ナルコレプシーとは

ナルコレプシーとは、日本語では居眠り病と言われる病気です。時間や場所などを問わず、日中に突然強烈な眠気に襲われて、居眠りを繰り返してしまうのです。

睡眠不足で日中眠くなるというわけではありません。夜しっかり寝ているのにも関わらず、日中に強い眠気に襲われます。

ナルコレプシーは、現在日本では2000人の患者がいるとされています。しかし、この人数は病院で「あなたはナルコレプシーです」と確定診断を受けた人数です。

ナルコレプシーは自分では病気と気づきにくく、発症していても「とにかく眠い。なんでだろう？」と感じるだけで、自分から病院を受診することは少ないです。

そのため、実際には日本では600人に1人の割合でナルコレプシーを発症しているのではないかと言われています。600人に1人と考えると、意外に多いですよね。

ナルコレプシーは実は意外と身近な病気なんです。

ナルコレプシーの芸能人・有名人4名

ナルコレプシーの芸能人・有名人を紹介していきます。ここで紹介するのは、ナルコレプシーが確定している人です。

1．色川武大　

「離婚」で直木賞を受賞した作家の色川武大さんは、ナルコレプシーに悩まされていました。

ナルコレプシーであることが判明したのは、1974年のことでしたが、その前からずっとナルコレプシーの症状は出ていました。

色川さんは雀士であり、麻雀関係の著作（阿佐田哲也名義）もたくさんありますが、麻雀を打っている時に居眠りして、自分の番になっていつも起こされることが度々あったでそうです。

友人の作家である山口瞳さんのエッセイの中に色川さんが登場しますが、その中でもエピソードでもナルコレプシーと思われる箇所が何か所もあります。

2．中島らも　

作家やミュージシャンなど幅広い活動をしていた中島らもさんは、晩年になってナルコレプシーを発症しています。

それまでに躁うつ病などの持病を抱えていたので、ナルコレプシーを併発したことで、時間概念の喪失、運動障害、支離滅裂な言動などが見られるようになりました。

さらに、アルコール依存症になり、「オランダで尻から煙が出るほど大麻を吸ってきた」と大麻も常用していたようですので、かなり破天荒な人生を送っていたようです。

最期は、飲酒後に階段から転落して死亡しています。

3．カート・コバーン　

ニルヴァーナのボーカルであるカート・コバーンは、自分のことを「眠り病なんだ」と言っていました。

きちんと診断されたわけではありませんが、インタビューなどではナルコレプシーであることを主張していましたし、パジャマを着て写っていることも多かったようです。

4．ウィンストン・チャーチル　

イギリスの首相を務めた著名な政治家であるウィンストン・チャーチルさんは、ナルコレプシーでした。

昼食と夕食の間に寝なければいけないほどの症状で、1日2時間は必ず昼寝をしていたとのことです。

チャーチル元首相はナルコレプシーであるという見方が一般的ですが、ただのショートスリーパーではないかとも言われています。

ナルコレプシー疑惑のある芸能人・有名人6名

ナルコレプシーとは診断されていないけれど、日頃の言動を見ていると、「この人はナルコレプシーじゃないの？」と言われる人たちがいます。

ナルコレプシーではないか？と噂がある芸能人・有名人を紹介していきます。

1．西川史子　

医師でタレント活動もしている西川史子さんは、2015年に出演したTBSの「私の何がイケないの?」の中で、何度も居眠りをしている姿が暴露されました。

1年間の中でVTR中にあくびをしたり、居眠りをしていることが何度もあったようです。

それを見て、くりぃむしちゅーの有田哲平さんは「何しているんですか、アンタ」とコメントしています。

また、江角マキコさんは「がっかりです。口は悪いけど、やることはやるみたいな」とコメントしていました。

しかし、このVTRを見て、専門医はナルコレプシーの可能性を指摘しています。もしかしたら、西川史子さんはナルコレプシーなのかもしれません。

2．浜辺美波　

女優の浜辺美波さんは、テレビ朝日の「しくじり先生」に出演した時に、寝落ちしそうになっています。

番組収録中に居眠りしそうになる浜辺美波ちゃんが可愛すぎる。 pic.twitter.com/0hK5Am1djU

— える (@lTfC8qI4PATLiaC) January 12, 2020

若いですし、多忙だと思いますので、眠いのは当然かもしれません。

でも、Abema TV『ひろなかラジオ』に出演した際、「私、今19(歳)なんですけど、成長期が続いてるのか、本当に毎日眠たいんですよ。どうすればいいんでしょうか」と相談しています。

毎日眠いのは、本当にナルコレプシーの可能性がありますね。

3．古今亭志ん生　

東京の落語家を代表する古今亭志ん生さんは、ナルコレプシーだったのかもしれません。

人形町末廣の大喜利中に居眠りをしてしまったことがあり、この時は4代目鈴々舎馬風がいくら起こしても起きなかったとのことです。

また、新宿末廣亭では、高座に上がっている時に寝てしまったこともあるのだとか。

酔っ払って寝てしまったという説が有力ですが、ここまで寝ているのは、ナルコレプシーの可能性も捨てきれません。

4．平嶋夏海　

元AKB48のメンバーで、現在はタレントとして活動している平嶋夏海さんは、よく居眠りをしているとAKB48時代から言われていました。

そして、ナルコレプシーである色川武大（阿佐田哲也）さんから、ナルコレプシーの可能性を指摘されています。

5．みのもんた　

芸能界の大御所タレント・みのもんたさんですが、「秘密のケンミンSHOW」に出演時に何度も居眠りをしていたと言われています。

また、ダウンタウンDXに出演した際にも居眠りをしていて、ダウンタウンの浜田雅功さんに突っ込まれていました。

出典：matome.naver.jp

みのもんたさんの場合、老化による居眠りの可能性もありますが、年齢を重ねてから、ナルコレプシーを発症した可能性もあります。

複数の番組で寝ているのは、ちょっと怪しいですね。

6．大倉忠義　

関ジャニ∞の大倉忠義さんも、ナルコレプシーの可能性があります。

2014年に「しゃべくり007」に出演した時に、24時間「基本的にずっと眠い」と告白し、スタジオでも目を閉じたら3分後には動かなくなっていました。

人気アイドルは多忙でしょうから、睡眠不足で眠い可能性もあると思いますが、24時間ずっと眠いというのはナルコレプシーを疑いたくなりますね。

ナルコレプシーの症状

ナルコレプシーの症状はいくつかに分けることができます。

■過度の眠気

夜にどんなに寝ていても、日中に眠くなって、つい居眠りをしてしまいます。しかも、毎日繰り返し眠くなります。また、それが1日に何回も起こり、3ヶ月以上続くんです。

■情動脱力発作

嬉しい・怒りなど、何らかの原因で感情が高ぶると、筋肉の力が突然抜けてしまい、頭がぐらぐらして、膝から崩れ落ちたり、倒れてしまったり、ろれつが回らなくなってしまいます。

過度の眠気と情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺の4つがナルコレプシーの4大症状と呼ばれています。

怠け者と誤解されることも

ナルコレプシーは、昼間に自分の意志に反して眠くなり、居眠りをしてしまうことが多いです。

ナルコレプシーへの理解がないと、「ただの怠け者」「さぼっているだけ」「やる気がない」と思われてしまいます。

そしてナルコレプシーの本人も、「自分はダメ人間だ」とどんどん自己評価が下がっていってしまうのです。

ナルコレプシーは、本人も周囲の人も正しく理解しないといけない病気と言えるでしょう。

ナルコレプシーの原因

ナルコレプシーの原因は、現在のところ解明されていません。

ただ、神経伝達物質の1つであるヒポクレチン（オレキシン）の不足が関係していることは分かっています。

脳内のヒポクレチン（オレキシン）を作る神経細胞が働かなくなることで、ヒポクレチン（オレキシン）が不足し、結果としてナルコレプシーが起こるのです。

ただ、遺伝子との関係も指摘されていて、ハッキリとした原因は分からないままなのです。

まとめ

ナルコレプシーの基礎情報、ナルコレプシー確定や疑いのある芸能人・有名人、ナルコレプシーの症状や原因をまとめましたが、いかがでしたか？

ナルコレプシーは本人が病気であると自覚することと、周囲の理解がとても大切です。

もし、周囲にいつも昼間に眠くなっている人がいたら、まずはナルコレプシーを疑ってみまそしょう。