凄惨な犯行に世間が驚愕した小金井ストーカー殺人未遂事件ですが、犯人・岩埼友宏の韓国人説が話題です。
今回は小金井ストーカー殺人未遂事件の概要とその後、犯人の経歴と家族、韓国人説と本名、判決や被害者の現在もまとめました。
この記事の目次
岩埼友宏が起こした小金井ストーカー殺人未遂事件とは
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音楽活動をしていた女子大生・冨田真由さんに対し、ファンを名乗る岩埼友宏がSNS上でストーカー行為を繰り返した末、ライブハウスに向かう路上でメッタ刺しにした事件が発生しました。
2016年5月21日に東京都小金井市で発生したことから、公には「小金井ストーカー殺人未遂事件」と名称が決まっています。
岩埼友宏は冨田真由さんを待ち伏せし、持っていたナイフで顔や首など計34箇所を刺す犯行におよびました。
冨田真由さんは意識不明の重体となったものの、病院での懸命な措置により一命を取り留めました。
この記事では、この事件の概要を岩埼友宏と冨田真由さんの関係と共に解説していきます。
事件の概要はもちろん、犯人の岩埼友宏の生い立ちや経歴、家族との関係、韓国人の噂や本名、事件の判決、刑が確定したその後と被害者の現在についても解説します。
岩埼友宏が起こした小金井ストーカー殺人未遂事件の概要
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2016年5月21日、東京都小金井市のライブハウス近くの路上で事件が発生しました。
シンガーソングライターとして活動する冨田真由さんが、ファンを自称しSNS上でストーカー行為を繰り返していた岩埼友宏に首など34箇所をメッタ刺しにされ、意識不明になります。
このストーカー殺人未遂事件の概要を、事件前から事件発生そして事件後まで、時系列に沿って解説していきます。
事件前
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2016年1月より、冨田真由さんのTwitterアカウントに度々リプライを送るようになった岩埼友宏。
この頃は冨田真由さんへの好意的なコメントが目立ち、1人のファンとして冨田真由さんにメッセージを送っていたようです。
しかし、次第に嫉妬心が感じ取れる不穏なメッセージが多くなり、同年4月には脅迫的で攻撃的なメッセージが多数送られるようになりました。
岩埼友宏から執拗に攻撃的なメッセージが送られた冨田真由さんは、警視庁武蔵野警察署に相談します。
しかし、警察はこのストーカー事案として扱うべき相談を専門部署に連絡もせず、一般相談として処理しました。
事件発生
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事件当日の2016年5月21日、岩埼友宏は自身のブログに「行ってきます」と記し、京都から冨田真由さんに会うべく上京します。
岩埼友宏は、冨田真由さんがライブを行なう予定だった東京都小金井市のライブハウス付近で待ち伏せし、長い時間襲撃の機会をうかがっていました。
そして、冨田真由さんがライブハウスに現れると、岩埼友宏はその場で彼女に接触を試みます。冨田真由さんは突然現れた岩埼友宏を無視し、110番通報しました。
岩埼友宏は警察に電話を掛け始めた冨田真由さんに激昂し、興奮状態で口論になります。
そして、持っていた折りたたみナイフを取り出して冨田真由さんの顔や首・腕など計34箇所をメッタ刺しにする犯行におよびました。
血まみれになった冨田真由さんを見て、自身が刺したにもかかわらず、岩埼友宏は「かわいそう」と思い、「生きたいの?生きたくないの?」と理解不能な言葉を投げかけたといいます。
岩埼友宏が接触を試みた時点で冨田真由が110番通報しているにもかかわらず、口論する時間や34箇所を刺す時間があるほどに警察の到着が遅れました。
実は、冨田真由さんはストーカー被害があったことから110番緊急通報登録システムに登録しており、警察に自宅住所が登録されていました。
警視庁は通報があった際、被害者の位置情報を確認せずに冨田真由さんの自宅に警察官を派遣してしまったのです。
その1分45秒後に目撃者から通報があり、やっと犯行現場に警察が駆けつけると、その場にいた岩埼友宏を傷害容疑で現行犯逮捕します。
警察の取り調べに対し岩埼友宏が「殺すつもりでやった」と供述したことから、殺人未遂と銃刀法違反容疑に切り替えて送検しました。
その後の取り調べでは、冨田真由さんに贈ったプレゼントが返却されたことやTwitterでアカウントがブロックされたことを動機に挙げ、彼女と結婚したかったと述べています。
岩埼友宏は当時、京都府京都市右京区に在住する会社員でした。
元々は冨田真由さんのファンを自称してTwitterでも好意的なメッセージを送り、接触を試みようとしていました。
しかし冨田真由さんからの返信はなく、次第に岩埼友宏は嫉妬心や執着心で彼女に攻撃的なメッセージを送るように。
岩埼友宏は冨田真由さんに対し、一方的に贈り付けたプレゼントを返却するよう要求し、彼女が直接プレゼントの腕時計を返却すると逆上。
そこから攻撃的な書き込みが激増し、ストーカー行為が過激化したとみられています。
歪んだ愛情が憎しみに変わり、理解の範疇を超えたストーカー殺人未遂事件へと発展してしまった小金井ストーカー殺人未遂事件。
警視庁は、東京地方検察庁立川支部に殺人未遂罪と銃刀法違反の容疑で岩埼友宏を送致しました。
東京地検は岩埼友宏の精神鑑定のため、3ヶ月鑑定留置し、鑑定の結果、責任能力ありと判断され殺人未遂と銃刀法違反で起訴されたのです。
岩埼友宏が起こした小金井ストーカー殺人未遂事件のその後
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事件後、被害者の女性が芸能活動をしていたことが発覚し、メディアはこの事件を大きく取り上げるようになりました。
被害者の冨田真由さんは東京都内の私立大学に通う大学生で、学業のかたわら、女優やシンガーソングライターとして活動していました。
過去にはアイドルのような活動を行なっていたことがあり、事件当初は各メディアが「アイドル刺傷事件」といった見出しで報道しています。
しかし、これについては事実関係に間違いがあったこと、第三者から抗議が寄せられたことで表記が修正されました。
冨田真由さんは事件後、病院に緊急搬送されましたが、首や顔などに多数の刺し傷を追ったことで一時心肺停止状態となり、その後も長い間意識不明の重体でした。
ネット上では容態の憶測や冨田真由さんの過去の活動が噂として広がり、すでに息を引き取ったと嘘の情報も流れる事態に。
情報が錯綜する中、冨田真由さんの友人で元ジャニーズJr.を名乗る男性が、自身のSNSで冨田真由さんの容態を報告しました。
元ジャニーズJr.の高垣俊也さんは、「心無い情報が錯綜して、居ても立っても居られなくなった」と切り出し、「真由は頑張っている」と現在も治療中であることを明かしました。
高垣俊也さんは事件のニュースを見てすぐに、冨田真由さんに安否を確認するLINEを送ったようで、それを見た冨田真由さんの母親から連絡が入ったといいます。
お互い芸能の道にいるため「こういう事も発信するか迷った」としましたが、「世間の心配してくれている方に少しでも少しでも早く伝えたいと思い発信いたしました」と綴りました。
第三者が発信することで「彼氏疑惑だの言われる事は想像できていました」「それでも皆さんに伝えたくて発信いたしました。僕は真由とは全くそういう関係ではありません」と語りました。
その後、事件から2週間が経とうとしていた6月3日頃、冨田真由さんは意識を取り戻して一命を取り留めました。
しかし一部の神経が麻痺し、視野が狭くなるといった身体的後遺症に加え、男性恐怖症など心的外傷後ストレス障害「PTSD」を負うなど、心身共に後遺症が残ることになってしまいました。
岩埼友宏が起こした小金井ストーカー殺人未遂事件の問題点とは?
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被害者となった冨田真由さんは、岩埼友宏のストーカー行為に危機感を覚え、事前に警察に相談していました。
ストーカー被害を受けている事実を把握しながら事件を防げなかったことで、警察には「過去のストーカー事件の教訓が活かされていない」という批判が寄せられました。
警察の問題については、冨田真由さんからの相談後にストーカー案件を取り扱う専門部署「人身安全関連事案総合対策本部」に報告せず、一般相談としていたことが批判を浴びました。
また、岩埼友宏が他の女性に対しても嫌がらせ行為をしていたことが警察の記録に残っていながら、被疑者登録を失念して警察署同士の情報共有が取れていなかったことも判明。
この点についても、事件を未然に防ぐことができなかった要因として問題に挙げられました。
これらの批判に対し、警察庁長官は「どんな場合でも被害者の身に迫る危険を正しく判断し、守るのが警察。教訓を全国的に共有し適切な対応を徹底する」と、改善する意思を語りました。
ストーカー殺人事件は過去の事件を教訓に法改正なども行われてきましたが、現在も無くなることはありません。
どうかこれ以上被害者が生まれないよう、警察の事前の対処やストーカー被害者へのサポートが適切に行われるよう祈るばかりです。
小金井ストーカー殺人未遂事件の犯人・岩埼友宏の生い立ちと経歴
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冨田真由さんを刺殺しようとした岩埼友宏は、他の女性にも迷惑行為を働くなど、女性に対する行動に問題のある人物だったことが分かっています。
岩埼友宏がなぜそうなってしまったのか、生い立ちや経歴、家族との関係を紐解いていきましょう。
岩埼友宏は幼少期に柔道を始め、中学生の時には県大会で優勝するほどの実力を持ったスポーツマンでした。
いつしか柔道でオリンピック選手を目指すほどになり、必死に練習を重ねてスポーツ推薦で高校に進学します。
しかし柔道で活躍する一方、人間関係の構築が苦手だったようです。
中学時代の同級生からは「普段から口数が少なくて、部活の後も一人で帰っていた」と言われており、「女関係の話が出たことも一切ありませんでした」と恋愛には縁がなかったようです。
高校に進学したものの退学、家族に「庭師なりたい」と言い残して京都に移住しました。
その後、岩埼友宏は女性に対してストーカー行為や嫌がらせ行為を繰り返すようになります。
冨田真由さん以外の女性に対してもSNSで嫌がらせを繰り返し、2013年には芸能活動を行う10代女性のブログのコメント欄に脅迫的な言葉を書き込んだとして警視庁から呼び出されました。
さらに、2015年にも滋賀県在住の女性から岩埼友宏との対人関係について警察に相談があったこともわかっています。
また、岩埼友宏はAV女優の波多野結衣のバスツアーに参加し、そのAVに完全素人男性として出演したことがあるなど、女性に対して異様な執着を持っていることがうかがえます。
小金井ストーカー殺人未遂事件の犯人・岩埼友宏の家族・本名とは?【韓国人説と真相】
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逮捕時の映像がニュース番組で流れると、視聴者から「韓国人ではないか?」という声が挙がりました。
調査したところ、岩埼友宏は在日3世であり、韓国名の本名を持っていることが判明しました。
家族構成については韓国人の血が流れる父親が、都内で公認会計事務所を経営しているようです。その他、母親・兄・姉の5人家族であると言われています。
岩埼友宏の本名は「金友宏」で、韓国の姓である「キム」が本名の苗字とみられます。
ちなみに、家族は岩埼友宏について「自分の感情を表すのが苦手」と語っています。また兄からは、「溜め込みやすく、感情を爆発させることが多かった」と評されています。
家族からも性格に難があると言われている岩埼友宏は、裁判に出廷した父親からも「真面目だが怒りやすいのが短所だった」と言われていました。
その上で、父親は「少し甘やかしてしまったのかもしれない」と親として謝罪の言葉を述べる場面もありました。
家族からも良い印象を持たれていなかった岩埼友宏。
凄惨な事件を起こし、1人の女性の人生を変えてしまったこと男に、どんな罰が下ったのでしょうか。以下で岩埼友宏の裁判と判決についてまとめました。
小金井ストーカー殺人未遂事件の犯人・岩埼友宏の現在~裁判の判決とは
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殺人未遂と銃刀法違反の罪で起訴された岩埼友宏ですが、裁判での態度や言動が常軌を逸していると話題になりました。
ここでは、悪質なサイコパスとも言える発言の数々、裁判での記録と判決をまとめます。
2017年2月20日、殺人未遂と銃刀法違反の罪で起訴された岩埼友宏の初公判が行われました。
検察は岩埼友宏について、相手を殺そうと考えてナイフを購入した計画性を述べ、殺意があったことを指摘します。
一方弁護側は、岩埼友宏自ら119番通報し救急隊に「助けてあげてよ」と話したことが挙げられ、「被告が被害者に無視され、衝動的に刺してしまった」と計画的犯行を否定しました。
岩埼友宏は冨田真由さんの供述調書が読み上げられている間、笑みを浮かべるなど不気味な様子を見せていました。
冨田真由さんが負った傷について、モニターで説明している最中、裁判員制度で参加していた男性裁判員があまりの残酷さに倒れてしまいます。
また、被害者参加制度の下、公判で意見陳述する予定だった冨田真由さんですが、PTSDの影響で取り止めになりました。
第2回公判では、事件の目撃者が証人として出廷しました。
目撃者は「犯人は首回りを狙って考えながら刺しているようにしか見えなかった。やみくもではなく、考えながら刺していた」と、犯行時の様子を語ります。
現場から数メートル離れた位置にいた別の目撃者は「常軌を逸しているようで、野生の動物が獲物を仕留めているようだった」と証言しました。
その場に共にいた目撃者の知人はこの事件の光景が脳裏に焼き付き、ショックのあまり自殺を図ろうとしたことが述べられ、事件により、二次被害が発生する可能性が十分にあったのです。
冨田真由さんの母親も出廷し、娘の様子について悲痛な面持ちで語りました。
冨田真由さんには心身共に傷が残り、顔の麻痺や後遺症に苦しみ、PTSDの影響で泣き叫ぶこともあるといいます。
懸命にリハビリに励んではいるものの、痛々しく残る傷や麻痺で歪んだ口元を見ては「こんな気持ち悪い顔になっちゃった」と悲しんでいることが語られました。
母親は事件について「死んでもおかしくなかった。私は殺人事件と考えている。犯人はそれぐらいひどいことをした」と述べました。
奇跡的に一命を取り留めたものの、傷が数ミリずれて太い血管を傷付けていたら、出血多量で死んでいたことは間違いありません。
「犯人が刑務所から出てきたら今度こそ娘を殺しに来るかもしれない。娘が安心して生活できるような判決をお願いしたい」と、涙ながらに厳罰を求めました。
第3回公判では被告人質問が行われました。
岩埼友宏は犯行動機について、「Twitterで僕だけ返信がなかった。プレゼントを送り返され悲しみと怒りが湧いた」と述べました。
また、「贈った本と腕時計を返送した理由を聞こうと思って会いに行ったが無視され、絶望や悲しみを感じて刺した」と話しました。
用意していたナイフについては「お守り。精神的な心の支えにするため」と、犯行が計画的ではないことをアピールしました。
捜査段階で録音・録画された音声には岩埼友宏の「殺すつもりだった」「首は急所だから刺した」「自分が100%悪いとは思わない。被害者面されたくはない」との発言が残されています。
しかし、岩埼友宏は「言った覚えはない」と、殺意や計画性を否定しました。
裁判長はこの説明を合理的でないとし、犯行に一定の計画性があったことを認める判決を出しました。
そんな岩埼友宏は検察官からの質問に鼻で笑う様子で、「謝罪する気はないがパフォーマンスとしては謝る」と話していたことが判明すると、声を荒げて否定し挑発的な態度を取るように。
冨田真由さんが出廷して意見陳述を行い、悲痛な面持ちで声を詰まらせながら次のように語りました。
「普通に過ごす筈だった毎日を返してほしい。傷のない元の体を返してほしい。犯人が夢に出てきて、また私を殺そうとしてくるので、ほとんど眠ることもできません」
その後、「犯人を野放しにしてはいけない」と冨田真由さんが口にすると、岩埼友宏は爆発したように声を荒げて「じゃあ殺せよ!」と叫び出しました。
冨田真由さんは怯まずに「今度こそ私を殺しに来るかもしれない」と述べると、岩埼友宏は「殺すわけないだろう!」と何度も繰り返し叫び、ついには退廷を命じられました。
検察側は「常軌を逸した自己中心的な犯行」「類例を見ない悪質性と反社会性がある犯行」「謝罪がパフォーマンスだったことは法廷での言動で証明された」として岩埼友宏に懲役17年を求刑しました。
その後、岩埼友宏はANNの取材に応じ、「殺すわけないだろう!」と叫んだ理由について、「感情が高ぶり、反論したかった」「もう会いにいかないと安心させたかった」と語りました。
自身の犯行により心身共に傷を負った相手に対しそういった理由で叫び声を浴びせるというのは、常人には理解ができない行動です。
さらに「本当は殺意を認めたくない」とも主張しており、一方で「死刑なら死刑でも良い」と発言するなど、理解の範疇を超えた言葉の数々に言葉が見つかりません。
2017年2月28日、ついに岩埼友宏に判決が下り、懲役14年6か月の実刑判決が言い渡されました。
岩埼友宏は判決を不服として控訴しましたが、3月29日に控訴を取り下げ、刑が確定しました。岩埼友宏は現在は刑務所に収監されています。
小金井ストーカー殺人未遂事件の被害者・冨田真由の現在
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被害者の冨田真由さんは、事件によって体にも心にも傷を負い、現在も後遺症とPTSDに苦しめられています。
病院で処置用のハサミを見るだけで恐怖を覚え、親しい友人からも殺されるのではと感じてしまうなど、重いPTSD症状が出ています。
2019年7月10日、冨田真由さんが所属事務所と東京都を相手取って、7600万円の損害賠償請求を行いました。
命の危険があるストーカー被害を相談していたにも関わらず、警視庁が安全に配慮せず必要な警備を怠ったことが提訴の理由です。
ストーカーによる殺人事件は日本でも何度も起きています。その度に警察の対処が問題となり、批判が集まっています。
どうか今後は罪のない被害者が生まれないよう、徹底した対策を取ってほしいものです。
まとめ
岩埼友宏が起こした小金井ストーカー殺人未遂事件についてまとめました。
1人の女性の人生を滅茶苦茶にした悲惨な事件。
今後このような事件が起きぬよう祈るばかりです。