ジョニー大倉のプロフィール

ジョニー大倉さんは、矢沢永吉さんらとロックバンド「キャロル（CAROL）」で1972年にデビューし、1975年のキャロルの解散後は、ソロミュージシャン、俳優として活躍し人気を得ました。

ミュージシャンとしてのジョニー大倉さんは、当時はまだ珍しかった、ロック音楽に英語と日本語を交えた歌詞を乗せた楽曲を次々と発表した先駆者でした。晩年までロックシンガーとして活躍し精力的にライブ活動を行っていました。

ジョニー大倉さんは、キャロルの解散とともに1975年に出版された「暴力青春 キャロル 最後の言葉」で自身が在日韓国人2世である事を告白していて、本名は「朴雲煥（パクウナン）」です。ジョニー大倉さんは、1975年に公開された在日韓国人をテーマにした映画「異邦人の河」に主演して高い評価を得て、その後は俳優として活躍の幅を広げています。

1981年に出演した映画「遠雷」では、日本アカデミー賞優秀助演男優賞を獲得し、華も実力もある俳優としての地位を確立され、その後は1983年の「戦場のメリークリスマス」、1984年の「チ・ン・ピ・ラ」、「愛情物語」、1988年の「疵」などの話題の映画に主要なキャストとして多数出演しています。

なお、ジョニー大倉さんは2000年代のはじめ頃に帰化されて日本国籍を取得されています。

ジョニー大倉の生い立ち

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ジョニー大倉さんは、1952年に神奈川県横浜市で生まれ、川崎市で育ちました。ジョニー大倉さんの父親は港の荷役の親方だったため、戦後の貧しい頃も裕福な暮らしができたそうです。

しかし、ジョニー大倉さんが5歳の頃に父親が亡くなり、生活が一転し困窮するようになったそうです。二号さんだったというジョニー大倉さんの母親は日本で生まれ育った韓国人で、夫の死後に川崎市の朝鮮人集落に身を寄せたそうですが、馴染めずに1年経たないうちに日本人の街へと移住しています。

子供時代のジョニー大倉さんは韓国がルーツという事を理由にいじめにあったりもしたそうです。

ジョニー大倉さんの学歴は、川崎市立田島小学校を経て川崎市立渡田中学校を卒業後、川崎市立川崎高校へと進学しています。

その後、ビートルズの映画を観て衝撃を受けたジョニー大倉さんは、市立川崎高校を2年生の時に中退して本格的に音楽活動を始め、ビートルズのコピーバンド「ジュリア」を結成されています。

「ジュリア」の解散後、矢沢永吉さんのバンドメンバー募集の張り紙を見て、その後、伝説的バンドとなる「キャロル」に参加されています。

ジョニー大倉の嫁はマリー大倉（眞理子さん）

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ジョニー大倉さんは10代の頃に嫁のマリー大倉さんと結婚されています。

ジョニー大倉さんと嫁のマリー大倉さんが結婚されたのは、ジョニー大倉さんが19歳、マリー大倉さんが18歳の時だったそうです

当時、ジョニー大倉さんの母親が「スナック美香」というお店をやられていて、そこにアルバイトに来ていたのが嫁のマリー大倉さんでした。

2014年12月の報道で嫁のマリー大倉さんは61歳という事だったので、2021年の現在は67歳か68歳だと思われます。

ジョニー大倉さんには、この嫁のマリー大倉さんとの間に3人の子供（2男1女）がいます。うち息子2人（長男のケニー大倉さんと、次男の大倉弘也さん）は俳優や歌手として芸能界で活躍されています。

長女は美香さんという名前だという事ですが芸能活動はされていません。長女の美香さんは結婚されていて、子供が2人いるようです。

ジョニー大倉の息子①　長男は俳優でミュージシャンのケニー大倉

続けて、ジョニー大倉さんの息子についても見ていきます。

ジョニー大倉さんの長男は、俳優、ロックミュージシャンとして活躍するケニー大倉さんです。

ケニー大倉さんは17歳だった1989年に映画「嵐の中のイチゴたち」に準主役として出演し、俳優として芸能界入りしました。この映画にはジョニー大倉さんも教師役として出演しており、親子共演を果たしています。

ケニー大倉さんはデビュー当時は毛利賢一名義で、その後毛利ケンイチに改名、さらに2014年3月9日からはケンイチ大倉の芸名で活動し、2021年2月から現在のケニー大倉を名乗っています。

ケニー大倉さんはデビュー後、NHKドラマ「なんだか人が恋しくて」でオーディションで準主役に抜擢され、これをきっかけに1994年放送の「なんだか人が恋しくて」、「湯の町行進曲」などNHK制作のドラマにも多数出演されています。

民放のドラマや映画にも多数出演しており、代表作は1991年放送のドラマ「噺家カミサン繁盛記」、1995年放送のドラマ「STATION」、1996年放送の「たにんどんぶり」、1990年公開の映画「パンツの穴 キラキラ星みつけた!」などがあります。

音楽活動では、2018年にシングル曲「泣かないでベイビー」を発表し、スペシャルトラックに父のジョニー大倉さん作曲の「せめて今夜は」が収録され話題になりました。2020年9月には自身で作詞作曲を手掛けた楽曲「Tenderly～明日の君へ～」を世界同時配信しています。

ケニー大倉さんは声優としても活躍されており、アニメ映画「名探偵コナン 絶海の探偵」への出演や、「JT」、「資生堂レシェンテ」、「資生堂UNO」、「シルク・ドゥ・ソレイユ ダイハツ クーザ」など、約200本ものTVCMのナレーションを担当されています。

ケニー大倉は父・ジョニー大倉の闘病生活を支えていた

ケニー大倉さんは、父のジョニー大倉さんががんに倒れた時には、その闘病生活を1年半にわたって支えられたそうです。

ジョニー大倉さんは奔放な生き方をされていた事もあって、子供時代のケニー大倉さんは父に遊んでもらった記憶がないそうです。ジョニー大倉さんはその事を気にされていたのか、入院中のある日、ケニー大倉さんに突然「お前にはすまなかった」と言われた事があったそうです。ケニー大倉さんはこの一言でそれまでの父とのわだかまりが消えたと話されていました。

ジョニー大倉の息子②　次男はロックシンガーで俳優の大倉弘也

ジョニー大倉さんの2人目の息子は次男の大倉弘也さんです。大倉弘也さんもロックシンガー、俳優として芸能界で活躍されています。

大倉弘也さんは「国士舘高校」の出身で、強豪で知られる野球部に所属して甲子園に2度出場されています。高校卒業後に俳優を志してハリウッドに留学し、帰国後に俳優としてデビューしました。

それからは、2005年公開の「地獄プロレス」、2009年公開の「ドロップ」、2010年公開の「ゴールデンスランバー」、2011年公開の「漫才ギャング」 などの大作映画や、2015年に放送されたスペシャルドラマ「永遠の0」などに出演しています。

父のジョニー大倉さんの復活ライブに出演したのをきっかけに、2012年4月に歌手としても活動をスタートさせ、その後は俳優業のかたわら都内のライブハウスなどで、「キャロル」やジョニー大倉さんの楽曲のカバーを中心に精力的に音楽活動を続けられていました。

そして、2016年12月7日に、兄のケニー大倉さん作詞のシングル曲「ミッドナイト ハリケーン」でメジャーデビューを果たし、2018年からはケニー大倉さんとの音楽ユニット「J-BLOOD」でも活動されています。

大倉弘也さんはこのメジャーデビューについて「父のジョニー大倉が病で倒れてから、自身の眠っていたロック魂が目覚めた」と話されていました。

ジョニー大倉は過去に何度も精神病院に入院している

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ジョニー大倉さんは若い頃から先鋭的な感性を持ち、「キャロル」時代に、現在にも通じるようなロックのかっこいイメージを定着させた先駆者的な存在でした。

そのようにセンシティブな感覚を持っていたためか、ジョニー大倉さんは過去に何度も精神病院に入院されています。

ジョニー大倉さんは1970年代のはじめに矢沢永吉さんのメンバー募集の張り紙を見て「キャロル」に参加しましたが、実はこの時、矢沢永吉さんを訪ねた直後に自殺を図り、精神病院に入院する事になっています。

ジョニー大倉さんは「キャロル」の人気が出た後も薬物に依存するような生活を送り、コンサートツアーで京都に出発する日の朝に突然行方不明になり、そのまま約3ヶ月間失踪。発見されたのは川崎市内の精神病院だったそうです。

ジョニー大倉さんはこの精神病院入院で「キャロル」でのコンサートの穴を開けてしまいましたが、矢沢永吉さんはジョニー大倉さんの復帰を待ち、再び一緒に活動されていました。

ただ、そうした事もあった矢沢永吉さんとジョニー大倉さんの間に確執が生まれ、1975年の「キャロル」の解散につながったと言われています。

ジョニー大倉のホテル7階からの転落事故も伝説的に語られている

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失踪して精神病院へ入院するなど、何かとお騒がせなところがあったジョニー大倉さんでしたが、「キャロル」解散後に俳優として人気を獲得していた1987年10月25日、宿泊していた富山県のホテルの7階から転落し、両足の粉砕・複雑骨折など全治6ヶ月の重傷を負う事故を起こし世間を騒がせました。

過去には薬物依存で精神病院に入院した過去もあるジョニー大倉さんだったので、薬物の使用の影響による転落事故だったのではないかとの噂も立ちましたが、ジョニー大倉さんは、ホテル客室の窓から、外の手すりにつかまって懸垂の筋力トレーニングをしていたところ、手が滑って転落したと説明されています。

7階の窓の外側の手すりにつかまって懸垂をするというのはかなりエキセントリックな行動という事に加えて、ジョニー大倉さんがこの大事故から後遺症もなく完全復活した事から、その後この転落事故は伝説的に語り継がれる事になりました。

この転落事故の過去から、2004年に俳優の窪塚洋介さんが自宅マンションからの転落事故を起こした時に、ジョニー大倉さんはインタービューを受けています。ジョニー大倉さんは窪塚洋介さんの行動について「理由なきダイブ。その衝動はわかる」という名言を残されています。

ジョニー大倉は2014年11月に死去。死因は肺がんによる肺炎

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数々の伝説を残されてきたジョニー大倉さんですが、2014年11月19日に62歳という若さで亡くなられました。

ジョニー大倉さんの死因は「肺炎」と発表されています。ジョニー大倉さんは2013年6月に末期の肺癌と診断され余命2週間という宣告を受けますが、一時的に奇跡的な復活を果たして2014年4月に復活ライブを行なっています。

その後は再び入院して闘病を続けましたが、それから半年後に都内の病院で亡くなりました。死因は肺癌により併発していた肺炎でした。

まとめ

今回は、伝説的ロックバンド「キャロル」のギタリストで、解散後は俳優、ソロミュージシャンとして活躍されていたジョニー大倉さんについてまとめてみました。

ジョニー大倉さんは、在日韓国人2世として生まれた生い立ちを持ち、ロックミュージシャンを志して高校を中退し、その後キャロルでメジャーデビューしました。

ジョニー大倉さんの嫁は、母親が経営していた「スナック美香」でアルバイトをしていた事から知り合った1歳年下のマリー大倉さんで、3人の子供（2男1女）にも恵まれています。

ジョニー大倉さんの2人の息子、ケニー大倉さんと大倉弘也さんは俳優やミュージシャンとして活躍されています。

ジョニー大倉さんんは過去にツアー中に失踪して精神病院に入院したり、筋トレをして7階のホテルから転落事故を起こしたりといった伝説も残されています。

ジョニー大倉さんは、2014年11月に62歳で死去されています。死因は肺癌によって併発した肺炎でした。