おやじ狩りとは

おやじ狩りとは、少年や若者がおじさん世代の成人男性（中高年）を襲い、お金などを強奪する事件のことです。

「おやじ狩り」という言葉は、1996年に誕生しています。この「おやじ狩り」という言葉を誰が作ったのか？それはおやじ狩りをした犯人たちです。

1996年6月、千葉県船橋市で若者7人（未成年者4人を含む）の犯人グループが中高年男性を襲って金品を奪う強盗致傷事件が発生しました。

この地域では、過去に17件も中高年男性を襲う強盗傷害事件が発生していて、犯人グループが「中高年男性を襲って、金品を奪う」という行為を「おやじ狩り」と呼んでいたんです。

この「おやじ狩り」というキャッチ―なワードにマスコミが飛びつき、次々におやじ狩りについてのニュースが取り上げられ、おやじ狩りという言葉は全国的に広まっていきました。

おやじ狩りは重大犯罪

おやじ狩りはマスコミの過熱報道によって、その間違ったイメージが先行してしまったという背景があり、おやじ狩りの発生件数が増えた可能性はあります。

「おやじ狩り」という言葉は重大な犯罪のイメージはなく、軽くてキャッチ―でむしろカッコいいイメージがありますよね。

「ダサいおやじを若者が成敗する」という、間違った正義感を刺激することもあり得ます。

ですので、若者はおやじ狩りを悪いこととは思わず、むしろ自分の格を上げるためのカッコいい行為として、ゲーム感覚・スリルを楽しむ気持ちで気軽にやってしまったのかもしれません。

しかし、「おやじ狩り」はれっきとした強盗傷害事件です。強盗傷害罪は、刑法240条によると、「無期または6年以上の懲役」と規定されています。

もし、被害者の「おやじ」が死亡してしまったら、「死刑または無期懲役」になります。軽い気持ちでおやじ狩りをして無期懲役、最悪の場合、死刑になるかもしれないんです。

おやじ狩りに遭った芸能人・有名人①　大和田伸也　【半年で3回も】

大和田伸也さんは、おやじ狩りに遭った被害者です。しかも、半年で3回もおやじ狩りに遭ったとのこと。

そして20年前、自身の正義感の強さから、半年で3度ものオヤジ狩りに遭って世間を騒がせたのが、大和田伸也。

 

引用：大和田伸也、半年で3度オヤジ狩り被害…今でも夜回りで若者を注意 | マイナビニュース

大和田さんは1998年にコンビニでたむろしている若者を見つけて注意したら、おやじ狩りに遭ってしまったそうです。

以前から、タバコを吸っている未成年を積極的に注意していたとのことですので、大人として正しい正義感があったために、若者に逆ギレされておやじ狩りに遭ってしまったようです。

しかし、世の中には正しい正義感を持ち、悪いことは悪いと子供に注意できる大人は絶対的に必要な存在です。悪いことをしている人に注意できるのは、立派だと言えるでしょう。

そして、大和田伸也さんの器の広いところは、おやじ狩りに遭った事実を隠さずに、テレビなどで公表していることです。

大和田伸也さんはダンディーなイメージがある俳優さんですから、おやじ狩りに遭ったことを公表するとイメージダウンにつながる可能性があります。

でも、大和田伸也さんはそれを気にせずに公表したんです。すごいですよね。

さらに大和田伸也さんは、自身のおやじ狩りされた経験のパロディーを演じています。

2008年の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで『絶対に笑ってはいけない新聞社24時』」では、高校生を注意し逆ギレされて因縁をつけられるというパロディーが放送されました。

出典：koimousagi.com

出典：tr.twipple.jp

しかも、逃げる時に足首をひねってしまうというアクシデントに見舞われます。

放送後のダウンタウンDXでは、「足首をグネったのは演技」と明かしましたが、『絶対に笑ってはいけない新聞社24時』の映像を見る限り、本当にグネっているように見えます。

アクシデントで足首をひねっていたけれど、「演技だ」と強がったのか？それとも強がっているように見えて、面白さを出そうとしたのか？

自分がおやじ狩りに遭ったことを包み隠さず話す大和田伸也さんなら、「足首をひねったのは演技だ」と言えば、もっと面白くなるだろうな？くらいは考えそうですよね。

おやじ狩りに遭った芸能人・有名人②　布施博　

俳優の布施博さんは、1999年12月に東京の西葛西でおやじ狩りに遭ったようです。

あぁ、布施博、確かにおやじ狩りにあいましたよね。有名な話。
それで葛西って言うと「おやじ狩りの町」ってイコールになってしまった。

 

引用：【掲示板】サンクタス西葛西ってどうですか？｜マンションコミュニティ（レスNo.411-420）

西葛西駅前の路上で若者グループに暴行され、顔を殴られて全治10日のケガを負っています。

この若者グループは、暴走族「怒羅権（ドラゴン）」のメンバーで中国人ということです。

布施博さんの車のボンネットを突然叩き、注意した布施博さんをボコボコにしたようです。

「サインが欲しかった」ということですが、この供述は嘘っぽいですね。ただの腹いせか、金品目的だった可能性もあります。

布施博さんは学生時代、少年院に入っていたほど荒れていて、元妻の古村比呂さんとの離婚理由も布施博さんのDVや酒癖の悪さと言われています。

おやじ狩りに遭った布施博さんは完全な被害者で、もちろん悪いのは犯人ですし、このおやじ狩りと離婚は何の関係もありませんが、何となく因果応報と考えてしまうところはありますよね。

おやじ狩りに遭った芸能人・有名人③　吉川晃司　

ミュージシャンで俳優としても活躍している吉川晃司さんも、実はおやじ狩りに遭っています。

ただ吉川さんの場合、おやじ狩りをしてきた若者グループを逆にぼっこぼこにしているんです。

不良グループ3人におやじ狩りをされそうになって、一瞬でボコボコにしたという武勇伝を話していた吉川晃司さん。さすが武闘派で、元水球のトップレベルの選手ですよね。

というか、吉川晃司さんは182cmの長身で、肩幅が広くガタイも良いのに、そんな吉川さんにおやじ狩りを仕掛ける若者も、ちょっと怖いもの知らずというか、なんというか…。

おやじ狩りに遭った芸能人・有名人④　前田亘輝　

「TUBE」のボーカルの前田亘輝さんも、おやじ狩りに遭ったことを告白しています。

2016年、「氣志團万博2016　～房総ロックンロール・チャンピオン・カーニバル～」に参加した時のこと。

MC中に木更津でおやじ狩りに遭ったことを告白しているんです。

更に、前田のMCは止まらず「木更津でね、親父狩りにあったんですよ。「一万円くれない」って言われて、新手のファンかなと思って。」と、若者たちに「お説教」をしたエピソードを紹介。

 

引用：TUBE初の野外フェスで「木更津で親父狩りにあった」 | ドワンゴジェイピーnews – 最新の芸能ニュースぞくぞく！

「新手のファンかなと思って」というのは話を盛っているような気がしますが、お説教だけで済んだのか、その後の展開も気になりますね。

おやじ狩りは冤罪事件も生んでいる

おやじ狩りは冤罪事件を生んでいることをご存知ですか？

2004年、大阪地方裁判所所長が若者グループに襲撃されて、現金6万3000円を奪われ、さらに骨盤骨折の重傷を負うという事件がありました。

大阪地方裁判所所長がおやじ狩りに遭ったということで、大阪府警は威信をかけて犯人を逮捕しようと、不良グループをしらみ潰しにあたったところ、3人の少年を逮捕します。

3人の少年は、「西成の20代の男性2人におやじ狩りを指示された。大阪地方裁判所所長とは知らなかった」と供述したことで、大阪府警はさらに20代男性2人を逮捕しました。

しかし、この20代の男性2人は一貫して犯行（おやじ狩りへの関与）を否認していました。

また、最初に逮捕された3人の少年のうち一番年下の13歳の少年は、「早く自宅へと帰りたい」という一心で、顔見知りの20代の男性2人の名前を出したと供述しています。

さらに、犯人が映った映像内の20代男性2人と、実際の20代男性2人では身長が15cmも違うことが判明します。

警察は推定有罪で捜査を進め、重要なことは裏付け捜査・科学捜査をしていなかったようです。

この男性2人は、逮捕から約8ヶ月後にようやく保釈され、事件から1年半後に1審無罪、逮捕されてから約4年後にようやく無罪が完全に確定しました。

大阪府警も大阪地方裁判所所長がおやじ狩りに遭ったことで、必死に捜査していたのだと思いますが、犯人逮捕を焦るあまり、冤罪を生み出してしまったという悲しい事件です。

でも、20代の男性2人は約4年も冤罪に苦しめられていたわけですから、「悲しい」だけでは済まされないことですよね。

まとめ

おやじ狩りの基礎知識や、大和田伸也さんなど被害に遭った芸能人のや芸能人・有名人4人、おやじ狩りの冤罪事件をまとめましたが、いかがでしたか？