黒木奈々のプロフィール

アナウンサーになる夢を諦めきれなかった黒木奈々

小学生の頃から、アナウンサーになることを夢見てきたという黒木奈々さん。

地元の鹿児島県立鶴丸高校卒業後に上智大学外国語学部フランス語学科に進学したのも、アナウンサーを多く輩出しているからという理由だったそうです。

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そんな黒木奈々さんですから、大学入学直後からフジテレビのアナウンススクールに通い始めた他、テレビ朝日アスクにも通っていたそうです。

しかし、アナウンサー採用試験は在京キー局と地方局の全てに落ち、報道記者枠で2006年に毎日放送に入社しています。

それから約1年間、報道記者として頑張るも、やはりアナウンサーになる夢が捨てきれなかった黒木奈々さんは、退社してフリーに転身しました。

やっと掴んだチャンス！しかし、いつしか身体が悲鳴を…

フリー転身後の黒木奈々さんは、毎日放送の先輩の勧めで系列のTBSニュースバードのキャスターオーディションを受け、遂に合格を勝ち取ったんですよね！

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こうして、ようやく幼い頃から夢見てきたアナウンサーになることができた黒木奈々さん。

TBSニュースバードでは、清楚で知的な雰囲気が人気を呼ぶと、2011年4月には、NHK BS1の「ワールドWaveトゥナイト」のサブキャスターに抜擢されます。

そして、同番組終了後の2014年4月からは、NHK BS1の「国際報道2014」のメインキャスターに就任しています。

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当時の黒木奈々さんの過酷な生活スタイルについて、説明した記事を引用してみると、

平日午後１０時からの生放送なので、昼に起き、局に午後３時頃入る。打ち合わせ、メイク、リハーサル、本番直前にあがってくる原稿の下読み、生放送、反省会などで、帰宅は午前０時頃。すぐには眠れず、就寝は午前４時ぐらいになる。

 

食事は出勤前と、放送本番前の慌ただしい中での簡単なもので、２食だけ。こんな生活が、同じ時間帯の番組のサブキャスター時代から３年以上続いていた。

 

引用：［報道番組キャスター　黒木奈々さん］胃がん（３）会食中に激痛、救急搬送 : yomiDr. / ヨミドクター（読売新聞）　https://yomidr.yomiuri.co.jp/

こんな食事も満足にとれず、目が回るような忙しい生活を3年以上も続けていたにもかかわらず、黒木奈々さんは平然とこう言ってのけていたそうです。

「やっとつかんだ仕事だから、きついと思ったことはありませんでした」

そう、フリーアナウンサーとして努力して7年、黒木奈々さんにとって、まさにようやく手にいれたチャンスが、2014年4月に始まったNHK BS1の「国際報道2014」だったのです。

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そして、ようやく掴んだメインキャスターの仕事を、まさにこれから頑張ろうとしていた矢先、その出来事は起こってしまったのです。

黒木奈々のスキルス胃がん闘病の経緯＆症状①　異変～がん告知

友人との食事中に襲った突然の異変

2014年7月末、黒木奈々さんがフランス留学時の友人との食事中に、突然その異変は起きました。

まるで胃が握りつぶされるかのような激痛に、顔は土気色と化し、冷や汗が滝のように流れ出したと言います。

あまりの激痛に意識を失った黒木奈々さんは、そのまま救急車で最寄りの救急病院に搬送されました。

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CT検査の結果、胃に穴が開いていたことが判明し、「胃潰瘍せん孔」との診断を受けた黒木奈々さん。

胃に穴を開けても、番組に穴を開けるわけにはいかない！と、帰宅を願い出ましたが、医師からは即入院を宣告されます。

ただ、当初の診断では、手術なしで10日間ほどの入院で様子を見ることになったそうです。

当初はステージⅠの早期の胃がんとの診断だった黒木奈々さん

当初は胃潰瘍との診断だった黒木奈々さんですが、念のためにと受けた再検査の結果、悪性細胞が発見されたのです。

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黒木奈々さんが突然の胃がん宣告を受けたのは、2014年8月末のことです。彼女は後日、最初にがん告知を受けた時の心境について、次のように語っています。

「最初に知らされた時は頭の中が真っ白になりました。わけがわからない、なんで私なのって。一緒に出演しているNHKの有馬嘉男キャスターが声をかけてくれたのですが、『私、がんだって』と言った途端に涙が止まらなくなりました」

 

引用：31歳で胃がん告知　NHK女性キャスター黒木奈々初告白　「その瞬間、頭の中が真っ白になりました」【全文公開】　https://blogos.com/

ただ、それでも、この時点では「ステージⅠ」の早期の胃がんという認識だったんですよね。担当の医師には次のような説明を受けていたようです。

「まず初めに『ご本人にはつらい話ですが、がんです』と言われました。早期のがんで、胃の4分の3を切除すれば97パーセント完治する。手術も傷跡が残らない腹腔鏡でできるという説明でしたが、やっぱり面と向かって言われるとショックは大きかったです」

 

引用：31歳で胃がん告知　NHK女性キャスター黒木奈々初告白　「その瞬間、頭の中が真っ白になりました」【全文公開】　https://blogos.com/

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その後の治療方針も決まり、黒木奈々さんは8月27日放送分以降を休業することになりました。

この時点では、黒木奈々さんの病状は発表されておらず、あまりに突然の休業宣言に、「スキャンダル発覚か！」なんて噂まで流れたほどでした。

黒木奈々のスキルス胃がん闘病の経緯＆症状②　スキルス胃がんの発覚～手術

スキルス胃がんの疑いにより開腹での胃全摘へ　

その後、黒木奈々さんはセカンドオピニオンを求めて、“がん研有明病院”で診察を受けました。

ところが、9月8日の再検査で、状況が一変する事態に！

医師から初期のスキルス胃がんの疑いがあること。そして腹腔鏡手術ではなく開腹手術による胃の全摘出を勧められたのです。

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「がんが思っていた以上に進行していたんです。7月に患った胃潰瘍による腫れで、以前は胃カメラでも様子がよくわからなかったのですが、腫れが引いた後の画像を見てびっくりしました。素人の私でも、がんが胃に巣食うように広がっているのがわかった。開腹手術に変更し、胃は全摘出することになりました」

 

引用：31歳で胃がん告知　NHK女性キャスター黒木奈々初告白　「その瞬間、頭の中が真っ白になりました」【全文公開】　https://blogos.com/

ちなみに、スキルス胃がんとは、胃がんの約10％を占めるとされるがんです。

基本的には無症状のまま進行するために早期発見が難しく、腹膜やリンパ節への転移の頻度も高いことから、がんの中でも治療が最も困難ながんの1つとされています。

黒木奈々さんが受けた手術とその結果

手術では、まず腹部に小さな穴を開け、がんの進行状況を目視で確認し、がんが腹膜に飛び散っていない場合は、そのまま胃の全摘手術を行うことに。

もしも飛び散っていた場合には、その時点で手術は中止し、抗がん剤でがんを小さくしてから、後日あらためて再手術をする予定だったそうです。

出典：https://gendai.ismedia.jp/

で、実際の手術結果は…。

幸い、腹膜への飛び散りが認められなかったことから、無事に胃を全摘することができ、この時点では他の臓器への転移も認められませんでした。

黒木奈々さんは、術後、担当医から次のような説明を受けています。

「手術では他臓器に転移は無く、考える限りの最高の結果」

 

引用：胃がん黒木奈々さん、手術への過程が大変だった – ZAKZAK　https://www.zakzak.co.jp/

スキルス胃がんの“ステージⅢ”だった黒木奈々さん

その後、黒木奈々さんは、手術後の病理検査の結果、自身の胃がんがステージⅢの段階にあるとの告知を受けています。

ちなみにステージⅢは、末期がん（ステージⅣ）の一歩手前で、その後の5年間の再発率は、60～70％にも及ぶ可能性があるのだとか。

出典：http://gan-mag.com/

黒木奈々さんはがんを克服するため、抗がん剤治療を決意しました。具体的には、飲み薬と点滴による抗がん剤を併用し、3回に分けて投与するというものでした。

この抗がん剤治療により、黒木奈々さんは次のような強烈な副作用に悩まされることになります。

「すごい吐き気や下痢、味覚障害に悩まされました。まず水がドロのように感じられて飲めないんです。今は抗がん剤の2クール目が終了したところですが、2回目の点滴投与の後には、水分が取れないのに加え、下痢も重なって脱水症状になり、病院の床で意識を失って倒れてしまいました。その後、腸炎も併発。体重は6キロほど落ち、顔がげっそりして、目がくぼんでいるのがわかりました」

 

引用：31歳で胃がん告知　NHK女性キャスター黒木奈々初告白　「その瞬間、頭の中が真っ白になりました」【全文公開】　https://blogos.com/

まるで地獄のような辛く過酷な闘病生活を支えたのは、ただただ「仕事に復帰したい！」その一念だったそうです。

黒木奈々のスキルス胃がん闘病の経緯＆症状③　仕事復帰～再入院

2015年には仕事に復帰！闘病を記録した著書も出版した黒木奈々さん

そんな黒木奈々さんが、限定復帰を果たしたのは2015年1月4日のこと。NHK総合で放送された特番「国際報道2015」でした。

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さらに、同年3月26日には、過酷な闘病を綴った著書「未来のことは未来の私にまかせよう　31歳で胃がんになったニュースキャスター」を出版しています。

同書によると、黒木奈々さんは2014年7月末に食事中に倒れて緊急搬送されるまで、自覚症状は特になかったそうです。

もっとも、黒木奈々さんは元々我慢強い性格で、毎日の激務の中で知らず知らずのうちにストレスをため込んでいたのかも知れない…などと振り返っていました。

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そして同書は、次のような力強い言葉で結ばれています。

「必ずがんを治して仕事に戻ってくる」

さらに、3月30日からは、毎週1回、月曜日限定ではありますが、念願のNHK「国際報道2015」への復帰も果たしていました。

ですが…8月31日の放送を最後に、再び休養に入ると発表されます。2015年7月の定期検査でがんのリンパ節への転移が確認され、8月上旬には東京都内の病院に再入院していたそうです。

そして、9月に入り、黒木奈々さんは自宅に戻る決意をしました…。

黒木奈々のスキルス胃がん闘病の経緯＆症状④　最期と葬儀

黒木奈々さんは、再入院した後も仕事への復帰に意欲を燃やしていたそうですが、2015年9月19日午前2時55分、胃がんのため逝去されました。

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最期は都内の自宅で、両親に看取られながら静かに逝ったそうです。

黒木奈々さんの最期の言葉は…「父さん、お母さん、大好きだよ」。

享年32歳でした。

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そう言えば、同じ1982年生まれで同じ大学を卒業、同じくフリーアナウンサーとして活躍、所属事務所も同じセント・フォース、そして同時期にがんが見つかった小林麻央さん。

その小林麻央さんも、最期は在宅医療を選択し、愛する家族に看取られて2017年にこの世を去るのですが、最期の言葉は…「愛してる」でしたね。

黒木奈々さん、最期の言葉は「父さん、お母さん、大好きだよ」 麻央さんと重ねた最期 https://t.co/XcBEN5ISwM 美人薄命なんて言うけれど、ホントそんな二人。なぜこんな早くに逝かなくてはならなかったのでしょうか。悲しい事です。

— Plastic doll (@loserose_black) 2017年9月30日

出典：http://headlines.yahoo.co.jp/

なお、黒木奈々さん死去の事実は、その日のうちに所属事務所セント・フォースから報道各社に次の文面で伝えられました。

弊社所属アナウンサー黒木奈々は、2014年の8月に胃がんと診断されてから一年余り、復帰を目指し、病いと闘って参りましたが、治療の甲斐なく2015年9月19日逝去いたしました。

闘病中、本人は本当に頑張りました。常に前を向いて決してあきらめずに、勇敢に闘い抜きました。

 

また、そのような状況の中でも、周囲を気遣い、感謝の気持ちを忘れない素晴らしい女性でした。

 

私たちは本人が遺してくれた「未来のことは未来のあなたに任せて、今を一生懸命に生きてください」という言葉を決して忘れません。

 

改めて、闘病中の皆さまからの多くの温かい励ましのお言葉、本人に代わりまして、心より感謝申し上げます。

 

株式会社セント・フォース

代表取締役

久保地　美晴

 

引用：黒木奈々追悼　https://www.centforce.com/

通夜、ならびに葬儀・告別式は黒木家とセント・フォースの合同葬で、2015年9月23日、青山葬儀所にてしめやかに執り行われました。

出典：https://twitter.com/

参列したフリーアナウンサーの徳光和夫さんは、次のようなコメントを寄せられています。

徳光アナがテレビ番組で「一番推しているキャスター」と紹介したことをきっかけに、手紙をやりとりする仲だったという。「画面から、にじみ出る優しさ、品のよさ、加えてちゃめっ気もあった」と言い、「２、３年後には次代を担うキャスターだったと思う。女性の久米宏さんのような立場になる人と思ってました」と惜しんだ。黒木さんの早すぎる死に、徳光アナは「こんなに惜しいことはない。無念でならない。神様っていないんじゃないかと思うぐらい」と目頭をおさえた。

 

引用：（黒木奈々さん葬儀で徳光アナが「松井秀喜氏も感心」 – おくやみ : 日刊スポーツ 2015/09/23 20:08）　http://www.nikkansports.com/

出典：https://twitter.com/

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事をまとめると…

なお、黒木奈々さんの出棺時には、黒木奈々さんが生前好きだった、秦基博さんの「ひまわりの約束」が流されたそうです。

出典：http://2chnull.info/

最期まで前向きに生き抜き、そして最期に愛の言葉を残してこの世を去った、黒木奈々さんのご冥福を心よりお祈りしつつ、この記事の結びとさせていただきたいと思います。

合掌