渡辺徹のプロフィール

渡辺徹の若い頃の経歴①　親の反対を押し切り劇団員に

ポッチャリ体形の印象が強い渡辺徹さんですが、実は若い頃はスラリとした体形に爽やかな笑顔を浮かべるアイドルのような存在でした。

渡辺徹さんは、地元の茨城県の県立高校に通いながら、将来は漠然と弁護士になりたいと考えていたそう。

また、生徒会長をしていたことから、学内の活動や県内の他の学校と連携したりと日々充実していたようです。

ボランティアとしてアマチュア劇団の手伝いもしていた渡辺徹さんは、老人ホームでの慰問公演をしたところ、舞台に惹きつけられる入居者の反応を見て感激します。

そして演技の魅力に目覚めて、高校卒業後の進路を俳優に切り替えたのです。

父親から猛反対

俳優になる決意をした渡辺徹さんは、両親や学校の教師に相談したところ猛反対されたようです。

渡辺徹さんの父親は、アコーディオンを演奏して生計を立てていました。雨の日も風の日も営業で演奏しても1曲20円くらいの収入だったそうです。

渡辺徹さん自身も過去に、苦労してきた父親の姿を見てきました。

渡辺徹さんは後に、「芸で生きることの難しさを、身に染みて感じていたのでしょうね」と、過去を振り返って語っています。

しかし、周囲の猛反対を振り切って高校卒業後に「文学座付属演劇研究所本科」の20期生として入所しています。

渡辺徹の若い頃の経歴②　デビュー作品でブレイク

渡辺徹さんは、文学座の研究生として俳優活動を始めてすぐに、連続ドラマ「太陽にほえろ!」のオーディションに合格しました。

デビュー作品でいきなり大ブレイクを果した渡辺徹さん。当時の画像が現在とかなり異なる、と話題を呼んでいます。

ラガーの愛称で親しまれた

ドラマ「太陽にほえろ!」は、1981年の人気の刑事ドラマで、石原裕次郎さんや松田優作さん、渡哲也さんなど豪華な俳優陣が名を連ねています。

その中で渡辺徹さんは、新人刑事の竹本淳二役を演じました。

設定上、学生時代にラグビーをしていたことから、作品中では「ラガー」と呼ばれ、コミカルな演技が受けて人気が急上昇。

4年間に渡ってシリーズに出演して、「太陽にほえろ!」から卒業。

最後のシーンは、観光バスを狙うヒットマンから身を挺して乗客の命を守り、殉死という最期でした。

当時、渡辺徹さんの衣装に仕込まれた血糊の量が多すぎたことでも注目を集めました。

後年、自身が出演したバラエティ番組内で「親しくしていたスタッフの思い入れが強すぎた」と、苦笑しながら明かしています。

オーディションに合わせてダイエット

生まれつき太りやすい体質の渡辺徹さんは、「太陽にほえろ!」のオーディションを受けるために、体重を83kgから69kgまで落とすことに成功しています。

なぜなら、オーディションにおいて「額に汗してひたすら走り続けて犯人を捕まえるキャラクターにしたい」と言われたことで、体力が必要だと考えたそうです。

走り込みに力を入れた成果が出て、人生で一番スリムな状態でドラマデビューになったのだとか。

多くの人から「太った」と指摘されていますが、渡辺徹さんによると「元に戻っただけなのに」と明かしています。

渡辺徹の若い頃の経歴③　歌手としても活動

ラガーの愛称で「太陽にほえろ!」で大ブレイクしたことで、歌手としても活動していた渡辺徹さん。

ここでは、アイドル姿を見てみましょう。

小泉今日子との共演が話題に

デビューから1年で歌手デビューした渡辺徹さんは、セカンドシングル「約束」が、グリコアーモンドチョコレートのタイアップに抜擢されました。

楽曲は大ヒットして、音楽番組「ザ・ベストテン」で4週連続1位を記録。CMにおいては、小泉今日子さんと初々しいカップルを演じています。

数多くの女性ファンを獲得したことで、小泉今日子さんは渡辺徹さんのファンから生卵をぶつけられたこともあったそうです。

渡辺徹が若い頃に結婚した嫁は榊原郁恵

渡辺徹さんの嫁は、言わずと知られた女優の榊原郁恵さんですよね。年齢を重ねても可愛らしい雰囲気が特徴的です。

ここでは、若い頃の榊原郁恵さんとの出会いを紹介します。

榊原郁恵のプロフィール

榊原郁恵さんは、高校生の時に「第一回ホリプロスカウトキャラバン」のオーディションで優勝したことをきっかけに上京しました。

デビュー当時のキャッチフレーズは「1億円のシンデレラ」で、歌手や女優として人気を博したのです。

その後、ミュージカル「ピーターパン」で主演し「ゴールデンアロー賞演劇賞」を獲得し、7年間に渡り「郁恵ピーターパン」として代役無しで、夏の舞台を成功させています。

出会いは？

2人が初めて出会ったのは、堺正章さんと榊原郁恵さんが司会を務める音楽番組「ザ・トップテン」の収録が行われた渋谷公会堂でした。

以前より榊原郁恵さんのファンだった渡辺徹さんは、撮影前から嬉しさを隠し切れなかったそう。

一方で、榊原郁恵さんは天真爛漫な渡辺徹さんについて、あまり良い印象を持たなかったことを明かしています。

この人はこの人で、とにかくチャラくて！　緊張のせいだか何だか知らないけど、突然チアガールの物まねとか始めちゃうんです。生放送なのに！

 

チアガールのまんま、どんどんステージの先端まで行っちゃって。堺さんと「ありゃー、どうする？　これ」って。

引用：渡辺徹と榊原郁恵の出会いとは？ AERA – https://dot.asahi.com/

渡辺徹さんは当時を振り返って「世界観が違いすぎて、何をどうして良いのか分からなかった」と、内心慌てていたと説明しています。

渡辺徹さんは同番組に3回出演しているのですが、出演する度に太っていく様を見た榊原郁恵さんは、「芸能界に入ると痩せるものなのになんと気楽な人なのだろう」と呆れていたそうです。

馴れ初めは？

出会った時、榊原郁恵さんの渡辺徹さんに対する印象は芳しくありませんでしたが、何がきっかけで交際に至ったのでしょうか。

渡辺徹さんが医師役で出演した連続ドラマ「風の中のあいつ」で、妻役を演じた榊原郁恵さん。

撮影に入ると、渡辺徹さんが酔っぱらった状態でスタジオ入りするなどアクシデントが発生しました。榊原郁恵さんの中では、印象は悪くなるばかり。

一方の渡辺徹さんは、一緒に仕事をしたり舞台を観に行ったりする中で、何事にも全身全霊な榊原郁恵さんの女優魂に尊敬の念を抱きました。

榊原郁恵さんも、「なんだかムキになれる相手」と、天真爛漫な渡辺徹さんが無視できない存在に変わっていきました。

ドラマの撮影が終わった頃から、渡辺徹さんは電話をかけて猛烈アタック。いつしか交際へと発展したのです。

榊原郁恵の母親に気に入られた

榊原郁恵さんの様子を見ていた母親は、頻繁に娘に電話をかけてくる渡辺徹さんについて興味を持ったようです。

そして娘の榊原郁恵さんに向かって、「変に噂になってもいけないし、いっそ家に連れて来なさい」と勧めたことで、結婚に向かって進むことに。

渡辺徹さんと榊原郁恵さんの母親はウマが合ったようで、舞台の話をしたり、新しい作品の台本を2人に向けて披露するなど、楽しい時間を過ごしたようです。

挙式が生放送！

2人が結婚したのは、1987年10月のことでした。

そして豪華な披露宴の様子はテレビで生放送されて、大きな話題になったのです。

新高輪プリンスホテルで行われた披露宴には、1000人を超える招待客が祝福に駆け付け、華やいだ式だったようです。

また、3メートルを超える巨大なウェディングケーキに注目が集まりました。

放送された当時の平均視聴率は、40%を超えたことが発表されています。

渡辺徹と榊原郁恵の子供は息子が2人

渡辺徹さんと榊原郁恵さんとの間には、2人の息子が誕生しています。

長男は俳優で、次男は一般人のようです。2人の子供について見てみましょう。

長男は俳優の渡辺裕太

渡辺裕太さんは、両親が元売れっ子アイドルという血筋からか、芸能界に入ることを勧める人が多かったそうです。

大学生の頃に演劇の授業を受けた時に感化されて、明治座アカデミーに入りました。

現在も舞台俳優として活動する傍ら、タレントとして多くのバラエティ番組にも出演しています

次男は一般人

次男は1996年に誕生しました。

一般人のため、詳細なプロフィールが公開されていませんが、兄である渡辺裕太さんのブログに度々登場しています。

名前は「渡辺拓弥」との噂もありますが、定かではありません。

渡辺徹の病歴①　30歳で糖尿病を発症

渡辺徹さんは、一番太っていた時期に体重130kg、体脂肪率は40%でした。若い頃から、成人病と共に人生を歩んできたのです。

不摂生な生活が原因

昔から、偏った食生活と高カロリーの食べ物を大量に摂取してきたという渡辺徹さんは、1日の食事回数は6回と明かしていたことがありました。

お酒を飲んだら必ずラーメンを食べ、肉類やてんぷらが好物で、カロリーそのものが好きだったとコメントしています。

何でもマヨネーズをかけて、カルピスを水で割らずに飲み、炭酸飲料を1日で9リットル消費するという、絵に描いたような暴飲暴食ぶりでした。

こうして、30歳にして糖尿病を患った渡辺徹さん。

その後は、榊原郁恵さんの手料理で日々食生活を徹底管理していくことになりました。

ロケ先で暴飲暴食

カロリーが綿密に計算された食生活を始めた渡辺徹さんは、体重130kgから90kgにまで減少したことを明かしました。

しかし、すぐにリバウンドしています。

原因は、自宅で食生活を節制していても、ロケ先で好きな物をドカ食いしてしまう生活を送っていたようです。

渡辺徹の病歴②　虚血性心疾患で舞台降板

こうして、暴飲暴食と規則正しい食生活を行き来する生活を続けた渡辺徹さん。体重も大きく上下する生活を送ったことで、心臓に負担が掛かったようです。

2012年、緊急入院が発表されました。

舞台を降板して緊急入院

2012年の渡辺徹さんは舞台の仕事をしていたのですが、歩くのが遅くなり、階段を少し上がるだけで息を切らしていたことを明かしています。

榊原郁恵さんからは何回も、「顔色が悪いから検査をした方が良い」と言われていたそう。

仕方なしに近所のクリニックへ軽い気持ちで赴くと、総合病院で精密検査を勧められて、そのまま大学病院に直行したのだとか。

検査により、心臓冠動脈3本の内、1本が完全に詰まり危険だった状態だったことが判明し、すぐに入院をするように伝えられました。

早急に舞台を降板して、心臓のバイパス手術を受けた渡辺徹さんでしたが、無事に退院の運びとなりました。

渡辺徹の病歴③　人工透析治療で病状が改善　

無事回復した渡辺徹さんは、人工透析を受ける生活へと変わりました。そして、食生活も大きく変わったのだとか。

同じ病気を経験した徳光和夫さんから、「5年経つと元の木阿弥になるから気をつけてよ」と何回もアドバイスを受けてきたことを明かしています。

これまでの暴飲病食をキッパリと辞めて摂取カロリーも抑えたことで、体重が79kgまで減少。

その後は、歩く速度が上がり、息切れも無くなったようです。

渡辺徹の現在①　おしどり夫婦ぶりが話題に

芸能界切ってのおしどり夫婦と言われていた渡辺徹さんと榊原郁恵さん。

夫婦仲が分かるエピソードを紹介します。

嫁のバースデーを間違えた？

2020年5月6日に更新されたインスタで、榊原郁恵さんは一足先にバースデープレゼントを受け取ったことを明かしています。

花束のプレゼントと共に、「郁恵さん、あなたが生れた日に感謝！」というメッセージカードの写真を一緒にアップロード。

感謝の意を述べながらも、「でも……お誕生日、明後日8日だけど……!!ま・イイか」と笑いの言葉で文章を終えています。

ファンからは、「徹さん最高!」「ご主人様が間違えたのか?お花屋さんが間違えた?」と、渡辺徹さんの対応について数多くのコメントが寄せられました。

渡辺徹の現在②　大動脈弁狭窄症を発症

健康に気を遣うようになっていた渡辺徹さんですが、2021年にも病気を発症し手術や舞台降板など心配な状況が続きました。

大動脈弁狭窄症を公表

渡辺徹さんはミュージカル「アリージャンス～忠誠～」出演中の2021年4月に息切れや咳などの症状を感じたとのことで、その後の公演を降板しています。

当初は急性気管支炎とされていましたが、その後検査をした結果大動脈弁狭窄症という心臓の病気であることが判明し、出演予定だった舞台「ハリネズミ」も全公演中止となりました。

渡辺徹さんは入院生活を送ることになり2021年5月に手術を受けていますが、同月末には無事に退院となり、「長い入院だったために弱った足腰とそして何よりも大事と言われる心臓リハビリ（運動）に入ります」とブログに綴っていました。

大動脈弁狭窄症から復帰

2021年7月に仕事復帰を発表した渡辺徹さん。同年9月には榊原郁恵さん、渡辺裕太さんと親子3人初共演となる朗読劇「家庭内文通」を上演しています。

親子3人で応じた取材では、退院後は病院内のリハビリセンターでエアロバイクなどでリハビリを行っていることを明かし、サポートしてくれている榊原郁恵さんにも感謝の言葉を述べていました。

約１カ月の入院で体重は４キロ減。心臓強化のために、渡辺は週２回、リハビリに通っている。忙しい仕事の合間を縫っての３食の用意など、献身的な妻のサポートには「よくやってくれてますね。ありがたいなと、初めて思いました」とジョーク混じりに感謝。そんな２人に、裕太も「あらためてすごい人だな、すごい両親だなと思いました」と、尊敬のまなざしを向けた。

 

引用：渡辺徹　妻と長男３人で仕事復帰「照れくさい」郁恵は「楽しい」大動脈弁狭窄症手術で４キロ減

渡辺徹の現在③　激やせ姿が話題に

大病から復活を果たした渡辺徹さん、翌2022年には激やせした姿が話題となりました。

またも何か病気を患っているのではないかと心配の声もあがっていましたが、この激やせは役作りのためだったようです。

渡辺徹さんは2022年10月上演の舞台「今度は愛妻家」で新宿二丁目ゲイバーのママを演じるため最盛期の130kgから57kg減の73kgにまで減量したことを明かし、「すべては妻のおかげでございます」と食事の面でも支えてくれている榊原郁恵さんに感謝もしていました。

また、これまで病気を患ってきたことを振り返り、榊原郁恵さんや2人の息子、義理の母親など家族がとても心配してくれたと語り、家族を安心させるためにも健康診断や定期検査をこまめに行うことが大切だとも語っています。

体調をマメにチェックすることは、「こうやってちゃんと体に気をつけてるからね」というメッセージにもなる。もっとカッコつけて言えば、「家族を大事に思ってますよ」という愛情表現になるんだなと感じたんです。自分の命はもちろん大切なんですけど、自分の健康チェックは自分のためだけではなく、家族を安心させてあげられる行為なんだよと広く伝えたいですね。

 

引用：「健康診断は“家族を大事にしている”証」渡辺徹が2度の大病を経て変化した家族への思い

渡辺徹の現在④　敗血症のため死去

病と闘い続けてきた渡辺徹さんですが、2022年11月28日、敗血症のため亡くなられました。61歳でした。

渡辺徹さんは、11月20日に発熱や腹痛の症状を訴え入院。細菌性胃腸炎と診断されましたが、その後、敗血症と判明し治療を続けるも帰らぬ人となりました。

12月5日、渡辺徹さんの告別式が執り行われ、その後、榊原郁恵さんと渡辺裕太さんが会見を開いています。

会見中、2人は気丈に振る舞い、時おり笑顔も交えながら渡辺徹さんを明るく見送りました。

郁恵さんが徹さんへの思いを語る中で、話が横道にそれる一幕も。それに対し裕太さんは「いつものこと。話が長いんです。ここはいつも父親が止める役だったんですけど、僕がまだへたなんですよね」と話し、親子で笑顔を見せました。

 

引用：渡辺裕太　父・渡辺徹さんとの会話は“約1か月前が最後”　「実家にちょっと寄ったときに・・・」

榊原郁恵さんは、渡辺徹さんを病院に連れて行った時に交わした言葉が最後の会話になったと明かしています。

「大丈夫?」って言って日曜日だったので、救急外来の方に連れて行ったんですけれども、私が間違えて救急車が入るところに止めちゃって車を。変な話ですけれども、「降りてお父さん歩いてって」という感じのいつも通りの雑な扱いで病院に入った感じです。

 

引用：榊原郁恵さんと渡辺裕太さんが会見　最後まで必死に言葉かけ続け…渡辺徹さんへの想いを語る

渡辺徹さんは、入院したその日の内に意識が混濁していったといいますが、意識がない中でも、榊原郁恵さんは希望を持って必死に言葉をかけ続けていたそうです。

これまでも何度も榊原郁恵さんの献身的なサポートで病気を乗り越えてきた渡辺徹さんですが、回復はかなわず、榊原郁恵さんが見守る中息を引き取ったとのことです。

まとめ

高校生の時に俳優になることを決意し、周囲の反対を押し切って劇団員になった渡辺徹さん。

人気ドラマ「太陽にほえろ!」の「ラガー」として出演すると、瞬く間に人気を博しアイドルとして歌手活動も始めました。

しかし、日頃の暴飲暴食生活が祟り、30歳の頃から糖尿病を患い、2012年には虚血性心疾患で手術を受けています。

その後は、人工透析を行いながら生活習慣を見直したことで、かなり改善したようです。

2021年には大動脈弁狭窄症を発症していますが、妻の榊原郁恵さんや2人の子供の支えもあり無事に復帰を果たしました。

しかし、2022年に敗血症のため61歳で亡くなられています。最期まで俳優・タレントとして活躍を続け多くの人に愛されてきた渡辺徹さんには、各方面から多くの追悼コメントが寄せられていました。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。