史上まれにみる連続殺人事件「ウクライナ21」ですが、殺人動画が流出したことも世間を震撼させた理由の1つです。
今回はウクライナ21の概要や殺人内容、殺人動画の流出、犯人の情報やサイコパスの噂、その後と現在をまとめました。
この記事の目次
ウクライナ21とは
出典:news.de
ウクライナ21とは、ウクライナで起こった殺人の様子を収めたビデオのことです。
本来なら、このビデオをウクライナ21と呼ぶのですが、このビデオの殺人を含めた連続殺人事件もウクライナ21と呼びます。
ウクライナでは、2007年6月から7月にかけての1ヶ月間に21人が殺害された連続殺人事件が起こ汚りました。
事件が起こった場所(国)+殺人件数から、この連続殺人事件を「ウクライナ21」と呼ぶようになりました。
このウクライナ21は、次のような理由で大々的に報道されるようになりました。
・未成年の少年3人が犯人だった
・快楽目的の殺人だった
・殺人の方法が残虐で拷問をしていた
・殺人の様子がビデオに収められていた
・その殺人動画がインターネット上に流出した
日本でもウクライナ21は有名になりましたが、世界では「Dnepropetrovsk maniacs」として広く知られています。
ウクライナ21の殺人内容の詳細
ウクライナ21は、2007年6月25日に最初に殺人が起こってから、7月23日に逮捕されるまでの1ヶ月弱の間に21人の殺人が行われました。
ここでは、この21件の殺人内容を詳しく見ていきましょう。
最初・2人目の殺人
ウクライナ21の最初の殺人は、2007年6月25日に起こりました。6月25日の深夜、犯人の2人はハンマーを持って散歩に出かけていました。
そして、最初の被害者である33歳の女性は友人宅でお茶を飲んだ後、歩いて自宅に帰る途中に犯人2人とすれ違います。
そして、犯人はくるっと振り返って、女性の側頭部をハンマーで殴り、殺しました。
最初の被害者である女性の遺体は、なかなか家に帰ってこない娘を心配して探しに出かけた母親によって発見されています。
最初の被害者が殺害された1時間後、犯人たちは、地元の検察庁の前にあるベンチで寝ていた男性の頭部や顔を何度も鈍器で殴り、殺害しています。
この2人目の被害者は遺体の損傷が激しく、顔が判別できないほどになっていました。
殺人が続けられた
2007年6月25日の深夜に2件の殺人事件が起こった後、犯人たちは次々に殺人を起こしていきます。
・7月1日:犠牲者2人
・7月6日:犠牲者3人
・7月7日:犠牲者1人
・7月12日:犠牲者1人
・7月14日:犠牲者1人
・7月14日:犠牲者2人
・7月15日:犠牲者2人
・7月16日:犠牲者2人
などなど…
このようなペースで殺人が行われていきました。
ウクライナ21が行われたのは、ウクライナのドニエプロペトロフスク州です。1つの州(日本で言えば都道府県単位)の中で、1ヶ月で21件もの殺人が起きたと考えると恐ろしいですよね。
生き延びた被害者もいた
このように、ウクライナ21では約1ヶ月で21人もの殺人が行われました。しかし、犯人に襲われたにも関わらず、逃げ出して生き延びた被害者もいたんです。
2007年7月7日、14歳の少年2人が釣りに出かけました。その時に犯人に襲われて、1人は殺害されてしまいましたが、もう1人は犯人たちの隙をついて森に隠れ、難を逃れました。
この14歳の少年が、ウクライナ21の犯人に襲われて生き延びた唯一の生存者です。
しかし、この生存者の少年は友人の少年を殺害した疑いで逮捕されています。しかも、拘留中は弁護士に面会できず、取り調べ中には暴行を受けたとのことです。
ただ、この少年が逮捕された後もウクライナ21の殺人は続いたことから、この少年は被害者であり、ウクライナ21や友人の殺人とは関係ないとして釈放されました。
ほとんどの被害者が拷問されていた
ウクライナ21の殺人の怖いところは、21人もの連続殺人が行われたということだけではありません。
被害者のほとんどが拷問されていて、遺体の損傷が激しい状態だったという残虐性にあります。
・顔の判別がつかないほど、繰り返し殴られていた
・遺体の一部が切断されていた
・生きたまま目をくりぬかれていた
・妊婦の子宮を切り取った
・女性
・少年
・浮浪者
・酔っ払い
犯人たちは自分たちよりも弱い人物を選んで殺人を繰り返し、その殺人を楽しんでいたと言えるでしょう。
ウクライナ21の殺人動画が流出し話題に
このウクライナ21で話題になったのは、殺人動画です。
このウクライナ21の一部の殺人事件では、被害者を殺害する一部始終がビデオに収められていました。つまり、殺人動画が存在したんです。
この殺人動画は犯人のパソコンに収められていて、裁判では2つの殺人動画と300枚以上の写真が裁判で証拠として提出され、おぞましい殺人動画が裁判で流されることになりました。
そして、なぜかこの動画の1つが完全な状態でインターネット上に流出したんです。
なぜ、犯人のパソコン内にあり、裁判で証拠として取り上げられた殺人動画がインターネット上に流出したのかは不明です。
一部では、話題作りのために、犯人たちが自ら流出させたのではないかとも言われていますが、殺人動画が流出したのは2008年末のことで、犯人たちは既に逮捕・拘留されています。
このため、犯人以外の誰かがインターネット上に流出させたんです。
おそらく、殺人動画が入っている犯人のパソコンは警察や検察に保管されている状態でしょうから、警察関係者か検察関係者、法曹関係者が流出させたのかもしれません。
ただ、現在の時点で誰がウクライナ21の殺人動画を流出させたのかは分かっていません。
殺人動画の内容
出典:detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
インターネット上に殺人動画が流出したことで、全世界で知られることになったウクライナ21ですが、殺人動画にはどんな内容が撮影されていたのかを見ていきましょう。
動画を載せたいところですが、内容があまりにも残虐でグロ映像なので、文章で説明します。
流出した殺人動画の被害者は、7月12日に殺害された48歳のセルゲイ・ヤッツェンコさんです。
・犯人はハンマーで被害者の顔を何回も殴っている
・アイスピックのようなもので腹部を刺す
・腹部に刺したアイスピックをぐりぐり回している
・アイスピックを目に刺している
・最後にハンマーで頭を殴っている
・犯人はカメラに向かって微笑んでいる
・ケラケラ笑いながら血に汚れた手やハンマーを洗っている
これを読むだけで、本当に残虐な殺人が行われたことがわかると思います。
しかも、アイスピックを目に刺した後、被害者は痛みに反応して目を手で覆っていました。
つまり、被害者はその時点でまだ生きていたのです。生きたまま、犯人たちはアイスピックで目を刺したということです。
このウクライナ21の殺人動画をどうしても見たいという人は、「3 Guys 1 Hammer」や「Dnepropetrovsk maniacs」で検索するとヒットします。
ただ、本当にグロい殺人動画ですので、閲覧する時は自己責任でお願いします。
ウクライナ21の犯人3人とは
ウクライナ21では、3人の少年が逮捕されています。
・ヴィクトル・サイエンコ(ВікторСаєнко):主犯・撮影者
・アレクサンダー・ハンザ(ОлександрГанжа):従犯
※発音の違いで日本語での記載はサイトによって違いあり
犯人3人の実家は裕福だった
ウクライナ21という恐ろしい事件を引き起こした3人の少年は、生い立ちに不幸があって非行に走ったというわけではありません。
主犯の1人のヴィクトル・サイエンコの父親は弁護士でしたし、他の2人の父親も法曹関係者という情報があります。
3人の犯人は仕事は?
3人の犯人は同級生でしたが、高校卒業後はそれぞれ別の場所で働くようになっています。
・ヴィクトル・サイエンコ→警備員
・アレクサンダー・ハンザ→失業中
ウクライナ21の犯人はサイコパスだったのか?
ウクライナ21の殺人動画を見ると、犯人は被害者を笑いながら拷問し、殺人を楽しんでいる様子が見て取ることができます。殺人動画以外でも、被害者を拷問しています。
21人もの殺人を犯し、拷問をするなんて、ウクライナ21の犯人はサイコパスなのではないか?と言われています。
サイコパスとは、良心が欠如している反社会性パーソナリティ障害のことです。
ただ、この犯人3人はサイコパスとは言えません。「サイコパス=猟奇殺人者」と思われがちですが、違うんです。
サイコパスはただ単に良心が欠如しているわけではなく、高い能力を持っていて、支配欲が強いという特徴があります。
だから、サイコパスは社会的に成功している人、例えば社長や弁護士、医師などが多いんです。
でも、ウクライナ21の3人は違いますよね。まだ少年ではありますが、高校卒業後はブラブラしているようなタイプです。だから、サイコパスとは言えないんです。
どちらかと言えば、サイコパスではなく、ただの快楽殺人者と言えるかもしれません。
ただ、ウクライナ21の犯人は金儲けも目的で、ウクライナ21を起こした可能性があります。これはウクライナメディアが報じています。
残虐な殺人をビデオに撮って、それを販売してお金儲けをしようとしたというわけですね。
これらのことを総合すると、快楽殺人者が金儲けのためにウクライナ21を起こしたと言えるかもしれません。
ウクライナ21のその後① 裁判や判決
出典:sharetube.jp
ウクライナ21では3人の犯人が逮捕され、裁判が開かれました。
・ヴィクトル・サイエンコ→18件の殺人・5件の強盗・1件の動物虐待
・アレクサンダー・ハンザ→2件の武装強盗
アレクサンダー・ハンザは血液恐怖症のために、殺人には関係していないと判断され、殺人や動物虐待では起訴されていません。
3人の犯人は逮捕後はすぐに自供していますが、イゴール・スプリューニはすぐに自白を撤回し、裁判では無罪を主張し続けました。
また、途中で弁護人が変わったり、上告したりしたため、裁判には時間がかかり、刑が確定したのは2009年11月のことです。
・ヴィクトル・サイエンコ→終身刑
・アレクサンダー・ハンザ→懲役9年
ウクライナ21のその後② 模倣犯が現れた
ウクライナ21はその後、事件の影響を受けた模倣犯が現れました。
ロシアのイルクーツクで、若者2人が木槌とナイフを使って6人を殺害し、その様子を動画に収めていたんです。
この事件は、犯人の叔父が不審に思ったことがきっかけで、逮捕に至りました。
捜査の結果、犯人2人の精神状態は正常であり、ウクライナ21に触発されて事件を起こしたことがわかっています。
ウクライナ21はこんな事件にも影響を与えているんですね。
ウクライナ21の犯人3人の現在
ウクライナ21の主犯2人は終身刑ですので、現在でも刑務所に入ったままです。
ただ、懲役9年のアレクサンダー・ハンザは既に刑期を終えて、出所しています。ウクライナ21の犯人が出所しているなんて恐ろしいですよね。
しかも、アレクサンダー・ハンザは結婚して、2人の子供がいるという情報があります。
そんな残虐な犯人が結婚して2人の子供がいるなんて、ちょっと信じられません。子供には罪はありませんが、被害者とその家族のことを考えると、やっぱりモヤッとしてしまいますね。
まとめ
ウクライナ21の概要や殺人の内容、殺害動画の流出理由や詳細な内容、犯人はサイコパスなのかどうか、ウクライナ21の犯人のその後や現在をまとめました。
・犯人は被害者を拷問して殺した
・殺人動画がインターネット上に流出した
・犯人3人のうち2人は終身刑、1人は懲役9年
・犯人の1人は既に出所していて、結婚して子供もいる