社していない。しかも、車は会社から1kmも離れた保険会社の駐車場に停めてある。じゃあ、娘(辻出紀子さん)はいったいどこに?ということになります。
駐車場のマーチには異変が・・・
心配になった辻出紀子さんのお父様はすぐに保険会社の駐車場に向かいます。車には鍵がかかっていて、車内は荒らされた様子はありませんでした。ただ、不審な点がいくつもありました。
・辻出さんはタバコを吸わないのに、車内には吸い殻が残されていた
・いつもONにしてあるカーステレオがOFFになっていた
・運転席の座席がいつもよりも下がっていて、辻出紀子さんの座高と合わない
・車内に置いてあるはずの携帯電話やバッグなどがなかった
ただ、お父様が保険会社の駐車場に到着した時、気が動転していたのか、合い鍵屋さんを読んで、その場で合い鍵を作って、自分で運転をして警察に向かってしまいました。
つまり、警察の現場検証が行われる前に、車を動かし、自分で運転をしてしまったんです。もしかしたら、犯人の痕跡を消してしまった可能性もあります。
3日後に怪しい電話がかかってきた
出典:ameblo.jp
辻出紀子さんが行方不明になっていることが判明し、ご両親な警察に届けます。しかし、警察は家出として処理し、きちんと捜査をしなかったそうです。辻出紀子さんに家出をする理由もないし、家出をしたこともないのに、事件性がないと判断されてしまったようです。
ただ、行方不明になってから3日後に怪しい電話が実家にかかってきています。
怪しい電話はクロネコヤマトの配達人を語る人物からでした。
「クロネコヤマトの宅急便です。○○(紀子さんの妹の名)様のお荷物をお預かりしております。ご本人様に直接お渡ししたいのですが、ご住所がわかりません。妹さんのご住所を教えてください。」
という電話です。
クロネコヤマトが住所がわからない荷物を扱うはずがないと不審に思ったお母様は、「今ちょっと取りこんでいるので、折り返しお電話したいので、ご連絡先をお教えください。」というと、「さようですか。クロネコヤマトの総務部の山口と申します。電話番号は、0××-××××-×××××です。ではご連絡、お待ちしています。」と答えました。
12桁の携帯電話番号はありません。お母様は県警にこの電話ののことを報告しますが、やはりきちんと取り合ってもらえず、なかなか捜査は開始されませんでした。
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人① 直前に会った男性が犯人?
辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人を推理していきましょう。一番怪しいと言われていて、犯人の第一候補と言われているのは、事件直前に会っていた男性です。
辻出紀子さんは行方不明になる直前に男性に会っていた
辻出紀子さんは11月24日の午後11時頃に退社しますが、その後にある男性と会っていたことが判明しています。
辻出紀子さんとは取材を通じて知り合った男性で、その男性と午後11時に保険会社の駐車場で会う約束をしていたようです。男性は24日に伊勢文化舎や辻出さんの携帯電話に複数回電話をしていることがわかっています。
男性はかなり怪しい人物
出典:news.line.me
この男性は尾鷲市役所で紹介された人物ですが、かなり危険で怪しい人物であることがわかっています。
この男性は既婚者でしたが、東京の風俗嬢と付き合っていました。1998年にはこの風俗嬢は男性と別れようとしますが、男性は「銭払っても『やらせて』くれんのか!どうなんや!!」と激高し、刃物を突き付けて、風俗嬢を監禁してしまいます。
これを受けて、三重県警はこの男性を監禁容疑で逮捕します。別件逮捕ではあるものの、そこから殺人容疑につなげたかったことは、説明するまでもありません。
男性は辻出紀子さんを口説いていた
出典:jprime.jp
この男性は、11月24日に辻出さんと待ち合わせをして、保険会社の駐車場を会ったことを認めています。
男性本人も、「自分の車の中で取材の件で辻出さんと1時間ほど話をして、別の海岸に近いところで辻出さんを降ろした」と供述し、当夜に辻出さんと会ったこと自体は認めている。
この時、どうやら男性は辻出紀子さんを口説いていたようなんです。取材に関することという名目で辻出さんを呼び出していますが、本心は「セックスできたらいいな」と思っていたと、この男性は語っています。
「辻出さんとは車内で話をした後、セックスをして別れました。一緒にいたのは1~2時間ぐらいで、後のことは知りません」
この「辻出紀子さんとセックスをして別れました。」という証言が本当だとして、これが合意の上でのセックスなのか、それとも強姦だったのかは不明であり、強姦の可能性も十分にあります。
強姦だったと仮定すると、辻出紀子さんに激しく抵抗されたため、殺害して、遺体をどこかに遺棄したという可能性もあります。
現在は捜査線上から外れている
出典:netagoro.com
行方不明直前に会っていた男性を特定し、捜査していました。でも、この男性は風俗嬢の監禁でも無罪になり、辻出紀子さんの行方不明事件でも徹底的に黙秘を貫き、捜査線上から外れていることがわかっています。
無罪になったこの男性は、釈放後に捜査を担当する県警、そして立件した検察、当のホテトル嬢らを訴えたり、日本弁護士連合会に人権救済の申し立てをしたりしています。
この男性は、辻出紀子さんの両親に弁護士の署名入り書面で、監禁事件で無罪を勝ち取ったらすべてを話すと伝えてきましたが、無罪判決後もその約束が果たされることはありませんでした。
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人② 北朝鮮に拉致された?
辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人、次は北朝鮮です。辻出紀子さんは北朝鮮に拉致されたのではないかと言われています。
辻出紀子さんは旅行好きで難民キャンプなどにも訪問していたことがわかっていますが、実は北朝鮮に渡り、よど号グループのメンバーのインタビューに成功していたという情報もあるんです。
また、2009年に産経新聞が北朝鮮拉致説を報じています。拉致問題を調査している日本の大学教員が、韓国の脱北者の中に辻出紀子さんを知っている、平壌で辻出紀子さんによく似た人物を見たという人物がいたと証言しています。
この証言はあとで人違いだったことがわかっていますが、辻出紀子さんは「特定失踪者リスト」に登録されています。
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人③ 売春島関係のトラブル?
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辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人、次は売春島に拉致されたというものです。三重県には渡鹿野島という島があります。この渡鹿野島は売春島と呼ばれている島で、タイ人や日本人の売春婦がいて、男性が遊びに来る島なのです。
この島の実態・闇を暴くために取材を進めていて、潜入しようとしたらトラブルに巻き込まれこの売春島に拉致されて、売春婦として働かされていたのではないかという噂がありました。
しかし、この説は地元民によって否定されています。
「こういうところで商売してるからね。女の子のことはだいたい把握してる。今いるのは日本人が4人にタイ人が14人。小さい島だから誰がいるのか、誰が入って来て誰が出ていったのか、すぐにわかる。少なくとも今はいない。私が保証するわ。100%いません」
また、辻出紀子さんの当時の交際相手も、渡鹿野島のことは観光地としては興味があったようだが、潜入したり闇を暴こうとしていたとは考えにくいと話していました。
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人④ 神隠し?
出典:asahi.com
辻出紀子さん行方不明事件の真相と犯人、最後は神隠しです。三重県伊勢市は伊勢神宮がある場所です。
そのため、神々の力によって神隠しにあったのではないかというものですね。この説に関しては伊勢神宮がはっきりと否定しています。
神隠しと思うしかないほど、辻出紀子さん行方不明の手掛かりは全くないということなのだと思います。
伊勢市女性記者・辻出紀子さん行方不明事件で両親は霊能者なども頼っていた
出典:nikkei.com
辻出紀子さんが行方不明になって、生死はもちろん真相も不明な状態で、ご両親は必死に辻出紀子さんを探しています。
御両親は藁にもすがる思いで、アメリカの超能力者(霊能者)・キャサリン・レイさんに辻出紀子さんの居場所を透視してもらったり、ダウジングの専門家に依頼したりしていました。
霊能者のキャサリン・レイさんは、霊視で見た現場の状況と実際の状況がかなり酷似していましたが、それ以上の進展はありませんでした。
とにかく探したいという気持ちはわかります。
「紀子はたぶん死んでいると思います。非常にかわいそうです。今どんな状態でいるのか、それだけが気がかり。どれだけ身体が悪くなっても、私たちはこのまま死ぬわけにはいきません。あと何年探し続けるかわかりませんけど、とにかく頑張っていこうと思います」
辻出紀子さんのお父様は、上記のように話していて、なんとかして辻出紀子さんを見つけよう、霊能者でも何でもいいから見つけてほしいという気持ちを持っていらっしゃいます。
まとめ
辻出紀子さん行方不明事件の詳細と真相・犯人、霊能者についてまとめましたが、いかがでしたか?辻出紀子さんはいったいどこに消えてしまったのか?まだ分かりません。何とか早く見つかってくれることを祈るのみですね。