膠原病とは

膠原病とは全身の複数の臓器に炎症が起こる病気です。全身には、真皮・靱帯・腱・骨・軟骨などの結合組織がありますが、これらの組織の中にはコラーゲンが存在しています。このコラーゲンに異常が起こり、炎症が生じることで起こるのが膠原病なんです。

この膠原病はアメリカの病理学者であるPaul Klempererが提唱した病気です。

出典：twmu.ac.jp

膠原病に含まれる病気

膠原病には複数の病気が含まれています。次の6つが古典的膠原病に分類されます。

現在では、以下の病気も「膠原病・膠原病類縁疾患」に分類されます。

膠原病の芸能人・有名人：日本人15名

膠原病の芸能人・有名人をご紹介していきます。

1．酒井若菜さん

女優の酒井若菜さんは19歳の時に膠原病を発症しています。膠原病の中でどの病気を発症したのかは明らかにしていませんが、19歳の時に2つの膠原病を発症したとのことです。2005年には体調不良で1年間休業しています。

私は19才の時分、膠原病のうちの二つに罹りましたが、当時は私の症状を完治させる治療薬がなかったこともありましたし、治療する必要もない程度だったので、定期的に検査だけをしに通院はしていました。

 

引用：膠原病 | 酒井若菜オフィシャルブログ「ネオン堂」Powered by Ameba

2015年2月にはリウマチを発症し、激痛で立ち上がれない、手の指が曲がってミカンの皮がむけないなどの症状が出ましたが、現在は薬で痛みなく過ごせているとのことです。

2．堀ちえみさん

堀ちえみさんは2019年に舌がんステージ4を公表しましたが、それ以前の2016年には膠原病の1つである関節リウマチを患っています。

治療のおかげで関節リウマチの症状は落ち着いていたようですが、2019年9月下旬には、また関節リウマチの症状が出ているようです。

久しぶりの、

あの痛みを経験しましたが…

リウマチは辛いですね

 

痛みが辛いと、

心臓まで負担が掛かりそうなぐらい。

 

 

引用：昨夜は痛み止めを飲んでグッスリ眠りました | 堀ちえみオフィシャルブログ「hori-day」Powered by Ameba

堀ちえみさんは、がんとは闘うけれど、リウマチには寄り添っていくと表現しています。

3．梅宮クラウディアさん

梅宮辰夫さんの奥様で梅宮アンナさんの母である梅宮クラウディアさんは2018年に膠原病を発症しています。膠原病の治療のために、ステロイドをたくさん使ったことで、骨粗しょう症が進み、その影響で2019年1月には股関節周辺を骨折しています。

ただ、2019年5月には梅宮アンナさんとアメリカ旅行ができるくらいに回復しています。

4．後藤邑子さん

声優の後藤邑子さんは、2009年ごろから全身の痛みを訴えるようになり、2012年に検査を受けたところ膠原病の1つである全身性エリテマトーデス（SLE）を発症するようになりました。

膠原病と診断された後は、長期入院を余儀なくされ、入院中は心機能の低下なども見られましたが、2014年には無事退院し、仕事にも復帰されています。

5．長嶋亜希子さん

読売巨人軍の終身名誉監督である長嶋亜希子さんは、2007年にお亡くなりなっていますが、20年近くも膠原病を患い、闘病していたそうです。特に晩年は膠原病の治療のために入退院を繰り返していたのだとか。

膠原病を患いながらも、長嶋茂雄氏の脳梗塞のリハビリに付き合ったそうです。

6．安奈淳さん

宝塚の男役出身の女優である安奈淳さんは、2000年に膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）を発症し、緊急入院しています。

治療はインターフェロンとステロイドを併用し、一命はとりとめましたが、薬の副作用が辛く、目が見えなくなり、耳も聞こえなくなって、幻聴・幻覚、味覚障害、食欲不振、鬱などがあったそうです。

7．藤田三保子さん

NHKの朝ドラ「鳩子の海」のヒロインで、「なつぞら」にも出演した藤田三保子さんは、27歳の時に膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）を発症しています。

朝ドラのヒロインを務め、人気が出てきた矢先の膠原病の発症で、芸能活動は休止せざるを得なくなりましたが、治療を続けた結果、芸能活動を再開させています。

8．玉木朝子さん

民主党所属の衆議院議員だった玉木朝子さんは、高校生の時に膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）を発症しています。1980年に全国膠原病友の会の栃木県支部を設立し、支部長に就任。さらに、2003年からは栃木県難病団体連絡協議会の会長を務めています。

9．岡村咲さん

女子プロゴルファーの岡村咲さんは、25歳の時に膠原病の1つの全身性エリテマトーデス（SLE）を発症しています。診断されたのは25歳の時ですが、高校生の頃から体調不良になり、拒食症などを患いながら、なんとかプロゴルファーとして大会に参戦していましたが、とうとう休養することを余儀なくされます。

休養から2年たって、ようやく膠原病と診断されたのですが、しっかりと確定診断が出たことで、治療に前向きに望めるようになったそうです。

10．叶和貴子さん

女優の叶和貴子さんは、1991年に膠原病の1つである関節リウマチを発症しています。発症後は治療をしながらうまく付き合っていましたが、1997年に膠原病が悪化し、治療に専念するために、芸能活動を休止しています。治療の結果、症状が落ち着き、2000年には芸能活動を再開しています。

11．佐野つかささん

グラビアアイドルとして活動していた佐野つかささんは、2019年1月に26歳の若さで亡くなっています。所属事務所によると、死因は膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）と子宮頸がんだったそうです。

12．夏目亜季さん

元アイドルで、現在は荒川区議会議員の夏目亜季さんは、膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）を発症しています。

夏目亜季さんの場合は、SLEだけでなく、自己免疫性溶血性貧血や子宮頸がん、くも膜下出血などを患ったことがあり、常に難病と闘っている方ですね。

13．MATSUさん

EXILEのMATSUさんは、2007年に膠原病の1つであるベーチェット病を発症していることを公表しています。ベーチェット病によって、左目はほとんど失明状態にあるとのことです。

14．菊池桃子さん

タレントの菊池桃子さんは、膠原病の1つであるシェーグレン症候群を患っていることを2012年に公表しています。実際に発症した詳細な時期は明らかにされていませんが、離婚前からとのことです。西川哲さんと離婚されたのは2012年1月に明らかになっていますので、2011年以前から発症していたものと考えられます。

15．和田アキ子さん

タレントで歌手の和田アキ子さんは、ご自身のラジオでシェーグレン症候群を患っていることを公表しています。シェーグレン症候群は涙や唾液が出なくなる難病です。和田アキ子さんは、「常に水がないと生きていけない」と話していました。

膠原病の芸能人・有名人：海外6名

膠原病の芸能人・有名人、次は海外編です。外国にも膠原病を患っている芸能人・有名人はいるんです。

1．セレーナ・ゴメスさん

アメリカの若者から絶大な人気を集めるセレーナ・ゴメスさんは、2015年に膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）を発症していることを公表しています。SLEからループスになり、2018年には友人からの腎臓を提供されて、腎臓移植手術を受けています。

2．マイケルジャクソンさん

キング・オブ・ポップことマイケルジャクソンさんは、膠原病の1つであるSLE（全身性エリテマトーデス）でした。彼はSLEだけでなく尋常性白斑でしたが、どちらも自己免疫疾患です。SLEと尋常性白斑どちらが先かは不明ですが、自己免疫に異常が生じたことで、膠原病を発症したのかもしれません。

3．グレン・フライさん

ロックバンドのイーグルスのメンバーだったグレン・フライさんは、膠原病の1つである関節リウマチを患っていました。彼は、2016年1月18日に急性潰瘍性結腸炎、肺炎、リウマチ性関節炎の合併症で亡くなっていますが、関節リウマチの治療の為に服用していた薬が原因の一部ではないかとして、家族が訴訟を起こしています。

4．J・Dillaさん

アメリカのトラックメーカーでありラッパーだった、J.ディラさんは膠原病の1つである全身性エリテマトーデス（SLE）を発症し、さらに血栓性血小板減少性紫斑病も患っていたことがわかっています。

5．ルノワールさん

画家のルノワールは、1897年に膠原病の1つである関節リウマチを発症しています。晩年は関節リウマチによって手が変形し、車いす生活をせざるを得ませんでしたが、その中でも作品制作を続けていました。

6．ルーベンスさん

フランダースの犬の話の中にも登場することで有名な画家のルーベンスも、膠原病の1つの関節リウマチを患っていたと言われています。晩年の自画像では、関節リウマチ特有の指の変化が出ています。

膠原病の症状

膠原病には、先ほど紹介したようにいろいろな病気がありますので、具体的な症状はそれぞれの病気によって異なります。

ただ、膠原病に共通する特徴的な症状がありますので、それを説明していきます。

膠原病は全身に炎症が起こりますので、次のような症状が現れます。

これらの症状は初期症状であり、病気が進行すると、その病気によってさまざまな症状が出てきます。また、膠原病は多臓器疾患ですので、1つの臓器（部位）だけでなく、皮膚・関節・腎臓・肺・心臓・神経・筋・消化器、眼、血液など多臓器に症状が出てきます。

また、治療をしても完治することはなく、再燃と寛解を繰り返す（症状が良くなる、また悪化する）ことも膠原病の症状の特徴です。

膠原病の原因

膠原病の多くは難病に指定されていることからもわかるように、膠原病の原因はまだ明らかになっていません。なんで膠原病を発症するのか、その原因は解明されていないんです。

SLE（全身性エリテマトーデス）の場合は一卵性双生児の研究で1人がSLEを発症すると、もう1人も25％の確率で発症することがわかっていますので、原因の中に遺伝的な要素があると考えられています。

また、環境要因（日常生活の環境）も膠原病の発症に関係していると考えられています。

膠原病の予後

膠原病の多くは厚生労働省から難病指定をされていて、寛解と再燃を繰り返す病気のため、完治は難しいのが現状です。

ただ、近年の医療の発達で、治療成績は飛躍的にアップしています。全身性エリテマトーデス（SLE）は、ステロイド治療が導入される1950年代以前の3年生存率は50%以下でしたが、70年代には5年生存率が75%、80年代は90%、90年代以降は95%以上と劇的な改善が見られています。

しかし、ステロイドをたくさん使うことで、骨粗鬆症、日和見感染症、糖尿病、大腿骨頭壊死症、動脈硬化症になりやすくなります。また、免疫抑制薬による感染症、悪性腫瘍の誘発などの問題もあるのが実情です。

まとめ

膠原病の芸能人・有名人、膠原病の症状や原因、予後についてまとめましたが、いかがでしたか？膠原病の芸能人・有名人はたくさんいます。難病を抱えながらも、可能な範囲で芸能活動を続けている人もいます。しっかり治療をしながら、膠原病とうまく付き合っていくようにしたいですね。