JRAの元騎手で重賞レースで何度も大穴を開けたため「穴男」と呼ばれ親しまれた安田康彦さんの現在が話題です。
ここでは、安田康彦さんの騎手時代の経歴や若くして引退した理由、引退後の逮捕やタイ人女性との結婚、現在の活動などについてまとめました。
この記事の目次
安田康彦（元G1騎手）のプロフィール
安田康彦のプロフィール
生年月日：1972年10月19日
出身地 ：滋賀県栗太郡栗東町（現在の栗東市）
身長 ：163cm
血液型 ：A型
安田康彦さんは、1991年から2006年までJRAで活躍した元騎手で、1999年の秋華賞での単勝12番人気を覆しての勝利や、2001年の宝塚記念での当時の最強馬テイエムオペラオーを抑えての勝利など「穴ジョッキー」として人気を集める存在でした。
G1ジョッキーであり、競馬ファンからの人気も高かった安田康彦さんでしたが、2006年4月30日に33歳の若さで騎手を引退してしまいました。
今回はそんな安田康彦さんについてまとめていきます。
安田康彦（元G1騎手）の騎手としての経歴
最初に安田康彦さんの騎手時代の経歴を紹介します。
安田康彦さんは、当時騎手として活躍していた安田伊佐夫さんの息子として、栗東トレーニングセンター（JRAが運営する競走馬の調教施設）のある、滋賀県栗太郡栗東町で生まれました。
競馬学校騎手教育課程に第7期生として入学（同期には藤田伸二さん、四位洋文さんらがいる）し、1991年に宇田明彦厩舎所属でデビューしています。
1991年3月16日、中京競馬第3競走にロンググレートに騎乗して初勝利を挙げています。
1992年8月2日の札幌3歳ステークス（G3）でテイエムハリケーンに騎乗し、重賞初勝利を挙げています。
1994年に、所属していた宇田明彦厩舎が宇田明彦さんの死去によって解散したため、父の安田伊佐夫厩舎に移籍しています。
- その後は重賞で8勝を挙げたのち、1999年の秋華賞でブゼンキャンドルに騎乗。単勝12番人気を覆し、G1レース初勝利を飾っています。
1999年からはメイショウドトウの主戦騎手となり、2001年の宝塚記念で、ライバル馬だったテイエムオペラオーを抑えて勝利しG1レース2勝目を挙げています。
その後は重賞3勝を挙げますが、2006年に騎手を引退しています。安田康彦さんの通算成績は4729戦402勝（内重賞14勝）でした。
安田康彦（元G1騎手）の引退理由は飲酒による素行不良
安田康彦さんは、2006年4月30日付で騎手を引退しています。安田康彦さんの引退の理由は、飲酒による度重なる素行不良だったようです。
安田康彦さんは現役時代からかなり酒癖が悪く、2000年には酒気帯び運転および、法定速度34km超過で逮捕され、2ヶ月間の騎乗停止処分を受けています。
飲酒が原因で調教を無断で欠席したり、酒に酔った状態で調教に参加するなどしたため、調教助手や厩舎関係者から苦情が相次ぐようになり、2005年頃から騎乗依頼が激減していました。
飲酒以外にも奇行が多く、突然、無断で東京の調理師学校へ通い始めたり、函館の飲食店で働き始めたりしたこともあったそうです。
飲酒によるトラブルが相次いだため、父親の安田伊佐夫さんが引退届を提出し、実績がありながら33歳の若さで騎手を引退することになったという事です。
安田康彦（元G1騎手）は引退の翌年逮捕されていた
安田康彦さんは騎手引退の約1年半後の2007年9月5日に、酒に酔ってコンビニエンスストアの店員を脅したとして、恐喝容疑で京都府警東山署に逮捕されてしまいました。
逮捕当時の報道によれば、安田康彦さんは2007年8月13日の早朝午前4時頃に京都市東山区のコンビニエンスストアに来店し「日曜に買ったスポーツ新聞が土曜のだった。店長を呼べ」などとコンビニ店員にからみ、販売用の新聞を店員の顔に向かって投げつけ、店員のメガネを取り上げてカウンターに叩きつけるなどしたという事です。
さらに、安田康彦さんは「1000万円払え殺すぞ」などとコンビニ店員を脅してカウンターを蹴り、ビールなど商品17点、合計代金約4600円分を踏み倒したのだそうです。
安田康彦さんは逮捕後の調べに、酒に酔っていて覚えていないと供述しており、犯行時は酒に酔っていたようです。。安田康彦さんの酒癖の悪さを知る関係者からは「いつかこうなると思っていた」とのコメントも出ていました。
安田康彦さんはこの事件で起訴され、懲役2年執行猶予3年の有罪判決を京都地裁から言い渡されています。
安田康彦さんはこの逮捕時に、警察に職業を「コンピューターによる株取引」と申告しており、株式トレーダーとして生計を立てていたようですが、裁判では、株取引に失敗した腹いせで犯行に及んだと供述しています。
2013年の競馬雑誌「競馬最強の法則」に掲載された安田康彦さんの対談記事では、騎手引退後は株式取引で失敗した事を明かしており、騎手時代に稼いだお金も早いうちに失ってしまったのかもしれません。
また、この当時、安田康彦さんの消息は父親の安田伊佐夫さんすら把握しておらず、この逮捕ではじめて京都府東山に住んでいた事を知ったという事で、騎手引退後の安田康彦さんがかなり落ちぶれた生活をしていた事が窺われます。
安田康彦（元G1騎手）の現在① タイで2度目の結婚をし子供も誕生
安田康彦さんは現在、タイ人の女性と国際結婚で2度目の結婚をしタイで家族を築かれています。妻との間いに男の子も1人生まれたそうです。
安田康彦さんは、2007年に恐喝事件を起こして逮捕され執行猶予期間が終わった後旅に出ており、タイを中心に東南アジア諸国を放浪する生活を送っていたそうです。
その時に知り合ったのが現在の結婚相手で、2014年に子供も生まれ、2020年の現在は6歳になっているという事です。
ちなみに、安田康彦さんの1度目の結婚は騎手時代で、騎手を引退した頃に不仲になって離婚しています。安田康彦さんにはこの最初の妻との間にも娘が1人います。
安田康彦（元G1騎手）の現在② 西成で日雇い労働者に
安田康彦さんは現在、タイで結婚し家族を築いていますが、貯金が底をついてしまい日本に出稼ぎに帰国してはまたタイの家族の元へと戻る生活を続けているようです。
2020年4月末に帰国して現在は日本にいるそうですが、新型コロナウイルスの影響で帰国時に働いていた工場が休業しており、仕事を求めて大阪西成のドヤ街へ行き、日雇いの仕事で日給1万円ほどを稼いでいたそうです。
今回もタイの家族のもとに仕送りを送るために帰国したという事ですが、仕事にありつけるのは3日に1日程度だそうで、仕事がない日は安宿に泊まってひたすら時間が過ぎるのを待つ生活のようです。
現在は西成から愛知県へと移動し、再開した工場で時給1000円ほどで働いているという事です。
新型コロナの影響で家族のいるタイに戻れずにいるそうですが、息子のためにも必死に働いているという事です。安田康彦さんによれば、月に3万5000円を妻に仕送りをしなければ息子と電話をさせてもらえないそうで、新型コロナウイルスの影響でタイに戻れないのが寂しいと話されていました。
安田康彦（元G1騎手）の現在③ 競馬関係の仕事もしている
工場や日雇い仕事で生活しているという現在の安田康彦さんですが、元騎手の経歴を活かして、競馬関係の仕事もされています。
安田康彦さんは、競馬雑誌「競馬最強の法則」に自分で売り込みをかけ、2018年1月号から「安田康彦元騎手の騎乗考 ヤスヤスとはいかせない!」を連載していました。
残念ながら「競馬最強の法則」が2019年10月で休刊となってしまい、安田康彦さんの連載も終了となってしまいました。
ただ、安田康彦さんは今後も競馬関連の仕事を視野に入れているという事で、競馬は定期的に見ており、YouTubeの競馬系チャンネルに出演して予想も公開しているという事でした。
現役時代は人気のあった安田康彦さんなので、なんらかの形で競馬界に返り咲いて欲しいですね。
まとめ
今回は元JRAの騎手で、よく重賞レースで大穴を開けた事から「穴男」として人気を集めた安田康彦さんについてまとめてみました。
安田康彦さんは、秋華賞と宝塚記念に勝ってG1レース2勝の経歴を持つなど実績十分の騎手でしたが、極めて酒癖が悪く何度もトラブルを起こしたのが原因で33歳という若さで現役を引退してしまいました。
そして、その引退の翌年には酒に酔ってコンビニ店員を恐喝した挙句商品代金を踏み倒す事件を起こし、恐喝で逮捕起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けてしまいました。
その後は、東南アジアを放浪する生活をしてタイ人の女性と国際結婚をして子供も生まれ、現地で家族を築いて生活されているという事です。
現在は日本に出稼ぎに戻っており、大阪西成のドヤ街や愛知県の工場で働いているそうです。
安田康彦さんは今も競馬関連の仕事に意欲を持たれているという事なので、今後なんらかの形で競馬界に返り咲いて欲しいと思います。
