アンラッキー後藤は一言ネタでブレイクした元芸人

アンラッキー後藤の本名は？プロフィールを調査

アンラッキー後藤さんはメンズのスーツと黒いモナリザのネクタイという独特のいで立ちが特徴だった元芸人です。

本名は後藤美葉（みよう）さんといいます。本名がとても珍しいので、芸人を辞めて一般人になった後も、名前でファンに気が付かれてしまうこともあるそう。

1999年頃からは放送作家やラジオのパーソナリティなども手掛けるようになっていましたが、2001年に芸能界を引退しました。

アンラッキー後藤の芸風は「一言ネタ」

アンラッキー後藤さんは「一言ネタ」で次々に毒のあるセリフを繰り出し、話の最後を絶叫で締める芸風で人気を博しました。

最も人気があるのは「サザエさん 大嫌いなのにさん付け」のネタです。

そんなアンラッキー後藤さんのネタは、お笑い界に大きな影響を与えました。

例えば、同時期に活躍し始めた鳥居みゆきさんは「アンラッキー後藤さんがいたから一言ネタはやめた」と芸風を変えたそう。

また、メイプル超合金の安藤なつさんは、アンラッキー後藤さんに憧れて芸人になったと明かしています。

アンラッキー後藤の経歴①　即興ネタが受けて芸人デビュー

アンラッキー後藤さんの芸能界デビュー秘話と、高校生でいきなり売れっ子になったエピソードについて紹介します。

相方に逃げられて作ったネタが大ウケ

アンラッキー後藤さんがお笑いを始めたのは高校生の時のこと。学校の友人と漫才コンビ「アンラッキー」を結成しました。

地元のオーディションを勝ち抜いてライブを開くことになったのですが、ライブ前に相方と大喧嘩。当日に相方が会場に来ないというトラブルに発展します。

会場のスタッフに相談すると「みんなオーディションを勝ち抜いてきているのに、相方来ないから出ないとかはないよ」と言われ、ハッとしたアンラッキー後藤さん。

即興でネタを作りステージに出たものの、台本もろくに覚える時間がない状態だったのでしょう、緊張しすぎて上手く話せなくなってしまいました。

そして緊張が頂点に達したアンラッキー後藤さんは、思わずセリフを叫んだところ、意外なことに観客席は大ウケ。

その様子を偶然、ライブを観に来ていたフジテレビの番組プロデューサーが目に留めて、すぐに深夜のバラエティ番組「Mars TV」のレギュラー出演のオファーが来ました。

アンラッキー後藤さんはトントン拍子にデビューが決まり、いきなりレギュラー獲得という順調なスタートを切ったのです。

忙しすぎてタクシー移動が基本

アンラッキー後藤さんの独特のキャラが人気を博し、あっという間に売れっ子芸人になりましたが、学業との両立が大変だったそうです。

高校の授業が終わってから撮影現場に向かっていたそうですが、電車やバスでは間に合わないため、平日はテレビ局が手配したタクシーを校門に横付けしてもらい現場に直行。

高校生は22時までしか働けないものの、アンラッキー後藤さんがテレビ局を22時に出て帰宅すると22時半から23時になっていました。

そのため、宿題やテスト勉強は夜中にやっていたそうで、なかなかハードな生活を送っていたようです。

必然的に睡眠時間が短くなり、いつも疲れていたアンラッキー後藤さんは、満員電車で通学する気になれず、登校する時さえタクシーを使っていました。

ちなみに、タクシーで登下校することを両親に反対されるだろうと考え、家を出て自宅が見えなくなってからタクシーを拾っていたんだとか。

成功を妬まれていた

芸能活動は至って順調なアンラッキー後藤さんでしたが、公私共に周囲からやっかみの対象となり、人間不信に陥っていたそうです。

学校では、友人達が腫れ物に触るような態度で接してくることが多くなり、心の距離を感じるようになりました。相方も同級生だったので、お互いに気まずさもあったようです。

また、一端の芸人になるには、養成所に通い下積み生活を送ってからテレビに出演できる…といった流れが一般的でしたが、アンラッキー後藤さんはいきなりブレイクを果たしていました。

そのため、アンラッキー後藤さんは先輩芸人からもよく思われていなかったようです。

文春オンラインのインタビューで「先輩芸人に嫉妬されてきましたか？」と聞かれると、「あったと思います。たぶん芸人たちは面白くなかったと思います」と肯定しています。

華やかな芸能活動の裏で、人間の嫌な部分を見てしまい嫌悪感が沸いてきたアンラッキー後藤さんは、高校を卒業したら芸能界から引退して普通の大学生になることを決意したそうです。

なかなか引退できなかった

アンラッキー後藤さんは土木系の学科に進むために、武蔵野工業大学（現在の東京都市大学）を受験することにします。

仕事を3ヶ月休んで予備校に通い、受験勉強に専念して、晴れて大学への進学が決定。

引退の挨拶をテレビ各局で行っていたところ、TBSで知り合いのプロデューサーが通りかかったそうです。

すると、「じゃあ、大学に入学するまで良いからラジオに出演してよ」と、辞めるはずが新しい仕事が舞い込んだそう。

さらに、フジテレビでとんねるずがMCを務める「本汁でしょう!!」を担当しているプロデューサーから、レギュラーで出て欲しいと頼まれるなど、なんと入学後の4月からの仕事も決定。

春からは普通の大学生になるはずが、結局、引き続き芸人として活動することが決まってしまったのです。

アンラッキー後藤の経歴②　大学生になった頃から仕事が楽しくなった

アンラッキー後藤さんは、大学に入学後のオリエンテーションで早くも4年間で卒業することが難しいだろうと感じたそう。

入学時点で長期前提のレギュラー番組を持っていたので、確実に大学の授業に出れない日が発生してしまいます。

アンラッキー後藤さんが進学していた理系は、一般的に文系よりも必修科目が多く、仕事をする限り留年は確定だったそう。

そのため、大学側と相談して、最初から5年間での卒業計画を立てました。

また、大学生になったことで気持ちの変化もあったそうです。

22時までという時間制限がなくなり、番組の打ち上げに出れるようになり、芸能界の友人と飲みに行く機会も増えたことで、「芸能界って楽しいな」と初めて思えるようになったんだとか。

音楽番組にも出演するようになると、ミュージシャンの友人もできました。特に仲が良かったのはPUFFYの2人でした。

中でも、吉村由美さんとは家が近所だったので、どちらかの仕事が終わるのを待って、ご飯を食べに行ったり、家に遊びに行ったりしていたんだとか。

アンラッキー後藤が芸能界を引退した理由

アンラッキー後藤さんは、2001年頃に人気絶頂で芸能界を引退しています。

引退を決意した理由について調査しました。

テレビ出演がつまらない…

アンラッキー後藤さんのネタについて、だんだんテレビ局側やプロデューサーから介入されることが増えていったそう。

例えば、「誰々について」、「春のドラマについて」など事前にお題が来るんだとか。

指示通りのネタだと、考える面白さが失われ、さらにテレビそのものがつまらないと感じるようになっていきました。

別の番組プロデューサーからは、「視聴率が取れるから」という理由で、個人的に大好きだった芸能人の悪口を言うように求められ、押し切られたこともあったそうです。

そのため、この先ずっと芸能界で芸人を続けていくことに疑問を持つようになり、次第に「もう引退して良いんじゃないか」と自然に思うようになったといいます。

就職が決まって引退した

芸能界を続けるにせよ、引退するにせよ、大学を卒業するためには、研究室に入って論文を書く必要があったため、大学生活残り1年というところで仕事を休業したアンラッキー後藤さん。

大学の友人達の就職活動を見て、アンラッキー後藤さんも就職を目指しますが、実は不安もあったそうです。

当時すでに同世代の友人よりも年収が高く、自由にお金を使っていました。芸人を引退後、普通の人のような金銭感覚に戻れるかどうか自信がなかったとのこと。

色々迷った末に「ここで普通の生活をしなきゃダメだ」という結論に達したアンラッキー後藤さんは、出版社から内定をもらったのを機にきっぱり芸能界から引退しました。

アンラッキー後藤は芸能界引退後にうつ病になっていた

芸能界を引退したアンラッキー後藤さんは大学を卒業後、出版社で働き始めました。

「一般人になっても何か面白いことをやってみたい」と夢と希望を持っていたものの、職場では浮いた存在になってしまったそう。

アンラッキー後藤さんの自己分析によると、「出る杭は打たれるので、グッと打たれて、メンタルがやられました」と、辛い体験をインタビューで明かしています。

同僚と移動する際にアンラッキー後藤さんだけタクシーに乗せてもらえない、1人だけ食事を用意してもらえないなど、陰湿ないじめに遭ったそうです。

そんな状況を我慢し続けた結果、とうとうアンラッキー後藤さんはうつ病を発症。体が思うように動かず、理由もなく涙が止まらなくなってしまったといいます。

病院を受診したところ、ドクターストップがかかり、休職を余儀なくされました。

しばらく会社を休んで無事復帰したアンラッキー後藤さんは、仕事でどんどん成果を出すことができるようになったそうですが、今度は周囲からやっかまれて再び辛い日々が始まりました。

「このままでは再びうつ病を発症してしまう」と身の危険を感じたアンラッキー後藤さんは、退職を選択し、その後はフリーの編集者として活動しています。

アンラッキー後藤の家族

兄弟の有無についてもわかっていません。1人っ子の可能性も考えられます。

両親はとても真面目な性格で、アンラッキー後藤さんが芸能活動をすることに対してずっと反対していたそうです。当然、芸能界に入る時も両親と大揉めしたといいます。

両親と話し合いを重ね、きちんと学校に通うこと、テストを受けることなど学業を優先する条件でようやく許してもらっていました。

このため、アンラッキー後藤さんは大学受験や卒論のために仕事を一定期間休んだり、仕事が多忙でも朝きちんと起きて学校に通っていたりしたのです。

娘のやりたいことを頭ごなしに反対するのではなく、やるべきことを提示して歩み寄る姿勢を見せるなど、両親は厳しくも温かい性格だったようですね。

アンラッキー後藤は結婚している？

芸能界を引退したアンラッキー後藤さんの現在を調査したところ、結婚していることが判明しました。

旦那の名前や顔写真、いつ結婚したのかは公表されていませんが、2人の娘に恵まれているようです。

娘は最近お笑いにハマっていて「お母さん、芸人だったんでしょ。なんか面白いことやってよ」と無茶振りをしてくるんだとか。

娘達のリクエストに応えて即興のネタを披露すると、とても喜んでくれるそうで「私もお笑い芸人になろうかな」とやる気も見せているそうです。

しかしアンラッキー後藤さんは、娘がお笑い芸人になることは絶対反対だといいます。

色々と人間の嫌なところを必要以上に見てきてしまったことで、簡単には賛成できないようですね。

アンラッキー後藤の現在：消防団員に転身していた

2023年2月に、アンラッキー後藤さんのインタビュー記事が文春オンラインに掲載され、地元の消防団で活動していることがわかりました。

アンラッキー後藤さんが消防団に入ったきっかけは、近所の回覧板でした。消防団員募集のチラシが挟まっていて「やってみようかな」と軽い気持ちで始めたんだとか。

積極的に訓練を積んで、今では上級救命の救命技能も取得し、消防車を運転することもあります。娘2人も「お母さん、カッコイイ！」と大興奮なんだとか。

アンラッキー後藤さんは、責任感が強く、困っている人を見ると放っておけないそうです。

考えるより行動したいと語り、消防団として街やそこに住む人を守る仕事に誇りを感じているのだといいます。

思いつきで始めた仕事が、実は天職だったようですね。

まとめ

アンラッキー後藤さんの本名やネタ、大学などの学歴や経歴、家族と結婚、現在の様子についてまとめました。

現在のアンラッキー後藤さんは結婚して、2人の子供を育てながら、消防団の活動を行っています。

娘2人は最近お笑いにハマっていて、冗談ぽく「お笑い芸人になろうかな」と言っているそうですが、アンラッキー後藤さんは、絶対反対すると決めているようです。

今はすっかり一般人として暮らしているアンラッキー後藤さん。幸せを応援したいですね。