海外ではパーソナリティ障害の1つとして知られる「ピーターパン症候群」ですが、該当する芸能人や有名人がいると話題です。
今回はピーターパン症候群の特徴や原因、末路や治し方、疑惑がある芸能人や有名人5人も紹介します。
この記事の目次
ピーターパン症候群は誰もが抱えるかもしれない問題
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ピーターパン症候群とは、「大人」と呼ばれる年齢になっても精神的に未熟な考え方を持ち続け、社会への適応能力が低く、周囲とトラブルを起こしてしまう人を指します。
1983年にアメリカの心理学者であるダン・カイリーが「ピーターパン症候群」と命名し、誰もが抱えるかもしれない問題であると提唱しました。
なお症状の名前は、イギリスの小説『ピーターパンとウェンディ』から取ったものです。
主人公の少年ピーターパンはネバーランドに住み、自由に空を飛ぶ能力を持ち、永遠に年を取りません。
ピーターパンは少しうぬぼれが強く気取り屋であるものの、勇気がある人物として書かれています。
なお、ピーターパン症候群は圧倒的に男性が多いと言われています。
ピーターパン症候群の具体的な特徴7つ
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ピーターパン症候群の特徴を見ていきましょう。
自己中心的に振舞う
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ピーターパン症候群の特徴として、もっとも他人から見て分かりやすいのは、自己中心的な考え方をするという点です。
大半の人は、学校や会社など集団活動を経験することで、自然に相手の気持ちを思いやったり、自分の気持ちをストレートに表現することを抑えられるようになりますよね。
ピーターパン症候群の場合、心が子供のままなので「自分さえ良ければ問題ない」と考えがちです。このため、つい自己中心的な行動に出てしまうのです。
厄介なのは、本人は自己中心的な行動を取っていることを認識していない場合も少なくありません。
そのため、周囲から指摘されても何が悪いのか分からず、対応に困ってしまうこともあります。
他人や環境のせいにする
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何らかの困難に直面した際にピーターパン症候群の人は、自身に原因があっても他人や周囲の環境のせいにする傾向があります。
トラブルが起きた時に「自分は悪くない」と考えてしまい、根本的な問題の解決になりません。
誰かのせいにしてしまうのは、小さな子供が取る態度そのもので、大人がやってしまうと周囲から孤立することに繋がります。
親や恋人に依存してしまう
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ピーターパン症候群の特徴としてよくあるのが、親や恋人への依存です。
大人になっても自立心が芽生えないため、ついつい優しくしてくれる人に頼りきってしまいます。
ピーターパン症候群の人はマザコンが多いと言われるのも、こういった背景があるからではないでしょうか。
一方で寂しがり屋で甘え上手という一面もあり、恋人となった女性が頼られることが嬉しいと感じた場合、「私がいないと彼は駄目になってしまう」と使命感に燃えるケースもあるようです。
プライドが高くてナイーブ
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ピーターパン症候群の人は、常に自分の意見こそが正しいと考えています。このため、異なる意見をなかなか受け入れることができません。
そして、他人からバカにされることを嫌がり、心理的なマウントを取りたいと考えています。傍から見ると、とてもプライドが高いと評価されることが多いようです。
一方でピーターパン症候群の人は、傷つきやすい面も持っています。
他人からの批判を冷静に受け止めることが苦手で、必要以上に心にダメージを負ってしまうのです。
周りの目や評価を気にしすぎる
ピーターパン症候群は、自分に自信を持てない人もいます。自己肯定感が低く、周りの目を過度に意識してしまう傾向があるようです。
自分の物差しを信用できないので、周囲からの評価こそが自身の評価になります。
このため、他人からどんな風に見えるのかばかりが気になったり、過度に他人と比較して落ち込んでしまうケースが多いようです。
努力が続かず諦めてしまう
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ピーターパン症候群の人は、自身が好きなこと以外の分野で努力を継続できないという特徴もあります。
子供は長い時間集中を維持することが難しい傾向がありますが、成長するに従って持続できるようになっていきます。
しかしピーターパン症候群の人は、この特性を持ったまま大人になることから、仕事を始めてもすぐに飽きてしまい転職を繰り返してしまうようです。
怒りっぽくて逆ギレすることも
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ピーターパン症候群の人は、怒りっぽいという特徴も有名です。自分の思い通りにならないと、怒りを抑えることができません。
例えば、仕事で上司から注意を受けた際も謝るのではなく、逆ギレしてしまうこともあるのです。
もし職場に、すぐに怒ったり泣いたりと感情の起伏が激しい人がいるのであれば、ピーターパン症候群を疑ってみましょう。
これまで挙げた特徴に当てはまる項目があるかどうか、チェックしてみてください。
ピーターパン症候群の末路
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ピーターパン症候群には色々な特徴があることがわかりましたが、共通しているのは人間関係に悪影響を及ぼすという点です。
軽度であれば「少し変わった扱いにくい人」と見られるくらいで済むのですが、どうしてもピーターパン症候群の人は社会で孤立しがち。
仕事が続かず、転職を繰り返した末路として最悪のケースは、長年のひきこもりやニートです。
内閣府が発表した2018年調査の「長期化するひきこもりの実態」によると、7年以上ひきこもる人が増加しており、15歳～39歳のひきこもり者は全国に61万人という報告もされています。
調査の対象となった15歳～39歳の世代はいずれ年を重ねていきますから、やがて50代になった際、子供の生活を80代の親が支える「8050問題」に繋がってしまうのです。
親が死去した場合、親の遺体を放置して逮捕されたり、生活が成り立たず餓死に至るケースも既に報告されています。
ピーターパン症候群の原因
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ピーターパン症候群になってしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
調査したところ、幼少期における複数の体験が考えられることが判明しました。
親から愛情を受けずに育った
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ピーターパン症候群の原因として、ウェイトを占めているのは家庭環境です。
例えば、両親の仲が悪い、親がネグレクト、親から虐待を受けるなど様々な家庭内の問題が考えられます。
どのパターンも、親が子供に愛情を注ぐことができず、子供は不安定な気持ちを抱いたまま成長していきます。
最も身近な存在の家族とも上手にコミュニケーションが取れないので、当然のことながら社会性が薄く、いつしかピーターパン症候群となってしまうのです。
過保護な環境
両親が不仲でなくても、親から過剰な愛情を注がれて過保護な環境で育つのも、ピーターパン症候群を発症する原因となります。
過保護な親の元では、本来子供ができること、やらなければいけないことも親が用意してしまい、厳しいことを言われることもありません。
これは一見、子供を大切にしているようにも見えますが、子供が自分で判断する思考能力が養われず、自立心も形成されないまま大人になる可能性があります。
1人で何もできず、面倒なことは親や恋人になんでもお任せのピーターパン症候群に繋がってしまうかもしれません。
過度なコンプレックス
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容姿などのコンプレックスも、ピーターパン症候群になる原因の1つであるようです。
子供の頃に容姿をバカにされたり、いじめにあうとトラウマが発生し、自分に自信を持つことができないままコンプレックスばかりが大きくなっていきます。
他人と比較すると自分が嫌になってしまい、やがて周囲と関わることを避けるようになっていく可能性があると考えられているようです。
ピーターパン症候群の治し方
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ここでは、ピーターパン症候群の治し方を見ていきましょう。
実はいくつかのステップを経る必要があるため、パートナーや子供が該当している場合は、客観的かつ長い目で見守る必要があります。
STEP1 まずは自覚する
「症候群」と名前が付くと、病院に通って薬を処方してもらえれば治る、というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
しかし、ピーターパン症候群は精神疾患と認定されておらず、性格や癖のようなものなので、病院に行けばすぐに治るというものではありません。
最も大事なことは、自身がピーターパン症候群であるということを認識することです。
これは、自己否定することになりますから、普通に考えるよりもハードルが高いことを周囲は理解する必要があります。
しかしこの「自覚する」という行為は、どのような特徴が自分に当てはまるのか、しっかり自分と向き合うことに繋がるため、実は大きな1歩なのです。
STEP2 当てはまる特徴の対策を考える
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これまでに説明してきた「怒りやすい」、「自己中心的」、「努力が長続きしない」などの様々な特徴の中から、自分がどの項目に当てはまるのかをチェックします。
複数の当てはまる場合は、その中で最も嫌だと思うことから対処方法を検討しましょう。
例えば「怒りっぽくて周囲と上手く付き合うことができなくて嫌だ」という場合は、怒りをコントロールするアンガーマネジメントのメソッドを勉強するのも1つの手です。
なお、アンガーマネジメントは通信講座や本などで手軽に開始することができます。
STEP3 親に気持ちを話してみる
子供の頃に親に愛されなかったと感じたことは、大人になってからも思いの他トラウマになっていることが多いようです。
ピーターパン症候群であることを自覚し、自分と向き合うことができるようになると、親と違った接し方ができるようになり、親も年齢を重ねて性格に変化が起きているかもしれません。
改めて、幼少期に感じていた寂しい気持ちを親にぶつけることで、当時親がどのように考えていたことかを知ることもできます。
また、ずっと抱えていた気持ちを知ってもらうことで、過去そのものを変えることはできなくても自分の中の思いを昇華させ、新たな1歩を踏み出すことができるでしょう。
カウンセリングも有効
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ピーターパン症候群は薬を飲んだり、手術をすることで治るものではありませんが、カウンセリングを受けて、治し方のアプローチを医師と決めていくことは有効な手段です。
家族や友人ではなく、第三者に相談をすることで、これまで気が付かなかった自身の一面を発見したり、これまで抱えていた気持ちを吐き出せたりして、心が楽になるかもしれません。
ピーターパン症候群の疑惑がある芸能人・有名人【海外編】① マイケルジャクソン
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生前数々の賞を受賞したマイケルジャクソン
海外の芸能人や有名人の中にも、ピーターパン症候群ではないかと見られている人物がいます。
まずは、歌手のマイケルジャクソンです。13のグラミー賞を受賞し、ギネス記録を持つ歌手として知られています。
ピーターパン症候群の自覚があったようで、自宅にはネバーランドと名付けたプライベート遊園地を保有していました。
生前は少年に対して2度の性的虐待疑惑で起訴され、隠し子疑惑騒動、ソニー・エンターテイメントと確執が報じられるなど、何かとトラブルが多いアーティストでした。
ピーターパン症候群の疑惑がある芸能人・有名人【海外編】② ジョニーディップ
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ジョニーディップは「世界最大のスターの1人」と呼ばれるアメリカの俳優です。
これまでジョニーディップが出演した作品の興行収入は100億ドル超えを記録し、1度はその作品を観たことがあるという方が多いのではないでしょうか。
ジョニーディップは、インタビューで「今も完全な大人になったとは思っていない。1日に1回は僕の中のピーターパンが出てくる」と明かしています。
2004年には、映画「ネバーランド」でピーターパンの作者ジェームス・マシュー・バリー役を演じました。
少年の心を持つジョニーディップにピッタリな役ですね。
ピーターパン症候群の疑惑がある芸能人・有名人【日本編】① 関根勤
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日本でもピーターパン症候群ではないかと囁かれる芸能人や有名人がいます。
関根勤さんは、若い頃にお笑いタレントとして成功を収め、その後は番組の司会や俳優としても活躍しています。
2023年現在69歳になる関根勤さんですが、いつも天真爛漫な笑顔を見せ、昔から突拍子もない妄想ネタを披露したりと永遠の少年のようです。
また、過去にはラジオ番組で「中2の放課後みたいな感じがずーっと続いている」と述べるなど、ピーターパン症候群を自覚しているともとれる発言もありました。
後輩からは「60歳過ぎてもあまりにも貫禄がない」と言われたこともあったんだとか。
大御所と呼ばれる年齢になっても、気さくで若々しい関根勤さんの雰囲気は、心の中に少年の気持ちを持ち続けているからこそ醸し出せるのかもしれませんね。
ピーターパン症候群の疑惑がある芸能人・有名人【日本編】② 松本人志
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ダウンタウンの松本人志さんも、ピーターパン症候群が疑われる有名人の1人。
松本人志さんは幼少期、家庭が貧しく壮絶な生活を送っていたことをラジオやインタビューで披露しています。
例えば、家にはお風呂が付いておらず、近所の銭湯に通っていたそうです。
また、実家の冷蔵庫にはいつもネギとマーガリンしか入っておらず、たまに贅沢として焼肉が出ることもあったのですが、松本家の役肉はウィンナーだったんだとか。
肉であることには間違いありませんが、一般的な焼肉とはだいぶイメージが違いますよね。
また、父親は癖のある人物で、血の繋がった親子とは思えない接し方をされていたとのこと。
松本人志さん自身も、父親との仲について「そんなに折り合いが良くなかった」と語っています。
そのため、幼少期の松本人志さんは、今では考えられませんが、とても暗い性格の少年だったそうです。
そんな松本人志さんは、自身が担当するラジオ番組で、高須克弥さんから「お笑い界のピーターパン」と呼ばれていました。
ピーターパン症候群の疑惑がある芸能人・有名人【日本編】③ 有岡大貴
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有岡大貴さんはジャニーズ事務所所属のタレントで、Hey!Say!JUMP、Hey!Say!BESTのメンバーとして活動しています。
2014年にV6のラジオ番組に出演した際、有岡大貴さんは「友達はメンバーだけ」と語り、放送が始まる直前までトランプで遊ぶなど、子供のような振る舞いをしていたそうです。
井ノ原快彦さんが「それってピーターパン症候群なんじゃないの？」とツッコミを入れると、有岡大貴さんは「大人になっています！」と否定しました。
このことから、ピーターパン症候群である可能性が浮上した有岡大貴さんですが、現在はそのような噂はないようです。
まとめ
ピーターパン症候群の特徴や原因、放っておくと恐ろしい末路、治し方、ピーターパン症候群と疑われる有名人・芸能人についてまとめました。
ピーターパン症候群には様々な特徴がありますが、大人になっても子供の気持ちを持ち続け、社会的に孤立しがちです。
そのまま放置しておいた場合、ひきこもりになってしまう結末も否定できません。
まずは、自身がピーターパン症候群であることを認めることが治し方の第1歩になります。
過去の体験を変えることはできませんが、未来を変えるためにしっかりと自分に向き合うことが大事なポイントです。
もし周りに悩んでいる人がいたら、さり気なく話を聞いてみるだけでも人間関係を円滑にする手助けになるのかもしれません。
