御茶漬海苔さんはかつて一世を風靡したホラー漫画家ですが、現在は失明して引退状態との噂があります。
今回は御茶漬海苔さんのプロフィール、若い頃の経歴や代表作品、家族や結婚歴、失明の噂と現在の様子などをまとめました。
この記事の目次
御茶漬海苔のプロフィール:ホラー漫画家・代表作は「惨劇館」など
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生年月日:1960年4月12日
出身地:神奈川県
所属事務所:PIECE EIGHT
御茶漬海苔さんは漫画家で、代表作「惨劇館」などホラージャンルで一世を風靡しました。
長らく性別を明かしていませんでしたが、現在は男性であることを公表しています。
また、ホラー漫画家の経歴を活かして、実写ホラー映画の監督なども務めました。
御茶漬海苔の家族:実家は金物屋を経営・兄弟はおらず一人っ子
御茶漬海苔さんの実家は金物屋を経営していたといいます。
家族についてはあまり明かされていませんが、一人っ子だった御茶漬海苔さんは比較的奔放に育てられたそう。
また、小学生の頃から店番を手伝うなど、”よくできた子供”だったそうです。
両親についてもあまり多くは語られていませんが、両親とは「大学卒業後は金物屋を継ぐ」と約束していたそう。
しかし、漫画家の下積み時代は約束もそっちのけで部屋にこもって漫画ばかり描いており、両親とは言い争いが続いていたのだとか。
結果として両親が折れ、「月8万円(当時の大卒初任給の6割程度)を家計に入れる」という条件のもと、漫画家を目指すことを許されたといいます。
御茶漬海苔の若い頃の経歴① 同人活動とアシスタント業務を並行
御茶漬海苔さんが幼い頃は漫画が今ほど流通しておらず、書店にもあまり入荷されていなかったそうです。
御茶漬海苔さんはそんな状況の中でも、小学校の近所にあった貸本屋から漫画を借りては模写していたといいます。
その後、高校へと進学すると漫画研究会を設立。大学進学後も漫画仲間と協力し、同人誌を制作していたそうです。
当時から高い画力を発揮していたようで、同人サークルの即売会では出品作品が1日で数百冊を売り上げたといいます。
また、サークルでの活動と並行して漫画家・えびはら武司さんのアシスタントとしても勤務していたそうです。
20歳の時、少年向け漫画誌「少年サンデー」で公募されていた、漫画家・あだち充さんのアシスタントへとこっそりと応募します。
しかし、御茶漬海苔さんを知る編集者がえびはら武司さんに「アシスタントが応募してきている」と連絡。
黙って応募された事実を知ってもえびはら武司さんは決して怒らず、その理由を御茶漬海苔さんに尋ねたといいます。
それに対し、御茶漬海苔さんは「あだち充先生に是非会いたいのでお願いします」と答えたそうです。
結果として最終選考で落選したそうですが、編集者からは「プロになりなさい」と太鼓判を押されたといいます。
御茶漬海苔の若い頃の経歴② 1984年に漫画家デビュー
御茶漬海苔さんは大学を卒業後、アルバイトをしつつ漫画を描くといった多忙な下積み時代を送り、1984年についに「精霊島」で漫画家デビュー。
同作は成人向け漫画誌「レモンピープル」で掲載され、しばらくはSF作品に注力していました。
しかし、これらSF作品は読者からの反応があまり良くなかったようで、ホラー特集で描いたホラー作が評判を呼んだことから、ホラー漫画家へと転身します。
御茶漬海苔さんは独特の効果音や演出、「ゴア描写」といわれる血しぶきの表現”スプラッターホラー”をメインとしており、追い詰められた人の心理描写”サイコ・サスペンス”も好評です。
ゴアとは、血飛沫や肉片が飛び散るような猟奇的な表現のこと。
引用:ゴア
「スプラッター」とは、液体がばちゃばちゃとはねる、飛び散る様子を表す英語です。そうした意味から、スプラッター映画とは、血が飛び散る猟奇的なシーンの多い映画を指します。
サイコ・サスペンスとは怪物や悪霊が暴れるのではなく、謎めいた人間の心の闇に迫るジャンルである。
元々洋画ホラー好きで、絵のタッチにもその影響が出ているのだとか。
1980年後半から1990年にかけてはまさに全盛期で、恐怖漫画雑誌「ハロウィン」「サスペリア」「ホラーM」などに数多くの作品を掲載。
当時の年収が3000万円ほどもあったというのだから驚きです。
御茶漬海苔の若い頃の経歴③ 2000年代からは実写映像作品に注力
御茶漬海苔さんは2000年代から映像作品にも進出。自身の代表作でもある「惨劇館」を実写映像化し、同作で監督を務めました。
また、「惨劇館」はシリーズ化しており、2002年に映画「惨劇館 夢子」が公開。
人が殺される予知夢に悩まされている女子高生の奥矢夢子。自分の夢に脅え、誰かが殺されることを知りながらも、何もすることができずにいた。ある日、同じマンションに住む子供が虐待死する夢を見て、夢子は自分の夢に立ち向かう決意をするのだが…。
引用:惨劇館 夢子
2011年には「惨劇館 ブラインド」が公開されました。本作品では御茶漬海苔さんが原作・脚本・監督を担当しています。
けがで歩けなくなり引きこもり状態となった桜は、ある晩部屋のブラインドの隙間から殺人を目撃してしまう。仮面を付けた犯人は姉の恋人・浩司ではないかと疑う桜だったが、姉はまともに取りあってくれない。そんななか、新たな殺人事件が起こり…。
引用:惨劇館 -ブラインド-
ちなみに、漫画ではなく映像作品に移行していった理由については、映画に携わるうちにネームが通らなくなり、漫画の表現に行き詰ったためだといいます。
しかしその後、2010年代より漫画活動を再び本格化。漫画雑誌「コミックスピカ」で「地獄博士とネコ」を連載していたほか、過去作の電子書籍化などにも乗り出しました。
2014年頃からはトークイベントなどにも出演しています。
7月3日に新宿ネイキッドロフトにて開催されるトークイベント「市原剛×御茶漬海苔 presents『龍帝』映画化記念イベント第1弾 マンガ仲間ライブ&トークショー」に、平松伸二、藤沢とおる、にわのまこと、巻来功士、高岩ヨシヒロ、渡辺保裕、御茶漬海苔が出演する。このイベントは、市原剛が原作を務める今野直樹「龍帝-DRAGON EMPEROR-」を映画化するプロジェクトの一環。
2015年には、御茶漬海苔さんのファンだという声優・野水いおりさんのトークイベントにも出演しています。
野水いおりのトークイベント「宵闇倶楽部 vol.3」が11月29日に東京・Naked Loftで開催される。「宵闇倶楽部」は毎回野水が敬愛するホラーマンガ家を招くイベント。過去には呪みちる、外薗昌也が出演しており、3回目となる今回は御茶漬海苔をゲストに迎えてトークを繰り広げる。チケットはローソンチケットで近日発売される。
御茶漬海苔を窮地に追いやった幼女連続誘拐殺人事件
御茶漬海苔さんはホラー漫画家に転向して以降、人気作家として活躍していましたが、1985年にとある事件が発生しています。
それが、当時26歳だった元死刑囚・宮崎勤による幼女連続誘拐殺人事件です。
埼玉と東京で1988年から89年にかけて、4〜7歳の幼女4人が相次いで誘拐され殺害された事件。89年8月に印刷業手伝いの宮崎勤被告(逮捕当時26)が逮捕された。殺害前後の幼女の裸体を映像におさめたり、被害者の歯や骨を遺族に送り届けたりした異常な行動が関心を集め、犯罪を生んだ社会・文化状況が様々に語られた。
引用:連続幼女誘拐殺人事件
メディアは宮崎勤の”アニメ好き”、”ホラー好き”、そして”ロリコン(小児性愛者)”の面に注目。
「アニメやホラー作品からの影響があったのではないか」という疑惑から、ホラー漫画にも厳しい目が向けられるようになりました。
その中でも御茶漬海苔さんは前述の通り、ゴア表現を得意としていたため、事件をきっかけに編集部から「血・切断」といった表現はおろか、殺人表現すら禁止されてしまったそうです。
制限の多い中での執筆に苦しみつつも作品作りを続けていた御茶漬海苔さんでしたが、連載していたハロウィン編集長はとうとう「漫画家を辞めてください」とまで宣告したといいます。
御茶漬海苔さんは「規制が厳しかったあの頃かが一番つらかった」と漫画家人生を振り返った際に語りました。
御茶漬海苔は結婚している?
御茶漬海苔さんが結婚しているかどうかは不明です。
これまで関連報道は出ておらず、インタビューなどでもあまり家族について語っていないため、独身の可能性もあります。
御茶漬海苔の現在① 公式X(旧Twitter)を運営中
今日は1⃣3️⃣日です。
— 御茶漬海苔 (@ochazuke0412) December 13, 2023
御茶漬を食べないと
怪物「御茶漬海苔」が襲って来ますよ#13日の御茶漬海苔 pic.twitter.com/U0h0xgAUZp
御茶漬海苔さんは、2019年にXのアカウントを開設。更新頻度は高くないものの、現在もスタッフが投稿するなど、運用が続いています。
また、2021年にはアシスタントを務めていたえびはら武司さんのYouTubeチャンネルにも出演。自宅にて過去の思い出などを語っていました。
御茶漬海苔の現在② 糖尿病で右目を失明・漫画家は引退状態で年金生活
御茶漬海苔さんは、2021年から隔月漫画誌「青騎士」で「おんニャの一生」を不定期連載中でした。
スタッフです。
— 御茶漬海苔 (@ochazuke0412) June 15, 2021
「おんニャの一生」は、『青騎士』 にて連載中です!
次号は6月18日発売です✨ pic.twitter.com/LpS8hN3DYK
そんな中、御茶漬海苔さんは2023年に放送された、フジテレビ系列のニュース番組「Live News イット!」に出演。
同番組内のコーナー「しらべてみたら」で年金が特集された際に、年金受給者の1人としてインタビューに答えていました。
その際の内容によれば、御茶漬海苔さんは2020年に糖尿病を発症。右目を失明してしまい、漫画家として新たな作品を手掛けることが困難になってしまったといいます。
糖尿病の合併症は、高血糖によって血管が傷めつけられることが原因です。網膜には高血糖の影響を受けやすい細い血管が張り巡らされているため、糖尿病では特徴的な変化が現れてきます。単純網膜症、増殖前網膜症、増殖網膜症という順番を経て進行します。
そのため、現在は漫画家としては実質的な引退状態にあるのだとか。今はわずか4万円ほどだという年金で生活しているそうです。
御茶漬海苔さんは「惨劇館」などのホラー漫画で知られ、浜田ブリトニーも師匠と仰ぐ、ホラー漫画界では知る人ぞ知る人気漫画家。「一番売れていた時で(年収)3000万円」もあったというが、3年前に糖尿病が原因で「右目が見えなくなっちゃって」と漫画家にとって大事な目に異変をきたし、漫画家は引退状態であることを告白した。
ファンの間では「おんニャの一生」が今後どうなっていくのかにも注目が集まっていますが、これまでに打ち切りや連載終了といった発表はなく、”不定期連載”状態のままとなっています。
まとめ
御茶漬海苔さんは80~90年代に一世を風靡したホラー漫画家で、全盛期は年収3000万円だったといいます。
現在は糖尿病が原因で失明したことをきっかけに執筆が困難となり、事実上の引退状態にあるとのことで、今は月4万円ほどの年金で生活しているようです。
目を患っている現状、なかなか新たな執筆は難しいかと思われますが、2021年より不定期連載されている「おんニャの一生」の次回掲載を待ち望んでいるファンもいるはずです。
これからの動向にも注目したいですね。