新興宗教の「世界救世教」には、内紛や分裂などやばい噂がたくさんあります。
今回は世界救世教の基礎情報や会員数、教祖の岡田茂吉、内紛や健康被害などやばい理由9つ、信者の芸能人や有名人、分裂した宗教一覧表と現在をまとめました。
この記事の目次
世界救世教とは
世界救世教とは、神道系新宗教「大本」の影響を強く受けた新興宗教です。
岡田茂吉が1935年に設立し、岡田茂吉を教祖・明主様と仰ぎ、岡田茂吉の垂訓を最高神の啓示としています。
信仰の対象は宇宙の創世神・大光明真神(みろくおおみかみ)であり、岡田茂吉は自身を救世主(明主)としていました。
世界救世教の会員数
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世界救世教の会員数は、2019年の宗教年鑑によると日本国内で579,430人です。
海外でも布教を行っており、特にブラジルやタイで信者が多く、全世界で30万人以上の信者がいるとされています。
つまり、日本と世界を合わせると、世界救世教の会員数は約100万人弱にも上るということですね。
世界救世教の会費
世界救世教の会費はこちらです。
・年会費:2,000円(家族会員300円)
教祖・岡田茂吉
世界救世教を開いたのは岡田茂吉という人物です。1882年に東京の浅草で生まれます。
東京美術学校の予備課程に進学するも、目の病気を患い中退しています。
その後も不幸が重なり、体調を崩したり、事業が破綻したり、妻は流産・死産を繰り返し、ようやく出産した子供は5ヶ月で死亡、妻も死亡しました。
このような境遇から、岡田茂吉は1920年に大本教に入信します。その後、何度か神秘体験を経て、岡田式神霊指圧療法(後に浄霊になる)を開始します。
しかし、大本教の方針とは異なるという批判を受け、1934年に大本教から分離・独立する形になりました。
1935年には、地上天国建設を目的として「大日本観音会」という宗教団体を設立します。これが、世界救世教の前身です。
一時は宗教団体を解散しますが、1947年に静岡県の熱海で「日本観音教団」を設立しました。1950年には「世界救世教」と名前を改めます。
そして、自分は三大聖人(イエス・キリスト、仏陀、ムハンマド)を超越した神の立場であるとして、自分は世界人類の救世主(明主)であると説いたのです。
世界救世教の特徴3つ
世界救世教の特徴を見ていきましょう。
①手かざし浄霊
世界救世教の特徴の1つ目は、手かざし浄霊です。
浄霊とは、薬毒や日頃の行い、先祖の罪の穢れなどによる「霊の曇り」を解消できるという儀式的な行為で、「手かざし」とも呼ばれるものです。
簡単に言えば、「手をかざせば、病気が治るし、悩みも解消されるし、不幸や争いがなくなるよ!」というものですね。
岡田茂吉はこの手かざし浄霊を、大本教に在籍していた1934年から「岡田式心霊指圧療法」として始めています。
岡田茂吉は自分の闘病体験から、「薬は毒」という考えに至り、西洋医学(薬や手術)全般や東洋医学の漢方を否定し、自然治癒力に頼るという生活様式を取り入れていました。
②自然農法
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世界救世教では自然農法にも力を入れていました。
独自の無農薬有機栽培を研究し、土壌を清浄して、土本来の力を引き出すことで、自給自足できる作物を収穫できるという考え方です。
この自然農法を進めていく中で、「自然農法国際研究開発センター」や「MOA健康科学センター」などを設立しています。
さらに「MOAブランド(Mokichi Okada Associationブランド)」として、自然農法の食品を流通・販売しています。この自然農法は信者の奉仕活動の中心となっています。
③美術・芸術に熱心
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世界救世教の特徴の3つ目は、美術や芸術に熱心であることです。
元々、岡田茂吉は東京芸術学校への進学を志していましたので、美術品が好きで、美術への造詣が深かったと思われます。
世界救世教の目的は地上天国の実現であり、「それは究極の真善美の世界の実現」であるとしています。
そこで、国内に地上天国のモデル(箱根神仙郷・熱海瑞雲郷・京都平安郷)を作り、箱根に箱根美術館、熱海にはMOA美術館を建設しました。
教団として美術品の収集もしていて、MOA美術館には国宝が3点、さらに多数の重要文化財が収蔵されています。
豊臣秀吉ゆかりの黄金の茶室が復元されていたり、能楽堂が作られたりと、美術館としてかなりレベルが高いことは間違いありません。
世界救世教がやばい理由① 内紛・分裂が多い
世界救世教がやばいと言われる理由、1つ目は内紛や分裂が多いことです。
新興宗教は分離・独立は珍しいことではありません。ただ、世界救世教はあまりにも内紛・分裂が多いんです。
世界救世教は元々寄せ集め状態でしたが、1955年に教祖の岡田茂吉が死去した後はカリスマを失ったことで権力争いが巻き起こり、内紛に発展します。
そして、最終的には次の3つの教派に分かれたのです。
・東方之光(旧再建派)
・主之光教団(旧護持派)
この3つの教派を包括する形で世界救世教は運営されることになりました。かなり珍しい形での運営です。
しかし、この体制は2018年までしか続きませんでした。
世界救世教がやばい理由② おひかりペンダントの存在
世界救世教では「浄霊」と呼ばれる儀式があります。いわゆる「手かざし」ですね。手かざしによって、病気や苦悩を解決するというものです。
この浄霊は教祖や明主しか行えないかと思いきや、「おひかり」と呼ばれるペンダントを身に付けていれば、信者なら誰でも行えるんです。
世界救世教の信者になり、「おひかり」というペンダントを首から下げれば、浄霊ができて、病気や苦悩を解決できる!…これ、やばいですよね。
「おひかり」の値段は高いものだと20万円という情報もありますが、詳細は不明です。
そして何よりやばいのは、この「おひかり」がネットオークションに多数出品されていることでしょう…。
世界救世教がやばい理由③ 教祖は過去に検挙・逮捕されたことがある
世界救世教がやばい理由には、教祖の岡田茂吉が何度か検挙・逮捕されたことがあることも挙げられます。
・1940年:医師法違反で岡田茂吉が逮捕
・1950年:世界救世教本部が脱税・贈賄容疑で家宅捜索。岡田茂吉も検挙(後に無罪)
・1972年:宗教法人認証関連で教団理事長と文化庁宗教課係長が贈収賄容疑で逮捕
手かざしだけでもやばいのに、これらの事実を知るとさらにやばいと思ってしまいますね。
世界救世教がやばい理由④ インチキ写真
世界救世教がやばい理由の4つ目は、インチキ写真です。世界宗教では岡田茂吉の霊写真を宣伝していたことがありました。
その霊写真とは上記の画像です。
正座している岡田茂吉の中に観音とおひかり、竜が一緒に映っている写真として、世界救世教は岡田茂吉の霊力・カリスマ性をアピールし、新規の信者獲得のために使っていたのです。
しかし、撮影者の柴田延太郎(東光男という偽名)が後に、この写真はインチキであると読売新聞に暴露して、読売新聞が「二重写しの偽造写真」であると報道したんです。
この写真の真相は、こちらです。
・窓から差し込んだ太陽光線が鏡に反射したのがお光り
・タバコの煙が突風で渦巻になったのを撮ったのが竜
わざとインチキ写真を作成して、それを岡田茂吉のカリスマ性を高めて信者集めに使っていたというのは、質が悪いし、やばいですよね。
世界救世教がやばい理由⑤ 健康被害も…
世界救世教がやばいと言われる理由の5つ目は健康被害です。世界救世教では、手かざしで病気を治し、西洋医学を全面的に否定しています。
これにより、信者の子どもが病気や障害があっても通院させてもらえなかったなどの被害が出ています。
さらに、世界救世教から分裂した直系分派の1つである「ミロクコミュニティ救世神教」という新興宗教では、岡田茂吉の教えから反ワクチンの思想を持ちました。
そのため、麻疹(はしか)ワクチンを接種させず、2019年に27人の麻疹の集団感染を起こしています。
麻疹はワクチンを接種すれば、感染を95%の確率で抑制できます。麻疹は発症すると重症化する可能性が高い感染症ですから、集団免疫のためには麻疹のワクチン接種は必要なことです。
それなのに、反ワクチンの思想により、健康被害を引き起こしてしまったのです。
世界救世教がやばい理由⑥ 教主がキリスト教&クビ
世界救世教がやばい理由の6つ目は、教主がキリスト教信者の可能性があり、教主をクビになったことです。
クビになった教主とは、4代目の岡田陽一です。
元々、世界救世教の思想はキリスト教の思想の一部を取り入れていました。世界は「天国、中有界、地獄」の3つに分かれているとし、キリスト教の世界観を根本的な部分で肯定しています。
しかし、世界救世教とキリスト教は別の宗教です。世界救世教のトップがキリスト教の信者であるというのは、さすがにまずいですよね。
この教主がキリスト教徒疑惑は、デイリー新潮が報じました。
Mなる人物が読み上げたとされる書面の中身は、
〈「主に感謝いたします。イエス・キリスト、主に委ねます。(中略)感謝いたします。アーメン。」「イエス様と一体でお使いください。命、意識、ヨハネ、聖書は一つ(略)」〉
教主夫妻は儀式のように頭を垂れて聞き入っていたという。
この時の教主がキリスト教徒の教えを受けている様子は、世界救世教の信者によって盗撮されています。
このようなこともあり、岡田陽一は4代目教主を2018年に推戴取り消しになっています。つまり、教主をクビになったということですね。
宗教のトップが他の宗教の信者だという理由で降ろされるって、相当やばいですよね。
岡田陽一氏がトップを降ろされたのは、このキリスト教改宗問題だけが理由ではありませんが、やばいことだけは確かです。
世界救世教がやばい理由⑦ ごちゃまぜ宗教
世界救世教がやばい理由の7つ目は、ごちゃまぜ宗教ということです。
・仏教
・神道
世界救世教がやばい理由⑧ 資金流用問題
世界救世教がやばい理由の8つ目は資金流用問題があります。
教団の公式発表によりますと、いわゆる三点セットと呼ばれます、イギリス、中国、中部コーリン問題の使途目的の不明な10数億円からの資金は、法的に問題が無いとの見解を頂いたそうです。
法的な問題はないものの、10数億円の使途不明金があるということ。それによって、被害者の会が結成されたというのはやばいですよね。
そもそも、世界救世教は美術品を収集しています。国宝を3点も所有するほどです。
この資金はいったいどこから出ているのか?どれだけ信者から金を巻き上げているのか?それに関しても、ちょっと疑問ですよね。
世界救世教がやばい理由⑨ 政治に絡んでいる
出典:jisin.jp
世界救世教がやばい理由の最後は、政治に積極的に絡んでいることです。参議院議員選挙の比例区では、自民党議員を応援してきました。
現在は、MOAは次の議員を応援しています。
・橋本聖子
また、2011年には前原誠司(当時民主党)議員の政治資金収支報告書に世界救世教の名前がありました。
前原の政治資金収支報告書の宗教法人世界救世教って何・・・
— ノーラン☂☁ (@groovy_moon) March 4, 2011
自民党だけでなく、民主党(当時)にも食い込もうとしている世界救世教。宗教が政治に絡むとろくなことがないことは、歴史からも明らかです。
世界救世教から独立・分裂した宗教一覧表
世界救世教は教祖の岡田茂吉が亡くなった後、独立・分裂した会がたくさん出ました。ここでは、それを一覧表にしてまとめました。
・崇教真光
・みろく真教
・救いの光教団
・黎明教会
・救世真教
・神慈秀明会
・世界メシア教
・救世神教(ミロクコミュニティ救世神教(MC救世神教))
・救世新教
岡田茂吉が亡くなった後、これだけの宗教が世界救世教から独立・分派しています。実際はもっとたくさんあるはずです。
ただ、世界救世教も大本教から独立した形です。新興宗教は複雑ですね。
世界救世教の芸能人・有名人6名
世界救世教の芸能人・有名人を見ていきましょう。ここでは噂レベルの人も紹介しています。
三木のり平さん
出典:twitter.com
三木のり平
生年月日:1924年4月11日
出身:東京都
活動:俳優、コメディアン、演出家
三木のり平さんは、桃屋のアニメーションのキャラクターや声優として有名な俳優です。
佐々木すみ江さん
出典:nikkei.com
佐々木すみ江
生年月日:1928年6月22日
出身:東京都
身長:160cm
所属:アルファエージェンシー
活動:女優
佐々木すみ江さんは、「ふぞろいの林檎たち」や「篤姫」などで知られる女優さんです。
仲宗根美樹さん
仲宗根美樹
生年月日:1944年6月23日
出身:東京都
所属:ミュージック・オフィス合田
活動:歌手
「川は流れる」のヒットで知られる仲宗根美樹さんも、世界救世教の信者という噂があります。
清川虹子さん
清川虹子
生年月日:1912年11月24日
出身:千葉県松戸市
活動:喜劇女優
清川虹子さんは、たくさんの喜劇作品に出演し、「緋牡丹博徒シリーズ」や「極道シリーズ」にも出演した日本を代表する女優です。
高市早苗さん
出典:sankeibiz.jp
高市早苗
生年月日:1961年3月7日
出身:大阪府
所属:自由民主党
活動:政治家
自民党の衆議院議員の高市早苗さんも世界救世教の信者の噂がありますが、直接応援はされていないので、真偽のほどは不明です。
石原光子さん
出典:wikiwand.com
石原光子
生年月日:1909年
石原光子さんは、石原慎太郎さん・石原裕次郎さんの母親です。
世界救世教の現在
出典:twitter.com
世界救世教は、現在また分裂・内紛問題を抱えています。
4代目の教主だった岡田陽一氏がキリスト教に改宗疑惑をきっかけに、世界救世教は岡田陽一賛成派と反対派に分裂しました。
それまでは、世界救世教いづのめ教団・東方之光・主之光教団の3つを包括していましたが、主之光教団は包括教派から外れ、現在は世界救世教いづのめ教団・東方之光のみになっています。
主之光教団は「世界メシア教」と名前を変えて、岡田陽一氏を教主として活動を続けています。
世界救世教のまとめ
世界救世教の基礎情報や会員数、教祖の岡田茂吉について、3つの特徴と9つのやばい理由、分裂・独立した宗教一覧表、世界救世教の芸能人や有名人、現在をまとめました。
いろいろと内紛・分裂が起こり、現在も問題を抱えている世界救世教。今後もさらに内紛は続いていくのか、動向に注目していきたいですね。