全聾の作曲家として有名だった佐村河内守さんは「ゴーストライター事件」で嘘がバレて話題になりましたが、現在も気になりますよね。
今回は佐村河内守さんのゴーストライター事件と耳が聞こえる噂の真相、現在をまとめました。
この記事の目次
佐村河内守のプロフィール
名前:佐村河内守(さむらごうち まもる)
生年月日:1963年9月21日
出身地:広島県佐伯郡五日市町(現・広島県佐伯市)
学歴:崇徳高等学校商業科卒業
佐村河内守さんと言えば、2014年に「ゴーストライター問題」で話題となった男性です。
ここではまず、佐村河内守さんのプロフィールを見ていきたいと思います。
1963年広島県生まれ
学生時代の佐村河内守さんの画像
佐村河内守さんは広島県で生まれました。ご両親は被爆者健康手帳を持っており、佐村河内守さんは被爆2世です。
広島市にある私立男子校「崇徳高等学校」卒業後、京都で東映京都撮影所の俳優養成所に入るとともに大部屋役者として活動を開始しました。
1985年2月には、風見しんごさん主演の単発ドラマ『まさし君』でチンピラ役を演じています。
1988年に3歳年上の女性と結婚
佐村河内守さんは既婚者で、結婚したのは1988年2月のことです。相手女性は高校時代に出会った3歳年上の女性だといいます。
「第2の矢沢永吉」として音楽活動を開始
若い頃の佐村河内守さん
結婚と同じ頃、音楽プロデューサーの大倉百人さんにデモテープを送ったところ、それが評価されて「第2の矢沢永吉」というキャッチフレーズでファーストライブを行いました。
しかし、大倉百人さんが佐村河内守さんの虚言癖に気づいたり、佐村河内守さんの弟さんが事故死したため、大倉百人さんは音楽レーベルと契約させず、事務所を辞めさせたようです。
ゲームやNHK番組の音楽を担当
1993年頃に左耳の聴力を失ったと語る佐村河内守さんは、1997年に映画『秋桜』の音楽を担当。
1998年には、ゲームソフト『バイオハザード』の交響曲を発表。こちらの動画でその曲を聴くことができます。
1999年には、音楽を担当したNHK『山河憧憬』の1話「武蔵野」が放送され、さらに同時期、ゲームソフト『鬼武者』の音楽を依頼されるなど、活躍の場を広げていきました。
米雑誌TIMEで「現代のベートーベン」と紹介される
佐村河内守さんは自伝で、1999年頃に完全に耳が聞こえなくなってしまったと説明しています。
2001年9月に米雑誌『TIME』が佐村河内守さんのことを「現代のベートーベン」として紹介。
2012年11月、NHK『情報LIVE ただイマ1』で”日本が涙!耳聞こえぬ作曲家・奇跡の旋律”として紹介、翌月もNHK『あさイチ』でも取り上げられ、全聾の作曲家として注目を集めました。
NHKスペシャルで特集が組まれる
出典:https://viral-community.com
さらに2013年3月31日、NHKスペシャルが『魂の旋律〜音を失った作曲家』というタイトルで、佐村河内守さんを特集。
その翌月には、TBS系列『中居正広の金曜日のスマたちへ』も佐村河内守さんについて放送し、全聾で作曲を行う現代の奇跡として世間を驚かせました。
こうして話題になったことで、佐村河内守さんのCD『交響曲第1番』はオリコン2位というクラシックとして異例の売り上げを記録しています。
佐村河内守のゴーストライター事件の真相① 発覚の経緯とは?
出典:https://49123117.at.webry.info
2014年2月にゴーストライター発覚で一躍時の人に(悪い意味で)
米雑誌『TIME』やNHKが特集するほどの存在だった佐村河内守さんが、ゴーストライター事件で悪い意味で世間を騒がしたのは2014年2月のこと。
作曲家の新垣隆さんが2014年2月6月発売の『週間文春』で、自分が佐村河内守さんのゴーストライターであることを告発したのです。
名前:新垣隆(にいがき たかし)
生年月日:1970年9月1日
出身地:東京都清瀬市
学歴:桐朋学園大学音楽学部作曲科卒業
2014年2月2日頃、新垣隆が佐村河内との関係を告白した文藝春秋発行の週刊誌『週刊文春』の記事が、佐村河内に送られた。2月6日、「全聾の作曲家佐村河内守はペテン師だった!」という記事を載せた『週刊文春』が発売された。
出典:Wikipedia
新垣隆さんは18年間に渡って佐村河内守さんのゴーストライターを務め、佐村河内守さんが発表したほぼ全ての楽曲は、新垣隆さんが制作したものだったそうです。
新垣隆が告発した理由はフィギュアスケーターの高橋大輔?
『週刊文春』が発売された2014年2月6日、新垣隆さんが都内のホテルで会見を開き、ゴーストライターの件について説明しています。
自分がゴーストライターとして多くの人を騙してきたことを謝罪するとともに、今になって事実を明かした理由を語りました。
それによると、フィギュアスケーター・高橋大輔さんのソチオリンピックの演技に、佐村河内守さんの楽曲「ヴァイオリンのためのソラチネ」が選ばれ、このままではいけないと思ったそう。
もちろんこの楽曲も、実際に作曲したのは新垣隆さんです。
このままでは、高橋大輔選手までもが「彼と私のウソを強化する材料」になってしまうと思いました。
出典:HUFFPOST
この後、オリンピック直前だったこともあり、高橋大輔さんは曲を変更せずに「作曲者不明」で登録してオリンピックに臨みました。
佐村河内守のゴーストライター事件の真相② 佐村河内守の耳は聞こえる?
新垣隆さんは会見で、自分がゴーストライターをしていたことを明かしただけでなく、佐村河内守さんの耳が聞こえないというのも嘘だと主張しました。
耳に関しては、私の認識では、初めて彼と会ったときから今まで、特に耳が聞こえないということを感じたことは一度もありません。
出典:HUFFPOST
佐村河内さんは元々、全聾の作曲家として有名になった人物で、もし耳が聞こえていたとなると、ファンや世間に対して嘘をつき続けていたことになります。
佐村河内守さんの耳が聞こえているというのは、本当なのでしょうか。
佐村河内守の聴力は
佐村河内守さんには横浜市から障害者手帳が交付されており、それが全聾を裏付ける強力な根拠となっていました。
しかしゴーストライター事件を受け、横浜市が再検査したところ、中度の感音性難聴ではあるものの、障害者手帳が交付される程度ではなかったということです。
医師のおおたわ史絵さんによれば、虚偽の申請をした人に障害者手帳が交付されることはあり得るのだとか。
「立証はしにくいですよ。日本の障害者手帳は、ウソをついて申請するようなことはないだろうという性善説に基づいて交付されるんです。でも、最近、そうでない人が少なくないという現実もあります」
出典:JCAST
ちなみに新垣隆さんは、佐村河内守さんは曲を聴いてコメントすることができたと明かしています。
私が録音したものを彼が聞き、彼がそれに対してコメントするというシーンは何度もありました。
出典:HUFFPOST
全聾という嘘について批判が集中する中、佐村河内守さんは3年前から聴力が回復してきたと説明しましたが、それが本当ならい学会で発表されるレベルのすごいことだそうです。
ゴーストライターに作曲させていたという大きな嘘が発覚した以上、奇跡的に聴力が回復したという言い分に関してもやはり疑ってしまいますよね…。
以上により、佐村河内守さんは元々全聾ではなかった可能性が高いのではないでしょうか。
佐村河内守の現在① 自宅マンションが差し押さえられる
2014年3月7日の謝罪会見での佐村河内守さん
損害賠償4230万円の支払いが命じられる
ゴーストライター騒動で佐村河内守さんの全国ツアーが中止になったことに関して、ツアーを企画した大阪の会社「サロンプロモーション」が損害賠償を求める訴訟を起こしました。
結果、佐村河内守さんは約4230万円を支払うよう命じられたとか。それによって、自宅マンションを差し押さえられてしまったようです。
この自宅マンションは横浜市保土ケ谷区にあり、佐村河内守さんが2012年に購入したものです。
差し押さえで自宅マンションは別の人の手に?
佐村河内守さんの自宅マンション
以前は横浜市港北区にある別のマンションで暮らしており、2012年に自宅マンションを2千万円一括払いして購入したといいます。
2018年12月発売の週刊誌『FLASH』では、もう少しで次の所有者が決まりそうだと書かれていたので、現在はすでに別の人の手に渡っているかもしれません。
佐村河内守の現在② 作曲家活動を継続中
佐村河内守さんは現在も作曲家活動を継続しています。
2017年には覆面レスラー「ザ・グレート・サスケ」さんの入場テーマ曲「Resurrection」の作曲・演奏を担当。
こちらが佐村河内守さんが作曲・演奏した「Resurrection」です。
地下に潜って書きたい、表には出たくないと語る
作曲家としての活動は続けている佐村河内守さんですが、以前のように公の場に出るつもりはないようです。
「地下に潜って書きたい。表に出るのは、もう二度とごめんです」
出典:デイリー新潮
フジテレビからオファーがあったものの、断ったそうですよ。
「フジテレビから、地獄から復活した人スペシャルみたいな番組に出ませんか、という熱心なオファーをいただきましたが、僕自身まだ反省する時期だったので断念しました」
出典:デイリー新潮
表に出たら話題になってお金も手に入るかもしれませんが、ゴーストライター騒動であれだけバッシングを受けたことを考えたら、もう表に出る勇気が出なくて当然のような気もしますよね。
佐村河内守の現在③ ドキュメンタリー映画『FAKE』公開
2016年、佐村河内守さんの素顔にスポットライトを当てたドキュメンタリー映画『FAKE』が公開されました。
「ゴーストライター騒動」で世間を賑わせた佐村河内守氏を追った話題騒然のドキュメンタリー映画。佐村河内守氏の自宅でカメラを廻し、その素顔に迫る。
出典:amazon
ゴーストライター事件後、佐村河内守さんに対する国内外のメディア関係者の取材風景などについても、取り上げられているようです。
監督でドキュメンタリー作家の森達也さんによれば、この映画は演出の入ったドキュメンタリー作品だといいます。
監督である森はジャーナリズムに基づいたノンフィクション作品ではなく、演出の入ったドキュメンタリー作品であること強調しており、画一的な報道がなされる上での別視点の提供であるとしている。
出典:Wikipedia
この映画を見ると、ゴーストライター事件の際にメディアが作り上げたものとは違ったイメージを、佐村河内守さんに対して抱く人も多いようですよ。
ちなみに、映画のキャッチコピーは「誰にも言わないでください、衝撃の12分間」。
ゴーストライター事件後の佐村河内守さんに興味がある方は、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ゴーストライター事件で話題になった佐村河内守さんの現在についてまとめると…
・自宅マンションが差し押さえられる
・作曲家活動継続も、表には出たくないと語る
・ドキュメンタリー映画『FAKE』公開
以前のように目立った活動をするのは難しいでしょうし、自宅マンションを差し押さえられて生活は大変かもしれません。
しかしそれでも、佐村河内守さんは作曲家活動を続けているようです。
今度は嘘一切なしで自らの力で世間をあっと言わせて欲しいですね!