スマイリーキクチのコンクリート事件殺人犯のデマはなぜ流れた?誹謗中傷被害事件の詳細・その後や現在まとめ

コンクリート事件の殺人犯というデマ情報により、誹謗中傷被害を受けたスマイリーキクチさんですが、現在もそれに屈する事なく活動を続けています。

 

今回はスマイリーキクチ中傷被害事件の詳細をやなぜ被害にあったのかをはじめ、事件のその後や現在の様子などについてもまとめました。

スマイリーキクチのプロフィール

 

「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人の1人であるというデマを根拠とした誹謗中傷を長年にわたって受けた事で知られるお笑い芸人のスマイリーキクチさん。

 

今回は改めてスマイリーキクチ中傷被害事件についてまとめます。まずは、スマイリーキクチさんの簡単なプロフィールから紹介します。

 

 

スマイリーキクチのプロフィール

 

本名   :菊池聡

生年月日 :1972年1月16日

出身地  :東京都足立区北千住

身長   :170cm

血液型  :O型

所属事務所:太田プロダクション

 

スマイリーキクチさんは1993年頃、お笑いコンビ「ナイトシフト」を結成してテレビ出演などをしていましたが、1年半でコンビは解散し、それからはピン芸人として活躍しています。

 

ニコニコ笑いながら毒を吐く、毒舌漫才が人気を集め、お笑い芸人として一定のポジションを獲得しましたが、1999年から2009年にわたり、「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の犯人の1人であるとのデマ情報がネット上で拡散され、その対応に追われる事になり、芸人活動にも支障をきたすようになります。

 

コンクリート事件の犯人だと決めつけた誹謗中傷に対し、スマイリーキクチさんは、一貫して事実無根であるという主張を続け、2008年になってようやく警察が動いた事で、悪質な誹謗中傷を繰り返していた、19人が逮捕され、ようやく誹謗中傷騒動が収束に向かいます。

 

ただ、その後もスマイリーキクチさんとコンクリート事件を繋げて考えるかのような書き込みがネット上では見られ、スマイリーキクチさんは現在も不安に感じる事があるのだそうです。

 

そんな、理不尽な被害を受け続けたスマイリーキクチさんでしたが、それに屈する事なくお笑い芸人としての活動を地道に続け、2011年6月に交際していた女性と結婚し、2016年6月には第一子も誕生しています。

 

次の見出しからは、そんなスマイリーキクチさんを長年にわたって苦しめ続けた「スマイリーキクチ中傷被害事件」について詳しく紹介していきます。

 

 

 

スマイリーキクチがコンクリート事件の殺人犯とのデマ情報はなぜ流れたのか?

 

出典:https://times.abema.tv/

 

スマイリーキクチさんが「女子高生コンクリート事件」の加害者少年の1人であるという、出所不明の噂がネット上に流れ始めたのは1999年頃だと言われています。

 

 

スマイリーキクチが犯人とのデマが流された「コンクリート事件」とは

 

この「女子高生コンクリート詰め事件」とは、1988年の終わりから1989年の初めにかけて、東京都足立区で発生した事件で、当時高校3年生だった古田順子さんという女性が、面識のない、当時10代の不良少年複数名に突然拉致され、少年らの1人の自宅に1ヶ月以上にわたって監禁された挙句壮絶な虐待を受け、それが原因で殺害された事件です。

 

犯人の少年らは、古田順子さんの遺体をドラム缶に詰めてコンクリートを流し込み、それを近くの空き地に遺棄しました。主犯格の少年4人が逮捕され懲役刑を受けましたが、全員が既に出所しています。

 

 

コンクリート事件の犯人を探す動きがネット上で盛んだった

 

出典:https://twitter.com/

 

実は、この「女子高生コンクリート詰め殺人事件」には、逮捕された4人の少年以外にも、多数の少年少女が関わっているとされており、関わりのあった不良少年少女らの総数は100名を超えるとの噂も流れています。

 

また、この逮捕された少年ら4人の実名は現在では広く知れ渡っていますが、未成年だった事から少年法に守られ、その一切の情報が公開されていませんでした。

 

こうした背景もあり、ネット上では、「コンクリート事件」の犯人を究明しようという動きが活発にあり、1970年代生まれで、東京都足立区の出身者などをピックアップして、この事件の犯人なのではないか?と根拠もなく書き込む動きが頻繁に見られました。

 

そのため、犯人らと同世代であり、事件のあった東京都足立区の出身であるスマイリーキクチさんがこのコンクリート事件に関連しているという噂が、ネットの一般への普及が急激に進んだ1999年頃になってどこからか浮上したと考えられています。

 

また、スマイリーキクチさんが少年時代に、不良少年だったのを明かしていた事もこの誹謗中傷事件に繋がったとも言われています。

 

 

スマイリーキクチがコンクリート事件の犯人の噂は完全なデマ

 

念のために書いておきますが、スマイリーキクチさんは断じてこのコンクリート事件に関連はありません、当時の警察の捜査資料にも、スマイリーキクチさんの本名「菊池聡」という少年が事件に関与したとの資料は一切存在していません。

 

 

 

スマイリーキクチをコンクリート事件の殺人犯だとするデマ情報がネットで拡散

 

出典:https://www.yomiuri.co.jp/

 

スマイリーキクチさんがコンクリート事件の犯人であるとの噂は、さも真実であるかのように一部の人々によって拡散されていきました。

 

誹謗中傷犯らが行った書き込みは「スマイリーキクチはコンクリート事件を笑いのネタにしている」「スマイリーキクチは事件を全く反省せず、テレビに出ていて不謹慎」など、事実無根で何の証拠も示されていないものばかりでしたが、それを鵜呑みにする者が出始め、その者たちがさらにそれを拡散するという、信じ難い事態に発展していきます。

 

こうした誹謗中傷は、匿名掲示板への書き込みだけでなく、所属事務所「太田プロダクション」の公式掲示板にまで書き込まれ、また、スマイリーキクチさんが出演したテレビ局や放送されたCMスポンサーへのクレーム電話、関係者への嫌がらせ行為など、営業妨害としか言いようの無い行為をする者まで出始めました。

 

 

 

スマイリーキクチが誹謗中傷などを警察に相談するも事態は解決せず

 

出典:https://mainichi.jp/

 

スマイリーキクチさんは当初、コンクリート事件の殺人犯の1人とのデマ情報が拡散されている事を知っても、根も葉もない噂だとして取り合いませんでした。

 

しかし、上記のように事態が悪化の一途をたどった事から、2000年6月にスマイリーキクチさんは、四谷警察署に相談に訪れています。

 

警察は当初、脅迫罪の疑いがあるとして、いくつかの書き込みをピックアップし、その書き込み元を特定するなどの対応を取っています。

 

しかし、当時はまだネットでの誹謗中傷に対しての法整備が進んでいなかった事に加え、犯人らが脅迫を行なった動機や、脅迫を行なったとする証拠などを証明する事が難しい事などを理由にして、立件に持ち込むのは困難と判断され、捜査は打ち切りになってしまいます。

 

 

 

スマイリーキクチが正式に否定のコメントを出すも事態はさらに悪化

 

出典:https://times.abema.tv/

 

2002年に太田プロダクションの公式ホームページ上で、「コンクリート事件には関与していない」「事件をお笑いのネタにした事はない」と噂を正式に否定するコメントを出しています。

 

結局これが誹謗中傷行為をするネットユーザーらを刺激し火に油をそそぐ事につながってしまいました。スマイリーキクチさんを誹謗中傷していたネットユーザーらは「やっていないなら証拠を出せ」「火の無い所に煙は立たない」など、無茶苦茶な反論を開始し、ネットはさらなる炎上騒動へと発展。

 

スマイリーキクチさんの所属事務所である太田プロダクションのホームページの掲示板にも誹謗中傷が次々と書き込まれる事態になり、一時閉鎖される事態も引き起こされています。

 

さらに、こうした悪質なデマ拡散行為が執拗に繰り返された結果、スマイリーキクチさんのイメージは次第に悪化していき、舞台に上がると観客がヒソヒソ話をしたり、ざわめいたりする、依頼されていた仕事がキャンセルになったりお蔵入りになったりするなど、お笑い芸人としての仕事に致命的な被害が出始めたのです。

 

 

 

スマイリーキクチを擁護する良識的な人々にまで被害が及びはじめる

 

出典:https://mainichi.jp/

 

以上のように、スマイリーキクチさんは自身の芸人としての生命まで奪われかねないような深刻な被害を受けますが、果敢に活動を続け「ブログで自分の言葉を発信すれば汚名を晴らせるかもしれない」との思いから、2008年1月にブログを開設します。

 

しかし、このブログも開設と同時に、炎上被害に見舞われ、誹謗中傷の書き込みで溢れかえる事態になってしまいます。

 

スマイリーキクチさんはブログへのコメントを承認制するなどの対応をとりますが、一部の粘着ユーザーらにより、コンクリート事件の被害者「古田順子」のハンドルネームでコメントを書き込んだり、縦読みすると意味が通じるよう暗号化して誹謗中傷を書き込んだりするなど、嫌がらせ行為が執拗に続けられました。

 

出典:https://www.pakutaso.com/

 

また、スマイリーキクチさんのブログへ一連の事態への励ましや応援のコメントを寄せた良識ある人々や、個人のブログでスマイリーキクチさんを擁護した一般の人々への誹謗中傷コメントなどを書き込む者も現れます。

 

さらには、スマイリーキクチさんに少しでも関係のあるウェブサイトや、全く関係のない一般のウェブサイトへも誹謗中傷の書き込みは拡大し、嫌がらせはさらに見境の無いものへと拡大していったのでした。

 

 

スマイリーキクチがデマ被害をなぜ受けたのかに北芝健の著作「治安崩壊」も関係

 

出典:https://www.amazon.co.jp/

 

スマイリーキクチさんがコンクリート事件殺人犯だとのデマ情報は、あまりにも執拗であり、犯人らは強い根拠を持って誹謗中傷を繰り返しているようでした。

 

なぜ、犯人らはここまで妄信的にスマイリーキクチさんへの嫌がらせ行為を続けたのでしょうか?この事態に大きく関係したと見られているのが、2005年に出版された「治安崩壊」という書籍でした。

 

「治安崩壊」は元警視庁刑事のジャーナリスト・北芝健さんの著作で、凶悪犯罪について書かれた本ですが、その中で「コンクリート事件」についても触れておりそれについて以下の記述がされています。

 

少年グループの一人は刑期を終えた後、2004年7月、再び、恐喝事件を起こして逮捕された。

もちろん社会に出てきたのはこの一人だけではない。一足早く出てきた別の男は、お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューしたという

 

引用:北芝健著作「治安崩壊」

 

「治安崩壊」の中で記述されたこのお笑い系のコンビを組んで芸能界デビューしたという人物が誰なのかは明かされていませんが、既にネット上で誹謗中傷を受けていたスマイリーキクチさんに間違い無いという噂につながってしまいます。

 

また、元刑事という肩書きを持つ北芝健さんが明言したという事で、やはり噂は本当だったと信じる者が続出し、それまでは半信半疑だった人々の中にもこのデマ情報を信じる人々が出始めてしまったのです。

 

 

スマイリーキクチは北芝健や出版社に対応を求めている

 

出典:https://twitter.com/

 

「治安崩壊」の内容が原因で自分に対するデマ情報が加熱した事を知ったスマイリーキクチさんは、2008年8月、北芝健さんの所属事務所と出版元の河出書房宛に「出版の差し止め」「謝罪広告の掲載」などを求める内容証明郵便を送っています。

 

しかし、それに対する返答は「記載内容から一般読者が、コンクリート事件の犯人をスマイリーキクチさんと認識する事はない」として、出版差し止め、および謝罪広告の掲載を拒否するというものでした。

 

しかし、スマイリーキクチさんが北芝健さん側に対応を求めた本当の目的は、「治安崩壊」を根拠にしてスマイリーキクチさんに対するデマ情報の拡散と誹謗中傷を繰り返す犯人らが、今後、これを根拠に出来ないようにするため「本に書かれている犯人はスマイリーキクチの事ではない」という言質を著者の北芝健さんから取る事でした。

 

なお、北芝健さんは「お笑い系のコンビを組んで芸能界でデビューした」というのが、スマイリーキクチさんでないとすれば、一体誰の事を指しているのか、また、どのような取材や情報源によって書かれたものなのかなどについては明らかにしていません。

 

 

 

スマイリーキクチの再相談によりついに警察が本格捜査へ

 

出典:https://hochi.news/

 

2008年4月、事態が悪化の一途をたどる中、スマイリーキクチさんはもう一度警察に相談する事を決断します。

 

 

最初警察には取り合ってもらえなかった

 

スマイリーキクチさんは「警視庁ハイテク犯罪対策捜査センター」、「中野警察署生活安全課」へと相談に赴きますが、一度捜査が打ち切りになっている事もあってか、警察側からは「誰も本当に犯人だと信じてる人はいない」「とりあえず削除依頼を出して様子を見ましょう」「芸能人の有名税のようなもの」「殺されそうになったり、誰かが殺されなければ刑事事件にできない」などと、真剣に対応してもらえなかったのだそうです。

 

 

理解ある刑事が現れついに警察の協力を得る

 

出典:https://mainichi.jp/

 

スマイリーキクチさんは、2008年8月に再び、中野警察署の刑事課を訪れました。

 

この時に対応した「組織犯罪対策課」に所属する男性刑事は、「事件に大小は関係ない、小さな被害を防ぐ事が大きな事件を未然に防ぐ」といって真摯な対応をしてくれたそうで、スマイリーキクチさんは後に自身のブログで感謝の言葉を綴っています。

 

この男性刑事は、コンクリート事件の当時の捜査資料を取り寄せ、コンクリート事件に関連した人物の中に「菊池」「菊地」といった名前がない事、出所後に芸能界入りした者もいない事などを確認し、スマイリーキクチさんがコンクリート事件の殺人犯どころか、何の関わりもない事を証明してくれたという事でした。

 

また、この刑事の尽力によって、ついに警察も協力的な動きを見せる事になりました。これを受けてスマイリーキクチさんは自身のブログにて、今後、誹謗中傷を行う者に対しては刑事告訴を行うと警告すると共に、それでも誹謗中傷を書き込む者に対しては警察が動き、発信者特定の上、検挙するという方針も決定されたのでした。

 

 

 

スマイリーキクチを誹謗中傷した犯人らが一斉検挙される

 

出典:https://www.zakzak.co.jp/

 

2008年8月、警察はついに、スマイリーキクチさんを誹謗中傷する犯人らに対する捜査に動きました。

 

警察はまず、スマイリーキクチさんのブログでの刑事告訴警告後も、誹謗中傷を続けていた1人を特定し、中野警察署への任意同行を求めました。

 

この犯人は取り調べで「2度としない」などと謝罪する意思を見せたものの、その3時間後に、すぐに誹謗中傷の書き込みを再開させ「殺人犯のくせに警察に密告するとは卑怯」など、この後に及んでも、スマイリーキクチさんをコンクリーチ事件の犯人に仕立て上げようとする書き込みを行いました。

 

スマイリーキクチさんと警察は、こうした事態を受け、「誹謗中傷する犯人らの中傷依存レベルは予想以上に深刻である」との判断を下し、「悪質性の高い書き込みを厳選して、犯人を特定し、一斉に摘発する」という方針へと捜査を切り替えます。

 

方針転換を受け、中野警察は2008年9月から2009年1月にかけ、スマイリーキクチさんへの誹謗中傷の書き込みを行った者、1200〜1300人以上の身元を特定し、その中から刑法違反のレベルにある悪質な者19人を厳選しついに一斉検挙に踏み切りました。

 

 

 

スマイリーキクチ中傷被害事件の犯人達

 

出典:https://pixabay.com/

 

スマイリーキクチさんに対して、デマ情報を根拠に誹謗中傷を行なったとして検挙された19名の犯人達の居住地は、北海道から大分県までの日本全国広範囲にわたり、年齢も17歳から47歳までの幅広い層でした。

 

また、妊娠中の女性、子供のいる既婚者、大手企業の社員、国立大学の職員、コンピュータープログラマーなど、様々な肩書きを持つ人々でした。

 

さらに、その内の4分の1近くが何らかの精神病質を患っている事が疑われる人物だったという事でした。

 

犯人らの顔写真を警察から見せられたスマイリーキクチさんは「どこにでもいる大人しそうな人たち」「怪しい目つきの2人を除いて、どこにでもいる普通の人」という印象を持ったと言います。

 

 

 

スマイリーキクチを誹謗中傷した犯人らの言動から浮き上がる異常性

 

出典:https://pixabay.com/

 

長年にわたって、スマイリーキクチさんを誹謗中傷し続けた犯人らの内、特に悪質な19名が検挙される事になりました。

 

 

犯人らは容疑を認めようとしなかった

 

しかし、この犯人らは検挙され取り調べを受ける段階になっても、自らの罪を中々認めようとせず、当初は全員が容疑を否認しています。警察側がコメント内容や投稿時刻など詳細な証拠を示すとようやく認め始めたものの、それでも何人かは、友人や同僚や知人が自分のPCを使って書き込んだなど、人に責任を押し付け言い逃れしようとしました。

 

 

犯人らはスマイリーキクチがコンクリート事件の犯人だと盲信していた

 

出典:https://pixabay.com/

 

さらに驚くべき事に、検挙された19人中18人までが、スマイリーキクチさんがコンクリート事件の犯人だと信じきっていたという事も発覚します。

 

犯人らは、ネット上の書き込みや、前述の北芝健さんの著作「治安崩壊」に記載された内容を信じきっており、警察側がスマイリーキクチさんがコンクリート事件の犯人ではないという証拠を示すと、「ネットや本に騙された」「自分は騙された被害者だ」などと、突然被害者意識を持ち始めたそうです。

 

 

犯人らの呆れた言動

 

さらに犯人らは、「仕事関係でむしゃくしゃしていた」「自分は離婚して辛い人生を送っている、スマイリーキクチは悪口を言われただけだが、自分はもっと辛い思いをしている」「他の人の方が酷い事を何度も書いているのに自分だけ捕まるのはおかしい」など、呆れるような発言を繰り返したと言います。

 

また、犯人の1人は言論の自由を主張しはじめ、刑事から「それならあなたも実名で誹謗中傷されても平気なのか?」と突っ込まれると、「スマイリーキクチは芸能人だから仕方ないが、自分は一般人で将来もあるのだから嫌だ」などと宣ったそうです。

 

 

刑罰を逃れるため口先だけの謝罪を申し入れる犯人達

 

出典:https://www.oricon.co.jp/

 

さらに、犯人らの何人かはスマイリーキクチさんに謝罪したいと申し入れてきたのだそうですが、実際に謝罪をした者は誰1人いないそうです。

 

スマイリーキクチさんは、この様子を見て「刑罰を逃れるために、その場だけでした謝罪だったのではないか」と疑ったと言います。

 

また、検察が犯人らを起訴するか否かを決定する時点においても、犯人らの何人かは「自分は謝罪したい」などと発言していましたが、この時も謝罪に訪れたものは誰1人いなかったという事でした。特に犯人の1人は「自分が忙しくない時に謝罪できるよう、キクチにスケジュールを調整して欲しい」などと、あまりに身勝手な発言をしたと言います。

 

呆れてものも言えませんが、これがネット上で匿名で誹謗中傷をする者達の実態というものなのでしょう。

 

 

 

スマイリーキクチを誹謗中傷した犯人らは結局不起訴処分に

 

出典:https://www.asahi.com/

 

スマイリーキクチさんを誹謗中傷したとして検挙された19人の犯人達でしたが、2010年1月に、全員を不起訴処分とする決定が下されています。

 

その理由は「全員が反省し、スマイリーキクチに謝罪をしているため」というものでした。しかし、前述の通り、スマイリーキクチさんに実際に謝罪に訪れたものも、謝罪の手紙を送った者も誰1人いませんでした。

 

検察は、聴取を行なった際の犯人らの「謝罪する」という言葉を信じて勘違いをしてこうした決定を下したという事でしたが、当然ながらスマイリーキクチさんはこの決定に当初納得がいかなかったそうです。

 

また、スマイリーキクチさんは後に、この時の事について、検事から「こうした状況でブログを開設したスマイリーキクチさんにも責任がある」「コンクリート事件の犯人と疑われる事を予測せずに足立区の出身だと公表した事にも責任がある」などと、まるでスマイリーキクチさんの方に非があるとでも言いたいような言葉を受けた事なども明かしています。

 

スマイリーキクチさんは到底納得できなかったものの、「自分の無実を証明するために出来る事は全てやった」と割り切っている部分があったため、最終的に検察側の決定を受け入れる事に決めたのだそうです。

 

卑劣で子供じみた態度を取り続けた犯人らと比べても、割り切って前へ進もうとするスマイリーキクチさんのこうした態度は非常に大人の態度だったと言えるのではないでしょうか。

 

 

スマイリーキクチ中傷被害事件のその後と現在① 被害は未だ続いている

 

出典:https://www.asahi.com/

 

犯人19名の一斉検挙の結果、スマイリーキクチさんへの誹謗中傷は収束に向かいました。

 

ただ、それも完全に無くなった訳ではなく、現在でもネット上にスマイリーキクチさんがコンクリート事件の殺人犯だとするデマ情報が書き込まれる事があるようです。

 

2017年には、スマイリーキクチさんのブログコメント欄に殺害予告が書き込まれ、関係者の安全性なども考慮した結果、その直後に出演が決まっていたNHKBSプレミアムの生放送番組「わたしの東京 わたしの大阪物語」への出演を断念せざるを得ない事態になっています。

 

また、こうした被害以外にも、一連の騒動をスマイリーキクチさんの売名行為だと批判してくる者や、未だに事実を理解していない者からの誹謗中傷なども起こり続けているという事です。

 

 

スマイリーキクチ中傷被害事件のその後と現在② 被害についての書籍を発表

 

出典:https://www.amazon.co.jp/

 

スマイリーキクチさんは、2011年、竹書房から「突然、僕は殺人犯にされた」という事件の顛末を詳しく綴った書籍を発表されています。スマイリーキクチ中傷被害事件について詳しく知るには最適な一冊です。

 

2014年には文庫化もされ、ネットの被害に巻き込まれないための対策マニュアルなども内容に含まれ、ネット被害対策のバイブルとしても人気を集めています。

 

 

スマイリーキクチ中傷被害事件のその後と現在③ 芸人活動や経験を活かしての講演活動も

 

 

スマイリーキクチさんは、いわれのない誹謗中傷から深刻な被害を受けましたが、それでも前向きに芸人としての活動を続けられています。

 

また、2018年に放送されたNHK朝ドラ「半分、青い。」に、ふくろう商店街の床屋の店主・友永の役で出演するなど、俳優の仕事もされています。

 

現在では、その経験を活かす形で、インターネット被害に関する講演会や、ネットのマナー講習会、子供向けのネットに関わる教育イベントなどに呼ばれ、自身の経験を伝えられています。

 

 

まとめ

 

今回は、「コンクリート事件」の殺人犯だという根も葉もないデマ情報をネットで拡散され、10年以上にわたり誹謗中傷被害に悩まされ続けたお笑い芸人・スマイリーキクチさんについてまとめてみました。

 

スマイリーキクチさんは、ある日突然、凶悪事件の犯人の1人だとあらぬ噂を立てられ、芸人としての活動に支障をきたすほどの被害を受けました。警察に相談しても当初は対応してもらえず、苦しい日々を送られたようです。

 

しかしスマイリーキクチさんの粘り強い行動の結果、ついに警察が動くことになり、特に悪質な書き込みをした19名の誹謗中傷犯が検挙され次第に事態は収束へと向かいました。

 

現在も一部の被害は継続しているようですが、スマイリーキクチさんはそれに屈する事なく芸人としての活動を続け、ネット被害の経験をもとにした講演活動なども展開、結婚や子供も誕生し、前向きな日々を送られている様子です。

 

理不尽な誹謗中傷被害を受けながらも芸人としての活動を続けるスマイリーキクチさんを、今後とも応援していきたいと思います。

 

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