内海桂子のプロフィール

内海桂子の壮絶な若い頃の経歴

内海桂子さんの父親は深川の籐（とう）職人、母は本所の理髪店の娘で、両親が20歳の時に駆け落ちし、駆け落ち先の銚子市で生まれています。

そんな内海桂子さんは、1923年に関東大震災に遭遇し、その後父親が蒸発したため、母親と共に祖父の家で暮らしたのです。

その後母親は再婚しますが、借家の家賃20円が払えなかったことで、内海桂子さんは小学校を3年生で中退し、蕎麦屋に子守奉公に出たのです。

年季は5年の予定でしたが、奉公先で頭にケガを負わされ、2年足らずで家に戻ることになってしまいます。

そんな内海桂子さんは、母親に『ひとりで生きていくには何か芸事を身につけなさい』と言われたことから、三味線と踊りを始め、芸を磨きます。

芸を身につけ漫才師へ

それなりに三味線も踊りもできるようになった内海桂子さんは、芸人に声をかけられ地方巡業に駆り出されたのです。

そんな内海桂子さんは1938年の16歳の時、 高砂家と志松・雀屋〆子の〆子さんの産休中の代役でと志松（山形一郎）さんと組み、浅草橘館で漫才初舞台を踏んだのです。

その後、と志松さんとのコンビを解消した内海桂子さんは、「三枡家好子」の芸名で巡業しながら、 吉原で団子の売り歩きや田原町のキャバレーで働きながら、舞台に上がっています。

音曲漫才コンビ『内海桂子・好江』で大ブレイク

こうして若い頃から苦労してきた内海桂子さんですが、1950年、マセキ芸能社が出来た年に当時14歳の内海好江さんを弟子に取り、コンビを結成したのです。

その後、第1回NHK新人漫才コンクールで優勝できずショックを受けた好江さんが自殺未遂するなどありましたが、1958年の第4回NHK新人漫才コンクールで優勝後は数々の賞を受賞。

そして功績が称えられ、1982年に漫才師としては初の『芸術選奨文部大臣賞受賞』を受賞したのです。

1997年に好江さんが病死してからは、内海桂子さんはピン芸人として活躍する傍ら、漫才協団会長を務めています。

そんな内海桂子さんは、お笑いコンビ『ナイツ』の師匠としても有名です。

内海桂子が結婚した夫は成田常也

内海桂子さんは現在結婚していますが、その夫とは晩婚な上、年の差でも話題になりました。

1999年に成田常也さんと結婚

内海桂子さんは1999年の77歳の時、24歳下の成田常也さんと結婚し、出雲大社で挙式しています。

そんな成田常也さんは新潟生まれで、小学生の頃からラジオで聞く漫才や漫談、落語が大好きな少年だったそうです。

また、実家が魚屋をやっていたという成田常也さんは、よく家で宴会が開かれ、小さい頃からお酒のお燗役を務めていたと言います。

内海桂子さんと夫の馴れ初め

77歳の時に結婚した内海桂子さんですが、夫・成田常也さんとの出会いは1987年で、内海桂子さんが64歳・成田常也さんが40歳の時だったそうです。

当時アメリカの航空会社に勤めるエリートだった成田常也さんは、アメリカで開催されていた『日航寄席』という演芸会への出演を、内海桂子さんに依頼したのがきっかけで出会いました。

夫・成田常也さんは、まず内海桂子さんの実家に電話し、その後自宅を訪問したそうです。

結局、アメリカでの公演は実現しませんでしたが、それから成田常也さんの手紙攻撃が始まり、1年間で300通、毎日のように届いたそうです。

そして、最後の1通に成田常也さんからのプロポーズの言葉が書かれていたのですが、内海桂子さんはアメリカでは暮らせないと断ります。

そこで、アメリカの会社を辞めて1989年に日本へ帰国した成田常也さんは、家具会社の社長室長の仕事につき、翌1990年から同居を始めたのです。

300通を超える手紙の、最後の1通に成田さんはプロポーズの言葉をしたためた。そして、アメリカで一緒に暮らさないか、と打ち明けたのだった。しかし、師匠の返事はノー。普通ならば、ここで断念するのだろう。だが、成田さんの情熱は少しも衰えることなく、「ならば私が東京に行きましょう」と切り出したのだった。長年勤めたアメリカの優良企業のポストを捨てる覚悟を決めたのだ。

 

引用：94歳・内海桂子師匠が語る、79年の芸人人生と24歳年下の夫とのロマンス https://www.jprime.jp/

そしてその後、仕事を辞めた成田常也さんは、1992年から内海桂子さんのマネージャーになり、仕事のサポートをしています。

また、家では主夫として家事全般をこなし、内海桂子さんを支えているようです。

当初は遺産狙いじゃないかと言われた夫

年の差が24歳もあることから、同居を開始した当初は「成田常也さんは遺産狙いじゃないか？」という声が上がり、周囲は結婚を猛反対したそうです。

しかし、次第に成田常也さんの誠実ぶりが家族に認められ、同居から15年が過ぎた1999年に2人は晴れて夫婦となり、出雲大社で結婚式を挙げています。

夫のためにマンションを購入した内海桂子さん

仲睦まじくおしどり夫婦としても有名な内海桂子さんは、結婚後は東京下町に建てた4階建の新居で夫と暮らしています。

そんな内海桂子さんは結婚後、自宅近くのマンションの一室を夫名義で購入したそうです。

これは内海桂子さんの夫への優しさで、自分が死去した後に夫である成田常也さんが親族に追い出され、住む場所に困らないようにという配慮だったそうです。

「桂子師匠は自宅近くのマンションの一室をご主人の名義で購入してあるんだそうです。2000万円ぐらいだったと聞きました」（別の夫妻の知人）

「内海さんは、自分が亡くなったら、夫が親族と遺産相続でもめるんじゃないかと心配しているんです。結婚の時、息子さんと絶縁したことがずっと心に引っかかってるんでしょうね」（内海を知る人）

 

引用：90才内海桂子　24才年下の夫が死後遺産で揉めぬよう部屋購入 https://www.news-postseven.com/

内海桂子の子供とは

成田常也さんと結婚した時、すでに77歳だった内海桂子さんは、夫である成田常也さんとの間に子供はいません。

しかし、内海桂子さんは実は成田常也さんと結婚する前、未婚で出産しているのです。

若い頃に未婚で出産していた内海桂子さん

実は内海桂子さんは恋多き女だったようで、父親が違う息子と娘を出産しています。

私は子供を二人生んだ。が二人共苗字が違う。それぞれの父方の姓を名乗った。母は私だけが母方の姓を付けられたが父親の姓を付けた子供を計四人産んでいる。旧戸籍法では長男長女は自分の戸籍を抜くことが出来ず私の両親がそれだったので私は母親姓となった。先祖の姓を継ぐというのは時に複雑となる。

— 内海桂子 (@utumikeiko) October 20, 2017

まず最初の子供は、内海桂子さんが16歳の時にコンビを組んだ 高砂家・と志松との子供で、わずか19歳という若さで長男を出産しています。

そして次の子供は、1946年にコンビを組んだ林家染団治一門の林家染芳との子供で、24歳の時に長女を出産しています。

そんな内海桂子さんは、この林家染芳とは婚姻届けを提出します。

しかし、林家染芳の本籍が広島県呉市で、原爆や戦後の混乱で受理されず、しかも林家染芳がヒロポン中毒になり、最終的に籍を入れないまま別れたのです。

こうして、未婚で2人の子供を出産した内海桂子さんは、後のインタビューで『手をつけられたのは自分なのに、相手の嫁にいちゃもんをつけられた』ことを明かしています。

内海：あたしに子どもができたらおかみさんが、「うちの亭主をとった」とイチャモンつけたの。手つけられたのはあたしなのにね。そのときにはもう漫才師としての実績もあったし、バカバカしいからとっとと辞めちゃった。2番目の相方も、おかみさんが病気だから相方がいなくて困っていたから助けたら、また子どもができちゃった。それもおかみさんの病気が治ったら、イチャモンをつけられて。

 

引用：内海桂子師匠が未婚のまま2人の子どもを産んだ理由 https://dot.asahi.com/

夫・成田常也さんとの結婚を反対していた長男

成田常也さんが日本へ帰国し内海桂子さんと同居を開始した当初、5歳年上だった内海桂子さんの長男は『遺産狙いじゃないか』と猛反対したそうです。

そしてしばらく、内海桂子さんとも絶縁状態だったと言います。

しかし、すでに亡くなっている内海桂子さんの長男は、病床での最後の言葉が『母をよろしく』で、亡くなる前には成田常也さんのことを認めていたそうです。

同居当初は「遺産狙いじゃないか」などと言われた成田さんだったが、次第にその誠実ぶりが家族に認められていった。成田さんより5歳年上で結婚には反対だった桂子さんの長男も、病床での最後の言葉が「母をよろしく」だった。

 

引用：94歳・内海桂子師匠が語る、79年の芸人人生と24歳年下の夫とのロマンス https://news.livedoor.com/

内海桂子の現在①　歩行困難で入院していた

2019年9月で97歳を迎えた内海桂子さんは、9年前からTwitterを始め、現在ではフォロワー数はなんと48万人。

そんな内海桂子さんは97歳になっても、現役で寄席に出演していました。

しかし2020年5月、内海桂子さんが歩行困難で入院していることが報じられたのです。

内海桂子さんは、1月に浅草・東洋館の『漫才大行進』に出演しましたが、自力で歩くことが出来ず、体も弱っていたことから大事を取って入院したそうです。

入院当初、点滴治療だった内海桂子さんでしたが、3月には流動食に変わり、現在はリハビリに励んでいると言います。

現役最高齢の漫才師、内海桂子（９７）が高齢などによる歩行困難で１月下旬から東京都内の病院に入院していることが７日、分かった。

所属事務所によると、今年１月中旬、東京・浅草東洋館で行われた漫才協会の寄席「漫才大行進」に出演し、弟子に抱えられるように登場。同下旬に歩行改善のため入院しており、現在はリハビリに励んでいる。

 

引用：７歳の内海桂子、歩行困難で入院していた　現在はリハビリに励む https://www.sanspo.com/

ただ、夫である成田常也さんも4月から体調不良で別の病院に入院しているため、退院しても面倒を見る人がいないため、入院が続いていたそうです。

当初は点滴治療を受けたが、3月には流動食に変わったという。しかし、24歳年下の夫でマネジャーの成田常也さんも体調不良のため4月に別の病院に入院したため、退院しても面倒を見る人がいないこともあって、入院が続いているという。

 

引用：歩行困難で入院中の内海桂子、夫も入院で退院できず https://www.nikkansports.com/

内海桂子の現在②　2020年8月22日に多臓器不全で死去

2020年8月、内海桂子さんが亡くなっていたことが所属事務所の公式サイトで発表されました。

サイトでは事務所社長名で「弊社所属の内海桂子が2020年8月22日23時39分、多臓器不全のため永眠いたしました。（享年97歳）ここに生前に賜りましたご厚誼（こうぎ）に深く感謝するとともに謹んでお知らせ申し上げます」と報告。

遺族の意向で既に通夜及び葬儀は近親者で執り行ったといいいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

芸歴すでに80年以上の内海桂子さんの若い頃、結婚した旦那・子供、そして現在までについてまとめました。

未婚で2人の子供を出産している壮絶な若い頃を過ごした内海桂子さんですが、音曲漫才コンビ内海桂子・好江を組んでからは順調な人生を歩んでいます。

そして77歳の時に現在の夫・成田常也さんと結婚した内海桂子さんは、その後仲睦まじく幸せな生活を送っています。

内海桂子さんは入院中でリハビリに励んでいましたが、2020年8月22日に多臓器不全ためお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。