「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香について壮絶な生い立ちや動機も注目を集めています。
今回は事件の経緯や畠山鈴香の言動や動機、父からの虐待や売女の評判など生い立ち、母や弟ら家族の現在、心霊写真の噂をまとめました。
この記事の目次
畠山鈴香は「秋田児童連続殺害事件」の犯人
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今回取り上げる畠山鈴香は、2006年4月9日に発生した「秋田児童連続殺害事件」の犯人です。
事件の被害者となったのは、畠山鈴香の実の娘で当時9歳だった畠山彩香さんと、近所に住む当時7歳の男児・米山豪憲君でした。
まずは、「秋田児童連続殺害事件」について振り返ります。
「秋田児童連続殺害事件」の経緯と犯人・畠山鈴香の言動まとめ
事件の発端は、2006年4月10日、秋田県山本郡藤里町を流れる藤琴川の中州で、当時小学4年生だった畠山彩香さんの遺体が発見された事でした。
秋田県警は当初、捜査本部を設置して事件と事故の両面から捜査を開始しますが、早くも4月12日には事故と断定し、捜査を打ち切ってしまいます。
これに対し、畠山彩香さんの母親・畠山鈴香は「娘は事故ではなく殺害された」と主張。
「早々に事故と断定した警察に不信感がある」として、警察に捜査の続行を要求して暴れたり、駅前などで犯人捜しのビラを配ったり、マスコミへの接触を図ったりし、騒動を大きくします。
こうした畠山鈴香の行動に対して、当初は「娘を亡くした哀れな母親」と見る向きもあったものの、次第にそのオーバーな行動に不審な目が向けられるようになります。
そんな中、5月17日に、畠山鈴香の自宅からわずか2軒隣に住む当時7歳の男児・米山豪憲君が学校からの下校途中に行方不明となりました。
そして、翌5月18日に米山豪憲君の遺体が、自宅から12キロ離れた米代川の川岸で発見されます。遺体には首を絞められて殺害された痕があり、殺人事件と断定されます。
人口4000人ほどの小さな町で、立て続けに近所に住む児童が死亡した事になり、畠山鈴香の近隣での評判の悪さや、畠山彩香さんへのネグレクト疑惑なども浮上し、疑いの目が強まります。
そしてマスコミは、連日畠山鈴香の自宅へ押しかけるようになりました。
当初、マスコミに「娘は殺された。もう1度捜査し直して欲しい」と訴えていた畠山鈴香は、自分への疑いが強まるにつれ、言動を過激化させ、マスコミに暴言や暴行を働くようになります。
秋田県警は捜査を再開し、畠山鈴香の供述が二転三転する事、事件当日のアリバイが不明瞭である事などを理由に、重要参考人としてマークを強めていきます。
そして、秋田県警は6月5日、米山豪憲君殺害容疑などで畠山鈴香を逮捕。畠山鈴香自宅の家宅捜索を行ったところ、米山豪憲君のものと思われる血痕や体液を発見します。
翌6月6日には、畠山鈴香は米山豪憲君を自宅に招き入れて殺害した事をほのめかす供述を始め、6月25日に米山豪憲君殺害の容疑で再逮捕されます。
7月18日には、実の娘・畠山彩香さんの殺害も認める供述をしたため、この件でも再逮捕されました。
娘を殺害された悲劇の母親だったはずの女が、一転して自らの娘を殺害し、立て続けに近所の男児も殺害していたという、前代未聞の猟奇的殺人事件に日本中が騒然となりました。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香の動機とは?
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畠山鈴香が、実の娘・畠山彩香を殺害した動機はなんだったのでしょうか?また、立て続けに隣近所に住む米山豪憲君までも殺害した動機についても、謎が深まります。
警察の取り調べに対して、畠山鈴香は供述を二転三転させており、その動機ははっきりとした事が分かっていません。
米山豪憲君の殺害を認めた当初、畠山鈴香は動機について「豪憲くんを殺害すれば警察が動き、彩香の件についても再捜査してくれるはずだと思った」という趣旨の供述をしています。
しかし、後に畠山彩香さんの殺害も認めている事によって、この動機では辻褄が合わなくなっています。
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畠山彩香さんの殺害に関しても、当初「橋の欄干から足を滑らせた」と供述していましたが、「橋の上から突き落とした」と一転して殺害を認めるなど、供述がコロコロと変わっています。
実の娘である畠山彩香さんを殺害した動機については、「彩香に対して生まれた時から愛情がなく、疎ましく思った」と供述しています。
一方で「彩香が1人で天国に行くのは寂しいだろうと思い、仲の良かった豪憲君に一緒に行って欲しかった」といった趣旨の供述もしています。
犯罪被害給付制度が真の動機か?
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犯行の動機についての謎が深まる中、畠山鈴香は「犯罪被害給金制度」を利用して、給付金を受け取るために実の娘を殺害したのでは?という説が出ています。
「犯罪被害給金制度」については、警視庁の犯罪被害者支援室によって以下のように説明されています。
殺人などの故意の犯罪行為により不慮の死を遂げた犯罪被害者の遺族又は重傷病若 しくは障害という重大な被害を受けた犯罪被害者の方に対して、社会の連帯共助の精神に基づき、 国が犯罪被害者等給付金を支給し、その精神的・経済的打撃の緩和を図り、再び平穏な生活を営む ことができるよう支援するものです。
つまり、殺人などの犯罪行為によって家族を失った遺族が、国からの給付金を受けられる制度です。
もしも、畠山鈴香がこの「犯罪被害給金制度」からの給付金目当てに犯行に及んだとすれば、畠山彩香さんが「事故死」にされてしまっては困るという事になります。
そのため、畠山鈴香は執拗に「娘は誰かに殺された」と主張し、ついには再捜査を促すために近所に住む米山豪憲君までもを殺害してしまった…と考えると、全ての行動の辻褄が合うのです。
少なくとも現在判明している情報から、もっとも合理的に「動機」を説明できるのはこの「犯罪被害給金制度」説では無いかと考えられます。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香の生い立ち① いじめや父からの暴力
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畠山鈴香は、実の娘を殺害し関係のない近所の男児までもを殺害しています。
あまりにも狂気的な行動ですが、これには畠山鈴香の悲惨な生い立ちが関係しているという見方もあります。
畠山鈴香のいじめ被害について
畠山鈴香は、事件の裁判にて自身が過去に壮絶ないじめに遭っていた事を供述しています。
小学生の頃にいじめが始まり、「ばい菌」や「心霊写真」などのあだ名で呼ばれ、中学、高校に進学しても、ずっといじめが継続していたようです。
畠山鈴香は、友達が1人もいないことを苦にしており、文房具を万引きしてクラスメイトに配り、気を引こうとした事なども供述しています。
テレビ局が入手した、畠山鈴香の高校時代の卒業文集の寄せ書きには、
「会ったら殺す」「戦争に早く行け」「もうこの秋田には帰ってくるなヨ」
「今までいじめられて強くなったべ、俺たちに感謝しなさい」
などという、畠山鈴香に向けての辛辣な言葉が多数書き殴られており、壮絶ないじめに遭っていたのは事実のようです。
父親からの暴力も受けている
さらに、小学校高学年の頃から父親から暴力を受け始めたようで、中学に進学すると髪を掴まれて拳で殴打される、髪の毛を持って引きずられるなど、暴行がエスカレートしています。
裁判で弁護側は、畠山鈴香が幼少時から虐待を受けた事で「解離性障害」を生み、それが犯行の原因になったと指摘しています。
畠山鈴香のこうした悲惨な生い立ちと、実の娘を含む2人の幼い子供を殺害するという前代未聞の異常な事件を引き起こした事とが、全く無関係だと断言する事はできないでしょう。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香の生い立ち② 結婚と離婚
畠山鈴香は、高校卒業後に知人の紹介で知り合った男性と駆け落ちする形で、一時栃木県へと移住しています。
これは、父親からの暴力から逃れるためや、高校時代までに壮絶ないじめに遭った秋田県から離れたいという気持ちからの行動だったようです。
栃木県への移住後は、鬼怒川温泉のホテルで仲居やコンパニオンとして働いていたようですが、2年ほどで退職して地元の秋田へと戻っています。
その頃、駆け落ちした男性と結婚したとされています。
結婚相手に関しては、実家が経営していた運送会社に勤めていた1歳年下の男性とも言われていますが、はっきりしていません。
少なくとも、畠山鈴香は秋田県に戻った後にある男性と結婚し、21歳の頃に彩香さんを出産しています。
しかし、彩香さんが誕生してわずか半年後、旦那は家を出て行き離婚、1人で娘を育てる事になったようです。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香の生い立ち③ 売女の噂など職場での悪評
シングルマザーとなった畠山鈴香は、パチンコ店やスーパーの店員として働いた後、水商売の世界へ飛び込み、スナックやラウジンバーでのホステスを経験しています。
その後も、保険の外交員や宴会コンパニオンなど、職を転々としています。
職場での悪評
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畠山鈴香は秋田県能代市に戻ってきた後、一時期再び栃木県日光市に行き、そこにある置屋で住み込みで働いていた事が判明しています。
置屋とは、宴会場などに女性を派遣する業者ですが、そこでの畠山鈴香の評判は散々なものだったようです。
その置屋の経営者によれば、畠山鈴香は座敷に出てもぶすっとして無愛想で、御膳の片付けなどもいちいち言わなければやらない、気の回らない女性だったそうです。
この置屋は、わずか2週間で解雇されてしまったようです。
畠山鈴香はすぐに別の置屋へと身を移したものの、そこでの評判も「嘘つき女」「だらしない怠け者」と散々でした。
関係者によれば、座敷の仕事もしょっちゅうすっぽかし、体調不良だと嘘をついて男に会いに行くなどし、散々迷惑を被ったのだそうです。
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その後、畠山鈴香は再び秋田県能代市に戻り、ラウンジバーに勤めますが、ここでも「口の利き方や礼儀がなっておらず、とてもお客さんにつけられない」と散々な評価を受けています。
結局、カウンター内でのキッチン作業に回されてしまったようです。
このように、畠山鈴香の過去の職場の関係者から、そのいい加減でだらしない性格が浮かび上がっています。
誰とでも性的関係を結ぶ売女だったとの噂も
さらに、畠山鈴香はラウンジバーに勤めてしばらく経った頃から、店のお客さんと体の関係を結んでいるという噂が立ったようです。
それも1人や2人ではなく、少なくとも10人近くはいるという事で、店のママは「店の評判に関わる」と判断し、即刻辞めさせたそうです。
また、保険外交員時代には、客と肉体関係を結んで契約を取っていたとの噂も囁かれていたそうです。
さらに、デリヘルに勤めていたという話もあり、客を家に呼ぶ際には幼い彩香さんを家の外に出していたとも噂されています。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香と家族(父母や弟)の現在
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畠山鈴香は、裁判で実刑判決が下り、現在は無期懲役刑に服しています。
裁判では、責任能力と殺意の有無が争点になりましたが、2人を殺害当時、畠山鈴香は十分判断能力があり、殺意も明らかにあったとされました。
そんな畠山鈴香には、虐待を受けていたという父の他にも、母と弟がいます。
畠山鈴香の弟は、「秋田児童連続殺害事件」の発生当時は、運転代行の会社に勤務していたようですが、姉が起こした事件で職場に居づらくなったのか、その後退職しているようです。
姉・畠山鈴香の起こした事件の影響からか、再就職することが難しく、現在は生活保護を受けて生活していると噂されています。
また、畠山鈴香の母については、畠山鈴香に暴力を振るっていた父親とは離婚しているようですが、その後の消息については一切情報がないようです。
この母も、弟と共に生活保護を受給して生活しているとの見方が有力なようです。
「秋田児童連続殺害事件」の犯人・畠山鈴香の自宅の心霊写真が話題に
「秋田連続児童殺害事件」の被害者の少年・米山豪憲君が、犯人である畠山鈴香の自宅の窓を写した写真に写り込んでいるとして、これが「心霊写真」ではないか?と騒然となりました。
出典:http://pirori2ch.com/archives/1773803.html
畠山鈴香の自宅を撮影した写真に、確かに少年らしき影が写り込んでいるように見えます。
114 :風吹けば名無し
わいもいろんな心霊写真見たけど
ほんまに怖かったんはこれと長州のうしろの女だけやなぁ
90 :風吹けば名無し
マジレスだけど写り込んでる人物は子供の体格じゃない
37 :風吹けば名無し
これマジ?
剛健くん恵体すぎだろ…
81 :風吹けば名無し
知人か誰かが膝付いて外に群がるマスコミを見てただけやろ
これは雑誌やテレビなどでも取り上げられましたが、この影が米山豪憲君で心霊写真だと騒ぎ立てるのはあまりにも不謹慎でしょう。
ネット上の分析では、明らかに少年の体格ではないので、米山豪憲の心霊写真ではないと言われています。
まとめ
「秋田連続児童殺害事件」の犯人・畠山鈴香について、まとめてみました。
畠山鈴香は、当時9歳の自らの娘・畠山彩香さんと、近所に住む当時7歳の男児米山豪憲君を相次いで殺害し、逮捕されました。
今回はその畠山鈴香の生い立ちにも焦点を当てましたが、いじめや虐待などその悲惨な生い立ちが明らかになり、犯行に関係しているのではないか?という見方も浮かび上がりました。
幼い子供2人の命を無慈悲に奪った悲惨事件でしたが、その背景には犯行につながる様々な要因があった事が想像されます。
こうした悲惨な事件を2度と起こさないためにも、もう一度その背景も含め、この事件について考えてみる必要がありそうです。