山梨県に住む山本美保さんが行方不明となり、身元不明の遺体と妹のDNAが一致したと警察が発表しましたが、家族は本人であることを否定しています。
今回は山本美保さん失踪事件の経緯、拉致説など真相、遺体の状態、現在を紹介します。
この記事の目次
山本美保さん失踪事件とは
1984年6月4日、山梨県甲府市に住む女性・山本美保さんが、図書館に行くと言って家を出たまま行方不明になる事件が起きました。
山本美保さんが乗っていたバイクは甲府駅前に残っていました。
そして、行方不明から4日後に、新潟県柏崎市荒浜海岸にて山本美保さんのセカンドバッグが落ちていたことがわかりました。
その後、山本美保さんに関する情報は一切なかったものの、失踪から約半年後の11月6日から4年半ほどにかけて無言電話が鳴り続けました。
無言電話はほとんどが数秒で切れてしまいました。
しかし、失踪してから3年4ヶ月後と3年6ヶ月後にかかってきた2回の無言電話では、電話主が10分から15分ほど無言で聞いている様子で、後者の方はすすり泣くような声がしたそうです。
山本美保さんのプロフィール
氏 名:山本 美保(やまもと みほ)
年 齢:20歳(行方不明当時)
住 所:山梨県甲府市
職 業:元看護学校生、大学受験生
山本美保さんは身長160cm位で、左目の下に3針縫った跡があり、左手にはしもやけの軽いケロイドがありました。
靴のサイズは23.5センチです。
山本美保さん失踪事件の真相① 北朝鮮による拉致事件
新潟県柏崎市の荒浜海岸にて山本美保さんのセカンドバッグが発見されたことから、北朝鮮工作員による拉致事件ではないかといわれています。
本件について、平成二十四年四月二日に開催された拉致議連総会の席上、牛嶋正人警察庁外事課長は「山本さんの事件につきましては、DNAの鑑定から漂着した遺体と一致したということでございますが、私共これをもってこの事件が解決したなどとは思っておりません。DNAが一致した上で、事件の可能性もあります。あるいは拉致の可能性も否定できるものではありません。ですので、これについても引き続き捜査をやっておるところでございます」と発言している。警察庁としては現在もYと美保が同一人物であると断定しているのか。
山本美保さん失踪事件の真相② 海難事故で行方不明に?
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海岸で所持品が発見されたことから、海難事故に遭い、海に流されてしまった可能性も考えられるようです。
そして、山形県遊佐町の海岸で女性の遺体が発見されたことにより、山本美保さんの海難事故説が濃厚になりました。
山本美保さん失踪事件は解決した?双子の妹と遺体のDNA一致したと警察が発表
山本美保さんの失踪から17日後となる1984年3月5日、山梨県警察本部警備一課長が記者会見を開きました。
そして、山形県遊佐町の海岸で見つかった女性の遺体から採取した骨髄と、山本美保さんの双子の妹である森本美砂さんの血液のDNAを鑑定した結果、一致したと発表しています。
この鑑定結果により、身元不明の遺体は山本美保さんであることが有力視されました。
しかしその後、家族からの証言で山本美保さん本人ではない可能性も出てきたのです。
山本美保さんと身元不明の遺体が同一人物ではない理由3つ
理由① ブラジャーのサイズが違う
身元不明の遺体と山本美保さんの妹のDNAが一致したと警察は発表したものの、家族は、遺体が身につけていた遺留品のサイズが山本美保さんのものとは全然違うことに気づきました。
衣類のサイズの違いで顕著だったのは、ブラジャーでした。
遺体が着用していたブラジャーのサイズはA70だったのに対し、山本美保さんが普段身につけてけていたのはB75やB80だったのです。
一般的に、自分の体型とサイズの違うブラジャーを身につける女性は多いものの、2サイズを所有することはまれだそう。
こうした点から、家族は発見された遺体が山本美保さんではない可能性が非常に高いと考え、さらに警察に対して不信感を抱いたようです。
理由② 遺体の腐敗具合が行方不明の日数と合わない
遺体の鑑定書によると、顔面に外傷はなかったものの、歯が13本抜け落ちていました。
ただし、自然に腐敗したことにより歯が脱落するには、最短でも3ヶ月はかかるそう。
発見された女性の遺体が山本美保さんであれば、山本美保さんが失踪した6月4日から数えて、遺体発見の21日までの期間は17日間となります。
つまり、山本美保さんの行方不明の日数とつじつまが合わず、歯が13本も脱落しているのは非常に不自然なのです。
理由③ 遺体は屍蝋化していた
鑑定書では、女性の遺体の一部は屍蝋化していたとも記載されていました。
屍蝋化するには、冷たい海中で3ヶ月以上、時間が経過する必要があると言われています。
そのため、やはり山本美保さんが失踪してたった17日間でこのような状態になることは到底考えられないと言わざるを得ません。
以上のことから、この身元不明の女性遺体は山本美保さんではない可能性が非常に高いようです。
山本美保さん失踪事件の現在
山本美保さんが失踪してから半年後から、家族のもとにはたびたび無言電話がありましたが、現在はそれも途絶え、完全に事件は迷宮入りとなっているようです。
無言電話をかけてきていたのが山本美保さん本人なのか、それとも事件の真相を知る犯人なのか、はたまた単なるいたずらだったのかはわかっていません。
山本美保さんが現在も生きているのなら、どこかで元気に暮らしていることを祈るばかりです。
まとめ
山本美保さんは、1984年6月4日に突然行方不明になりました。
失踪当時住んでいた新潟県から遠く離れた山形で、身元不明の女性の遺体が発見され、警察は山本美保さんの妹とDNAが一致したと発表。これで事件は解決に向かうと思われました。
しかし、着用していた下着のサイズが違うこと、さらに遺体の腐敗具合などが失踪日数と合わないことにより、家族は山本美保さんではないと警察への不信感を募らせています。
山本美保さんが悪意のある人間に拉致されたのか、海難事故に遭った可能性もありますが、山本美保さんの行方は現在までに全く手がかりがつかめていません。
無言電話がかかってこなくなったことが心配ですが、山本美保さんが今でもどこかで元気に生きていてほしいものです。