市橋達也のプロフィール【リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の犯人】

市橋達也と言えば、2007年に千葉県市川市で発生した、「英会話学校講師リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」の犯人として指名手配されました。

そして、2年7か月にも及ぶ逃亡生活の末、2009年にようやく逮捕されたことでも話題になりました。

ちなみに、この事件の正式名称は、犯行現場となった市橋達也の自宅があった市川市福栄で発生したことから、「市川市福栄における英国人女性殺人・死体遺棄事件」と言うようです。

出典：https://girlschannel.net/

犯人・市橋達也のプロフィール

市橋達也が起こした「リンゼイさん殺害事件」詳細

市橋達也と、殺害された英会話学校講師をしていたリンゼイ・アン・ホーカーさんは、どのように知り合い、どのようないきさつで殺人事件に至ったのでしょうか。

またこの事件が発覚後、なぜ市橋達也は警察の手から逃れることができたのでしょうか。

まずは、リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の発生から市橋達也の逃亡開始までの経緯について見ていくことにしましょう。

面識のないリンゼイさんに英語を教えて欲しいと連絡先を交換

市橋達也とリンゼイ・アン・ホーカーさんが出会ったのは、千葉県市川市内の駅前でした。

全く面識のなかったリンゼイさんに、市橋達也の方から声をかけたのが全ての始まりだったようです。

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ただ、市橋達也がリンゼイさんに声をかけたのにはちゃんと理由があって、当時留学を目指して英語を勉強していた市橋達也は、リンゼイさんに英語を教えてほしいと頼むためだったのです。

最初はリンゼイさんも、突然話しかけていた男に対して不信感を抱いていたようですが、市橋達也の熱意に負けて連絡先を交換し、後日個人レッスンを行う約束をすることになりました。

2007年3月25日、リンゼイさんを拉致・監禁した市橋達也

2007年3月25日の朝、約束通りに英語の個人レッスンが行徳駅前の喫茶店で行われました。

午前9時に、市橋達也とリンゼイさんが、英会話レッスンを行うために喫茶店に来店した様子が防犯カメラに映っています。

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そしてレッスンの終盤、市橋達也はレッスンの代金を忘れたことを明かし、「自宅までお金を取りにいきたいので着いてきてほしい」とお願いしました。

その言葉を信じてしまったリンゼイさんは、タクシーに乗って市橋達也の自宅に移動しました。

そして9時54分、市橋達也は自宅に入ったところでリンゼイさんを押し倒し、用意してあった結束バンドなどで拘束した上で、リンゼイさんに暴行を働きました。

その後、取り外し可能な浴槽を和室に置くと、リンゼイさんをその中に入れて監禁し、その監禁中には、拘束を解くように要求するリンゼイさんに対して、暴力も振るっていたようです。

2007年3月26日未明、逃亡を図ったリンゼイさんを殺害

そして翌日3月26日の午前2時～3時頃、手の拘束を自力で解くことに成功したリンゼイさんが、隙をついて逃亡しようとします。

ですが、運悪く市橋達也に見つかり、そのまま頚部を圧迫されて窒息死しまうんですよね。当時、リンゼイ・アン・ホーカーさんはまだ22歳でした。

その翌朝、市橋達也はホームセンターへ向かうと、赤玉土56リットル、園芸土50リットル、シャベル1個、発酵促進脱臭剤2個、脱臭剤2個、苗木1本を購入しています。

そして、ベランダに浴槽と遺体を移動させて、購入した土を投入しました…。

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同日、リンゼイさんのルームメイトからの相談で事件が発覚

リンゼイさんは当時、ルームシェアしており、出かけたまま帰宅しないリンゼイさんを心配したルームメイトが、2007年3月26日に警察に同居人の行方不明の相談をしました。

相談を受けた千葉県警船橋警察署の警察官が、リンゼイさん宅を捜索した際、市橋達也の電話番号・メールアドレス、似顔絵と思われるメモを発見し、市橋達也の家宅捜査に急行しました。

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そしてその日の午後9時40分頃、千葉県市川市の市橋達也の家に生活安全課と刑事課の署員数人が到着し、呼び鈴を鳴らしたところ、市橋達也は何食わぬ顔をして部屋から出てきたそう。

共用廊下で応対しようとした市橋達也ですが、捜査員が部屋に踏み込もうとすると、突然、非常階段を駆け下りマンション裏の駐車場を抜け、東京メトロ東西線行徳駅方面に逃走しています。

もちろん、万一の逃走に備えて、市橋達也の自宅周辺に警官を配備した上での“自宅踏み込み”だったのですが、市橋達也はそんな警官たちの隙を突いて、見事逃亡に成功してしまいました。

一方、市橋達也の自宅を調べていた捜査員は、同日午後10時頃には、ベランダに不自然に置かれた浴槽の中に、土の中に完全に埋められた全裸のリンゼイさんの遺体を発見しています。

市橋達也の逃亡生活がスタート

逃走後の市橋達也は、しばらく近隣の住宅地の物陰に潜んでいたそう。

そこで探索中の捜査員に発見され、一旦は羽交い絞め状態にまで追い込まれているのですが…ここでも市橋達也は逃走に成功しています。

市橋達也が逃走した翌日、千葉県警行徳警察署は警察犬を投入して臭覚追跡を行ったところ、東京メトロ行徳駅付近で市橋達也の痕跡がパタリと途絶しました。

そして、その付近を調べて見ると…当時、市橋達也が着用していたと見られる靴下が落ちていたと言います。

そして、この瞬間から、2年7ヶ月にも及ぶ、市橋達也の逃亡生活がはじまりました。

最終的には1000万円まで引き上げられた懸賞金

その後、市橋達也は死体遺棄容疑で指名手配されました。

市橋達也の捜査に当たっていた千葉県警行徳署捜査本部は、当初100人体制をとっていましたが、その後150人体制に強化されるとともに、約3万枚もの手配ポスターが作成されています。

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更にこの事件は「公的懸賞金制度」の適用を受け、捜査特別報奨金の上限を100万円として、別の4事件と共に懸賞金が掲出されました。

なお、この最終的に市橋達也の報奨金額は、1000万円まで引き上げられています。

市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活①　書籍・映画化される

書籍化・映画化されるほど話題になった市橋達也の逃亡生活

市橋達也の名前が広く知られるようになったのは、事件の残忍さだけでなく、何よりその逃亡劇が大変な話題になったからだと言えましょう。

実は市橋達也はかなり壮絶な逃亡生活を送っていたようで、そのあまりのスゴさから「逮捕されるまで―空白の2年7カ月の記録」として書籍化までされています。

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ちなみに、書籍化による収入は全て遺族への弁済に充てようと考えていたとされ、実際、市橋達也は税抜き後の印税収入912万円全額を、遺族に渡したいと申し出ていたようです。

しかし、当の遺族は「裁判の前に、こうした本を書くことが許されるのか。強い嫌悪感を抱いており、傷つけられた。私たちが求めているのは公正な処罰だけだ」と述べています。

また、「娘を殺したことをネタに金儲けをしている」として、1銭たりとも受け取らない立場を千葉地裁にて明らかにされています。

さらに、この手記を元にした映画「I am ICHIHASHI 逮捕されるまで」まで作成されていたりします。

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09年に逮捕された市橋が、獄中でつづった手記「逮捕されるまで　空白の2年7カ月の記録」（幻冬舎文庫刊）を映画化。三池崇史作品や「おくりびと」を送り出してきた中沢敏明プロデューサーが製作を担当し、台湾で活躍する日本人俳優ディーン・フジオカが監督、主演を兼ねた。

 

07年に千葉・市川でイギリス人女性英会話講師を殺害した市橋は、名前や顔を変えながら各地を転々とし、2年7カ月に及ぶ逃亡生活を繰り広げた。自らの罪から逃れ続けた市橋の逃亡の軌跡をたどることで、人間の弱さ、殺人犯心理に肉薄していく。

 

引用：ハサミで整形…市橋達也被告の手記を映画化した新作予告で描く壮絶な逃亡劇　http://eiga.com/

市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活②　逃亡初日に自己整形

「リンゼイさんさん殺人事件」が発覚した日の夜には、警察に自宅に踏み込まれた市橋達也。

なにしろ急な逃亡だったことから、市橋達也は逃走車両の用意はおろか、金銭などの準備もままらなかったようです。

ではなぜ、市橋達也はこのような切迫した状態でありながら、長期間逃げおおせることができたのでしょうか？

自己整形や無人島での生活など、市橋達也の壮絶な逃亡劇について見ていくことにしましょう。

逃走を始めた時の市橋達也には、5万円ほどの所持金しかなかったそうです。

そこで、逃走初日のうちに放置自転車や電車を利用して秋葉原まで移動し、その途中で立ち寄った東京大学医学部附属病院の障害者用トイレで、自身の特徴ある人相を変える行為に及びます。

など、想像しただけで身の毛もよだつような自己整形手術を試みているんですよね。

このトイレでの自己成形手術の様子は、前述した映画「I am ICHIHASHI 逮捕されるまで」でも、ディーンフジオカさんが鬼気迫る演技で再現し、大変な話題になりました。

市橋が火であぶったハサミを唇にあてがい、痛みに絶叫しながら顔を変えるという、背筋も凍るシーンが話題に…。

市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活③　日本を広範囲に移動

関東周辺から新潟を経て青森、そして大阪から四国へ　

その後の市橋達也は、埼玉・群馬・茨城などの北関東周辺を放浪した後、一旦、静岡県の駿河湾付近まで南下した後、東京から新潟を経て青森まで北上しています。

そして、青森駅前公園で1週間ほど寝泊りするうちに、青森の経済状況が良くないことを実感した市橋達也は、働いて生活するために再び南化を始めます。

まずは、日雇い労働者が集まる大阪市西成区の公共職業安定所を訪れますが、ここではなぜか職に就くことはなく、すぐに岡山県を経由して四国に移動しました。

出典：http://www.goodhoken.co.jp/

四国では香川県高松市からお遍路さんに紛れるように、徒歩で徳島県、高知県、愛媛県と移動しています。

後に、これには贖罪の意味があったと語っている市橋達也。

ですが、お遍路の先々にも手配写真が掲載されているのを見て、このままでは逮捕されるのは時間の問題と考え、無人島での生活を考え始めたと言います。

市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活④　無人島生活

沖縄の離島オーハ島を逃亡生活の軸にした市橋達也

高知県の図書館で無人島について調べた市橋達也は、逃亡先として沖縄県のオーハ島に目を付けました。

早速、松山港からフェリーで別府湾に移動し、九州を南下。鹿児島県を経て沖縄に渡っています。

市橋達也が逃亡先に選んだオーハ島は、沖縄本島から西に約100kmいった海上に位置する、久米島の東側の海岸の1kmほど先に浮かぶ島です。

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このオーハ島は、ダイビングスポットや海水浴として人気があり、当時この島に居住していたのは70歳代の男性が1人だけという、ほぼ無人島でした。

夏は暑い上、水場がなく、さらにハブが多数生息する地域だそう。

ですが、雨や風をしのげるようなコンクリートブロック造りの小屋が多数存在するなど、水と食料さえ調達できれば逃亡先としては適している…と、言えなくもありません。

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市橋達也は逃亡中、このオーハ島を4回訪れており、最長で3ヶ月ほど滞在していたこともあるのだとか。

市橋達也はこの島で、魚やヘビ、ヤシガニなどを食べ、野菜を栽培し、飲料水は隣にある奥武島に泳いで渡っては、1週間分の飲料水をペットボトルに詰めて持ち帰るなどしていたそうです。

「よゐこの無人島0円生活」さながらの、サバイバルライフを送っていたようです。

市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活⑤　逮捕へのきっかけ

市橋達也逮捕のきっかけは美容形成外科からの通報だった

市橋達也はしばしば出稼ぎのために、沖縄本島や大阪での住み込み労働をしており、貯まったお金を利用して、整形手術を繰り返していました。

事件直後には5万円ほどしか持っていなかった市橋達也でしたが、逮捕までにかなりの金額を貯め、整形のために使っていたようです。

しかし、その整形手術が市橋達也逮捕の大きな手がかりになってしまうんですよね。

2009年11月5日、名古屋市内の美容形成外科医院が、患者のカルテを整理していたところ、男性には珍しいほくろの除去を不審に思ったそうです。

そして、報道されていた市橋達也のホクロ位置と照合し、一致を確認できたことから、病院スタッフが通報しています。

県警は骨格などから市橋達也と断定し、病院カルテの顔写真を市橋達也の最新画像として公開し、指名手配の顔写真が、整形後の同医院提供の顔写真に差し替えられました。

出典：https://kokusaipress.jp/

市橋達也は既に何度も整形を重ねており、一重だったまぶたが二重になっていたり、鼻の高さや下唇の薄さも変わっていたりと、まるで別人を思わせる風貌に変わっていることが分かります。

整形後の顔が公開されたことで通報が相次ぎ逮捕へ

整形後の顔写真で更新された指名手配の報道を見て、大阪府茨木市の建設会社など、いくつかの通報があったのですが、逮捕の一番の決め手となったのが、フェリー乗り場からの通報でした。

その頃の市橋達也はオーハ島で生活しており、神戸市東灘区の六甲船客ターミナルの従業員が、沖縄行きフェリーに搭乗しようとする乗客の中に、市橋達也に似た不審な男を発見したのです。

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当日は、神戸発・沖縄行きは欠航で、同じ航路に就航していた大阪南港発の沖縄行き便を案内したところ、市橋達也似の人物が大阪南港への道順を尋ねたことから、担当者は警察に通報。

そして、ついに2009年11月10日、大阪南港フェリーターミナルに現れた市橋達也は、先回りして待機していた警察官により身柄を確保されました。

こうして、市橋達也の2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活は、静かに幕を下ろしました。

市橋達也の逮捕時がイケメンだと話題に

市橋達也逮捕の情報は、瞬く間に拡散されるのですが、それは単に逃亡犯が遂に逮捕された！というだけが理由ではありませんでした。

実は、逮捕された時の市橋達也の映像がイケメンすぎる！という、全く異なる意味でも大騒ぎになったことも、この事件の特徴の1つになりました。

出典：https://twitter.com/

市橋容疑者の話題を取り上げたブログやネットの掲示板では、「市橋達也と水嶋ヒロって共通点ありすぎ」「水嶋ヒロみたいでカッコ良くないですか？」といった意見が続出。中には「執行猶予付かないかな…　わたしの手で更生させてあげたい　賛同者求む」といった仰天エールまで。

 

引用：水嶋ヒロと市橋、そっくり？　ネットで「似てる」大騒動　http://www.zakzak.co.jp/

現在でもイケメンという声は少なくありませんが、そんなバカ騒ぎも随分落ち着いたようで、「ファン」を自称する人に対して批判する声の方が圧倒的に多いようです。

あんま言いたくないけど市橋達也イケメンだよね

— 陸矢 (@ri_98_) 2018年3月20日

市橋達也すごすぎだわ
でも何がすごいって捕まった時の市橋達也がイケメンだったからって市橋ガールズとかわけわからんのが出てきた事だわ #仰天ニュース

— さとぴっぴ (@3to4_N) 2018年3月20日

35歳のハゲの犯人が話題ですが10年ほど前に殺人で指名手配をされ整形をして2年逃げた末に捕まり無期懲役になった市橋達也という男はmixiで「超イケメン市橋達也さんを応援しましょう！」というファンコミュニティーが作られたんだぞ。つまりどういうことだ。 pic.twitter.com/SDHl6eQCzv

— ねこりゅうじ (@nekoryuji) 2019年2月1日

「ｍｉｘｉ上で「ファン」を自称する人々のコミュニティーが乱立。参加者が２０００人を超えたものも現れた。名称は「市橋達也さんの社会復帰を願う」「イケメン市橋達也容疑者」など。」http://j.mp/1JfW7C こういう人達が裁判員だったらと思うと怖いね。

— Atsushi Takayama (@edvakf) 2009年11月19日

市橋達也の両親・姉など家族とは

両親が医師というエリート家族の下に生まれた市橋達也　

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実は、市橋達也の家族は、かなりのエリートであり、父親が愛知県内の病院で外科部長をしていた他、母親は歯科医、さらに2つ上の姉も医師で既婚者なんですよね。

市橋達也の実家は、岐阜県羽島市の閑静な住宅街に立つ一軒家で、市橋達也は子供時代から何不自由なく育った事は言うまでもありません。

また、両親は口にこそ出さなかったものの、長男である市橋達也にも医師になってもらいたいとの思いを持っていたとのことです。

もちろん、市橋達也本人も、そんな両親の期待を幼少期からヒシヒシと感じていたに違いありません。

市橋達也の生い立ちとは【成績優秀者から挫折まで】　

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実際、幼少期から成績は優秀で、中学生時代にはバスケットボール部の副キャプテンだった他、ルックスも良かったことから周囲の人気も高く、生徒会の役員も務めていたそう。

つまり、市橋達也は勉強以外の面でも活発に活動する、文武両道な生徒だったと言います。

羽島北高校時代には、部活動は陸上部で、学年で一番の足の速さを誇っていました。

また、一方で、将来の夢は両親と同じく「医者」と公言しており、実際、校内でも成績優秀者が選抜される国立大学理系学部志望のクラスに所属していました。

大学受験に失敗し人生最初の挫折を味わう

そんな両親と同じ医学部を目指していた市橋達也ですが、大学受験で人生最初の失敗をしてしまいます。しかも、4年連続で医学部受験に失敗してしまうんですよね。

そして、20歳の時に横浜国立大学(2部)にようやく合格するのですが、夜間であったことと医学部ではなかったことの劣等感にさいなまれた市橋達也は、再度大学を受験します。

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しかし、最終的には医学部に入ることを断念せざるを得なくなり、結局、千葉大学園芸学部緑地環境学科に入学し、庭園のデザインについて学びました。

まさに、市橋達也の生い立ちの中では、初めての大きな挫折だったわけですが、それは本人にとっては、決して立ち直ることのできない、致命的な挫折だったのかも知れませんね。

大学卒業後も就職せず仕送りを受けながら親所有のマンションで独り暮し

2005年3月には、千葉大学園芸学部を26歳にして無事卒業した市橋達也。

ですが、就職もアルバイトすらせず、両親には「まだ勉強することがあるから」と仕送りをしてもらって生活をしていたと言います。

ちなみに…当時、市橋達也が住んでおり、事件現場にもなった千葉県千葉県市川市のマンションは親が所有する物件だったため、家賃はタダでした。

海外の大学院への進学を目標に、独学で約2年英語の勉強をしていた市橋達也ですが、事件直前にあった試験に合格できず、両親は遂に、仕送りの停止を市橋達也に伝えていたそうです。

ある程度予期していたかも知れませんが、突然に両親からの支援を打ち切られることになった市橋達也は、事件発生当時は相当焦っていたか、自暴自棄になっていた可能性もありそうですね。

市橋達也の性格とは【家族が沈黙を破り語る】

母親が語る市橋達也の性格について

市橋達也が名古屋市で整形手術をしていたことが発覚した後の2009年11月5日、「リンゼイさん殺人事件」から2年半の間メディアに沈黙を貫いていた両親がインタビューに答えています。

出典：https://matomake.com/

実は、市橋達也の母親は、2年半もの間行方知れずだった息子は、既に死んでいると思っていたそうです。その理由について次のように語っています。

「ホームレスになっている、とも言われたけれど、あの子がそんな生活ができるとは思えなかった。お風呂も入れず、食べ物も拾って食べるような状況になるくらいなら、死を選ぶと思っていた。そんな生活力がある子じゃなかった」

 

引用：市橋容疑者の母が“悲痛激白”「死を選ぶと思った」　https://www.zakzak.co.jp/

また、今回の事件について、初めはなかなか信じられなかったという市橋達也の母親。その上で、当時の素直な気持ちを、次のように吐露されています。

「達也は本当に卑怯だと思います。死刑になってもおかしくない。腹立たしい。でも…、いけないことだとは思うんです、遺族に申し訳ないとは思うんですけど…。母親として、死んでいなかったんだという思いもある。気持ちが揺れ動いて、なんと表現していいのかわからないんです」

 

引用：市橋容疑者の母が“悲痛激白”「死を選ぶと思った」　https://www.zakzak.co.jp/

それがどんな重い罪を犯していたとしても、これが母親の率直な気持ちなんでしょうね。そんな市橋達也の性格について、母親の目には次のように映っていたようです。

「私にとっては、いい子でした。ただ、筋を通したがる性格でした。何かおかしいとか、裏切られたりするようなことがあると、感情を抑えられなくなることはありました」

 

引用：市橋容疑者の母が“悲痛激白”「死を選ぶと思った」　https://www.zakzak.co.jp/

市橋達也の現在【事件の判決も紹介】

2012年4月25日、市橋達也の「無期懲役」が確定

2011年7月21日、千葉地方裁判所は検察側の求刑通り、市橋達也に無期懲役の判決を言い渡しました。

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一審判決の後、市橋達也の弁護側は東京高等裁判所に控訴しますが、2012年4月11日、東京高等裁判所は「被告人に真摯な悔恨が見られない」として、市橋達也被告の控訴を棄却しました。

そして、同年4月25日の上告期限まで検察・弁護側双方が上告しなかったことから、市橋達也被告の無期懲役が確定しました。

そんな市橋達也受刑者は現在、長野刑務所へ収監され、服役中です。

市橋達也の恩師が語る拘置所での市橋達也の様子

その残忍で身勝手な犯行はもちろんですが、2年7か月に渡って、まさに日本全国を縦断する形で逃亡生活を続けていた市橋達也。

逃亡中は何度も整形手術までして罪から逃れようとしていた市橋達也に対して、マスコミはこぞってバッシングを繰り返していました。

市橋達也の千葉大学時代の空手同好会顧問だった本山直樹・名誉教授はこのように案じて、「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」を発足させました。

そして、資金を募って、国選弁護人ではない私選弁護人をつけるために奮闘した人物でもあります。

そんな本山教授が、逮捕後に拘置所での面会の際の、市橋達也の様子について語っています。

「”先生、私がやったことを許してくださいますか”といって、涙をポロポロこぼしたんですよ。決して、ひどい人間ではないのです。またある日、私が”なんでこんなことをやったのか”と聞くと、無言でうつむいたまま、ただただ涙だけでした。彼自身、まだ本当のところはわからないのかもしれないですね」

 

引用：市橋達也受刑者、獄中から恩師にあてた手紙の内容とは | 週刊女性PRIME [シュージョプライム] | YOUのココロ刺激する　https://www.jprime.jp/

裁判では殺意の有無が争点になり、2011年7月の千葉地裁は“殺意があった”として無期懲役を言い渡しています。

しかし、市橋達也は本山教授には、あくまで“殺意はなかった”と胸の内を明かしていたようですね。

そして、結局、上告しなかった理由について、市橋達也は次のように語っています。

「最高裁へ上告したほうがいいと助言したのですが、“本当のことを言っても誰も信用してくれない”と諦めきった口調でした。結局、上告しなかったので、刑が確定してしまったわけです。しかも、これまでは手紙を交わしてきたのに”今後は静かに罪を償っていきたい“と、どこの刑務所に服役しているのかも知らせてくれないのです」

 

引用：市橋達也受刑者、獄中から恩師にあてた手紙の内容とは | 週刊女性PRIME [シュージョプライム] | YOUのココロ刺激する　https://www.jprime.jp/

市橋達也の両親の現在

市橋達也の両親は、事件後、責任を感じ医者の仕事を辞めています。

また、リンゼイさんのご遺族に何度も何度も謝罪の手紙を送り、リンゼイさんの家族が来日する費用を毎回負担していたそうです。

出典：http://zarutoro.livedoor.biz/

これらの両親の誠実であり真っ当な行いを見るにつけ、どこで何を間違えれば“市橋達也”のような人間が出来上がってしまったのか…思わず、そう考えずにはいられませんでした。

市橋達也の姉の現在

また、市橋達也には1人のお姉さんがいました。

事件発覚当時、お姉さんは既に結婚していたのですが、やはり市橋達也が逃亡中に嫁ぎ先から離縁されたそうです。

出典：http://blog.livedoor.jp/

まとめ

いかがでしたでしょうか。

2007年に千葉県市川市で起きた、英会話学校講師リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の犯人・市橋達也。

指名手配されるも、2年7か月にも及ぶ逃亡生活の末、2009年にようやく逮捕されました。

そんな市橋達也が起こした事件の経緯と、2年7ヶ月に及ぶ壮絶な逃亡生活を振り返るとともに、逮捕後の両親や姉など、家族の現在についてまとめてみました。

今回、市橋達也について調べてみて一番驚いたことは、彼のスペックの高さなんですよね。

たとえ医者にはなれなくても、溢れる才能を活かせば、きっと別の分野で成功していたのでは…と思わずにはいられませんでした。

面白いまとめツイートがあったので、最後に紹介しておきます。

今仰天ニュースでやってた市橋達也見て、整形する前ちょっとイケメンちゃう？って調べて見たら、色々とすごかった笑 pic.twitter.com/KpXXTO0B63

— ゆう (@keEpganwwO) 2018年3月20日

最後になりましたが、この事件で亡くなられた、リンゼイ・アン・ホーカーさんのご冥福を心からお祈り致します。