無意味なこと・つまらないことだとわかっているのに、どうしてもそれをやらないと気が済まない、どうしてもそれが頭から離れないということはないですか?もし、そのようなことがあるなら、あなたは強迫性障害かもしれません。
強迫性障害の芸能人や有名人、強迫性障害の症状や原因をまとめました。
強迫性障害とは
強迫性障害とは、それが無意味なことと頭では分かっていても、それをやらないと不安になり、やらずにはいられないという病気です。
誰でも、こだわりは持っていますよね。こだわりを持つのは当然のことです。でも、そのこだわりが強すぎること、そして、こだわりによって生じる不安が強いと、日常生活に支障が出てきます。
あまりに不安・こだわりが強すぎることで、日常生活に不安が出ると、強迫性障害になり、「病気」の域に入ってきます。
強迫性障害は珍しい病気ではありません。欧米では人口の1~2%は強迫性障害であるとされていて、日本も同じくらいの割合ではないかと言われています。
人口の1~2%ということは、50~100人に1人は強迫性障害であるということですよね。そう考えると、強迫性障害はとても身近な病気である。誰でもかかる可能性がある精神疾患ということになります。
強迫性障害の芸能人・有名人:日本人6人
強迫性障害の芸能人・有名人を見ていきましょう。
1.佐藤二朗さん
出典:jisin.jp
佐藤二朗
生年月日:1969年5月7日
出身:愛知県春日井市
身長:181cm
所属:フロム・ファーストプロダクション
血液型:A型
活動:俳優、映画監督
「勇者ヨシヒコ」シリーズでもおなじみの佐藤二朗さんは、メモを取らないと気が済まないという強迫性障害を持っています。頭に思い浮かんだことをメモしないと、何も手につかない状態になってしまうとのこと。
メモを取れば落ち着くとのことですが、紙とペンがない時は太ももに自分の爪でメモを取ることもあるそうです。
佐藤二朗さんは自分の経験をもとに「memo」という強迫性障害(メモ障害)を持つ主人公の映画を撮っています。
2.石井慧さん
石井慧
生年月日:1986年12月19日
出身:大阪府茨木市
身長:180cm
所属:チーム・クロコップ
血液型:O型
活動:総合格闘家
北京オリンピックの柔道金メダリストである石井慧さんは、本当は柔道でオリンピックに出場した後は総合格闘技への転向を決めていましたが、オリンピック前は「柔道しかない」と自分に言い聞かせ、メディアでもそのように発言していたことで、自分へのストレスになり、強迫神経症(強迫性障害)を発症したそうです。
3.鬼龍院翔さん
鬼龍院翔
生年月日:1984年6月20日
出身:東京都
身長:164cm
所属:ユークリッド・エージェンシー
血液型:B型
活動:ミュージシャン
ゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんは、自伝本「ゴールデンボンバーのボーカルだけどなんか質問ある?」の中で、過去に強迫性障害を患っていたことを告白しています。
また、自身のブログの中で、2018年5月には次のように語っています。
僕のは強迫性障害のようなもんなので、何かがあったとかではないのよ、21、22歳くらいのとき症状のピークだったのが少しあの日ぶり返して来たかんじ
引用:新潟きました | ゴールデンボンバー 鬼龍院翔オフィシャルブログ「キリショー☆ブログ」Powered by Ameba
今は症状は治まっているようです。
4.大槻ケンヂさん
大槻ケンヂ
生年月日:1966年2月6日
出身:東京都中野区
身長:178cm
所属:有限会社オーケン企画
血液型:B型
活動:ミュージシャン、タレント
大槻ケンヂさんは、以前はうつ病を患っていて、森田療法でうつ病を克服したことがありましが、どうやら強迫性障害も患っているようです。
鬼龍院翔さんは「(大槻ケンヂさんは)自分と同じような病のような気がする」と話したことがあります。
また、自身のブログの中でも、次のように述べています。
オーケンは “暇になったらどうしよう強迫神経症" みたいなとこがあって、空き日なんかあるとツアーに本だのなんだの沢山持っていく。
5.草間彌生さん
草間彌生
生年月日:1929年3月22日
出身:長野県松本市
活動:芸術家
日本を代表する前衛的な芸術家である草間彌生さんは、統合失調症を患っていることで有名ですが、強迫性障害も患っているとのことです。イギリスのIndependence誌によると、「強迫性障害の行き過ぎた「こだわり」が、彼女の作品を彼女の作品たらしめているのだ」とのことです。
彼女の独特の水玉模様の作品は、強迫性障害から来ているのかもしれません。
6.遠野なぎこさん
出典:grapee.jp
遠野なぎこ
生年月日:1979年11月22日
出身:神奈川県川崎市
身長:164cm
所属:キャストパワー
血液型:O型
活動:女優
女優の遠野なぎこさんは、自身のブログで強迫性障害であることを告白しています。遠野なぎこさんの場合は、確認の症状がある強迫性障害で、外出するときには鍵やIH、コンセントなどの確認を何度もしないと気が済まないんだとか。
その対策として、遠野なぎこさんは次のようなことをしているそうです。
強迫性障害は“生活密着型”の症状だから、1日だって我々を休ませてはくれないものね。私も、だから仕事や大切な用事以外は外出を避けているのです。汗だくになって確認行為をして、馬鹿げた行為だと自分を責めたて…余計に焦りが増し確認が止められなくて。
引用:『強迫性障害との付き合い方①』 | 遠野なぎこオフィシャルブログ「Nagiko Tono Official Blog」Powered by Ameba
強迫性障害の芸能人・有名人:外国人10人
強迫性障害の芸能人・有名人、次は外国人の強迫性障害の人をご紹介します。
1.レナ・ダナムさん
レナ・ダナム
生年月日:1986年5月13日
出身:アメリカ
身長:160cm
活動:女優
女優のレナ・ダナムさんは、3歳の時に強迫性障害を発症したそうです。
「私は強迫性障害を抱えていて、発症したのは3歳の時だった…あまりの恐怖心で記憶はあまり残っていない。(運動は)想像した以上に心配性を和らげてくれたわ」
レナ・ダナムさんの症状は、特定の病名を目にしたり耳にしたりすると、自分もその病気になってしまうのではないかというものだそうです。
2.ケイティペリーさん
出典:front-row.jp
ケイティペリー
生年月日:1984年10月25日
出身:アメリカ
身長:170cm
活動:シンガーソングライター
ケイティペリーさんも、強迫性障害であることを告白しています。彼女の場合は、歯磨きを1日4~6回やらなければ気が済まず、しかもその歯磨きが激しいため、口の中にあざができてしまうほどなのだそうです。
さらに、薬やサプリメントを1日26錠飲み、旅行に出る時はテディ・ベアが一緒でないといけないとのことです。
3.ダニエル・ラドクリフさん
ダニエル・ラドクリフ
生年月日:1989年7月23日
出身:イギリス
身長:165cm
活動:俳優
ハリーポッター役で有名なダニエル・ラドクリフさんは、5歳の時に強迫性障害をはっしょうしたことを告白したことがあります。
4.グレン・グールドさん
出典:amazon.co.jp
グレン・グールド
生年月日:1932年9月25日
出身:カナダ
活動:ピアニスト
天才的なピアニストだったクルト・ゲーデルさんは、不潔への恐怖を持つ強迫性障害だったようで、常に手袋を持ち歩き、ファンとの握手することも全力で拒んだそうです。さらに、晩年はコンサートをすることをせずに、レコーディング施設に引きこもって、レコードを流すことで「コンサート」としたとも言われています。
5.ビリー・ボブ・ソーントンさん
ビリー・ボブ・ソーントン
生年月日:1955年8月4日
出身:アメリカ
身長:178cm
活動:俳優
ハリウッド俳優のビリー・ボブ・ソーントンさんは、儀式強迫の症状があり、ポストから手紙を出す時には、「手紙を出して入れる」という行為を3回繰り返さないと気が済まないそうです。
さらに、出会った人には番号をつけて、番号で人を記憶しないといけないという強迫観念があり、「24時間数学をやっているようなものだ」と語っています。
6.J.K.ローリングさん
J.K.ローリング
生年月日:1965年7月31日
出身:イギリス
活動:作家
ハリーポッターの作者として知られるJ.K.ローリングさんは、10代の頃に強迫性障害を患っていたことを告白しています。
7.レオナルド・ディカプリオさん
レオナルド・ディカプリオ
生年月日: 1974年11月11日
出身:アメリカ
身長:181cm
活動:俳優
ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオさんは、子どもの頃に強迫性障害になったことを告白しています。
道路の割れ目やチューインガムが落ちているところを踏まないと気が済まない症状とのことで、「割れ目があるとその上を踏んで、また戻っては同じ割れ目を踏んで」ということを繰り返していたそうです。
8.サルバドール・ダリさん
出典:note.com
サルバドール・ダリ
生年月日:1904年5月11日
出身:スペイン
活動:画家
有名画家のサルバドール・ダリさんは、たくさんの精神疾患を患っていましたが、強迫性障害も患っていました。
彼の場合は、儀式強迫でずっと肌身離さず持っていたヒョウ柄の巻物をなくした時には、発狂寸前の状態にまで陥ったそうです。
9.シャーリーズ・セロンさん
シャーリーズ・セロン
生年月日:1975年8月7日
出身:南アフリカ
身長:177cm
活動:女優
女優のシャーリーズ・セロンさんは、強迫性障害を抱えていることを告白しています。雑然としたものが隠されていることに我慢がならないそうで、次のように語っています。
例えば、キャビネットが雑然としていると普通はものを押し込んで閉めるでしょ。でも私はベッドに横たわっても、心配で眠れないの。キャビネットに入っているはずのものが見えたと思ってしまうの
10.デビッド・ベッカムさん
デビッド・ベッカム
生年月日:1975年5月2日
出身:イギリス
身長:183cm
活動:元サッカー選手
日本でも大人気のサッカー選手だったデビットベッカムさんは、テレビのインタビューで強迫性障害であることを告白しています。
「僕は強迫性障害で、なんでもまっすぐに並んでいないと気がすまないし、なんでもペアになっていないと気がすまない」
強迫性障害かもしれない芸能人・有名人28人
強迫性障害かもしれない芸能人・有名人をご紹介します。
日本の芸能人・有名人8人
強迫性障害かもしれない芸能人・有名人はこちらです。
・森田正馬
・岡本かの子
・早乙女哲哉
・坂上忍
・菜々緒
・山田親太朗
・尾上松也
・ウド鈴木
これらの人は対人恐怖症だったり、極度の潔癖症だったりするので、強迫性障害の可能性があります。
海外の芸能人・有名人20人
続いて、海外の強迫性障害かもしれない芸能人・有名人をご紹介します。
・チャールズ・ダーウィン(生物学者)
・ニコラ・テスラ(発明家)
・ローズ・マッゴーワン(俳優)
・マーク・サマー(チェロ奏者)
・ハワード・ヒューズ(実業家)
・ビリーボブソーントン(俳優)
・ジェシカ・アルバ(俳優)
・ドナルド・トランプ(アメリカ大統領)
・キャメロン・ディアス(俳優)
・マイケル・ジャクソン(エンターテイナー)
・ハリソン・フォード(俳優)
・ハワード・スターン(ラジオパーソナリティ)
・クルト・ゲーデル(数学者)
・ペネロペ・クルス(俳優)
・ホーウィー・マンデル(コメディアン)
・アルバート・アインシュタイン(物理学者)
・ルードウィヒ・ベートーベン(音楽家)
・ジャスティン・ティンバーレイク(シンガーソングライター)
・ポール・エルディジュ(数学者)
これだけの人が強迫性障害かもしれないんです。
強迫性障害の症状
強迫性障害の症状を見ていきましょう。強迫性障害の症状は、「無意味なことと分かっていても、やらずにはいられない」というものですが、何をやらずにいられないのか?どんなことにこだわりを持っているのかは、人それぞれ違ってきます。
不潔への恐怖
まずは不潔への恐怖です。汚れや汚染に対して、異常なほどに恐怖を抱き、清潔を保たないと気が済まない症状です。
電車の吊革に触れない、公衆トイレを使えない、ドアノブに触れないなどの症状があります。そして、それらに触れてしまうと、何度も何度も、手の皮が擦り切れてしまってもまだ、手を洗わずにはいられないのが不潔への恐怖の症状です。
安全への確認
安全への確認の症状を持つ強迫性障害もあります。
外出する前に、確実にガスの元栓を閉めて、戸締りをしたかどうかを何度も確認する。家を出た後も、途中で気になってしまって、もう一度家に帰って確認する。
このような強迫性障害の症状を持つ人もいます。
数字などの恐怖
順序や数字へのこだわりを持つ強迫性障害の人もいます。一般的に不吉とされる数字(4、9、13など)を忌み嫌い、「縁起が良い・悪い」や「験を担ぐ」などの域を超えて、こだわる症状の人もいるんです。
加害への恐怖
強迫性障害の中には、加害への恐怖を持つ人もいます。自分が誰かを傷つけていないだろうか?と不安になってしまう症状です。
例えば、車を運転していて、空き缶やペットボトルをタイヤで踏んでしまったとします。空き缶などのゴミだと頭では分かっているのに、「もしかしたら、人を轢いてしまったかも」と不安になって、その現場に引き返すこともあります。
また、新聞やインターネットなどで、その事故のことが報道されていないかを確認してしまうのです。
儀式的なこだわり
強迫性障害の症状には、儀式的なこだわりもあります。朝起きてから外出するまで、同じ手順で同じことを同じ順番でやらないと気が済まないようなタイプです。
自分の中のルーティンを崩されてしまうと、もう一度最初から全部をやり直さないと不安になってしまうのです。
その他
そのほか、もう不要になっているのはわかっているのに、「いつか使うかもしれない」と思ってどうしても捨てられずに、部屋の中がゴミ屋敷のようになってしまったり、物の配置にこだわっていて、1ミリ単位でこだわりを見せたりすることもありますね。
強迫性障害の原因
強迫性障害の原因は、まだはっきりとは分かっていません。ただ、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの機能異常によって起こるのではないかと考えられています。
そして、なぜセロトニンの機能異常が起こるのかという原因についてですが、様々な要因が関係しているとされています。
・生まれ育った環境
・ストレス
・感染
・近親者の死去
・妊娠
・性的な問題
このようなことがきっかけになって、強迫性障害を発症することが多いようです。
まとめ
強迫性障害の基礎知識や強迫性障害の芸能人・有名人、症状・原因をまとめましたが、いかがでしたか?強迫性障害は本人にとっても辛いことですし、周囲の人もそのこだわりに巻き込まれて困ることがあります。
強迫性障害はきちんと治療をすれば治る病気ですので、「私、強迫性障害かも?」と思ったら、まずは心療内科や精神科を受診してみましょう。