2004年6月20日に発生した「茨城県岩井市女子高生殺害事件」では、警察に被害者自ら何度も電話をかけているものの遺体で発見されました。
今回は被害者の当日の足取りなど事件詳細、犯人の真相、現在をまとめました。
この記事の目次
茨城県岩井市女子高生殺害事件とは
2004年(平成16年)6月20日午前7時前頃、茨城県坂東市長須地の農道脇にある雑草地帯に、平田恵里奈さんが倒れているのを、通りがかった当時50歳の男性が発見しました。
平田恵里奈さんはストラップの付いた携帯を首から下げていて、発見当時はまだ息がありましたが、その後、搬送された病院で死亡が確認されました。
平田恵里奈さんの直接的な死因は、携帯ストラップを使って首を絞められたことによる窒息死だと見られています。
平田恵里奈さんの靴下が汚れていなかったことから、発見現場で争ったのではなく、別の場所で殺害されてこの場所に遺棄されたとみられています。
平田恵里奈さんが使用していた自転車は、遺棄現場から600メートルほど離れたコンビニに停められており、自転車のかごにはプリペイドカードが入っていました。
なお、事件発生当時は岩井市という地名でしたが、事件発生から9カ月後に猿島郡猿島町と合併して坂東市となっています。
そのため、捜査を管轄した茨城県警による正式名称は「坂東市長須地内における女子高生被害殺人事件」となっています。
茨城県岩井市女子高生殺害事件の被害者
平田恵里奈さん(当時16歳)
被害者は、坂東市(旧猿島町)居住の県立高校生・平田恵里奈さんです。
発見された当時の服装は、半袖青色のTシャツに半袖黒色のジャケットを羽織っており、下はジーンズ生地のハーフパンツでした。
茨城県岩井市女子高生殺害事件の詳細:被害者・平田恵里奈さんの行動
2004年6月19日の午後2時頃、平田恵理那さんは高校を休んで、友人と4人で、自宅から12km離れたファミレスで食事をしていました。
平田絵里奈さんは一度帰宅したものの、翌20日午前0時頃に友達と2人で再来店し、軽食を取りながら談笑したりメールをしていたようです。
同日午前4時から5時頃には、平田梨奈さんがファミレスの正面にあったコンビニに3回訪れている姿を防犯カメラがとらえていました。
1回目はおにぎりとお茶を買い、コンビニの前で食べていました。
2回目はナイフが付いている工具を購入、3回目は雑誌売り場で本を読んだ後、外に出て店の前で座り込み、誰かを待っている様子でした。
この3回目の時、平田恵里奈さんは店の前に座り込んでいたところを店員に注意され、移動しています。
平田恵里奈さんが警察に通報
同日午前5時45分ごろ、平田恵里奈さんはプリペイド携帯電話を使って警察に3度にわたって電話をしています。
1回目は会話をする前に電話が切れましたが、2回目は平田恵里奈さんが「お金をすられた」と話したため、警察官はどこにいるのか、どんな人にすられたのかなどを聞きました。
平田恵里奈さんは「見覚えのある人。岩井署の連絡先を教えて」と話すも、警察官に岩井署がないことを伝えられると電話を切っています。
平田恵里奈さんは3回目の電話で、警察官から境署に来るように伝えられ、それに応じていました。
この警察官とのやり取りの1時間後の午前6時40分頃、平田梨奈さんはコンビニから約700m離れた利根川近くにある排水路脇の草むらで、意識不明で倒れているところ発見されました。
この時は息がまだありましたが、平田恵里奈さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。
死因は、携帯ストラップで首を絞められたことによる窒息死でした。
平田恵里奈さんがナイフを購入した理由とは?
平田梨奈さんは自分で警察に通報してからわずか1時間後に殺害されましたが、この間に何が起きたのかが不明なんです。
数少ない手がかりから、平田恵里奈さんはコンビニを出た後、1km離れた別のコンビニに立ち寄った可能性があることが分かっています。
このコンビニには、平田恵里奈さんの自転車が残されており、平田恵里奈さんに似た人物がコンビニ前で寝そべっていたという目撃証言が寄せられていました。
なお、このコンビニは午後11時で閉店しているため、平田恵里奈さんは買い物のためではなく、誰かとの待ち合わせのためにその場所にいたと考えられています。
また、平田恵里奈さんはこの待ち合わせていた人物とトラブルになっており、身の危険を感じて、護身用としてナイフ付きの工具を買っていたという見方もされています。
「茨城県岩井市女子高生殺害事件」の真相:犯人は?
出典:https://pixabay.com/
「茨城県岩井市女子高生殺害事件」の犯人は現在までに捕まっておらず、犯人特定に繋がる証拠も見つかっていません。
有力視されているのは、6月22日にプリペイド式携帯電話と1万円以上の課金カードを平田恵里奈さんに買い与えていた当時36歳のスリランカ人男性です。
男性は事件発覚後、携帯電話を買い与えたのは自分だと警察署に出頭し、情報提供をしましたが、不法残留だったためその場で逮捕されました。
事件への関与は否認している上、事件当日のアリバイがあり、証拠もなかったことから犯人とは特定されませんでした。
仮にこのスリランカ人男性が犯人じゃなかったとしても、少なからず事件に関与していた可能性は残っているのではないでしょうか。
茨城県岩井市女子高生殺害事件の現在
平田恵里奈さんを殺害した犯人に繋がる情報は全く出ていませんが、茨城県警では現在も犯人特定につながる情報提供を呼びかけています。
警察では
平田さんが発見された現場付近に駐車している車や人を見かけた
平田さんが発見された現場方向から、または、現場方向へ向かう車両、人などを見かけた
被害者平田さんに関すること
等の情報を求めています。
事件からすでに17年余りが経過しているため、犯人逮捕は難しいかもしれません。
しかし、遺族の方々の悲しみは現在も癒えていないと思われますので、少しでも犯人逮捕につながる情報が出てくることを願っています。
まとめ
2004年、当時女子高生だった平田絵里奈さんが何者かに殺害された「茨城県岩井市女子高生殺害事件」についてまとめてきました。
平田恵里奈さんの行動から、不良グループとの関係もあったとみられ、異性関係のトラブルや金銭トラブルから事件に発展した可能性も高いでしょう。
平田恵里奈さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。