初代内閣総理大臣として知られる伊藤博文の生涯や人物像などが注目されています。
ここでは伊藤博文の生い立ちや経歴、暗殺された理由や犯人の安重根、身長、無骨で正直者で偉ぶったところがなく気さくと言われた性格、度を超えた女好きエピソード、ゆかりの場所や子孫などについてまとめました。
この記事の目次
伊藤博文の生い立ちや経歴など
最初に、伊藤博文の生い立ちや経歴などを簡単に解説します。
江戸時代に周防国で百姓の子として誕生
初代内閣総理大臣として知られる伊藤博文は、天保12年（1841年）の9月2日に、周防国熊毛郡の束荷村（現在の山口県光市束荷字野尻）で、百姓・林十蔵の長男として生まれ、幼名は林利助と言いました。
伊藤博文が12歳の頃に、父の林十蔵が長州藩の中間（武士階級でない使用人）の水井武兵衛の養子となり、さらにその翌年に武兵衛が、長州藩の足軽（低身分の武士）伊藤弥右衛門の養子となった事で、伊藤博文も父の十蔵と共に足軽として長州藩に仕える事になりました。
松下村塾に入門
安政4年（1857年）、伊藤博文は17歳の時に、吉田松陰の私塾で数々の偉人を生んだことで知られる「松下村塾」に入門しています。伊藤博文は百姓の出身で、武士としても身分が低かったため、敷居をまたぐ事が許されず、戸外に立ったまま聴講を受けていたとされます。
伊藤博文は松下村塾で、高杉晋作、木戸孝允（桂小五郎）、久坂玄瑞らと交友を深め、後の尊王攘夷運動に積極的に加わります。
イギリス留学をきっかけに開国論に転ずる
文久3年（1863年）、23歳になった伊藤博文は、長州藩から欧州に派遣された「長州五傑」の1人としてイギリスに渡航し、ロンドン大学UCLに留学します。
伊藤博文はロンドンで、化学者のアレキサンダー・ウィリアムソン邸に滞在して欧州式の礼儀作法や英語などを学び、博物館や美術館、工場、海軍施設などを見学して見聞を広め、西欧列強と当時の日本のあまりの国力の差に衝撃を受け、これをきっかけに富国強兵・開国論を強く訴えるようになりました。
下関戦争回避に奔走も失敗
翌元治元年（1864年）、長州藩による下関での外国船砲撃事件の報復として、米英仏蘭連合艦隊による長州藩攻撃が実行される事を知った伊藤博文は、井上馨と共に急ぎ帰国し、戦闘回避に奔走しますが叶わず、同年8月5日、米英仏蘭連合艦隊による下関砲撃と上陸攻撃が実行され、長州藩の砲台はことごとく壊滅させられ、陸戦でも大敗を喫してしまいます。
伊藤博文は、英国で身につけた英語を使いこの戦闘後の和平交渉に使節として参加しています。
高杉晋作の挙兵に参加
下関戦争での大敗や、元治元年（1864年）7月に発生した禁門の変による孤立などをきっかけに、長州藩では幕府に恭順すべしとする俗論派が台頭し、攘夷派（正義派）との対立を深めました。
元治元年（1864年）11月、幕府による第一次長州征伐を受けた長州藩は幕府に恭順の姿勢を見せると、翌12月に高杉晋作を中心とする攘夷派の長州藩諸隊が挙兵（クーデター）します。伊藤博文は真っ先に高杉晋作の元へ駆けつけ、この挙兵に参加しています。
この挙兵により、攘夷派は俗論派を駆逐し長州藩の実権を握りました。
伊藤博文は後に「私の人生で、唯一誇れることがあるならば、この時一番に高杉さんのもとに駆けつけた事だ」と述懐しています。
明治維新後新政府の中心として辣腕を振るう
伊藤博文は、その後の第二次長州征伐や王政復古への動きや戊辰戦争では目立った活躍はありませんでしたが、明治維新後の新政府ではその英語力を買われて、政府の要職を歴任しました。
伊藤博文は、慶応4年（1968年）から明治2年（1869年）にかけて初代兵庫県知事に任じられ、明治3年（1870年）からは初代工部卿（NTTの前身工部省のトップ）に就任し殖産興業（国家の近代化プロジェクト）に尽力。
明治4年（1871年）からは、岩倉使節団の副使としてアメリカへ渡り、その後西欧諸国を歴訪し、明治6年（1873年）に帰国。その年には政府の首脳である参議の1人に任じられています。
明治11年（1874年）に、当時の事実上の首相である内務卿を務めていた大久保利通が暗殺されると、それを引き継いで伊藤博文が内務卿に就任し、以降、事実上の明治政府のトップとして内閣制度を作り上げました。
初代内閣総理大臣に就任
明治18年（1885年）12月22日、伊藤博文は初代内閣総理大臣に就任しました。伊藤博文が内閣総理大臣に就任する決め手となったのは、英語が堪能だった事だったそうです。伊藤博文は当時44歳で、2020年の現在に至るまでの歴代総理大臣の就任時の年齢の中で最も若い記録です。
伊藤博文はその後も、第5代、第7代、第10代の4代にわたって内閣総理大臣に就任しています。
この間、伊藤博文は大日本帝国憲法の起草・発布に主導的立場で関わり、初代枢密院議長への就任、立憲政友会を設立するなどしています。
初代韓国総監に就任
明治38年（1905年）11月、日露戦争終結後、伊藤博文は特派大使として朝鮮半島へ渡り、第二次日韓協約（韓国保護条約）を締結。この条約により、韓国（大韓帝国）は第日本帝国の事実上の保護国（統治下に置かれた）となりました。
同年12月には韓国総督府が設置され、伊藤博文はそのトップである初代韓国総監に就任しました。
当時、日本ではこのまま韓国の直轄化を押し進め併合する動きが出ていましたが、当初、伊藤博文は韓国の併合案には反対の立場をとっていました。
韓国を日本が保護下に置くのは韓国がロシアの南下を防げるだけの国力をつけるまでとの考えから、伊藤博文は韓国の国力と自治力が向上する事を期待して韓国内の教育に力を注いでいます。
しかし、韓国国内では次第に日本による統治化の動きへの抵抗運動（義兵運動）が強まり、これに危機感を抱いた伊藤博文は考え方を変え、韓国併合推進の考えへと翻っています。明治42年（1909年）6月に伊藤博文は韓国総監を辞任しています。
伊藤博文は満洲ハルビン駅で朝鮮人の民族主義者・安重根に暗殺される
韓国総監を辞任した伊藤博文でしたが、その後も事後処理のために頻繁に訪韓していました。
明治42年（1909年）10月26日、伊藤博文は、満洲・朝鮮問題について、ロシアの当時の蔵相ウラジーミル・ココツェフと非公式に話し合うため、満洲ハルビン駅へと赴きました。（当時、ハルビン市は清国領であったが、ハルビン駅構内はロシアに管轄権があった）
この会談は安全を考えて列車の中で行われる事になっていましたが、ウラジーミル・ココツェフは、表敬のためにホームにロシア兵を整列させたので閲兵してほしいと申し入れ、これに応じた伊藤博文一行は駅のホームへと出ました。
この時ホームには、ロシア兵、要人などのほか、清国兵、諸外国領事、現地の日本人なども集まっていました。
伊藤博文がロシアの要人と握手を交わしていた時、群衆を装って接近した朝鮮人の民族主義者・安重根が至近距離から伊藤博文に向けて拳銃を発砲。伊藤博文には3発の銃弾が命中し、同行していた医者らの治療を受けましたが昏睡状態に陥り、それから約30分後に死亡しました。享年は69歳でした。
犯人の安重根はその場でロシアの官憲に逮捕されています。安重根は連行される時にロシア語で「韓国万歳！韓国万歳！韓国万歳！」と叫んだ事が記録に残っています。
その後、犯人の安重根は日本で裁判を受け死刑判決を受け絞首刑で処刑されています。
伊藤博文を暗殺について犯人の安重根が述べた15の理由
伊藤博文は朝鮮人民族主義者・安重根に暗殺されました。
犯人の安重根は、伊藤博文を暗殺した理由・動機を検察官に尋ねられ、15の理由を述べています。
① 今ヨリ十年バカリ前、伊藤サンノ指揮ニテ韓国王妃ヲ殺害シマシタ。
② 今ヨリ五年前、伊藤サンハ兵力ヲ以ッテ五カ条ノ条約ヲ締結セラレマシタガ、ソレハミナ韓国ニトリテハ非常ナル不利益ノ箇条デアリマス。
③ 今ヨリ三年前、伊藤サンガ締結セラレマシタ十二ケ条ノ条約ハ、イズレモ韓国ニトリ軍隊上非常ナル不利益ノ事柄デアリマシタ。
④ 伊藤サンハ強イテ韓国皇帝ノ廃位ヲ図リマシタ。
⑤ 韓国ノ兵隊ハ伊藤サンノタメニ解散セシメラレマシタ。
⑥ 条約締結ニツキ、韓国民ガイキドオリ義兵ガ起リマシタガ、ソノ関係上、伊藤サンハ韓国ノ良民ヲ多数殺サセマシタ。
⑦ 韓国ノ政治、ソノ他ノ権利ヲ奪イマシタ。
⑧ 韓国ノ学校ニ用イタル良好ナル教科書ヲ伊藤サンノ指示ノモトニ焼却シマシタ。
⑨ 韓国人民ニ新聞ノ購読ヲ禁ジマシタ。
⑩ ナンラアテルベキ金ナキニモカカワラズ、性質ノヨロシカラザル韓国官吏ニ金ヲ与ヘ、韓国民ニナンラノ事モ知ラシメズシテ終ニ第一銀行券ヲ発行シテオリマス。
⑪ 韓国民ノ負担ニ帰スベキ国債二千三百万円ヲ募リ、コレヲ韓国民ニ知ラシメズシテ、ソノ金ハ官吏間ニオイテ勝手ニ処分シタリトモ聞き、マタ土地ヲ奪リシタメナリトスト聞キマシタ。コレ韓国民ニトリテハ非常ナル不利益ノ事デアリマス。
⑫ 伊藤サンハ東洋ノ平和ヲ攪乱シマシタ。ソノ訳ト申スハ、日露戦争当時ヨリ、東洋平和維持ナリト言イツツ、韓皇帝ヲ廃シ、当初ノ宣言トハコトゴトク反対ノ結果ヲ見ルニ至リ、韓国民二千万ミナ憤慨シテオリマス。
⑬ 韓国ノ欲セザルニモカカワラズ、伊藤サンハ韓国保護ニ名ヲ借リ、韓国政府ノ一部ノ者ト意思ヲ通ジ、韓国ニ不利益ナル施設ヲ致シテオリマス。
⑭ 今ヲ去ル四十二年前、現日本皇帝ノ御父君ニ当ラセラル御方ヲ伊藤サンガ失イマシタ。ソノ事ハミナ韓国民ガ知ッテオリマス。
⑮ 伊藤サンハ、韓国民ガ憤慨シオルニモカカワラズ、日本皇帝ヤ、ソノ他世界各国ニ対シ、韓国ハ無事ナリト言ウテ欺イテオリマス。
これらの暗殺理由の中には、伊藤博文と全く関係のないものや、関連が疑わしいものも多く含まれています。
例えば、①は1895年10月8日に発生した「乙未事変」の事を指していますが、この事件に日本政府や当時の内閣総理大臣の伊藤博文が関与したという資料はありません。
伊藤博文が韓国総監を務めていた1906年から1909年の間に、大韓帝国の軍隊を解散させた事に対して武力による反乱が起こりましたが、当然日本はそれを軍隊を用いて鎮圧しており一説によれば1万7000人以上の韓国人が殺害されたと言われています。
その他、富を日本が簒奪しているとの見方も民衆の間で広まっており、多くの民衆が当時の韓国総監である伊藤博文をその元凶とみなし恨まれていたのは事実だったようです。
犯人の安重根は、色々と政治的な理由を述べていますが、その理由に勘違いや風聞の類が含まれている事や、その原因を単純に伊藤博文の仕業だと思い込んでいる事などは当時の韓国の一般民衆の声と大して変わらず、単純にこうした民衆の憎悪の感情が伊藤博文暗殺の理由となったと見るのが妥当でしょう。
しかし、伊藤博文は基本的に韓国を保護する立場をとっていた事は確かであり、伊藤博文が暗殺された事により、韓国の併合が一気に進んだ面もあります。犯人の安重根の行動は結果として大韓帝国の消滅を招いたとも言われています。
伊藤博文の身長
伊藤博文の身長は、約154cmだったと言われています。
当時の日本人男性の平均身長は164cmほどだったため、当時の身長の感覚でも若干低い部類だったようです。
ただ、江戸時代末期の平均身長は155cmほどだったと言われており、その頃の生まれである伊藤博文は当時としてはごく普通の身長だったともいえます。
伊藤博文の性格
伊藤博文の性格は無骨で正直であり綺麗事やお世辞は一切言わなかったとされます。また、金銭にこだわりがなく綺麗で私財を貯め込む事なく、死後に残した財産といえば、大臣としては安普請すぎると呆れられたという邸宅と、数振りの刀剣だけだったそうです。
また、伊藤博文は決して威張らない気さくな性格だった事が伝わっています。元々百姓の出身ということもあって庶民感覚を忘れておらず、総理大臣になった後も路傍で老人と話し込んだり、自宅の玄関先や庭先で人々が将棋や囲碁をしているのを見かけると、そばにしゃがみ込んであれこれ口出しするといったエピソードも伝わっています。
明治天皇はこうした伊藤博文の性格をとても気に入って深く信頼しており「東京を離れてはならぬ（自分のそばを離れるな）」とまで命じていたのだそうです。
伊藤博文は女好きで知られている
伊藤博文の正妻・梅子
伊藤博文は、当時から非常な女好きとして知られており、掃いて捨てるほど女がいるという事で「箒」というあだ名をつけられたほどでした。
イギリス留学時代に現地の色街に通っていた
清廉潔白でお金に執着しなかった伊藤博文でしたが、若い頃からかなりの女好きだったようで、長州藩士時代のイギリス留学の時には、色街に通って金を使いすぎ、危うく帰国させられそうになったというエピソードが残されています。
浮気で芸者の愛人と子供を作り離婚
実は伊藤博文は1度離婚しています。原因は伊藤博文の浮気で、下関の芸者だったお梅という女性との間に子供を作った事でした。伊藤博文はこの芸者・お梅と再婚しています。
兵庫県知事になってから再び浮気
自らの浮気から離婚と再婚を経験した伊藤博文でしたが、その後も女好きは一向に治らず、兵庫県知事を務めていた当時には、福原遊郭で料理屋と宿泊業を営む千崎弥五平の娘のお仲と関係を持ちます。
妻の伊藤梅子（お梅）がこの浮気に気がつき、井上馨に頼んでお仲を別の男性と強制結婚させてしましました。
内閣総理大臣になっても全国各地に愛人を囲い豪邸をプレゼントした事も
さらに、伊藤博文は初代内閣総理大臣となった1885年にも全国各地に愛人を囲っていたと言われており、特に自宅で大工として雇っていた田村半助の娘の喜勢子という女性は特に可愛がっており、東京麻布に豪邸を一件丸ごとプレゼントしたと言われています。
この豪邸プレゼントの件が新聞「萬朝報」に掲載され、税金の無駄遣いだと批判された挙句、愛人の喜勢子の実名と豪邸の住所までも暴露されてしまいます。これには明治天皇も「女遊びはほどほどにせよ」と嗜めますが、伊藤博文は自分の何よりの楽しみは公務の合間に芸者遊びをする事なのです。と開き直ってしまったと言われています。
新聞で醜聞を掻き立てられてしまった事を苦にしてか、この愛人の喜勢子は程なくして病死してしまいます。
するとなんと、今度は喜勢子の妹のつね子を愛人にしたいと父の田村半助に頼んでいます。しかしその後、このつね子も病死。なんと伊藤博文は今度はさらにその妹の雪子も愛人にしたいと半助に頼んだのだそうです。父の田村半助には伊藤博文から莫大な金品が渡されたとも報じられています。
岩倉具視の令嬢に関係を迫りスキャンダルに
1887年には、当時外交に使われていた西洋館「鹿鳴館」で、「鹿鳴館の華」と言われていた岩倉具視の令嬢で戸田氏共伯爵の夫人の極子(きわこ)という女性に伊藤博文が関係を迫ったという記事が新聞に書かれています。
当時の民法では既婚男性が独身の女性と浮気をしても問題にされませんでしたが、その相手が夫人である場合は厳禁とされました。
当時の新聞は伊藤博文がこの極子夫人と不倫関係にあるとし、鹿鳴館の裏庭は馬車の中で情事にふけっているとスキャンダラスに報じています。
このスキャンダルによって、国民の鹿鳴館に対する目が厳しくなりました。
伊藤博文にゆかりのある場所
ここでは、伊藤博文にゆかりのある場所を紹介します。
伊藤博文の墓の場所
伊藤博文の墓の場所の住所は「東京都品川区西大井6-10-18」です。鳥居のある神式の墓所で、隣には梅子夫人の墓もあります。
普段は非公開ですが、毎年秋に開催される文化財ウィークに数日間限定で公開されています。
伊藤博文の萩在住時代の旧宅の場所
伊藤博文が長州藩士だった萩在住時代の14歳から28歳までを過ごした旧宅が、山口県萩市に残されています。松下村塾から非常に近い場所にあります。
また、東京に住んでいた頃の伊藤博文の別宅の一部がこの旧宅の隣接地に移築されており料金100円で見学する事ができます。
旧宅については、現在は屋根葺替等の保存修理工事のため一般公開が中止されています。工事期間は「2020年1月から2021年3月末」を予定しているという事です。
伊藤博文の萩在住時代の旧宅の場所は「山口県萩市椿東1511ｰ1」です。
伊藤博文生誕の場所は現在は記念公園に
伊藤博文は、周防国熊毛郡束荷村という場所で生まれました。現在、この場所には伊藤公記念公園・伊藤公資料館があります。伊藤博文の生家も復元されています。
伊藤公記念公園・伊藤公資料館の場所は「光市大字束荷2250番地1」です。
伊藤博文の子孫
伊藤博文の子孫について見ていきます。
伊藤博文には6人の子供がおり、うち正妻梅子との子供は長女の貞子と、次女の生子のみです。
長男の伊藤文吉は伊藤家女中との間の子供で、木田幾三郎（梅子の兄）の長男として育てられたのち、実父伊藤博文の戸籍上の養子となり、長じてからは外務書記官、内閣総理大臣秘書官などとして活躍し、後に貴族院男爵議員となりました。
三女の朝子は伊藤家の女中との間にできた子で、ルーマニア公使の西源四郎と結婚し、その子孫が現在も存続しており、玄孫にあたる松本剛明氏は自民党所属の衆議院議員で衆議院外務委員長を務めています。同じく、伊藤博文の玄孫にあたる藤崎一郎氏は外交官で、外務審議官や駐アメリカ大使を務めた人物です。
まとめ
今回は、初代内閣総理大臣として知られる伊藤博文についてまとめてみました。
伊藤博文は百姓の出ながら、その才覚によって出世し日本の政権トップにまで上り詰めた人物です。
若い頃は長州藩士として松下村塾に学び、尊王攘夷の志士として活躍、その後、イギリス留学で欧州列強の国力に触れて開国論に転じ明治維新後は、新政府の中心人物として辣腕を奮い、内閣総理大臣、元老などを歴任しました。
日露戦争後には初代韓国総監に就任しますが、朝鮮の民族主義者である安重根によって暗殺され69歳の生涯を閉じました。
性格は無骨で正直者で金に汚いところがない、明るく気さくな人物として周囲から好感をもたれる人物でしたが非常な女好きで、生涯を通じて多くの愛人を囲っていた事が知られています。
伊藤博文の子孫は現在も政治は外交の世界で活躍しており、玄孫にあたる松本剛明氏は衆議院議員として活躍。同じく玄孫の藤崎一郎氏は外交官として活躍されました。
