脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：20位　昭島老女強盗殺人事件の犯人

1965年2月19日に発生した「昭島老女強盗殺人事件」は、東京都昭島市で当時71歳の女性を絞殺した犯人が現金を奪って逃走した事件です。

犯人は、1965年4月から八王子拘置支所に入れられましたが、同年9月23日に囚人仲間2人と共に「世間の空気を1日でも良いから吸いたい」と脱獄しました。

しかし、その2時間後に逮捕されています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：19位　広島・八本松タクシー強盗殺人事件の犯人

1957年1月29日に発生した「広島・八本松タクシー強盗殺人事件」は、犯人が銀行強盗をするためにタクシーを奪おうと運転手を射殺した事件です。

この犯人は1961年4月に拘置所から脱獄しましたが、その18時間後に逮捕されました。 

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：18位　中野刑務所看守殺人事件の犯人

1961年1月21日に発生した「中野刑務所看守殺人事件」は、刑務共済組合学生寮（中野刑務所敷地内）において、受刑者2人が営繕作業中に看守を殺害して脱獄した事件です。

2人は東京都北区王子まで逃走しましたが、その後逮捕されて1人は無期懲役、1人は死刑判決を受けて1967年に施行されました。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：17位　島惟精

幕末の府内藩士・島惟精は、勤王論者として倒幕運動をしていたため、幕府に捕らえられて入獄しました。

しかし、島惟精は脱獄し、府内藩の藩政顧問に就任して、府内藩の情勢を勤皇派に統一することに成功した立役者です。

その後の島惟精は、明治時代の政治家として内務官僚、初代岩手県令、元老院議官などを歴任しています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：16位　高野長英

高野長英は江戸時代後期の医者・蘭学者で、1839年（天保10年）蛮社の獄が勃発した時に幕府を批判した罪により、永牢終身刑の判決を受けて伝馬町牢屋敷に投獄されました。

しかし1844年（弘化元年）6月30日に、牢屋敷に火災が発生して高野長英はその隙に脱獄することに成功しました。

その後、異国船打払令を批判して開国を説きましたが、幕府側の弾圧を受けて死去しています。 

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：15位　渡邊魁

渡邊魁は島原藩士・渡邊平丁の長男で、江戸に生まれました。

三井物産長崎支店の金銭出納担当だった時に、支店長の検印を盗んだ他、三井銀行の出納簿を改ざんして460円余りを横領した罪により終身刑となり、長崎監獄に投獄されました。 

渡邊魁は服役中にたびたび規則に違反したため、1881年7月7日に三池集治監に移監されています。

しかし同月28日、看守の目を盗んで脱獄に成功。

渡邊魁はその後、捕縛されることなく、戸籍を偽って別人になりすまし、一説では裁判官となったと言われています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：14位　白鳥由栄　

「白鳥由栄脱獄事件」は、日本の脱獄事件の代表例として挙げられることが多い事件です。

白鳥由栄は幼少期に豆腐家の養子となりましたが、素行不良が目立ち始め、1933年に不良仲間とともに強盗殺人事件を起こしました。

その2年後に白鳥由栄は逮捕され、警察官からの拷問尋問により罪を自白しました。

白鳥由栄は1935年に青森刑務所に収監されましたが、1961年に仮釈放されるまでの間、実に4度の脱獄に成功しています。

その手口は、針金を使って合鍵を製造したり、味噌汁で時間をかけて手錠を錆びさせたり、地下にトンネルを掘ったり、4つの刑務所でそれぞれ脱獄が可能な方法を選んで脱獄していました。

脱獄理由は、「刑務所の待遇が悪かった」、「拘留生活に飽きた」というものだったようです。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：13位　西川寅吉

西川寅吉は1854年（安政元年）に、伊勢国多気郡御糸郷佐田村（後の三重県多気郡上御糸村、現・明和町）で次男として生まれました。

この地域は被差別部落であり、西川寅吉の家は貧農でした。

西川寅吉は天性の運動能力を持っており、それが5度にわたる脱獄を成功させました。

その記録は前述の白鳥由栄を超える記録で、日本一の脱獄魔と言えます。

しかし5度目の脱獄をした時、足の甲に5寸釘が刺さってしまい、その傷が仇となって逮捕されました。 

このことから、「五寸釘寅吉（ごすんくぎとらきち）」と不名誉な通称で呼ばれています。

その後の西川寅吉は、1924年9月3日、当時71歳という高齢を理由に網走刑務所を仮出所しました。

その後の人生は不明となっています。 

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：12位　名古屋少年匕首殺害事件の犯人

「名古屋少年匕首殺害事件」は、1945年8月30日、愛知県名古屋市北区で在日韓国人の犯人が少年3人に対して強盗殺人を働き、匕首を使って1人を殺害、1人に重傷を負わせました。

逮捕されて名古屋拘置所に収監された犯人でしたが、1945年9月27日に脱獄に成功。

その後の消息は不明で、一説では母国の韓国に逃亡したと言われており、日本に再び戻ってくる可能性は低いと判断して、2001年に裁判が打ち切られています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：11位　貝原喜勢冶など4名

「広島護送死刑囚脱獄事件」は、資産家などの家を襲って強盗殺人を働いた犯行グループ、貝原喜勢冶、福永友三郎、湊蔵貞、明石章吉の4人の死刑囚が脱獄した事件です。

この4人は1897年6月19日、移送途中に宿泊した広島県の廿日市警察署の拘置所から脱獄しました。

同月21日に警察と斬り合いに発展し、貝原喜勢冶はその時に逮捕され、福永友三郎は死亡、湊蔵貞はその後に逮捕されました。

明石章吉のみ脱獄に成功し、その後の消息は不明となっています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：10位　春田竜也

「熊本大学生誘拐殺人事件」は、1987年9月14日夜に発生した、春田竜也と仲間3人による男女殺害事件です。

事件当日、被害者の男性は太宰府から帰郷中で、友達の女性を乗せて玉名市街にある小岱山の公園に向かいましたが、その車を春田竜也らはレンタカーを借りて追跡しました。

公園の駐車場に車を停めたところで2人を拉致し、春田竜也らは小岱山のゴミ捨て場で男性の頭をコンクリートブロックで滅多打ちにします。

そして男性が動かなくなったところで、近くの廃材置き場の斜面から突き落とし、殺害しました。

その後、4人は逮捕されて福岡拘置所に収監されました。

1996年12月、春田竜也は裏取引をしていた看守から現金3000円と金切りノコギリを受け取り、鉄格子を切断して脱獄しようとしましたが、失敗に終わっています。

なお、この看守は囚人と裏取引をしていたことがバレた後に自殺しています。 

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：9位　四国連続強盗殺人事件の犯人

1944年2月、犯人は高知県にある第44連隊に入隊しましたが、部隊内でのひどいいじめの的となり脱走。その後、逮捕されて軍法会議にかけられました。

この軍法会議中、犯人は看守を負傷させて脱獄を図ったため、殺人未遂の容疑で無期懲役の判決が下り、広島刑務所に収監されてそのまま終戦を迎えました。

その後、犯人は恩赦により減刑されて1956年6月2日に仮出所しますが、ギャンブルにはまって借金を作り、強盗や窃盗事件を繰り返したことで逮捕され、再び高松刑務所に収監。

再び恩赦により仮出所していますが、犯人は「四国連続強盗殺人事件」という凶悪事件を起こすに至りました。 

恩赦が無ければ、「四国連続強盗殺人事件」は起こらなかったという皮肉な事件でもあります。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：8位　菊池正

「栃木雑貨商一家殺害事件」は、1953年に栃木県芳賀郡市羽村で発生した強盗殺人事件です。

当時23歳だった犯人の菊池正は、雑貨商の一家3人と使用人1人を殺害し逮捕されました。

菊池正は、面会の際に本に金ノコを忍ばせるように伝え、実際に受け取ると、金ノコで窓の鉄格子を切断して脱獄しました。

脱獄した理由は母親に会うためでした。

脱獄理由が明確だったため、警察は実家に張り込みをして、菊池正が脱獄の11日目に実家に訪れたところを逮捕しました。

その後の1955年11月22日、宮城刑務所で死刑が執行されました。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：7位　藤本松夫

「藤本事件」は、1951年に熊本県菊池郡で発生した、役場衛生課職員への爆破事件と殺人事件です。

犯人の藤本松夫はハンセン病を患っており、逆恨みから爆破事件を起こしたと見られています。

懲役10年の判決が言い渡されて、菊池拘置所に収監されていた藤本松夫は、1952年6月16日に脱獄に成功。

同年7月6日、爆破事件被害者だった役場衛生課職員が惨殺遺体で発見され、藤本松夫は8月12日に逮捕されました。

死刑判決を受けた藤本松夫は、1962年9月14日に福岡拘置所で死刑が執行されました。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：6位　広島拘置所尾道拘置支所脱獄事件の犯人

「広島拘置所尾道拘置支所脱獄事件」は、1965年4月10日、強盗殺人事件や婦女暴行事件など数々の事件を起こした凶悪犯人が脱獄した事件です。

1963年1月20日午前7時ごろ、犯人は当時住んでいた広島県三原市の国鉄三原駅前にあった食堂経営者の女性を殺害し、現金2万円を奪って逃走。

犯人はその他にも強盗や婦女暴行などの余罪が10件ほどあり、逮捕された後の裁判で死刑判決が言い渡されました。

広島拘置所尾道拘置支所に犯人は収監されましたが、脱獄映画さながらの手配をして脱獄に成功しています。

犯人は監獄に張り巡らされていた金網に穴を開けて、自作したゴム銃を使い、事前に外部の人間にタバコを用意させて、ゴム銃を使って煙草を引き入れました。

そして、それを同じく収監されていた暴力団組員に渡し、金ノコを手に入れたようです。

さらに犯人は、4日間断食して急激に痩せて体を細くし、その金ノコを使って鉄格子を切断して脱獄に成功しました。 

その後の消息は不明となっています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：5位　ヤリ・ハッサンなど7名

「東京拘置所イラン人集団脱獄事件」は、日本に就労に来ていたイラン人のヤリ・ハッサンを始めとした7人による脱獄事件です。

ヤリ・ハッサンは母国に妻を置いて日本に就労に来ていましたが、麻薬の密売に手を染めてしまい、麻薬取締法違反や出入国管理法違反などで逮捕されました。

収監された東京拘置所には、同じくイラン人が6人おり、協力して脱獄することを決意します。

正当に出所しても、多額の罰金を支払った上で強制送還されると考えたからのようです。

この脱獄の経緯は、とてもわかりやすい記事があったので紹介します。

しかし、それは恐ろしいほど考え抜かれた脱獄計画だった。

まず、男はみんなを仲間につけ、そしてなぜか机の下をくぐる練習を始めた!

さらに、メンバーの1人に差し入れが。

それはペルシャ語の小説とツナ缶。実はこの2つ、脱獄に欠かせない重要なアイテム。

この差し入れ、メンバーの１人が面会に来た妻に頼んで用意してもらったものだった。

まず小説の中には、なんと金のこぎりが隠されていた!

さっそく窓の鉄格子を切断し始めたハッサンたち。

切断作業はチームプレイ!2人が窓の前に立ち、もう1人が看守を見張る!

さらに水道の水を出して、切っている音をごまかした。

さらに、ここであのツナ缶が重要になる。

金のこぎりをツナ缶に浸すと…ツナの油で金のこの歯を保護、さらに削る音を消した。

こうしてひたすら鉄格子を切り進めた。

そしてついに鉄格子を引きちぎり、次々と雑居房の外へ!

ここで、あの机をくぐる練習が役に立った!

そして、東京拘置所を囲む5メートル以上の高い塀!これも、難なく超える策があった!

それは鉄パイプではしごを作るというプラン！

万が一のために大量に用意していたシーツを切り裂いたものと、資材置き場にあった鉄パイプや角材をつなぎ合わせ、手製のはしごを作り上げた!

そして拘置所の塀を楽々突破!

こうして、イラン人7人は41年ぶりとなる東京拘置所の脱獄に成功した!

 

引用：イラン人集団脱獄

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：4位　北村孝

「大牟田4人殺害事件」は、2004年9月16日・9月18日両日に福岡県大牟田市で発生した、 北村孝を含む暴力団組長一家北村家による連続殺人事件です。

北村孝は一家の長男であり、一家の主である北村実雄は組長、妻・真美や次男・孝紘も暴力団組員という生粋の悪党一家でした。

次男が実行犯となり、北村一家は闇金融業者一家3人と、その被害者一家の友人1人の計4人を相次いで殺害しました。

裁判の結果、北村一家4人全員に死刑判決が下り、一家全員が死刑囚となる初めての事例でした。

その後、福岡地検久留米支部の仮庁舎に収監されていた長男の北村孝は、同行室で警察職員と一緒に食事をとった際に、油断による内規違反を利用して脱走に成功しました。

しかし、逃走から約3時間後に逮捕されています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：3位　李国林

「広島刑務所中国人受刑者脱獄事件」は、窃盗団のリーダーだった中国人の李国林による脱獄事件です。

李国林は2000年12月3日、東京青梅市のパチンコ店に金庫破りに入りました。

しかし、すでにその前に何店舗か荒らしていたため、すでに警察が張り込んでおり、銃撃戦となりましたが、国外に逃亡して国際指名手配されました。

犯人は李国林と戸籍を改めて日本に入国し、再びパチンコ店の金庫破りを始めました。

約半年間で11都道府県をめぐって35件もの窃盗を行い、被害総額は1億数千万に及んだようです。

しかし2005年、李国林は警察から職務質問を受け、逃走を図るために殴りかかったところ、拳銃で太ももを打たれてその場で逮捕されました。

その3日後に李国林は病院から移送されましたが、隙をついて岡山県警の護送車を奪って逃走しています。

それから20台のパトカーが李国林を追跡し、激しいカーチェイスを繰り広げましたが、病院から約5km先で包囲されて逮捕されています。

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：2位　平尾龍磨

「松山刑務所大井造船作業場脱獄事件」は、建造物侵入などの容疑で逮捕された平尾龍磨が起こした事件です。

当時27歳だった平尾龍磨は、2017年に逮捕後愛媛県の松山警察所に収監されました。

しかし2018年4月8日、松山刑務所にある大井造船作業場で作業していた平尾龍磨は、隙を突いて脱走しました。

平尾龍磨が広島県尾道市向島に潜伏していると考えた警察は、自衛隊や有志による住民とも協力して大規模な捜索を行い、その様子はこぞってマスコミが取り上げました。

しかし、約3週間にわたって向島内を捜索したものの、平尾龍磨の足取りは全くつかめませんでした。

実はこの時すでに平尾龍磨は向島にはおらず、海を泳いで広島市南区に渡り、潜伏していたのです。

うまく撒いたと思っていた平尾龍磨でしたが、インターネットカフェを利用していたところ、店員がニュースで報じられていた平尾龍磨の顔を覚えており、警察に通報。

これにより、平尾龍磨は広島県警にあえなく逮捕となりました。 

脱獄事件（日本）の犯人の凶悪ランキング：1位　樋田淳也

「富田林署逃走事件」は、2018年8月12日、府警富田林署に勾留されていた樋田淳也が逃亡した事件です。

警察署内で弁護士と謁見するために面会室に入りましたが、樋田淳也は警察署員をうまく騙して署から逃亡することに成功。

それから樋田淳也はロードバイクを盗み、自らも自転車乗りの格好をして日本一周を目指す旅人を装って逃亡を続けました。

その後、樋田淳也は四国を巡って愛媛県庁に立ち寄り、プラカードを制作してもらったり、高知県須崎市の道の駅で職務質問を受けながらもスルーされていたりと、うまく逃げ続けます。

しかし2018年9月28日、山口県周南市の道の駅で万引きをしたところを逮捕され、樋田淳也の逃亡劇は幕引きとなりました。

まとめ

日本で発生した脱獄事件について、凶悪ランキングをまとめてきました。

1位となった犯人の樋田淳也は、女性への暴行を繰り返すなど凶悪な犯人であり、逃亡中に新たな被害者が発生しなかったことが幸いでした。

何度も脱獄をするドラマ「プリズンブレイク」さながらの脱獄犯もいましたが、現在はセキュリティがしっかりしているため、さすがに何度も脱獄するのは不可能かもしれません。 

それでも警察の油断により脱獄事件が発生しているのは確かなので、監視と警備を徹底して欲しいところですね。