アメリカの映画史に残る名俳優のジェームズ・ディーンは、24歳の若さで事故で亡くなりました。
今回はジェームズ・ディーンの身長などプロフィール、死亡事故の経緯と現場や死因、ポルシェの呪いの噂、主演映画や名言を紹介します。
この記事の目次
ジェームズ・ディーンのプロフィール 【身長も紹介】
出典:theriver.jp
ジェームズ・ディーン
生年月日:1931年2月8日
没年月日:1955年9月30日
身長:173cm
学歴:カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)
活動:俳優
ジェームズ・ディーンは、アメリカの映画史に名を刻むスター俳優です。
俳優として活動したのは、わずか4~5年間だけです。24歳という若さで亡くなっています。
死後65年も経っている現在でも、今なお高いカリスマ性を誇り、映画ファンから支持されている伝説的存在です。
ジェームズ・ディーンの生い立ち
出典:octv.jp
ジェームズ・ディーンは、1931年に誕生します。父と母は行きずりの恋愛で、婚前妊娠(いわゆるできちゃった婚)だったため、父親はジェームズ・ディーンの誕生を喜びませんでした。
それどころか、疎ましく思って、ジェームズ・ディーンを無視するようになります。
母親には愛情を注がれていましたが、母親はジェームズ・ディーンが9歳の時にがんで他界し、それからは父親の姉夫婦に預けられて育ちます。
高校在学中から演劇に興味を持ち、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の演劇科に入学。
その頃から、舞台やCMに出演していましたが、俳優としてさらに飛躍するために大学を中退、ニューヨークに行きます。
ニューヨークでは名門の演劇学校アクターズ・スタジオに史上最年少の21歳で入学し、ブロードウェーの舞台に立ったジェームズ・ディーン。
1954年の23歳の時には、ブロードウェーの「背徳者」という舞台で同性愛者を演じ、各種新人賞を受賞しました。
そして、この「背徳者」の脚本を手掛けたポール・オズボーンがジェームズ・ディーンの才能に惚れ込み、自身が脚本を書いた映画「エデンの東」の主役に抜擢。
これにより、ジェームズ・ディーンはハリウッドデビューを果たすことになりました。
ジェームズ・ディーンが死亡したポルシェ事故の経緯
ジェームズ・ディーンは1955年9月30日に事故で死亡しました。24歳という若さでした。
初主演作「エデンの東」で注目を集め、アカデミー賞にもノミネートされ、出演作品の公開が2本控えているというタイミングでの事故でした。
愛車のポルシェでレースに向かう途中だった
ジェームズ・ディーンは、映画「ジャイアンツ」がクランクアップして1週間後の1955年9月30日、愛車のポルシェ・550/1500RSを自分で運転していました。
カリフォルニア州サリナスで行われるレースに参加するためでした。
助手席には車の整備士のラルフ・ウッタリックが乗っていて、ポルシェのすぐ後方には友人の俳優ビル・ヒックマンとカメラマンが空のトレーラーを曳きながらついてきていました。
本来はサリナスまでポルシェはトレーラーに積んで運ぶ予定でしたが、ジェームズ・ディーンがレース前に慣らし運転をしたいと言ったため、サリナスまで自ら運転することになったんです。
歴史で「たられば」を語っても意味はありませんが、ポルシェを予定通りにトレーラーに積んでいたら、ジェームズ・ディーンは事故に遭わなかったのかもしれません。
ジェームズ・ディーンのポルシェ事故の現場・死因
事故現場は見通しの良い場所
ジェームズ・ディーンが事故に遭った現場は、カリフォルニア州のショムラ近郊にある州道46号線と41号線の分岐地点です。
出典:enigma-calender.blogspot.com
ジェームズ・ディーンは上の画像では、画像上から右車線を時速135kmというスピードで走ってきました。
そして、対向車線からは大学生がフォードを運転してきて、左折して分岐する道に入ろうとしていました。
そして午後5時59分、ジェームズ・ディーンが運転するポルシェが、左折してきたポルシェに衝突しました。
事故現場は視界を遮るものは何もなく、かなり見晴らしの良い場所でした。
ジェームズ・ディーンのポルシェは直進であり、フォードは左折だったことから、優先されるのは直進のジェームズ・ディーンのはずです。
ただ、ジェームズ・ディーンのポルシェは車高が異常に低いレース用で、西日が当たっていたため、フォードの運転手がポルシェを確認できていなかったと言われています。
さらに一時停止を怠ったため、事故が起こってしまったのではないかと推測されています。
死因は頚髄損傷と内臓破裂
ジェームズ・ディーンと一緒に乗っていた整備士のラルフ・ウッタリックは、衝突で車外に投げ出され、骨折したものの、命に別状はありませんでした。
また、フォードを運転していた大学生も軽傷で済んでいます。
しかし、ポルシェを運転していたジェームズ・ディーンは病院へ搬送される車内で死亡が確認されました。しかし、実際は現場でほぼ即死だったとされています。
首の骨折を含めた複雑骨折と内臓損傷が見られ、頚髄損傷+内臓破裂が死因と言えるでしょう。部位にもよりますが、頚髄を損傷すると呼吸停止状態となり、即死に近い状態になりますので。
次に紹介するポルシェの画像を見るとわかりますが、あの車高のオープンカーを時速135kmで走らせ、運転席に近いところに対抗車が衝突してきたら、即死するのも無理ありません。
ジェームズ・ディーンの「ポルシェ・スパイダー550の呪い」とは
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ジェームズ・ディーンが事故に遭った時に乗っていたのは、ポルシェのスポーツカー「ポルシェ・550/1500RS」です。
このジェームズ・ディーンのポルシェは呪われていて、「ポルシェ・スパーダ―550の呪い」と言われているんです。
なぜ、呪われているのか?それには、次のようなエピソードがあるからです。
・そのエンジンを使ったレースカーはレース中にタイヤが外れて警官がケガ
・そのトランスミッターを搭載したレースカーはレース中にスピンして木に衝突、ドライバーが死亡
・車体を置いておいた警察署のガレージで火事が起こった
・車体を展示していた高校で車体のマウントが落ちて高校生がケガ
・車体の運搬車が途中で事故を起こして運転手が死亡
・運搬途中で車体が2つに割れて、1つが転がり落ち、違う事故を誘発した
・運搬途中でブレーキが故障し、運搬車が店舗に突っ込む
・貨物列車で車体を輸送中に忽然と姿を消した
ジェームズ・ディーンは映画出演作はたったの3作
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現在でも人気が高く、映画史に名を刻んでレジェンド的な存在となっているジェームズ・ディーンですが、出演した映画はたった3作だけなんです。
・理由なき反抗(1955年):主役
・ジャイアンツ(1956年):準主役
「エデンの東」の前にもいくつか映画に出演していますがすべてエキストラで、名前のクレジットはありません。きちんと「ジェームズ・ディーン」として出演したのは、この3作だけです。
そして、生前に公開されたのは「エデンの東」1作品だけでした。「理由なき反抗」と「ジャイアンツ」は、亡くなってから公開されています。
また、ジェームズ・ディーンはこの3作すべてでアカデミー賞にノミネートされています。
デビュー作でアカデミー賞にノミネートされたのは、ジェームズ・ディーン含め、5人しかいません。また、死後に2回もノミネートされたのは、ジェームズ・ディーンただ1人です。
ジェームズ・ディーンは、若くして事故死したというインパクトだけで有名なのではありません。
アカデミー賞にノミネートされるほどの高い演技力だったからこそ、60年以上経った今でも、墓地に献花が絶えないほどの人気があり、レジェンドになっているのでしょう。
ジェームズ・ディーンの名言まとめ
ジェームズ・ディーンは名言が多かったことでも知られています。
死は考慮しない。死ぬことを恐れたら、人生において何かを発見する余地はないからだ。
Death can’t be considered, because if you’re afraid to die, there’s no room in your life to make discoveries.
思うがままに生き、後悔なく死に、亡骸は美しいままに
Live fast, die young, leave a good looking corpse
永遠の命があるつもりで夢を抱き、
今日限りの命と思いながら生きろ
Dream as if you’ll live forever.
Live as if you’ll die today
信頼と信念、この二つは考慮すべき最も重要なものだ。君は決して意固地になってはいけない。
Trust and belief are two prime considerations. You must not allow yourself to be opinionated.
生と死のはざまを埋めることができたら、つまり死んだ後も生き続けることができるなら、その人は偉大な人間だったといえるだろう。
If a man can bridge the gap between life and death, if he can live on after he’s dead, then maybe he was a great man.
これらの名言を24歳の若者が発していることを考えると、ジェームズ・ディーンは恐ろしくなるほど思慮深く、哲学的な思考を持つ人だったことがわかります。
これだけ深く物事を考え、高い演技力を持っていたジェームズ・ディーンが、もし事故に遭うことなく年齢を重ねていたら、どんな俳優になっていたのかと想いを馳せてしまいますね。
まとめ
ジェームズ・ディーンの身長などプロフィール、生い立ち、死亡事故の詳細、事故現場や死因、呪われたポルシェの噂、出演した映画と名言をまとめました。
・24歳で自動車事故で亡くなった
・見通しの良い道路で車と衝突して即死
・乗っていたポルシェは呪われているという噂がある
・出演した映画は3作だけだが、すべてアカデミー賞にノミネートされた
・名言が多く、哲学的な人物である