前田健のプロフィール

芸人・振付け師・俳優としてマルチに活躍した前田健

前田健さんは、高校卒業後に単身渡米し、本場ブロードウェイで4年近くも歌とダンスのレッスンを受けました。そのため英語もペラペラだったようで、歌って踊って英語も話せる異色のお笑いタレントとしても知られていました。

1994年に帰国した前田健さんは、“あやや”こと松浦亜弥さんや渡辺真知子さん、宇多田ヒカルさんなど、女性シンガーのものまねタレントとして大ブレイクを果たしました。

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一方で、人気アニメ「プリキュア」シリーズのエンディングテーマなどの振り付けを担当し、振付師としても活躍しながら、ドラマ「anego」や映画「20世紀少年」などに出演し、俳優としての顔ものぞかせます。

また、2005年には、自身の恋愛体験を題材にした恋愛指南本「前田健の恋キャラ診断」を発売し、その中でゲイであることをカミングアウトし、当時大変な話題になりました。

前田健が2016年4月26日に死去～倒れる前にはロンハーの収録

そんな前田健さんの訃報が飛び込んできたのは、2016年4月26日の未明のことです。

24日の夜、新宿三丁目の路上で倒れた前田健さんは、心肺停止状態で病院に救急搬送されていたのですが、一時は蘇生するものの、一度も意識を回復することなく、26日午前1時36分、遂に帰らぬ人になったのです。

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前田健さんが倒れた日は朝から「ロンハー」の収録だった・・・

倒れた2016年4月24日、前田健さんは朝の9時から午後3時まで、栃木県でテレビ朝日系バラエティ番組「金曜★ロンドンハーツ」の企画、「オネエの運動能力テスト」の収録に参加していたそうです。

報道によると、前田健さんはその収録中に体調不良を訴えていたのだとか。すでにその時から死の兆候は現れていたと言えますね。その収録の詳細を報じた記事を引用しておきましょう。

同局によると、前田さんが参加した収録は“オネエタレント”によるスポーツ企画。午前中に５０メートル走と走り高跳びを行った。昼の休憩時間に体調不良を訴え、医務室で医師の診察を受けた。回復したため、午後は腕相撲とリレーに臨んだ。

 

番組関係者によると、収録時に具合が悪いそぶりはなく、複数の種目で上位争いに食い込んだ。笑いも取って「オンエアが楽しみですね」などと話していたという。関係者は「医務室に行ったことは全く気付かなかった。

 

引用：前田健さん死去　「ロンハー」で体調不良も診察受け収録続けていた― スポニチ Sponichi Annex 芸能　https://www.sponichi.co.jp/

マエケンさんと言えば、とても責任感が強く、気を遣い過ぎるくらい気遣いのできる人で有名でしたから、ちょっとした体調不良程度なら、収録中に医務室に駆け込むようなことはしないと思うんですよね。きっと、よほど具合が悪かったのだと察せられます。

それでも何とか収録を終え、共演者やマネージャーらとともにバスで都内に戻り、一旦帰宅した前田健さん。

そのまま自宅で休んでいれば、もしかすると今回の不幸は起きなかったかも知れないのですが、その後、夕食をとるために新宿三丁目の行きつけのパスタ屋さんへ出掛けてしまうんですよね。

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そして、以前より大好きだったその店のメニュー「海の幸とトマトソースパスタ」を堪能するのですが・・・その直後に路上で嘔吐したのちに倒れ、心肺停止状態で病院に救急搬送されることに・・・

きっと、体調が悪かったにもかかわらず、その日は朝から頑張った自分へのご褒美をあげたかったのかも知れませんね。

前田健の死因は「虚血性心不全」～その症状とは

その後の解剖で、前田健さんの死因は「虚血性心不全」と判明します。

「虚血性心不全」と言えば、近年では“サッチー”の愛称で親しまれた野村沙知代さんや、ハイ・ファイ・セットの山本俊彦さん、芸能リポーターの武藤まき子さんらの命を奪った、大変恐ろしい病気なんですよね。

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前田健の死因となった「虚血性心不全」

“心不全”という病気はよく耳にする病名ですが、“虚血性心不全”ってどんな病気なんでしょうか？

虚血性心疾患は、心臓の筋肉（心筋）への血流が阻害されることにより起こる心臓病の総称で、心筋に栄養を送る血管である「冠状動脈」が動脈硬化などを原因として狭くなったり閉塞したりすることで発症する。その結果、心筋の収縮力が弱まり、心不全状態（虚血性心不全）になる。

 

引用：虚血性心不全、どんな病気？ | HuffPost Japan　https://www.huffingtonpost.jp/

虚血性心不全の最大の危険因子は、動脈硬化だと言われています。そして、その動脈硬化を引き起こす要因として考えられているのが、高血圧や脂質異常症、肥満症、糖尿病などの生活習慣病です。

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さらに、そこに喫煙や飲酒、運動不足、偏った食事、睡眠不足、ストレスなどの生活習慣因子が加わることで、動脈硬化が加速度的に促進されると考えられています。

前田健は病気「B型肝炎」「不整脈」という持病も持っていた

前田健さんが高血圧や脂質異常症、糖尿病などの病気を持っていたかどうかについては明らかでありませんが、その見た目から肥満状態にあったことは明らかですし、以前より喫煙習慣もあったようです。

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また、マエケンさんをよく知る、新宿二丁目でバーを経営している男性からは、前田健さんの持病について、次のような証言が得られています。

「前田さんはもともとB型肝炎で、肥満にありがちな不整脈でもありました。この10年くらいは体調を気遣ってかアルコールはほとんど飲まなかったんじゃないかな。たまにちょっとだけビールを飲んで『ヤバイ、心臓がドキドキしてきちゃった』などと言って、胸を押さえながら身体を丸くするところを見かけたこともあります」

  「ヤバイ、心臓が…」前田健、“突然死の兆候”を新宿二丁目の住人が目撃 | アサ芸プラス　https://www.asagei.com/

実際、芸人仲間にも「B型肝炎という病気を患っていて心臓が弱い」と話していたそうで、飲み会の席で急に心臓を押さえてうずくまるようなこともあったとの証言もあります。

近々、不整脈の手術を受ける予定だった前田健

不整脈とは、ごくごく簡単に言うと、脈が不規則で異常に早かったり遅かったりすることです。具体的な症状としては、動機やめまい、息切れなどが見られることがあり、時には胸痛を伴ったり、場合によっては失神に至ることもある病気です。

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但し、実は不整脈にはいくつかの種類があって、恐い不整脈と恐くない不整脈があるのですが、前田健さんの場合は近々手術を受ける予定だったことから考えれば、危険な不整脈だったことがうかがわれますね。

「マエケンさんは不整脈を持っていて、激しく動くと症状が出てしまうので、話をしたり、休憩を入れながら、気を付けてはいました。不整脈の手術は来月あたりにする予定だったんです。しようと思っていると聞いていたので、絶対にした方がいいと伝えていました。もうちょっと早ければなと思いました」と後悔の念をあらわにした。

 

引用：急死の前田健さん　来月に不整脈の手術受ける予定だった　http://www.sponichi.co.jp/

あと1ヶ月早く手術をしていれば、こんな最悪の事態に至ることはなかったって考えると、なんだかとっても悔しいですね。

「B型肝炎」の危険性とその症状

B型肝炎はB型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる病気で、持続的な肝臓の炎症により、慢性肝炎から肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性がある恐ろしい病気です。

出典：http://www.nishieikai.or.jp/

B型肝炎の具体的な症状は次の通りです。

Ｂ型肝炎ウイルスに感染すると、全身の倦怠（けんたい）感に引き続き食欲不振・悪心（おしん）・嘔吐（おうと）などの症状が現われ、これに引き続いて黄疸（おうだん）が出現することがあります。他覚症状として、肝臓の腫大がみられることもあります。これが、急性Ｂ型肝炎の症状ですが、症状が出ないまま治ってしまう場合があります。これを不顕性感染と呼びます。

 

引用：Ｂ型肝炎Ｑ＆Ａ(概要版)　http://www.med.or.jp/

前田健さんが亡くなる少し前である2月24日には、こんな体調不良を訴えるツイートもありました。

寝つきが悪い日が続く。
音楽の力を借りても難しい。

— 前田健 (@ken_m614) 2016年2月24日

調べてみたところ、B型肝炎の主な症状に“寝付きが悪くなる”というものはないようですが、代表的な症状である全身の倦怠感や悪心が、寝付きを悪くしていた可能性もありそうですね。

肝臓病の患者がとるべき食事は・・・

B型肝炎を含め、肝臓病を患っている人の食事は、かつては高たんぱく・高エネルギー食が良いとされていた時代があったようです。

出典：https://39.benesse.ne.jp/

しかし、これは栄養摂取が不十分なアルコール性肝障害の患者を対象としたもので、B型肝炎などウイルス性肝障害の患者には薦められない食事だとされています。

それどころか、最近の研究では、肥満や高脂肪食はむしろ肝障害の進行を早め、肝硬変や肝がんのリスク因子になることが明らかになっており、慢性肝炎を患っている患者は、あくまでバランスの取れた食事を適量とることが原則とされています。

出典：http://blog.livedoor.jp/

果たして、前田健さんはこの肝臓病患者の食事のルールを守れていたと言えるのでしょうか？

前田健が倒れる直前の食事内容～最後のツイッター投稿も紹介

前田健の最後のツイート

普段の生活習慣を垣間見るにはSNSが役立ちます。特に、マエケンさんは生前ツイッターを積極的に活用されていたので、とりあえず前田健さんのツイッターをチェックしてみたところ・・・

なんと最後のツイートがこのツイートだったんですよね。

出典：https://twitter.com/

ごつい！新宿三丁目のイヴォ・ホームパスタというお店の「海の幸とトマトソースパスタ」うまし。 pic.twitter.com/lnfd0ornr2

— 前田健 (@ken_m614) 2016年4月24日

溢れんばかりのスープパスタです。とっても美味しそうですが、相当カロリーが高そうで、B型肝炎を患っている前田健さんには、とても“バランスのとれた適量の食事”とは言えそうにありませんね。

実は、この最後のツイートが、前田健さんが亡くなる直前に投稿されたツイートだったことから、ごく一部ではありますが、このパスタがマエケンさん死因だった！なんて風評被害が出そうな声もあったようです。

しかし、どう考えても、この料理に罪はありませんよね。また、前田健さんはこのパスタ料理が大変気に入っていたようで、このちょうど2ヶ月前にも、同じパスタを食べたツイートを発見しました。

出典：https://twitter.com/

新宿三丁目のおいしいパスタ、見た目はゴツいけどね。味はおいしかった。手前は海の幸パスタ、奥のは絶望パスタという名前。 pic.twitter.com/OYmWxk2s7Z

— 前田健 (@ken_m614) 2016年2月25日

ただ、一つ言えることは、亡くなる直前に食べたパスタが、手前の「海の幸とトマトソースパスタ」で良かったです。もし、奧の「絶望パスタ」を食べていれば・・・名前が名前だけに、話題性だけでもやばいことになってたかも知れません。

また、前田健さんのツイッターを遡っていて一つ気付いたのですが、以前はそんなことはなかったんですが、亡くなる直前になって、頻繁に料理の画像付きツイートが続いているんですよね。

しかもアップされる料理の写真ってのがこんな感じのコッテリ，ガッツリ系の料理ばかりなんです。

出典：https://twitter.com/

牛肉ネギ巻きの照り焼き。 pic.twitter.com/jNfOI0Z3gL

— 前田健 (@ken_m614) 2016年3月29日

出典：https://twitter.com/

また食ってしまった。
ステーキ。
400g pic.twitter.com/zBldQoUbQi

— 前田健 (@ken_m614) 2016年3月13日

出典：https://twitter.com/

新宿二丁目にあるラーメン屋さん「GACHI」のラーメン。いろんな味が口に飛び込んでくるラーメンです。 pic.twitter.com/sboEGMpNuJ

— 前田健 (@ken_m614) 2016年3月11日

前田健さんが毎食のようにこのような食事をとっていたとも思えませんが、少なくともこれらの高カロリーな食事を好んでいたことは確かなようですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

44歳の若さで突然に亡くなってしまった前田健さんの死因や、持病として抱えていた病気、さらにツイッターから垣間見られる食事の様子などについてまとめてみました。

出典：https://lineblog.me/

今さらこんなことを言っても始まらないことはわかっているものの、やはり悔やまれるのは、どうしてあの時、そのまま自宅で休養しなかったのか。食事のバランスや量について気をつけなかったのか。もし不整脈の手術があと1ヶ月早ければ・・・つい、そんなことばかり考えてしまいました。

前田健さんのご冥福を心よりお祈りしております。