到底自殺とは思えない状況でも自殺処理された疑いがある事例を「エクストリーム自殺」と言い、社会の闇が垣間見えると話題です。
今回はエクストリーム自殺の定義や種類、エクストリーム自殺の事件・事故の事例と闇についてまとめました。
この記事の目次
エクストリーム自殺の定義
エクストリーム自殺の定義は、「自殺するのは不可能と思われる状況なのに自殺として処理された事件・事故」のことです。
手足を縛られた状態で首を吊っていた、世界記録以上のジャンプをしない限り不可能など、不審な点が多い状況なのに、「自殺」として処理されたケースがエクストリーム自殺に該当します。
「エクストリーム自殺」はインターネットで使用されるスラングです。
欧米で人気の高いエクストリームスポーツのように、離れ技とも言えるアクロバティックな動き・身のこなしが必要とされる自殺のため、「エクストリーム自殺」と呼ばれています。
また、エクストリーム自殺の中には、自殺ではなく「ただの事故」として処理されるものも含まれる場合があります。
エクストリーム自殺の主な種類4つ
エクストリーム自殺はいろいろな形がありますが、エクストリーム自殺の中でも多い種類を挙げていきます。
・入水自殺
・焼身自殺
・飛び降り自殺
エクストリーム自殺で事件性を疑う事例:1~3例目
エクストリーム自殺の中で事件性が強く疑われる事例を見ていきましょう。
事例1:徳島自衛官変死事件
エクストリーム自殺の事例1つ目は、徳島自衛官変死事件です。
1999年12月25日、徳島県阿南市の河川敷で自衛官の遺体が発見される事件がありました。
この自衛官は橋梁から下を流れる川に転落して死亡したと見られ、徳島県警は自殺として処理しました。
しかし、この事件には自殺として不審な点が多数あります。
この自衛官の死因は転落死ではなく、運転中に事故を起こしたことによる大動脈損傷です。しかも、死に至る大けがを負ってから8kmも運転してきて、欄干を乗り越えて自殺しています。
しかも、橋梁から遺体が発見された場所は、水平距離で4.2m離れています。世界レベルの選手でも立ち幅跳びでは3.5m程度しか飛ぶことができません。
4.2m離れた場所に自力で落下するためには助走をつけるしかありませんが、橋梁には85cmの欄干があり、助走をつけて飛ぶことはできないのです。
この他にも、地元の暴走族と思われる車が自衛官の車を追跡していたり、自衛官とは違う風貌の人がその車を運転していたなどの目撃情報があります。
これらの情報から、暴走族に追いかけられて事故を起こして死亡。そして、暴走族がその車を運転し、自殺に見せかけて橋梁から遺体を投げ捨てたと考えられます。
しかし、徳島県警は自殺と断定し、捜査を打ち切っています。
これは、犯人の暴走族が地元有力者の息子だったため、圧力がかかって自殺と断定されたのではないか?と見られています。
事例2:大阪タクシー運転手強盗殺人事件
2004年9月、大阪府茨木市のタクシー運転手が、銀行グラウンド入り口の門扉でネクタイで首を吊った状態で発見され、自殺と断定されています。
インターネット上の噂では、この門扉でネクタイで首を吊るには、首にネクタイを巻いた状態でジャンプして、門扉にネクタイを引っかけなければいけないとのことです。
さらに、この運転手は前日に同僚のタクシー運転手と、京都で放火強盗事件を起こしていました。
さらに、タクシー運転手の顔には殴られた痕があり、車内には血痕が残っていて、売上金9万円が消えていました。
事件前には知人に遺書が送られており、借金があったことから、保険金目当てで他殺を装った自殺と断定されていますが、どうしてもエクストリーム自殺ではないか?と思えてしまいますね。
事例3:玄界島高校生変死事件
2003年11月、福岡県西区の玄界島の港で、手足を細いロープで縛り、さらに重りがついた状態の男子高校生の遺体が発見されました。
この高校生は鹿児島県在住で、遺体発見の約10日前から行方不明になり、捜索願が出されていました。
この遺体は手足がロープで縛られ、さらに約43kgのコンクリート製の土管(直径35cm、長さ29cm)が重りとしてつながっていました。
しかし、手足は緩く縛られていたことや受験に悩んでいて、家族に遺書のような手紙を送っていたことから、自殺と断定されています。
重さ43kgのものを自分につないで入水自殺するというのは、相当難しいですよね。しかも、「緩く」とはいっても、手足はロープで縛られているのですから。
エクストリーム自殺で事件性を疑う事例:4~6例目
事例4:大阪府羽曳野市女性溺死事件
2011年5月、大阪府羽曳野市のため池「新ヶ池」で、71歳女性の遺体が浮いた状態で発見されました。
この女性は両手と両足(太もも部分)が紐のようなもので縛られていて、さらには漬物石が入ったリュックを背負っていたとのことです。
両手両足を縛っていた状態でしたが、現場近くに残されていたカバンと女性の自宅から遺書と思われるメモが見つかったことで、この事件は自殺として処理されました。
事例5:朝木明代市議転落死事件
出典:twitter.com
1995年9月1日、東京都の東村山市会議員の朝木明代さんがビルから転落死しました。
警察は争った形跡が見られず、転落後に第一発見者に「救急車を呼びましょうか?」と聞かれて「いいです」と断っていることなどから、事件性はなく自殺と断定しました。
しかし、現場の状況から、自殺はあり得ないという説もあります。
立ちで、爪をひきづりながら、20mほど逆方向に歩き、手の力だけで、そのまま空中に、ジャンプして、一回転して、手すりに捕まり、ビルとビルの間の60センチに身投げして自殺したらしいね。金メダル並の筋力です。普通に歩いて身投げしたらいいのに。凄い技を披露しての自殺らしいです。
また、朝木さんは生前、創価学会の脱会者の救済活動に力を入れていて、創価学会と対立関係にありました。
さらに、マスコミは「転落死事件の担当検事、その上司にあたる支部長検事が創価学会員だったことが判明した」と報道しています。
このことから、本当は創価学会が朝木さんの死には絡んでいて、関与をもみ消すために警察に圧力をかけて、自殺として処理したのではないかと見られています。
事例6:エイチ・エス証券副社長変死事件
出典:twitter.com
2006年1月、ライブドアの元取締役で、事件当時はエイチ・エス証券副社長になっていた野口英明氏が、沖縄県のカプセルホテルで遺体となって発見されました。
この直前(1月16日)にはライブドアは家宅捜索を受けていて、野口氏はライブドア事件に深く関与していると見られていた人物です。
2006年1月18日、野口氏は那覇市のカプセルホテルに偽名でチェックインしていました。
午後2時35分に野口氏の部屋の非常ベルが鳴り、従業員が確認しにいくと、野口氏は首に2ヶ所、手首に2ヶ所、腹部に5ヶ所の刺し傷があり、仰向けで倒れていました。
救急隊到着時には既に心肺停止状態で、病院に搬送されたものの出血多量で死亡しています。
腹部の傷の1つは深さ8cmにも達し、ほかの傷も深さ1~2cmはあり、ためらい傷とは言い難い傷です。野口氏の腹部はパックリと開いた状態で、腸が出ている状態たったとのことです。
自分でそこまで自傷できるものでしょうか?そして、わざわざ自殺するのに非常ベルを押すものでしょうか?いろいろと疑問点が残ります。
しかし、現場は密室であり、睡眠導入剤の空箱があったことなどからも、司法解剖を行わないまま自殺と断定しています。
エクストリーム自殺で事件性を疑う事例:7~9例目
事例7:小4男児首吊り事件
2015年10月、東京都日野市で、両手両足が縛られた状態で全裸で斜面に横たわり、木と首を括り付けて首吊りをして死亡している小学4年生の男児が発見されました。
この男児は「遊びに行く」と言って外出してから行方不明になっていて、母親が警察に通報したことから警察が捜索していました。
死因は窒息。同所で首つり自殺を図ったものとみられるが、当日は気温が低かったにもかかわらず、遺体はなぜか全裸で、両手足はビニールひもで縛られていた。衣服は近くに畳んで置かれており、遺書などは現時点で発見されていない。
両手両足が縛られていたこと、全裸だったことなどから事件性も疑われましたが、手足は緩く縛られていたこともあり、争った跡などがなかったことから「自殺」と断定されています。
事例8:宇和島市沖男性溺死事件
2006年に愛媛県宇和島市沖で、64歳の漁師の男性が1人で漁に出て行方不明になり、両足に10キロの碇を結んだ状態で遺体となって発見されました。
死因は溺死ではなくショック死であること、さらに後頭部を強く打った痕などがありましたが、警察は自殺と断定しています。
自殺なのに、ショック死&後頭部の打った痕があるのは不可解ですよね。
この男性の妻は自殺ではないとして、男性の生命保険の災害特約給付金を求める裁判を起こしましたが、第一審では他殺と認められたものの、第二審では自殺と断定されています。
事例9:綾瀬川男性溺死事件
エクストリーム自殺の事例9つ目は、綾瀬川男性溺死事件です。埼玉県八潮市を流れる綾瀬川で、2016年10月に中年男性の遺体が浮かんでいるのが発見されました。
この男性は頭を袋に覆われていて、体には鎖が巻きついていました。
しかし、着衣に乱れはなく、目立った外傷はありませんでした。また、身分証明書を所持していたことや生前は周囲に不安を漏らしていたことなどから、自殺と断定されています。
頭を袋で覆って、鎖を体に巻き付けて自殺するものなのでしょうか?
エクストリーム自殺で事件性を疑う事例:10~12例目
事例10:熱田署取調室焼死事件
愛知県の警察署でもエクストリーム自殺が起こっています。
2008年5月に酔っ払って灯油をかぶって保護された男性が、熱田署の取調室内で焼死した事件がありました。
男性は取り調べに応じる条件として、取調室でタバコを吸うことを要求します。
取り調べをしていた警察官が男性にライターを渡したところ、そのライターで自分のズボンに火をつけて、焼死しました。
・そもそも取調室は禁煙
・現場からそのライターは発見されていない
地検は、男性が直前まで落ち着いた状態だったことから、警察官らに男性の異常行動を察知するべき注意義務はなかったと指摘。その上で「男性が自分でライターで火を付けたことは明らか」と、死亡との因果関係も認められないとした。
ただ、灯油をかぶった人にライターを渡すこと自体、かなりの危険行為だと思うのは私だけでは無いですよね。
ライターが発見されていないことからも、警察の闇を感じずにはいられません。
事例11:神奈川県警戸部署事件
1997年、神奈川県警戸部署で、銃刀法違反容疑の取り調べが行われていました。
取り調べ中、刑事は容疑者に対して拳銃とビニール袋に入った銃弾を提示したところ、容疑者は拳銃に弾丸を込めて、自分の左胸に発砲した事件がありました。
容疑者は出血多量で死亡しました。
ほんの数秒の短時間の間に、容疑者は刑事に気づかれないようにビニール袋から銃弾を取り出して拳銃に詰め、自らの左胸を確実に撃ったことになります。あまりにも不自然ですよね。
以前この疑惑を取り上げた週刊現代によると『取調べをしていた巡査部長の状況説明は「容疑者は左胸に銃口を当てて接射した」はずなのに、傷口や衣服に残ったあとを見ると、離れてだれかが撃ったものとしか思えない。検視をした監察医も自殺と報告していない』という。
1m程度は離れた場所から発射された可能性が高いこと、また水平ではなく斜め上から撃たれた可能性が高いと言われています。
そのため、取り調べをしていた警官が容疑者の態度に激高して撃ったのではないかと、容疑者の娘は主張していました。
確かに、自分で左胸を拳銃で撃つなら胸に銃口を押し当てるはずで、1m以上離して撃つことはできません。
地裁では自殺はあり得ないとの判決でしたが、最高裁で「容疑者の自殺」と結論付けられました。
事例12:港区白金台女性飛び降り事件
2015年5月16日、東京都港区白金台のビルとビルの間で死亡している女性が発見されました。
女性は口に粘着テープが貼られていて、アイマスクをしていました。
ビルの防犯カメラには、前日の夜にその女性が屋上に向かって1人で外階段を上っていく様子が映っていたために、警察は自殺と断定しています。
ただ、飛び降り自殺をする人間が、自らアイマスクをして口を粘着テープでふさぐでしょうか?
普通に考えると他殺の線もありそうなものですが、警察の捜査の結果、自殺と断定されました。
怪しさ満載のエクストリーム自殺ですね。
エクストリーム自殺で事件性を疑う事例:13~15例目
事例13:昭島市男性局部切断事件
東京都昭島市のアパートで、2012年に男性が遺体となって発見されました。この男性は首や腹部に4ヶ所の刺し傷があるほか、局部が切断され、ベッド下に局部が転がっていました。
玄関や窓には鍵がかけられていなかったことや、この男性の体内から覚醒剤の成分が検出されたこと、ナイフから第三者の痕跡が検出されなかったことなどから、自殺と断定されました。
覚醒剤をやると、自分の局部を切り取って、自分をめった刺しにするのでしょうか…?
事例14:八王子市女性焼死事件
2021年3月、東京都八王子市で車のトランクから女性の焼死体が見つかりました。
その女性と同居している男性が、女性が帰って来ないことを心配して探しに行こうと車のところに行ったら、トランクが燃えていて、中ではその女性が遺体となっていました。
トランクの中から灯油タンクが見つかったことから、警察は女性の自殺と見て捜査を進めているようです。
自殺を考えたとしても、トランクの中での焼身自殺を選ぶなんて、一般常識で考えるとあり得ないと思うのですが、いかがでしょうか?
事例15:名古屋市首切断事件
2007年7月、愛知県名古屋市のゴルフ場の駐車場で、駐車している車の横に人間の首と思われるものが落ちていると通報がありました。
警察が到着して調べてみると、胴体部分はその車の運転席に座った状態で発見されています。
車はエンジンがかかった状態で、後部のハッチバックは開き、近くの木にビニールテープが結び付けられていました。首つり自殺を図ろうとして、首が切断されたと警察は結論付けています。
車にはエンジンがかかっていても、停車した状態だったんです。アクセルが踏まれていたり、どこかにぶつかって停車したわけではありません。
「エンジンがかかったまま」ということは、マニュアル車でエンストしたわけでもなく、おそらくオートマ車だったのでしょう。
オートマ車で前に進もうと思ったら、「D」レンジにしておかなくてはいけません。Dレンジにしたら、ブレーキを踏んでいないと、前にゆっくり進みます。
でも、遺体発見時は「エンジンがかかっていたけれど、駐車していた」んです。
首が切断されたけれど、NレンジかPレンジに入れたのか?それとも、サイドブレーキを踏んだのか?そんなことできるわけもありませんが、不可思議なエクストリーム自殺です。
そもそも、首が車の横に落ちているって、どうやって?窓が全開だったとしても、なかなか首だけが車の外に落ちるのは難しいはずです。
エクストリーム自殺で事故処理された事例:1~2例
事例1:熊本県病院関係者自動車転落事故
2000年5月、熊本県の病院関係者4人がドライブ中に80mの崖下に車ごと転落し、全員が死亡するという事故がありました。
この中の1人に理事長夫人がいて、総額で57億9000万円の生命保険がかけられていました。
週刊誌は多額の保険金を狙った計画的な事故(事件)と報じましたが、裁判では次のように判断されました。
60km/hで走行している運転者がガードレールの切れ目を見つけ、そこに飛び込んで転落するのは不可能であり、事故は故意ではなく偶発的に起きたものと断定せざるを得ない
つまり、単なる事故とのこと。
ただ、この事故は「急カーブの道路で、ガードレールとガードレールの間の狭く小さな隙間を、タイヤ痕一つ残さずすり抜けて落下する」という超絶ドライビングテクニックが必要なんです。
このことから、保険金狙いで事故を起こした。つまり、変則的なエクストリーム自殺では?インターネット上では言われています。
事例2:阿子島たけし氏変死事件
音楽評論家であり、レコード大賞の審査委員長も務めていた阿子島たけし氏は、2005年12月に死亡しています。
2005年12月13日の早朝に横浜市の自宅が全焼し、その3日後の16日に全焼した自宅の庭から阿子島たけし氏が遺体となって発見されました。
この阿子島たけし氏の死には不審な点がたくさんあります。
・煙を吸い込んでいないことから、火事発生の前に死亡していたと思われる
・でも、死因は焼死
・2階で寝ていて火事に気付き、ベランダから飛び降りたと結論付けているが、煙は吸い込んでいなかった。
そして、警察は放火ではなく失火、つまり事故として事件を処理しています。
エクストリーム自殺に潜む闇とは
エクストリーム自殺には、社会・権力の闇が隠されていると言われています。
本来は事件性があるはずなのに、「自殺」として処理されているエクストリーム自殺。
なぜ、自殺として処理されているかというと、事件として捜査されると不利益を被る人たちがいるからだとインターネット上では噂されています。
事件の犯人が政治家や経営者など権力を持った上級国民とその近親者だと、上からの圧力がかかって、自殺として処理されてしまうことがあるのかもしれません。
そのため、エクストリーム自殺を捜査すると、権力の闇に突き当たってしまうかもしれません。
そしてその権力の闇に触れてしまったら、さらなるエクストリーム自殺が発生する可能性があります。
ある意味、エクストリーム自殺はアンタッチャブルなもので、社会の闇そのものと言えるかもしれません。
エクストリーム自殺のまとめ
エクストリーム自殺の定義や種類、事件性のある事例と事故として処理された事例、エクストリーム自殺の闇をまとめました。
エクストリーム自殺と言われる自殺や事故を見てみると、事件性を否定できないものもありますが、偶然が重なってエクストリーム自殺に見えている「ただの自殺」もあると思われます。
それでも、あまりにも疑わしい状況や警察の動きを見ていると、エクストリーム自殺のように本当は他殺事件なのに自殺として処理されるものも多いのかもしれないと疑ってしまいますね。