ウェルナー症候群は20歳前後から一気に老化が進む遺伝性疾患で、新庄剛志さんもウェルナー症候群を噂されています。
今回はウェルナー症候群の芸能人や有名人、新庄剛志さんの可能性、症状や日本人に多い理由をまとめました。
この記事の目次
ウェルナー症候群とは?
ウェルナー症候群とは、遺伝性の病気です。
早老症の病気の1つであり、思春期を過ぎたころから、一気に老け込んでしまいます。そのため、実年齢よりも老いて見られてしまいます。
また、見た目が老けて見えるだけでなく、体の細胞自体が老化してしていくので、平均寿命も短くなります。つまり、早く死んでしまうのです。
ウェルナー症候群は、1904年にドイツ人医師のオットー・ウェルナーによって発見されたため、そのような名前になりました。
ウェルナー症候群は非常に珍しい病気で、現在のところはまだ世界で1,300例しか報告されていないんです。
プロジェリア症候群とは違う
早老症で早く老け込んでしまう病気というと、プロジェリア症候群(ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群 )を思い浮べるかもしれません。
でも、ウェルナー症候群とプロジェリア症候群は違います。
ウェルナー症候群は思春期を過ぎて、20歳頃から発症するのに対し、プロジェリア症候群は幼少期から発症します。
そのため、ウェルナー症候群は「成人性プロジェリア」と呼ばれることもあります。
ウェルナー症候群の芸能人・有名人2人
ウェルナー症候群は、早く老け込んでしまう病気ですので、あまり芸能人・有名人はいません。
そもそもが、世界で1,300例しか報告されていない病気ですし、平均寿命は40~50歳ですので、患者数が非常に少ないのです。
1.エレーナさん
エレーナさんとは、2007年に日本テレビの「世界仰天ニュース」で特集されたウェルナー症候群の患者さんです。
ロシア人美女のエレーナさんは、大学に入学した頃から一気に老け込んでいき、20歳で50代のような容貌になってしまったそうです。
エレーナさんは、ものすごいスピードで老いていくこと・また死が近いことに恐怖を感じ、引きこもりになってしまいましたが、母親の勧めでカウンセリングを受けることになりました。
カウンセリングを受けたことで、ウェルナー症候群であるという事実を自分の中でしっかりと受け止められるようになり、また美容整形を受けることを決意したそうです。
そして、美容整形を受けて、年相応の美貌を取り戻したエレーナさんは、無事に大学を卒業し、夢だった建築士として働くことになっています。
2.松本若菜さん(ドラマの中で)
出典:twitter.com
松本若菜
生年月日:1984年2月25日
出身:鳥取県米子市
身長:165cm
所属:トリプルエー
血液型:A型
活動:女優
女優の松本若菜さんは、2019年のTBSの春ドラマ「インハンド」の第3話で、ウェルナー症候群の瀬見みき子役を演じていました。
インハンド第3話は、観月ありささんがアンチエイジングの第一人者役でゲスト出演した回で、
観月ありさん演じる瀬見まき子の妹、瀬見みき子を松本若菜さんが演じたのです。
瀬見みき子は、ウェルナー症候群で早くに妹を亡くしていたため、発展途上国から輸入した若者の血液を輸血して不老不死を目指していた、という真相です。
出演シーンは多くはなかったですが、人気ドラマの「インハンド」でウェルナー症候群を扱ったことで、ウェルナー症候群という病気の存在が、世間一般に知られるようになりました。
ウェルナー症候群に新庄剛志もかかっている?噂と真相
インターネットを見ていると、「新庄剛志もウェルナー症候群ではないか?」と噂が出てきています。
日本の阪神や日本ハムで活躍し、メジャーリーグでも好成績を収め、日本球界屈指のエンターティナーとして知られる新庄剛志さんがウェルナー症候群という噂は、本当なのでしょうか?
また、その噂はどこから出てきているのかを見ていきましょう。
引退の理由が視力の低下
新庄選手は2006年4月に引退を発表し、シーズン終了後に現役を引退しました。
成績的には、まだまだ第一線でやれると周囲は思っていたのですが、突然の引退発表にみんな驚いたものです。
2007年1月9日に放送されたTBSの「難病と闘うこどもたち 私たちはこんな病気と闘っています」というテレビ番組に出演した時、引退の本当の理由を告白しました。
新庄剛志さんは、左目の視力が低下してきたことを感じて、引退を決意したと話しています。
同時に、その左目の視力低下は遺伝によるもので、新庄さんの祖父も同じように左目を失明しているとのことです。
ウェルナー症候群は遺伝と関係がある病気ですし、白内障で視力が低下する症状がありますので、このことから新庄剛志さんはウェルナー症候群ではないかと言われるようになりました。
美容整形をしている
新庄選手は、美容整形をしています。若手の頃と現在では顔が全然違うんです。
阪神入団時も違うし、現役時代も違うし、現在も違いますよね。
新庄剛志さんは、自分で整形していることを認めています。
新庄剛志さんは、「太ももが太くなってジーンズが履けなくなるから、筋トレしたくない」と現役時代に言っているほど美意識が高いので、美容整形するのもそれほど違和感はありません。
ただ、あまりにもこまめに顔が変わっていくので、まさか「ウェルナー症候群」で顔がどんどん老けていくから、それを隠すために美容整形をしているのではないかと言われているんです。
そして、先ほどの新庄剛志さんの引退理由と、この美容整形の繰り返しから、ウェルナー症候群なのでは?と言われるようになったのだと思います。
新庄剛志はウェルナー症候群ではない可能性が高い
新庄剛志さんは今までのエピソードから、ウェルナー症候群ではないかという噂がありますが、本当のところはどうなのでしょうか?
本人のコメントあるわけではないので、真偽のほどは分かりませんが、おそらくウェルナー症候群ではないでしょう。
確かに遺伝性の病気ですが、ウェルナー症候群では両側性の白内障が起こりますので、ウェルナー症候群で左目だけ急速に失明するという可能性は低いです。
また、整形はしていますが、老化が見えたことはありませんし、47歳で遠投90m以上出せるというのは、ウェルナー症候群の患者には無理です。
ウェルナー症候群は40~50歳で死亡することが多い。つまり、47歳はすでに高齢者と同じような状態になっているはずです。高齢者の体の状態で遠投90m以上というのは、驚異的です。
もちろん、実年齢の47歳で90m超というだけでもすごいですし、ウェルナー症候群だったら、どんなにトレーニングをしていても出せる記録ではないと思います。
新庄剛志さんは身長181cmと高いですが、ウェルナー症候群の人は低身長であることが多いので、その点でもウェルナー症候群には当てはまらないと言えるでしょう。
ウェルナー症候群の症状
ウェルナー症候群は早く歳をとってしまう病気です。外見だけではなく、体中の細胞の老化が早く進んでしまうのです。
そのため、次のような症状が現れます。
・脱毛
・両側性白内障
・皮膚が硬くなり、萎縮する
・声がかすれる
・筋肉が痩せてくる
また、身長は低く、体重も低いことも特徴ですね。さらに、体の中では次のような症状が起こっています。
・高血糖(糖尿病)
・脂質異常症
・性ホルモンの減少より更年期が早く来る
・尿中ヒアルロン酸の増加
ウェルナー症候群の場合、このような症状が20歳前後から起こってきます。
そして、40~50歳頃に悪性腫瘍(がん)や心筋梗塞で亡くなることが多いです。ただ、医療の進歩で、60代のウェルナー症候群の患者さんもいます。
ウェルナー症候群の原因
ウェルナー症候群は、染色体の異常が原因です。
常用染色体劣性遺伝病で8番染色体の遺伝子(WRN)に異常が起こっているため、ウェルナー症候群になるのです。
劣性遺伝ですので、2本ある染色体のうち、2本ともWRNに異常がないと発症しません。
そのため、患者さんの子供にウェルナー症候群が遺伝するかどうかは、200~400分の1以下と非常に少ないことが分かっています。
ウェルナー症候群に日本人が多い理由
ウェルナー症候群は、現在世界で1300例が報告されています。
そのうちの800例以上が日本人の患者です。つまり、ウェルナー症候群の患者は日本人が多く、日本に集中しているのです。
この世界で1300例、日本で800例というのはあくまでも診断を受けたケースです。ウェルナー症候群でも症状が重くないと、自分では気づかないケースもあります。
そのようなケースも含めると、日本には2000人のウェルナー症候群の患者がいるとされています。
これは、日本人の祖先は、他の地域よりもウェルナー症候群の原因遺伝子を持つ人が多かったという原因が考えられています。
また、日本の医師はウェルナー症候群を知っているため、「ウェルナー症候群」と診断できます。
ですが、他の国・地域の医師はウェルナー症候群をあまり知らないため、本当はウェルナー症候群なのに、「ウェルナー症候群」とは診断できないことがあるんです。
このような理由があるため、ウェルナー症候群の患者に日本人が多いんです。
まとめ
ウェルナー症候群の芸能人や有名人、新庄剛志さんはウェルナー症候群なのかどうか、ウェルナー症候群の症状、原因、日本人に多い理由などをまとめましたが、いかがでしたか?
・ウェルナー症候群は思春期すぎ、20歳前後で発症する
・ウェルナー症候群の有名人はほぼいない
・新庄剛志はウェルナー症候群の噂はあるが可能性は低い
・ウェルナー症候群は40~50歳で亡くなることが多い
・日本人に多いのは先祖に遺伝子を持つ人が多いorウェルナー症候群の知識を持つ医師が多いため
ウェルナー症候群は根本的な治療方法はまだ発見されていません。しかし、医療の進歩で、きちんと医療でフォローアップしていけば、60代まで生きることも可能になっています。
ただ、それでも日本の平均年齢と比べると、まだまだ短いですよね。
早く治療法が確立されることを願うしかありません。