「コトリバコ」は2ちゃんねるオカルト板発祥の怖い話で、そのおぞましい内容から「検索してはいけない言葉」としても知られています。
この記事ではコトリバコの怖い話の内容や、実在すると言う話や実物を所有している霊能者が登場する動画、コトリバコの映画や、考察などについてまとめました。
この記事の目次
コトリバコは2ちゃんねるのオカルト板発祥の怖い話
出典:https://wind.ap.teacup.com/
「コトリバコ」とは、2005年6月6日に、2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)のオカルト超常現象板に投稿された怖い話です。
コトリバコの話の発端
「コトリバコ」の話は、ある20代後半の男2人女2人グループの女性の1人が家の納屋から小さな古い木箱を見つけ、その箱が木を組み合わせたパズルのようになっていた事から興味を抱き、仲間たちの元へと持ってくるところから始まります。
このグループのうちの1人は神社の家の息子で霊感があり、その木箱が人の命を奪うような極めて危険な呪物である事に気がつきます。
この神社の家の息子は泣くほど怯えながらも、神主である父親や祖父に連絡を取りながら、なんとかこの箱を持ってきた女性に憑いた何かを必死に祓いどうにか事なきを得ます。
コトリバコは女子供を殺し一族を根絶やしにする呪いの箱
後日、この神社の家の息子がこの木箱は「コトリバコ(子取り箱)」という呪物で、これが近くにあるだけで女性と子供を殺しその一族を根絶やしにしてしまう恐ろしい呪いの力を持っていると説明します。
この「コトリバコ」は、1860年代の後半頃に起きた、「隠岐島の反乱(1868年の隠岐騒動の事と思われる)」が平定された時に、その土地に逃れてきた反乱を起こした首謀者の1人だった男がその土地にもたらしたものだという事でした。
その土地は当時、近隣の村からの差別を受けていた集落でした。集落の人々は、逃れてきた罪人を匿う事でさらなる迫害を受ける事を恐れ、この逃れてきた男を殺害しようとしますが、この男は「もし命を助けてくれるならば、お前たちに武器をやろう」と取引を持ちかけました。
集落の人々は、武器があれば近隣の村からの差別に対抗できると考え、この男との取引に応じる事にしました。
男がコトリバコのおぞましい作り方を集落に伝える
男はその「武器」、村を根絶やしにできるほどの呪物である「コトリバコ」の作り方を集落に教えました。
その作り方はおぞましいものでした。
まず、最初に複雑に木のパーツが組み合わさったパズル状の木箱を作り、その木箱の中に雌の畜生(動物)の血液で満たし1週間そのまま待つ。
その後、その血が乾ききらないうちに間引いた人間の子供の身体の一部をその箱の中に封印するのです。
コトリバコに入れる子供の身体の一部は子供の年齢によって違い、生まれたばかりの赤子なら臍の緒と第一関節くらいまでの人差し指の先、そして、ハラワタから絞った血を入れる。
7つまでの子供なら、人差し指の先とハラワタから絞った血を。10までの子供は、人差し指の先だけを入れ、その後蓋をするという事でした。
このコトリバコは、箱に閉じ込めた子供の数で名前が変わり、1人なら「イッポウ」、2人なら「ニホウ」、3人なら「サンポウ」、4人なら「シッポウ」、5人なら「ゴホウ」、6人なら「ロッポウ」、7人なら「チッポウ」という具合でした。
そして、男はこれ以上の人数を閉じ込めた箱は絶対に作ってはならないと警告しました。
しかし、この男は自分が持っていく箱として7つまでの子供を8人閉じ込めた箱「ハッカイ」をくれと求めました。男はこの「ハッカイ」だけは絶対にこれ以外には作るなとさらに念を押したそうです。
コトリバコの呪いの効果
集落の人々はこの「コトリバコ」を作り、それまで集落を迫害していた庄屋の家にこの箱を「集落からの献上品」だと偽って上納しました。
結果、庄屋の家の女子供は、内臓が千切れて苦しみ抜いて次々と死亡したという事でした。これは箱に触れなくとも、近づくだけで影響が出る呪いだったという事です。
集落の人々は、この呪いの箱の恐ろしさを見せつけた上で、これまで自分達を迫害してきた周辺の村々に、「今後一切自分達に関わらず放っておいて欲しい事」、「今までの恨みは許さないが、放っておいてくれれば自分達からは何もしない事」、「この条件を守れば、集落の人間も2度と周辺の村には行かない事」、「もし報復してくるなら、再びこの呪いを振りまく事」、「庄屋に送った箱はすぐに集落に帰す事」、「これからもこの箱を作り続けるし、既に箱は7つ存在している事」などを伝えました。
これ以降、この集落への迫害は一切なくなったという事でした。
集落の人々はその後もコトリバコを作り続けた
迫害が無くなった後も、集落の人々はこの「コトリバコ」を13年にわたって作り続けたそうです。
そして、コトリバコの作り方を伝えた男は、去り際にこの箱の管理方法を伝えました。それは、女子供は絶対に箱に近づけてはならず、必ず暗く湿った場所に保管する事。この箱の効力は時と共に弱まっていく事。箱を処分するときは、寺ではなく神社(ある神様を祀っているその土地の神社)に処理を頼む事。
コトリバコは現代まで集落で管理されていた
しかし、13年目に集落の子供が保管されていた「コトリバコ」をそれが何かを知らずに持ち出してしまい家に持ち帰るという事件が起こります。その家の女子供は残らず死に絶えてしまい、集落の人々は改めてこの箱の恐ろしさを知る事になりました。
そして、集落の人々は「コトリバコ」を処分する事に決めます。神社側はこの箱の呪いの力があまりにも強い事を警戒し、まずは力を弱めてからお祓いする事を決めたそうです。
そして、その集落の代表者の家が持ち回りで「コトリバコ」を管理し、決められた年数保管した後に神社でお祓いをする事を現代まで続けてきたという事でした。
つまり、冒頭の話で出てきた「コトリバコ」はその保管されていた箱の一つで、それがなんなのかを知らない投稿主の女友達が持ち出してしまい、その箱の存在を親や祖父から聞かされていた神社の息子がそれに気がついて必死の思いでお祓いをしたという事でした。
以上が「コトリバコ」の大まかな内容になります。
コトリバコは検索してはいけない言葉
「コトリバコ」は、実際に話を読んで体調が悪化した、怪奇現象に遭遇したという話が多くあるため、「検索してはいけない言葉」としても知られています。
「コトリバコ」は、その話の性質上、女性(特に妊婦の方)や子供はなるべく読まないほうが良いとも言われています。
本当に呪いのような力があるのかは不明ですが、実際に実在するかも知れないと思わせる不気味さがあります。
コトリバコには実在するかも知れないと思わせる不気味さがある
出典:https://lh3.googleusercontent.com/
「コトリバコ」は、最初はネットの匿名掲示板に書き込まれたもので、本当に実在するのかどうかの確認はできません。
しかし、その話の内容の生々しさや、実際に西日本に多数存在した被差別部落や、似たような呪いの手法が実際に存在した事が知られている事などから、もしかしたら本当に実在する呪いの道具かも知れないと思わせる不気味さがあります。
コトリバコって本当にありそうで怖いんだよね。毒虫の壷に近い何かを感じる。
— ほっぷす。※低浮上 (@hops_mykyara) November 16, 2015
コトリバコの実物を見に行った動画が怖い
YouTubeチャンネル「まいめんちゃんねる」のターキーさんとしんさんが、「絶対に検索してはいけない「コトリバコ」の実物を見に行ったらヤバすぎた・・・」というタイトルの動画を投稿されていますが、この動画が注目されています。
というのも、この動画では、現代最後の陰陽師として知られ、テレビ番組などでも紹介された事のある橋本京明さんの事務所を実際に尋ね、封印された箱を見せてもらうという内容です。
この箱は「コトリバコ」ではないのですが、動画内で橋本京明さんが映さないという条件なら本物の「コトリバコ」を見せても良いという発言をされており、「コトリバコ」の実物の存在が示唆されており話題になっています。
コトリバコの映画「樹海村」も話題
ネット上で現在も人気の高い怖い話である「コトリバコ」ですが、2021年2月に公開されたホラー映画「樹海村」に、「コトリバコ」が登場します。
2ちゃんねるで語られた「コトリバコ」とは少し違った解釈がされていますが、「呪怨」シリーズなどで知られる清水崇監督の映画という事で注目されているようです。
コトリバコについての考察
出典:https://jukaimura-movie.jp/
インターネット上では「コトリバコ」の正体の考察なども盛んです。
最もよく見られる考察は、毒を持った虫や小動物などを一つの入れ物の中に閉じ込めて殺し合いをさせ、最後に残った生き物を呪物とする「蠱毒」という呪法をモデルにした創作話ではないかというものです。
また、爪や髪の毛、指、頭部などの身体の一部を呪物や呪いの道具にするという伝承は多く伝わっており、また、死んだ子供を埋めて守神として利用する方法なども全国各地に伝わっているため、「コトリバコ」もそうした実際に存在した呪法の一種ではないかとする考察も多く見られます。
まとめ
今回は2ちゃんねるオカルト板発祥の怖い話で、「検索してはいけない言葉」にもなっている「コトリバコ」についてまとめてみました。
「コトリバコ」は、隠岐島から逃げてきた1人の罪人がある被差別集落に伝えた呪物で、ある特殊な方法で死んだ子供の身体の一部を納めた箱を作り、それを呪いをかけたい対象に近づける事で女子供の内臓を引きちぎって殺し、一族を根絶やしにするという恐ろしいものです。
「コトリバコ」はその生々しい内容から、実在するのではないかと思わせる不気味さがあり、また実物を所有していると話す霊能者なども存在するため、本当の話ではと見る向きもあるようです。
2021年2月に公開された映画「樹海村」は「コトリバコ」をモチーフにした内容で話題を集めています。
「コトリバコ」の考察もネット上で盛んで、「蠱毒」に近い呪いではとする説や、身体の一分を使うという呪いの伝承は多くあるため、「コトリバコ」も実在する呪いなのではないかという見方もあるようです。